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2011-09-23

「ミッドナイト・イン・パリ」 (原題) "Midnight in Paris" ウディ・アレン

Odoru2309116

ウディ・アレン監督の新作映画「ミッドナイト・イン・パリ」"Midnight in Paris"である。

東京へ出張の際、キャセイの機内で観た。この映画、香港でも2011年9月8日より公開となり、ぼくは香港へ帰ってから観に行くつもりだったのだが、運良くビジネスクラスにアップグレードしてくれたので、大きな画面でボルドー・ワインを飲みながら楽しんだのであった。
アメリカではアレン作品中、キャリア最大のヒットを飛ばしているという(今までは「ハンナとその姉妹」('86)が最高のヒットだった)。カンヌ映画祭のオープニング上映での高評価が奏効したようだとも聞く。

香港の地下鉄で見かけたこの映画のポスター。まるでゴッホの絵のようだ。果たしてどんな映画なのだろう?

Odoru2309112

オープニングはパリの街。モンマルトル、凱旋門、雨に濡れた舗道…。「マンハッタン」('79)の、あのニューヨークの街の風景をガーシュイン・メロディにのせて見せた、その同じ手法をパリでやっている(今回は美しいカラーで、Sidney Bechetの'Si tu vois mere'で)。パリという街が好きな人は、洗練されたこの場面だけでも楽しめると思う。

二人の若いカップルがちょっと言い争いをするところから映画は始まる。ハリウッドで脚本を書いているが、本当は小説家になりたいギル(オーエン・ウィルソン)とフィアンセのイネズ(レイチェル・マクアダムス)だ。

イネズの両親は、金持ちで保守的な人。ギルとちょっとソリがあわない。イネズも文化あふれるパリで自分が小説を執筆することにあまり乗り気ではない。
そんなある晩のこと。一人でパリの街を散策し、真夜中12時の鐘の音を聞いた後、彼の前に1台のクラシック・カーが止まり、一緒に乗れと誘われる。

連れて行かれた古いカフェで、出会ったのがスコット・フィッツジェラルド。彼に「あそこでピアノを弾いてるのはコール・ポーターだ」と云われ、紹介されたのがアーネスト・ヘミングウェイ。そう、彼は1900年代初め”ベル・エポック”のパリに紛れ込んだのだ!

ここから彼は、毎夜クラシック・カーに乗り込み、数々の文化人、芸術家と会う。パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリ、果ては、ムーラン・ルージュでロートレックにも会い、一流の文化の香りを思いっきり吸い込み味わうのだった…。

憧れの世界に入って行くという設定は、(映画の中に入る)「カイロの紫のバラ」('85)があったが、今回はパリを舞台にしただけあって、そのスケールは大きくなっている。文化、美術や芸術的な教養が深い人には存分に楽しめる映画といえよう。

映画としての出来もすこぶるいい。いつもながらのアレンのシニカルな笑い。そして登場人物も、また収まるところに収まって行く。とてもロマンチックな、アレンの名品がまた一本増えた、と思う。

ウディ・アレンはフランスでは昔から大人気である。ぼくは「マンハッタン」が公開された時、パリの映画館で長蛇の列に並ぶ観客を見たときに、とても驚いたのを思い出した(日本ではとうていあんなに観客が集まらないから)。
そのアレンが初めて全編パリを舞台に映画を撮ったわけで、パリッ子たち(今こんな言い方するのかな?・笑)の長年の片思いが通じたのである。そらーカンヌで評判とるわな(笑)

そして、アメリカで受けた理由は、これもアメリカ人のヨーロッパ・コンプレックスだと思う。アメリカ人はいつまでたっても、ヨーロッパの歴史と文化に弱いんだなぁ。特にフランス文化になぁ(笑)。この物語も一種の「巴里のアメリカ人」で、MGMミュージカルで云うと「巴里〜」も「恋の手ほどき」(共にパリが舞台)もアカデミー賞作品賞をとったもんな。

この映画、意外な俳優が、意外な役をやってるのもお楽しみのひとつ。その辺りも映画の教養が深いと楽しめると思います(笑)

日本でも早期公開になることを祈ってマス。

Midnight in Paris (2011)

Written and Directed by Woody Allen
Cast : Owen Wilson, Rachel McAdams, Marion Cotillard, Carla Bruni
Duration : 94 mins

23-Sep-11-Fri by nobu

【関連記事】 ウディ・アレンの音楽集「マンハッタン」から「ミッドナイト・イン・パリ」まで [CD]

(予告編↓)

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コメント

楽しく読ませていただきました。私も日本公開をまっています(大画面で見たい)。黄金時代、その使い方にはニヤリとできました。映画「インセプション」もパリだったし、まあ昔から米国人には根付いているようで、日本人がサムライ映画、江戸時代をこよなく愛するのと似ていると思います。アイルランドをみせられるよりも、パリを見せられているほうが私には精神衛生上とってもいいです(笑)。もうひとつは、ご存知、XXという国ですが、ここでは言いません(笑)。
軽いタッチで、20年代の人物には笑って共感したりできるのもこの映画のいい所かもしれません。日本で受けるかどうか、とっても微妙でしょうか。シネシャンテ向けかと。

>honoruruさん

コメントありがとうございます。
香港でも意外なヒットとなっており、日本でも公開されれば話題になると思います。特にぼくのような「エセ文化人」には(笑)
ウディ・アレン+ヨーロッパ文化というと、映画に出て来る英国人のようなうんちくを語りたい気取ったインテリにもウケるはずです。
大画面で見ると、特にオープニング・シーンはキレイでしょうね。早く公開になるといいですが、まだウディの前作「ユー・ウィル・ミート・ア・トール・ダーク・ストレンジャー」も公開になってないので、いつになることやら?

この映画は傑作ですね。映画と文化を愛してきた人へのご褒美でしょう。サイコーで、飛行機で往復で三回(「宇宙人ポール」は2回・笑)観ちゃいました。今度、会ったときには、この話で飲みましょう!

>娯楽映画研究家・佐藤利明さん

了解です。このウディ・アレンの傑作映画を語るならワインがいいですね!
「宇宙人ポール」も「ジョニー・イングリッシュ・リボーン」も語りましょう。けど、「ツリー・オブ・ライフ」はご勘弁を(笑)

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