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2011年5月

2011-05-31

「3D セックス・アンド・ゼン:エクストリーム・エクスタシー(原題)」 3D肉蒲團之極樂寶鑑 3D SEX AND ZEN: EXTREME ECSTASY 葉山豪/レニー・ラン/原紗央莉/周防ゆきこ

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香港で今話題の映画「3D セックス・アンド・ゼン:エクストリーム・エクスタシー(原題)」3D肉蒲團之極樂寶鑑 "3D Sex and Zen: Extreme Ecstasy" へ行って来た。

2011年4月14日に公開となり、「アバター」が持っていた香港の初日動員記録を塗り替える大ヒットとなった。これは「Ⅲ」(18禁)映画としても記録的な大入り。アン・リー監督の「ラスト・コーション」も軽々と超えてしまったのだ。

原作は中国好色文学の古典「肉蒲團」(肉うどん、もとい、肉蒲団/にくぶとんの意味)。1991年に映画化されたが、今回同じプロデューサー(スティーヴン・シュウ)が世界初の3Dポルノ(IMAX)としてリメイクしたのである。

日本のAV女優、原紗央莉と周防ゆきこが出演しているのも話題となっている。主役も香港で活躍する日本人俳優・葉山豪だ。

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清の時代の中国。若い門弟(葉山豪)は、商人の美しい一人娘(蓝燕/レニー・ラン)に一目惚れし結婚するが、妻に性の喜びを与えてやれないと、快楽の園で修行をする。あまりに夢中になった夫は家に帰らず、そのことを悲しんだ妻は離婚してしまうのだが… というお話。

(以下、ちとネタバレあり)

その快楽の園での無茶ぶりがこの映画の見所なのであるが、前半はセックス・コメディ。後半はアクションというより(少し)残虐な映画と変貌していく。

ポルノを期待していくと、そのあまりに単調で荒っぽいセックス・シーンにおっ立つモノもおっ立たない。正常位とバックから乱暴に腰を動かすだけだからだ。日活ロマンポルノを見慣れた目で観ると、その稚拙さは笑ってしまう感じだ。

劇中、あまりに小さなちんちんのため、主人公は馬(ロバ)のペニスを移植する。そうしたらオンナどもはアヘアヘ喜ぶのだ。男の巨根願望「馬並みなのね〜」というのはココから来たのかも知れぬ。古来からこの〈男の幻想〉はあったのだな。大きけりゃいいってわけでもないのだが(笑)

3Dでは切り取られたその馬のペニスがこっちへ飛んで来る。巨乳をカメラに押し付けるようにボンボーンと見せる。鎖でターザンのように宙を舞いながらセックスをする。

魅惑的な美女(雷凱欣/ボニー・ルイ)がじつは男という怪物が出て来て面白いのだが、ひざに巻き付いたヘビのようなものがじつはおちんちんで、これで車輪を持ち上げるシーンは爆笑だった。

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香港へいるので日本のAV事情にはうといのだが、原紗央莉は初めて見たが中々肉感的な美女である。周防ゆきこは、身体中に蛇の入れ墨を入れて、ちと残虐なオンナを演じる。演技を期待しているわけではないが、肝心のセックス場面も監督がヘタなため、本領を発揮できてないかなと思った。

主役の葉山豪も広東語で頑張ってる。こんなにヒットするなら「もっとギャラもらえばよかった」とインタビューで答えたりしている。彼ら日本人キャストは、これでもう香港では有名人になったのではないか。

戦闘場面のナイフや鉄砲の弾が飛んで来るシーンは3Dらしさがあった。とはいえ、一昔前の〈香港立体映画〉を観てるかのよう。「空飛ぶ十字剣」を思い出したとさ(笑)

見終わってすぐは、意外に面白かったな、と思ったが日が経つにつれ、ヒドイ映画だったかも、と思うようになった。
後半は、SMというより、拷問になる。これが痛々しいのだ。特に、妻が馬の模型にまたがりアソコに鉄製の動くバラを入れられるシーンは男が見てても痛い。というかヒドイ。夫もあそこを切られて痛いし…。

それでも、ラストでこの映画の一番云いたいことが、なるほどなと納得できるもの(あえて英語で書くと"True Love doesn't need Sex")だったので、後味は悪くはない。

ぼくが観たのは、金曜日の10:30PMからのレイトショー。劇場内は満員だった。表で待ってたら、普通語が聞こえてきて、中国人の団体が来ているのがわかった。本国ではこの映画公開されないので(ポルノだから)、観光客が観に来ていたのだ。実際、旅行代理店にはそのツアーもあると聞いた。

北米などでの公開が決まったという。日本ではどうだろうな。原紗央莉のAV見てた方がいいという輩も多いだろう(笑)。とてもバカバカしい映画に違いないが、今の中華圏の活力が感じられる映画の一本であることは間違いない。大ヒットも案外その辺に理由があるのかも知んない。

3D肉蒲團之極樂寶鑑 3D Sex and Zen: Extreme Ecstasy (2011)

Directed by Christopher Suen
Cast: Hiro Hayama, Saori Hara, Lan Yan, Yukiko Suo, Vonnie Lui
Duration: 128 mins

31-May-11-Tue by nobu

(予告編)

2011-05-27

「ランゴ」 RANGO ジョニー・デップ

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香港でも公開になったCGアニメーション映画「ランゴ」"Rango" に行った。(2011年4月16日から公開)

中2の娘に「行かない?」といったら「行かない」という。

「バカ」といえば「バカ」という。ちがうか(笑)

なので、こっそり一人で観に行った。劇場は家族連れが多かった。小さな子供もいて、そんな中おっさんが一人で観るのはちと恥ずかしいといえば恥ずかしい(汗)。

だが、はっきり云って、これは子供向けか?という映画だった。おっさん興奮!のCGアニメ版マカロニ・ウェスタンだったのだ!

