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2018-03-28

『スター・ウォーズ・エピソード8/最後のジェダイ』”STAR WARS Episode 8 The Last Jedi”のことを考えてみるの心だ

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『スター・ウォーズ・エピソード8/最後のジェダイ』”STAR WARS Episode 8 The Last Jedi”の劇場公開も終わりと聞いた。やっぱり一人のSWファンとしては、この映画のこともここに書いておきたい。先日スター・ウォーズ/新たなる希望 IN コンサートに行って、その思いを強くしたもんだから。

香港では、2017年12月14日(木)から公開となったエピソード8「最後のジェダイ」。ぼくは、尖沙咀で行われたイベント「スター・ウォーズ・エピソード7+8 二本立興行!」”Star Wars EP 7 & 8 Double Feature”へ行き楽しんできた。

この二本立は、まず12月13日(水)の午後9時20分からエピソード7「フォースの覚醒」を上映、その後休憩を挟んで、エピソード8の予告篇。そして、12月14日(木)午前0時01分よりエピソード8本編を上映するというSWファンにとっては感涙ものの企画であった。

会場のIMAXシアター(iSquare)は満席。客層は香港人と西洋人が半々といったところ。ダース・ベイダー、ストゥーム・トルーパーのコスプレはもちろん、手製のC3PO、R2D2コスプレもいる。多くの観客が、スターウォーズのロゴ入りのTシャツやジャンパーをはおり、色とりどりのライトセーバーを振っている。もう上映前から劇場内はホットすぎるくらいの盛り上がり。

エピソード7の”LUCAS FILM LTD”ロゴ~オープニングから拍手喝采。その後も、ミレニアム・ファルコンが映っただけで大拍手。ハン・ソロ(ハリソン・フォード)、チューバッカ(ヨーナス・スオタモ)登場でも大拍手。ハン・ソロの”I have a bad feeling about this”(嫌な予感がする)のセリフでまた大拍手。レイア姫(キャリー・フィッシャー)の登場でまたまた大盛り上がり。もう、どんだけスター・ウォーズが好きやねん!?というのがよくわかる反応の仕方だ。そして、拍手喝采の中終わったエピソード7。既に何度も観たこの映画だが、2年振りにIMAX 3Dで観ると、やっぱり面白い!という表現しかなかった。

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そして、エピソード8である。(以下ちとネタバレあり)

オープニングはまた大拍手で始まったが、冒頭、ポー(オスカー・アイザック)がハックス長官(ドーナル・グリーソン)の名前をわざと間違えておちょくるシーンは、爆笑の連続。ルーク(マーク・ハミル)が、レイ(デイジー・リドリー)から受け取ったライトセーバーを、ぽいと放り投げるシーンは大爆笑。フィン(ジョン・ポイエガ)が登場したところの水がピューピュー出てるところや、ローズ(ケリー・マリー・トラン)がレジスタンスのヒーローとなったフィンに会って感動しているところでの”May the Force be with you”(フォースと共にあらんことを)や、チューバッカが鳥肉を食う場面も爆笑、と前半は「おれ、今日コメディ観に来たんだっけ?スターウォーズだよな、これ」と勘違いするほどウケていた。

中盤より、カイロ・レン(アダム・ドライバー)が、最高指導者スノーク(アンディ・サーキス)をやっちゃう場面でも大拍手、ルークが大射撃攻撃の後、肩を手で払うところなど拍手・爆笑の場面もあったのだが、映画が終わった時の拍手は意外なほど静かだった。観客の心に「ビミョーな」何かがあったのはすぐに感じ取れた。

ぼくも正直「ビミョーな」気分のまま劇場を後にしたのだった。

なぜそんな気持ちになったのだろう?おそらく、ぼくも当日の観客も、想像していたスター・ウォーズとかけ離れたものを見せられたからそう感じたんではなかろうか。観客の多くは、古くからのSWマニアたち。”フォース”があまりに便利になったり、ジェダイの教典を焼き払ったりと、ここでは我々の愛したSWの否定をしている。今後もSWサーガを作り続けていくためには、色々な変更は仕方がないのだろうが、コアで保守的なファンたちには、ちと受け入れがたいものがあったのかも知れない。

それから2本続けて観ると、面白さという点でもエピソード7に負けている。エピソード7はドラマとアクションのバランスが最高で、飽きずにラストまで観ることができる。それに比べてエピソード8は、全体の構成がうまくいってなくて、夜中の上映ということもあり、少し眠くなった自分がいた。それに、個人的にはローズの登場が、やっぱりねぇ…。今年のアカデミー賞を見てもわかる通り、ハリウッドではマイノリティーに対する偏見や差別をなくそうという動きがあるのはよくわかる。アジア系を入れないとバランスがとれないのもよくわかる。だけど、なんでフィンとレイの邪魔をするのが、〈天童よしみ〉似の女優やねん! (←失敬)これでSWの持つ独自のカラーが変わったような気がする。そもそもこのキャラ必要か?。

ラストシーンでは、馬小屋で育った子供がホウキをライトセーバーに見立てて夜空を眺めるところで終わる。これはイエス・キリストの誕生を意味するのだと解釈した。エピソード9以降、新たな救世主が活躍することを暗示していると思う。

エピソード7は、今までのSWサーガの継承、エピソード8は、新たなサーガへの転換という風に理解した。実際、本作の監督ライアン・ジョンソンは、エピソート9の後、ニュー・スター・ウォーズを取り仕切ると聞く。

『スター・ウォーズ』初公開から付き合ってきたが、そろそろ〈ぼくの好きなスター・ウォーズ〉も終わりになるのかな?と感じさせるエピソード8だった。そんな一抹の寂しさを感じさせるSWイベントであった。

その後色々な記事を読んだが、アメリカ国内の評価も賛否両論で、驚いたのは、Rotten Tomatoesの評価が、評論家の評価は91%もあるのに、観客の評価が48%と低いものになっていたことだ。あの爆睡するエピソード1でも59%あるのに(笑)。コアな観客に受け入れられなかったという証明かもしれない。だけど映画は大ヒットしてるから、製作側は気にとめないかも知れないが。

Rotten Tomatoes: Star Wars EP 8 The Last Jedi

しかし、ぼくは中国での惨敗ぶりを聞くにつけ、今後のSWは変化を強いられると思う。今や(好むと好まざるは別として)世界最大のマーケットとなった中国の動向を無視してハリウッドも映画は作れないのだ。

スター・ウォーズ」が中国で絶不調、各地で上映打ち切りに

エピソード9は、コアなファン向けにルーカス路線に戻すのか?中国にすり寄った作品になるのか?スター・ウォーズの世界は、まだまだ続きがありそうだ。てことは、まだ見続けるのか?オレ(爆)

Star Wars Episode 8 The Last Jedi (2017)

Directed by Ryan Johnson

28-Mar-18- Wed by nobu

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