水槽の中で優雅に暮らしているカメレオン(声:ジョニー・デップ)。その水槽が、モハベ砂漠の真ん中の道路で、車から落っこちてしまう。砂漠で出会ったアルマジロに「西部の魂(Spirit of the West)を捜せ」と云われるランゴ。鷹に追われ命からがら逃げ、行きついたのがとある西部の町。

この町でひょんなことから英雄となり、保安官になったカメレオン・ランゴ。その町で不足し、町民が必要としているのは「水」である。その水をめぐって、じつは裏で巨悪が動いていたのだった……。

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おっさんにはわかってもらえると思うが、名前のランゴは、「ジャンゴ/Django」(「続・荒野の用心棒」の原題)から来ている。ランゴは、ヒーローになりたい男。だが、夢だけ見てて本当はなんにもできないダメな奴。砂漠を歩く失意のランゴの目の前に〈西部の魂〉が現れる。そこでのセリフがイイ。書かないけど(笑)

この〈西部の魂〉は映画ファンならすぐにわかるアカデミー賞を数々受賞した大物をモデルとしている。日本語の吹替えは(生きてたら)ぜひアノ人にやってもらいたい!と思える人だ。こんなところもガキにはその面白さはわかるまい。

その他のシーンも、マカロニ・ウェスタンはじめ、アクション映画のパロディのつるべ撃ち。パンチョを着た4匹の鳥たちがギターを弾きストーリーを語る。水タンクを運ぶ幌馬車襲撃のシーンも迫力あるし、悪だくみの市長(ネッド・ビーティ)のキャラもニヤリとさせる。保安官に敵対するヘビは、リー・ヴァン・クリーフをモデルにしたというのも泣かせるよな。

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CGアニメはジョージ・ルーカスのILMが担当。だからだろう、とてもリアルな代物で、砂漠にいる気味の悪い動物たちをはじめとするその〈質感〉は本物の動画に近い。これも見所である。

アメリカの最近のCGアニメは、製作スタッフが40〜50代というのもあるが、映画館へ行ったら子供を連れて来た親も楽しめるように、親の世代に流行った曲でキャラクターを踊らせるなどの工夫が見てとれる。「アイス・エイジ」「ハッピー・フィート」「トイ・ストーリー3」なんか典型だし、最近観た「メガマインド」もまんまクリストファー・リーブ版「スーパーマン」を下敷きにしていた。

だが、この「ランゴ」は、今までのセオリーとは違い、親(男親のみ)をターゲットにしたような内容であった。子供がダシというか、付き添いのアニメ映画なんて今までなかったよな(笑)

なので「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズの監督であるゴア・ヴァービンスキーは、この作品でコアな映画ファン(オタクとも云う)の指示は得られたんじゃなかろうか。
ま、だからと云って、調子こいて「ランゴ2」なんて作らないでおくれ、とおっさんのオレは願うのであったとさ(笑)

日本では2011年10月22日公開予定。

PS. 銅鑼灣(Causeway Bay)のHMVで、ランゴのフィギア(HKD380)を衝動買い。(↑上の写真)

Rango (2011)

Directed by Gore Verbinski
Starring (Voice) Johnny Depp, Isla Fisher, Bill Nighy, Ned Beaty
Duration 107 mins

27-May-11-Fri by nobu

B003Y5H542 Rango (Two-Disc Blu-ray/DVD Combo + Digital Copy)
Paramount Pictures  2011-07-15

by G-Tools
B004NYBA4E 【ムービー・マスターピース VINYL】 『ランゴ』 ランゴ&プリシラ
ホットトイズ  2011-04-29

by G-Tools

2011-05-26

「密告者」 綫人 The Stool Pigeon ニック・チョン / ニコラス・ツェー

Odoru2605118

ダンテ・ラム/林超賢監督の映画「密告者」 綫人 / The Stool Pigeon を Star Chinese Movies で観た。
香港映画が得意としている(?)警察が情報屋を使うクライムサスペンスだが、これは中々の出来だったのだ。

九龍サイドの刑事リー(ニック・チョン/張家輝)は、犯罪組織内部にもぐり込ませた密告者を使って捜査を続けていたが、ある事件で自分のミスからその密告者に重傷を負わせてしまう。それ以来、彼は密告者を使うことを躊躇し始めるが、警察上層部から大掛かりな宝石強盗グループに密告者を送り込むことを指示される。暴走族あがりのゴースト(ニコラス・ツェー/謝霆鋒)に話を持ちかけると、自分の父親の100万ドルの借金と、売春宿に売られた妹を助けたいために彼はその仕事を受ける。そしてゴーストは強盗団の中に潜伏し、リー刑事に情報を送るのだが…。

宝石強盗グループの中には、冷酷なボスのオンナ(グイ・ルンメイ/桂綸鎂)がいる。彼女もつらい過去を背負い、ゴーストといつしか気持ちが触れ合うようになる。そこから、ゴーストも彼女のために行動し始めるところが切ない。

刑事のリーも、妻との間に消えない傷をかかえる。これは男たちのそんなセンチな部分も見せるクライム映画。

ゴーストを演じたニコラス・ツェーがイイ。寡黙で、心に秘めた感情をグッとこらえて行動する男。主人公は刑事役のニック・チェンなのだが、密告者役の彼の方が光っていた。今年(2011年)香港電影金像獎(Hong Kong Film Awards)の最優秀主演男優賞を受賞したのもうなずける。

中国から来たハスっぱなオンナ役のグイ・ルンメイもナイスなキャスティングだ。

ダンテ・ラム監督は、ラストの廃墟となった学校でのアクション・シーンまで、ワンカット、ワンカット丁寧に繋いで行き、この映画をレベルの高い作品に仕上げている。

ニコラス・ツェーは、香港電影金像獎の主演男優賞を受賞した時のスピーチで、妻への感謝の言葉と共に「今日はいつもよりキレイだよ」と舞台から声をかけた。妻のセシリア・チャンは会場で号泣していた。彼女は、2008年に起きたエディソン・チャンのわいせつ画像流出事件で被害を受け、その後あまり見かけなくなっていた。その間も、夫のニコラスは深い愛を注いでいたのだろう。そのことがセシリアの涙でよくわかった。えらいぞ、ニコラス!お前は男だ!とTV画面に声をかけたオレであったとさ。

日本では昨年(2010年)11月の東京フィルメックスで上映されたという。公開はないのかな?

【追記】
3月にはあんなに仲睦まじかったニコラス・ツェーとセシリア・チャンだが、5月末には離婚の危機が報じられた。なんでも、セシリアが台湾からの機内で偶然エディソン・チャンと会った時に、仲良く話していたことをニコラスが報道で知り激怒したのだと → ココ

【追記2】
2011年10月29日から新宿武蔵野館で公開予定。

綫人 The Stool Pigeon (2010)

Directed by Dante Lam
Starring  Nick Cheung, Nicholas Tse, Lummei Kwai
Duration 112 mins

26-May-11-Thu by nobu

密告者 (綫人)[Blu-ray](香港版)

P0013931350

2011-05-23

「關雲長 The Lost Bladesman (原題)」 ドニー・イェン / チアン・ウェン

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甄子丹/ドニー・イェンが関羽を演じる新作映画「關雲長 The Lost Bladesman (原題)」へ行く。香港では2011年4月28日より公開となっている。

競演は、姜文/チアン・ウェン。監督は、アラン・マック&フェリックス・チョン(「インファナル・アフェア」シリーズの脚本コンビ)とくれば期待せぬ方がウソというもの。

三国志で有名な関羽。 劉備に仕え、その人並み外れた武勇や義理を重んじる姿は、味方のみならず敵からも称賛された人物である。

冒頭、木彫り職人が見事な像を彫って、棺桶へ入れる。だが、この像には首から先がない。そこには英雄としてあがめられた関羽の首が収められることになるからだ。
映画はそこから20年前にさかのぼる。曹操(チアン・ウェン)の捕虜となっていた関羽(ドニー・イェン)は、見事な戦いぶりで、曹操から自分の部下になれと云われるが、劉備(アレックス・フォン)への忠誠を誓う関羽はこれを断る。そこから劉備の元へ帰るまでに、皇帝からの命を受けた数々の敵を倒しながら進んで行く、というもの。

アクション監督も務めるドニー・イェンは、長刀をはじめ様々な武器を手に、見事なアクションを見せてくれる。そのスピーディな殺陣は見応えがする。狭い道で長刀が引っ掛かりながら戦う場面や、馬に乗ったアクションも良い。

だが、ぼくが一番関心したのは、敵の軍勢数十名と庭で戦う場面である。
戦いが始まるとカメラはどんどんひいて行き、やがて門扉が閉まる。中では戦闘が続き、その音だけが聞こえる。長鎖の鉄玉が当たり扉に穴が空き、そこに切られた男の顔が映る。カメラが近づいていくと、扉が開き、そこには全ての軍勢をやっつけたドニーが一人立っているのだ。恐れ入るのは、これをなんとワン・カットで撮っているトコロ。

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物語は、関羽が劉備の第二の妻・綺蘭(ベティ・スン)のことを、実は好きだったというサイドストーリーもからめながら進む。どんなに言い寄られようが、決して手を出さず、だが命がけで彼女を守るという男らしい関羽。

その(いささか出来過ぎの)英雄・関羽を目張りバッチリ、ドーランたっぷりのドニー・イェンが長い髭をたずさえ演じる。
だが、この映画のキモは、ひょっとしたら曹操役のチアン・ウェンかも知れない。彼は演技賞ものの素晴らしさである。前作の「譲弾子飛 Let The Bullets Fly」もシビれたが、こっちは堂々として貫禄さえ感じるのだ。

だが、映画全体を眺めてみると、もうひとつ高揚感にかけるのが残念だ。ラストのクライマックスも盛り上がらず、カタルシスに至らない。
ジョン・ウー監督が撮った「レッド・クリフ Part1, 2」は、監督自身が「世界中の人にわかってもらえる三国志」を目指し、エンタテインメントに徹して製作されたというが、この「關雲長」は、三国志を好きな人や、中国史に詳しい人には面白いかもしれないが、ぼくのようにそれほど詳しくない人間には、その面白味はあまり感じなかったのだ。

だからかどうかわからないが、香港の評価ももうひとつといったところ。Yahoo香港の★も、5個中、★2個半である。ぼくは中国史にうといのでナンだが、歴史を歪曲したところも批判の対象になっているようだ。

ドニー・イェンの歴史物というと最近では「処刑剣 14BLADES (錦衣衛)」があったが、今回の作品は大作だったし、スタッフ・キャストも良かっただけに、もったいない感がいっぱいな映画であったとさ。

關雲長 The Lost Bladesman (2011)

Directed by Alan Mak, Felix Chong
Starring Donnie Yen, Jiang Wen, Betty Sun
Duration 109mins

23-May-11-Mon by nobu

(予告編)

2011-05-20

「自伝 大木金太郎 伝説のパッチギ王」 大木金太郎 太刀川正樹訳

自伝大木金太郎 伝説のパッチギ王 (講談社プラスアルファ文庫)
自伝大木金太郎 伝説のパッチギ王 (講談社プラスアルファ文庫)

前回日本へ行った時に買って来た本のうちの一冊がコレ。「自伝 大木金太郎 伝説のパッチギ王」である。
週間文春の書評で、文庫になっていたのを知り、買い求めたのだった。

大木金太郎というと、40〜50代以上のプロレス・ファンにはよく名の知れたレスラーである。得意技は「頭突き」(韓国語でパッチギ)。ぼくのように、少年心にその熱き戦いに興奮した人は多いと思う。

2006年にキム・イル〈大木金太郎〉は亡くなった。晩年の彼は、生涯で5万発以上も打ち続けた「頭突き」の後遺症に悩まされていたという。
これは生前、自身が韓国の新聞に連載した自叙伝の日本語訳である。

シルム(韓国相撲)のチャンピオンだったキム・イルは、漁船に隠れ玄界灘を越え、密航して日本へやってきた。目的は、同じ韓国人で日本でプロレスのスーパースターになった力道山に弟子入りするため。だが、あえなく警察に捕まり監獄へ入れられる。一計を案じたキムは、力道山先生へ手紙を書く。運良くその手紙を読んだ力道山が身元引受人となり、晴れてキムは日本プロレスの新弟子となる。

デビュー前にリングネームを大木金太郎とつけられる。力道山から頭を鍛えるように厳命され、訓練にはげむが、元々あまり堅くなかった頭を無理して鍛えたため、後に後遺症に苦しむことになる。だが、その甲斐あって、彼の「原爆頭突き」は、終生彼のトレードマークとなった。

1963年、アメリカで初のタイトルを奪取したにも関わらず、力道山先生がヤクザに刺されて死ぬという悲劇が襲う。
その後WWAチャンピオン、インターナショナル・ヘビー級、アジア・ヘビー、アジア・タッグのチャンピオンとして活躍。
日本プロレス崩壊後、アントニオ猪木やジャイアント馬場の団体へ出場しながら、韓国と日本を行き来して両国のプロレス人気に貢献した。

引退式は、1995年の東京ドーム。(「週プロ」のターザン山本が主催した)プロレス「夢の架け橋」でのこと。車椅子を押してくれたのは、かつての宿敵・鉄人ルー・テーズだった。晩年の彼は、韓国の病院で静かに余生を過ごしたとのこと。

一読して、力道山死後の「日本プロレス」崩壊のゴタゴタなどはサラリと触れている程度で、その頃の活躍を一番見ていたぼくのようなファンには物足りなさが残る。

だが、生前の力道山の「裏」の姿などが書かれている点は興味深いものだった。力道山はヤクザとは関わりを持たないようにしていたというが、銀座を縄張りにしていた同じ韓国人の組織・東声会とは切れない仲となる。その東声会と兄弟盃を交わした山口組とも興業面で世話になる。こうしてヤクザとプロレス界は接点を持ったのだ。

その人気絶頂時、ヤクザとのささいなトラブルで、刺されてしまった力道山。場所は赤坂のニュー・ラテン・クォーター。そのシマは住吉連合のもの。そして刺したヤクザも住吉連合だったというのは、大木のみならず何か裏があったのかと勘ぐってしまう。

大木は、韓国で作られた映画「力道山」に怒り心頭であった。「英雄である先生を、同じ韓国人監督がひどい男として描いている」からだ。ぼくはまだ未見だが、そんなにヒドイなら見てみたくなるね(笑)

力道山がその出自を終生隠したように、大木もぼくが小学生の頃は、日本人だと思っていた。それが日本プロレス崩壊直前くらいから、リングアナが「キム・イル 大木金太郎!」とコールするようになり、韓国人なんだということを知った。

大木の試合で思い出すのは、ボボ・ブラジルとの頭突き合戦。吉村道明とのアジア・タッグ選手権(いつも吉村の回転エビ固めで決まる・笑)。ブルート・バーナードの耳そぎ事件……。
その中でも個人的に一番覚えているのは、福山市体育館で行われた荒鷲・坂口征二とのシングルマッチ。「頭突き6発で沈める」と大木は云い、怒った坂口は(初めて)「本気」になった!試合は荒れてノー・コンテストとなったが、会場にいた高校生のぼくと友人たちはえらく興奮したのを覚えている。

久しぶりに「アントニオ猪木大全集」というDVDを出して、1975年、猪木VS大木の蔵前国技館でのシングルマッチを見た。大木の原爆頭突きで猪木は本当に「効いて」いるのが見てとれる。レフリーは豊登。セコンドに吉の里も来ている。10ヶ月間リングを離れていたというデメリットもあり、試合巧者の猪木がバックドロップで大木からスリーカウントをとる。今見てもスリリングな名勝負。

試合後、二人は抱き合って泣いた。「自伝」を読んだばかりのぼくも「つい、涙が出ました」。
力道山の弟子の時代から兄弟のようなつきあいをし、アジア・タッグを何度も防衛した男同士が戦わねばならなかったという宿命。
レスラー本としても良い本だった。

「自伝 大木金太郎 伝説のパッチギ王」

4062814153 自伝大木金太郎 伝説のパッチギ王 (講談社プラスアルファ文庫)
大木 金太郎 太刀川 正樹
講談社  2011-02-22

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B0007N38EU アントニオ猪木全集3 大物日本人対決 [DVD]
東北新社  2005-03-25

by G-Tools

(猪木VS大木戦収録)

B0035HGTSC 壮絶!喧嘩マッチ烈伝 DVD-BOX
ビデオ・パック・ニッポン  2010-03-15

by G-Tools

(大木VS坂口戦収録)

2011-05-19

「文雀」 Sparrow (スリ) [DVD] ジョニー・トー

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公開中のジョニー・トー(杜琪峯)監督の新作「單身男女 」を観に行く前に、棚の肥やしになっていた映画「文雀」(Sparrow)('08)のDVDを引っ張りだして来た。
この作品は、2008年にベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、その後香港で公開された。ぼくは劇場で見逃していたので、DVDを買っていたのだ。

日本では結局劇場公開されず、DVDスルーとなった。で、題名が「スリ」だって。なんとも素っ気ない邦題である。文雀がスリのことを指すのでそのまま題名にしたのだろう。ジョニー・トーの「エレクション」も題名がいただけなかった。広東語タイトルは「黒社会」なのだ。この方が良かったような気がするのだが…。

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冒頭、サイモン・ヤム扮する男の部屋に文雀が飛び込んで来る。なにかジャン・ピエール・メルビルの「サムライ」を連想させるオープニングだ。自転車に乗り、灣仔(Wanchai)の街を走るサイモン・ヤム。ちょうど、PAWNの前辺りだ。そこを過ぎ、茶餐廳へ入ると3人のスリ仲間が朝飯を食っている。そして、銅鑼湾、中環、上環辺りで観光客らをターゲットにスリを行う4人。

カメラが趣味のヤムが中環で写真を撮っていたら、一人の謎の美女(ケリー・リン)がファインダーの中に飛び込んで来る。ここから、スリの4人組とその美女を巡る騒動が起きるのだった…。

映画は、トー作品としては軽いタッチの小品である。上映時間も87分と短い。だがこれはとても愛すべき映画だったのだ。

というのも、トー監督自身が「『文雀』の時代設定は現代だが、私が子供の頃によく見ていた、香港の街並みを切り取っている。香港政府は、古い建物をあまり大切にしない。だから、香港で生まれ育った使命として、後の世代が忘れないようフィルムに焼き付けた。」と語るように、この映画の中には今の香港が冷凍保存されているかのようだ。

ちょうどこの映画が公開された前後だったと記憶しているが、中環にあった香港島と九龍を結ぶフェリー乗り場の時計台を取り壊すことに抗議して、市民が時計台の上に座り込みをしたという騒ぎがあった。トー監督が云うように政府は古い建物を次々に壊し保存しようとはしない。経済発展のため歴史やオールド香港の町並みを変えることを監督は良しとしていないのだろう。

ぼくのような香港在住の日本人の目から見ても、ここに現れる香港の風景は一種懐かしさを覚えるものになっている。
映画ってそんな楽しみ方もあるのだ。ラスト、傘をさした雨の中のスリ・シーンは、トー監督らしいスタイリッシュな映像だが、それよりもロケによる香港の町並みを映した なんてことない映像の方がぼくには良く感じられた。

この映画は香港愛に満ちている。ウディ・アレンがニューヨークを愛したように、ジョニー・トーは香港を愛している。そのことがよくわかる一編であった。気に入った。

文雀 Sparrow (2008)

Director: Johnnie To
Starring: Simon Yam, Kelly Lin, Lam Ka Tung, Lo Hoi Pang, Kenneth Cheung, Lam Suet, Law Wing Cheong, Kate Tsui
Length: 87 mins

19-May-11-Thu by nobu

文雀 (香港版)リージョン3

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B00392OQG0 スリ [DVD]
ビデオメーカー  2010-05-07

by G-Tools

2011-05-18

「單身男女」 Don't Go Breaking My Heart ジョニー・トー&ワイ・カーファイ監督の新作ラブコメ

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MAD探偵 7人の容疑者」のジョニー・トー&ワイ・カーファイ監督コンビの新作映画である。今回は、香港製の純粋なラブコメ。ドンパチは一切ないチャーミングな一編であった。2011年香港国際映画祭のオープニング作品。

原題は「單身男女」(Don't Go Breaking My Heart)。独身の男女という意味の通り、この映画には一人の女性と二人の男性が登場する。

チェン(カオ・ユァン・ユァン)は3年前に中国から香港へ渡って来た女性。カレシと一緒に来たのだが、そのカレは他のオンナに子供が出来て、部屋を出て行ってしまっている。その部屋には彼のガンダム・プラモや生きたカエルが残ったまんま。

その日の朝、会社へ行く途中で、道路で事故にあいそうな彼女を助けてくれた男がいた。乞食のような格好の彼は、ファン(ダニエル・ウー)と名乗った。彼女はお礼に元カレの持ち物を全部あげることにする(カエルも)。話を聞くと、彼は香港の著名なビルを若くして設計した才能ある技師だが、今は飲んだくれになってしまっていたのだ。

チェンの職場は、中環(Central)にある投資会社である。ストレスがたまる仕事だが、ちょうど向かいにあるガラス張りのビルの若き経営者チャン(ルイス・クー)が、ポストイットをガラスに貼って絵文字を作って見せてくれたりするのが楽しみになってくる。ある日、彼が紙に書いた文字を見せてくる。「夕食はどう?」。彼女はすぐに「OK」し、その晩、約束のHABITUで待つが、彼は現れない。怒った彼女は、次の日、彼の職場へ行き水をかぶせてしまう。やがて彼の会社はリーマン・ショックで倒産し、事務所には違うテナントが入っていた。

それから3年。チェンの会社に新しいCEOが就任する。中国出張から帰ったチェンが紹介された新たな上司は、なんとチャン!そして、向いのビルで新たな設計事務所を開いたのは、なんとファンであった!

一人の女性を二人の男性が取り合うというお話。ルイス・クー扮する若きエグゼクティヴはお金持ちのプレイボーイ。ダニエル・ウーの設計技師もこれまた才能あふれる男で、金に困っていない。彼女自身も投資会社でそれなりの殊遇を受けている。裕福な環境の中での恋物語で、まるで日本のバブル時代のトレンディ・ドラマみたいである。
それは、中国経済の大波を受けて絶好調の香港経済の現れ。当地に住んでいると、このことは何ら違和感がない。

チェン扮する中国女優カオ・ユァン・ユァンが、明るくって、強くって、かわいくて魅力的だ。二人の男が取り合うのもわかる気がする。小道具として重要な意味を持つカエルを始め、細かいディテールにこだわったストーリーテリングが面白いし、笑わせる場面もたいそうある。一体彼女はどっちの男を選ぶのか?遊び人だが魅力的な男と もの静かで誠実な男。ラストのチェンの決断を考えて見ると、女性はやはりこーゆー男がいいのだな、と至極当たり前のことを教えてくれる。

隣同士のビルで、電話を使わず紙にかいたメッセージで会話をし、恋に落ちる。中環にある本当のビルでロケをし、会話の中にも、マンダリン、フォー・シーズンズ、Wホテルなど出てくる。Cafe HABITUとPacific Coffee はどうみても、ぼくが時々行く金鐘(Admiralty)にあるお店。かように、ロケ地も場所も実名で出てくるのは楽しいものである(ま、広告であるのだろうが・笑)。

ぼくが観た銅鑼灣(Causeway Bay)の映画館は、日曜日でもあり、カップルでいっぱいだった。一人で観るのも寂しかったが、ま、これも仕方がないところ。たしかにデートムービーとして楽しめる一編である。香港での評価が高いのもうなずける。ひょっとしたら、ハリウッドでリメイクするんじゃないの?と思わせる映画でした。ジョニー・トー監督のクライム・ムービー好きには今回はおすすめしません(笑)

香港では2011年3月31日より公開中。

單身男女 Don't Go Breaking My Heart (2011)

Director: Johnnie To/ Wai Ka Fai
Starring: Gao Yuan Yuan, Louis Koo, Daniel Wu, J.J. Jia, Lam Suet, Terence Yin, Selena Li
Length: 120 mins

18-May-11-Wed by nobu

2011-05-12

「液体人間オイルマン」(油鬼子) The Oily Maniac ('76)

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前回書いた「北京原人の逆襲 」を観た日にたまたま見つけたのが、この「液体人間オイルマン」(油鬼子) The Oily Maniac ('76)。

その日は土曜日(2011年5月7日)で、前日、銅鑼灣(Causeway Bay)で同じ業界の若い奴らに捕まり、朝3時まで飲んでたもんだから二日酔いの頭で昼間ソファーに寝っころがり、NowTVをザッピングしてたらこの変な映画の予告があり、これから始まるというのでつい観てしまったのだった。

マレーシアのやし油工場の乗っ取りにからむ話の中で、無実の人間が死刑にされてしまう。その死刑囚は、娘チュンユエ(チェン・ピン)の幼なじみの弁護士事務所で働くシェン(ダニー・リー)に、自分の背中に入れ墨として描いた不思議な絵と呪文を書き記すように命ずる。
子供の頃のポリオが原因で今でも松葉杖なしでは歩けないシェンは、その絵をもとに自宅の地下を堀り湧いて来るオイルの中へ入るとオイルマンに変身してしまう。
その後、工場乗っ取りにからむ弁護士事務所の不正に怒りを覚えたシェンは、その時々にオイルマンに変身し、当事者たちを殺して行くのであった…。

いやはやなんと形容していいのか?けったいな映画やったよ(笑)。
オイルマンとは、その名の通りガソリンの原油の化け物(登場する時は「ジョーズ」のイントロだけかかる)。液体のまま移動するなど、東宝映画「美女と液体人間」が元ネタと思う。こいつがお姉ちゃんとベッドインしようとする場面に出て来ては男をやっつけて、その場を去るのだ(笑)。

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子供向けでは決してない変な怪獣映画。ともかくエロ満載で、そのお姉ちゃんたちも、監督の趣味なのかみんな同じような顔と体型(ちょっとぽっちゃり)なもんでわかりづらいったらない(笑)

一番笑ったのは、売春婦の処女膜再生手術の場にオイルマンが現れ、医者を圧死させる場面。おねえさんが手術台で足をおっぴろげてたら、上からオイルが落ちて来るのだ。そんな場所に来るなよって(笑)

この映画、ヒーローものというには、大義がなさ過ぎる。私怨なのだ。主人公は足が悪いが、オイルマンに変身するとそれは消えるという哀愁はわかるものの、あまり同情もできない。それから一番は、オイルマンの造形がかっこ悪すぎる(笑)

日本の「ヘドラ」を参考にしたらよかったのに、人間の格好をしたタダの黒い物体で、目と心臓部分だけむき出しで赤いのだ。それに技も少なく、持ち上げたり首をしめるだけ。火に弱いのはわかってるはずなのに…(笑)

CGがまだない時代なので、特撮は頑張ってはいるが、日本の当時の特撮ものに比べると(正直)かなり落ちる。
まぁ色んな意味でつっこみどころ満載で、B級カルト映画として楽しめます。

この映画があったから、監督のホウ・メンホアは翌年「北京原人の逆襲」という(ある意味)傑作をものにしたのかも知れぬ。そんなかんだで、この日はショウ・ブラザーズの香港B級カルト映画でお腹いっぱいになった日であったとさ。

油鬼子 The Oily Maniac (1976)

Directed by Meng Hua Ho
Cast: Danny Lee, Ping Chen
Duration:  83 mins

12-May-11-Thu by nobu

B001L0YDTW 液体人間オイルマン [DVD]
キングレコード  2009-03-11

by G-Tools

2011-05-11

「北京原人の逆襲」(猩猩王)The Mighty Peking Man (a.k.a Goliathon)

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ぼくが香港で入っているNowTVというブロードバンドTVの中に、Celestial Classic Movies(天映經典頻道)というチャンネルがある。ここは、おもにショウ・ブラザーズの過去の名作を放映してくれるありがたーいチャンネルである。値段も1ヶ月HK$21(約220円)と手頃だし、ほとんどの作品がリマスターされて画像がウツクしいのも嬉しい(それに年寄り向きなのか、字幕の字も大きいのがありがたい・笑)。

先日も、たまたま夜ザッピングしてたら、香港のバンドが日本(箱根)へ行くカラー映画をやっていた。しばらく観てたら、なんかテイストが日本映画に近い。調べてみたら、これ「青春萬歳」"The Singing Escort"('69)という井上梅次監督のミュージカル映画だったのだ。

そんなチャンネルの今月のピック・アップはコレ。「北京原人の逆襲」(猩猩王)"The Mighty Peking Man"('77)。名前のみ知っていたが、今まで観たことなかったので、当日(2011年5月7日・土)は久しぶりにテレビの前で心待ちにしていた自分がいた(笑)

ショウ・ブラザーズが作った香港初の本格的な怪獣映画!香港B級カルト・モンスター・ムービーの傑作!クェンティン・タランティーノが惚れ込み、アメリカで自身のレーベルでDVDを発売した!等、評判は聞いていたのだが、思っていた以上にコレはいけるクチだったのだ。

物語は、もーほとんど、というか、まるっきり「キングコング」のパクリ。香港のあくどい興行師たちが、ヒマラヤ奥地にいるという巨大な猿を捜しに行く。だが、捜索隊を阻む過酷な自然環境や、トラの襲撃等を受け挫折する。そんな中、一人山奥に残された冒険家シェン(ダニー・リー)は、美女アーウェイ(イヴリン・クラフト)と出会う。シェンは巨大な猿「北京原人」とアーウェイを連れて、香港へやってくる。

香港へ来るまでの間「原人」は貨物船のハッチカバーの上に鎖に繋がれてるのだが、暴れもせずおとなしい(台風が来てるのに・笑)。香港スタジアムでのショーでは、ブルドーザーと綱引きをし、ついには怒った「原人」は香港の街を破壊する。そしてクライマックスは、70年代、香港で一番高かった中環のJardine Houseの屋上で、英国軍のヘリコプター攻撃を受けるのだった…。

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演出はとーってもチープで、見ていて恥ずかしくなるようなシロモノなのだが、もう怪獣映画&冒険もののエッセンスがほとばしっていて本当に楽しかった。
編集がいいのかなぁ。どんなに失笑ものの場面が続いても、最後まで飽きさせないで見せてくれるのが不思議だ。

特撮はそのほとんどが村瀬継蔵はじめ日本人スタッフだったという。だからだろう、香港のビル群を壊すシーンも、原人の造形もなんか馴染めるものだったのだ。

トラの襲撃やら、底なし沼やら、断崖絶壁など厳しい行程を進む捜索隊。巨大な猿人は、着ぐるみで、ミニチュアのビルを壊し車を踏みつぶす。そして、突然登場するブロンド美女!そう、ここには男子の好きなものがいっぱい詰まってるのだ。

特にブロンド美女は、ほとんど裸のような布切れをつけジャングルを走る走る。そして木に登るシーンでは、童貞君ならこれだけでイケルような登り方で(しかも下から撮ってる)、ここだけでも見る価値があるというもの(笑)

男女のカラミもあり、とても子供向きとはいえない怪獣映画。少年の心を持った大人の男(つまりオタク)にはかなり受け入れられるご馳走である。ご賞味あれ!珍味ですが(笑)

猩猩王 The Mighty Peking Man (1977)

Directed by Meng Hua Ho
Cast: Danny Lee, Evelyne Kraft
Duration: 87 mins

11-May-11-Wed by nobu

B0001FM142 北京原人の逆襲 [DVD]
ニィ・クアン
キングレコード  2004-09-01

by G-Tools
6305803811 Mighty Peking Man
Cho-Hua Wu
Miramax  2000-05-23

by G-Tools

2011-05-05

「メガマインド」 MEGAMIND ウィル・フェレル/ブラッド・ピット

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ドリームワークス・アニメーションの映画「メガマインド」"MEGAMIND" をネットTVで鑑賞した。

我が家は香港のブロードバンド・ネットワークNow TVと契約しているのだが、その中にVIDEO EXPRESSというのがある。要はインタラクティヴで、好きな時に映画を見れるシステムだ。値段は、SDがHK$25(約261円)、HDが$30(約313円)で、2日間レンタルできる。

今まであることは知っていたが、使ったことなかったので、先日のイースターホリディで時間があった時にやってみた。映画は最新のものから古いもの(「カサブランカ」など)まであるが、量的にはまだまだ少ない。ホテルのペイテレビみたいな感じである。使い方は簡単。自分が見たい映画を選んで、暗唱番号を入れるだけだ。

これからはこの手の映画配信が多くなるだろうから、映画好きには部屋がディスクで占領されなくて済むかなと期待はしている。だが、要はコンテンツの問題だろう。

この「メガマインド」は3D作品で、香港でも昨年(2010年)のクリスマスだったかに公開されていた。この手の映画はキライではないお父さんのぼくだが、子供らはもう大きくなったので一緒に行ってくれない。なので飛行機に乗った時に見ようかなと思ったりしてたのだが、今回自宅でゆっくり見れてよかった。

地球から遥か離れた惑星から、宇宙船のカプセルが飛び立とうとしていた。両親が乗せたのは、産まれて8日目の青い顔をした男の子だ。カプセルは地球を目指して飛んで行く。途中で、他のカプセルとぶつかり、そのカプセルは裕福な家庭に。そして彼の乗ったカプセルはメトロ・シティの刑務所に行き着く。

裕福な家庭に育った男の子は立派は教育も受け、やがてメトロマン(声:ブラッド・ピット)となりヒーローとなる。学校でいじめにもあった青い顔の男の子はやがてワルとなり、メトロマンの好敵手メガマインド(ウィル・フェレル)になる。

メトロマンとの死闘に命を燃やしていたある日、メガマインドはついに勝利をつかむ。メトロマンは死に、街はメガマインドのものに。だが、彼の心にはぽっかり穴が空いてしまう。

好敵手なき今、メガマインドは考える。「そうだ自分で好敵手を作ればいいんだ!」と。へたれなTVカメラマンを改造したメガマインドだが、今度はその男が暴走しはじめるのだった…。

読んでわかるとおり、下敷きになっているのはスーパーマンだ。他の惑星からカプセルに乗り、地球に来るところから同じで、好きになる女性も新聞記者ならぬTVレポーターだ。メガマインドが人間を改造するために変装した姿は、クリストファー・リーヴ版「スーパーマン」の父親・マーロン・ブランドそのもの。

3D作品なので、その立体感を出す工夫も随所にみられる。2Dで観ると迫力はないが、男の子向きの映画としてはまあまあ楽しめる作品といえよう。上に書いたようにスーパーマンもので、マイケル・ジャクソンの「BAD」で踊ったりと、中高年のお父さん世代にも気を使った映画(というより作り手の年代だろうが)。

ぼくは、なーんか最後まで、青い顔のメガマインドのキャラクターがかわいいと思えなくて、ノレなかった(ウィル・フェレルがキライというか、面白いと思わないんだなぁ、というのもある・笑)。それに、相手役の女性TVレポーター(ティナ・フェイ)も、もうちっと美人に描けなかったのかと悔やまれる。ドリームワークス・アニメーションは、メイン・キャラクターのデザインがいつも もう一つやね(笑)

日本での公開は…?まだはっきり決まってない模様(今年中には公開になればいいですな)。

MEGAMIND (2010)

Directed by Tom McGrath
Cast: Will Ferrell, Brad Pitt, Tina Fey
Duration: 95mins

05-May-11-Wed by nobu

【追記】 この記事を書いたあとに、「スーパーマン」でデイリープラネット社の編集長を演じたジャッキー・クーパーが亡くなった(2011年5月5日)という報道があった。子役時代からいうと長いキャリアのアクターであった。合掌。

B003UESJFG Megamind (Two-Disc Blu-ray/DVD Combo)
Paramount Pictures  2011-02-25

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2011-05-02

「バルジ大作戦」 BATTLE OF THE BULGE (午後のロードショー)

Odoru0105115

テレビ東京の午後のロードショーで「バルジ大作戦」をやった(2011年4月28日)。
いやー懐かしい!ロケフリから録画して、当日早く帰れたので、夕食後楽しんだのじゃ。

40、50代の人ならわかってもらえると思うが、この映画、70年代に日曜洋画劇場などで前・後編にわけて時々放送されていた。当時は、第二次大戦時の戦争大作、例えば「大脱走」「パットン大戦車軍団」「空軍大戦略」「史上最大の作戦」「大列車作戦」「戦場にかける橋」「トラ・トラ・トラ!」等々の名作をテレビで2週に分けてよく放送していたものだ。

この「バルジ大作戦」は、その中でも戦車の戦いが面白く、とても印象に残った一本だったのである。それに今回は当時のまんまの吹替えで放送されたのでこれもとっても懐かしく嬉しかった。ヘンリー・フォンダ(小山田宗徳)、ロバート・ライアン(納谷悟朗)、ロバート・ショウ(井上孝雄)、チャールズ・ブロンソン(大塚周夫)。

もともと167分の長尺である。それを2時間枠、つまり賞味90分ほどにカットしてあるので、今回の放送はあたかも〈ダイジェスト版〉だったが、それでも「おいしいトコロ取り」みたいなもので、戦車の戦闘シーンを中心に久々に興奮して見たのだった。

1944年12月、劣勢のドイツ軍は、クリスマス気分で緊張感を欠いていた連合軍に対し、最後の大反撃を開始する。通称「バルジの戦い」と云われる史実を映画化したもの。監督は「史上最大の作戦」のケン・アナキン。

もう、これはタミヤのプラモデルを作ってた男の子には大人気の映画で、ぼくも中学の頃、初めてテレビで見た時は、本物の戦車による戦闘場面(例えば、砲撃のあと煙が輪のようになったり、キャタピラがぬかるみで動かなくなる場面なんか)に興奮し、プラモデルを買って同じような場面をジオラマで作りたいなと(思うだけで、小遣いがなくて断念したが)夢をふくらませたものだ。

当時はビデオなんてなくって、音声だけ録音しては、その爆音や、キャタピラの音を聞きながら戦車のプラモデルを作ってプラカラーで色を塗ったものである。その当時作ってた陸軍のプラモはなぜかドイツのものが多かったのだ(軍艦は日本のものに限る)。戦争では悪者だったが、ドイツ製の車両がかっこよかったんだよなぁ。その頃の憧れが、自分をドイツ車へと走らせたのかなぁと今にしてみると思う。

ドイツのタイガー戦車と、連合軍(アメリカ)のM4戦車のクライマックスの戦闘場面は本当に面白くって、今見てもその興奮は変わらない。ぼくはこの映画の戦車は第二次大戦当時のものを使っていると思っていたが、実際はスペイン陸軍の戦車を借りて撮影したため、かなり違っていたのだそうだ。

それでも、砲撃する戦車に乗ったままのカメラワークなど、面白いカットを繋いで上手に盛り上げてくれる。ま、今回〈ダイジェスト版〉だったので余計に楽しめたというのは正直なところ。
だが、「バルジ大作戦」というと思い出す、ロバート・ショー始めドイツ軍兵士が大合唱するドイツ語の歌(名前知らん)のシーンがばっさりカットされてたのは残念。

この歌をむちゃくちゃな言語で地元のYちゃんと歌いながら中学校から帰ったものだ。後年ドイツ人の前でコレを歌って仲良くなったこともある。

日本のDVDは吹替え付きとか。欲しくなっちゃったよ(笑)

「バルジ大作戦」BATTLE OF THE BULGE (1965)
TV東京・午後のロードショー
2011年4月28日(火)13:30 - 15:30

01-May-11-Sun by nobu

B003EVW60E バルジ大作戦 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ  2010-04-21

by G-Tools

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