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2011年1月

2011-01-31

『新少林寺(原題)』 (2011) Shaolin アンディ・ラウ / ジャッキー・チェン

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てなことで、映画『新少林寺(原題)』"Shaolin" である。香港では2011年1月27日より公開中。

ジェット・リー主演の傑作クンフー映画『少林寺』(1982)から28年を経て製作されたこの『新少林寺』。 いったいどんな映画になったのか?楽しみに行ってきた。

中国が内戦を繰り返している時代。少林寺の僧侶たちは、おびただしい数の死骸の中から、まだ息のある人々を助け出すという行為を繰り返していた。そんな中、逃げた敵の大将を追って、馬に乗った軍人たちが少林寺に土足で踏み込んでくる。

粗暴で無慈悲な将軍ハオ(アンディ・ラウ/劉徳華)は、少林寺の中で敵の大将を撃ち殺し、「<武術発祥の地>がなんぼのもんじゃい」と落書きし、寺を去る。

権力拡大の野望を抱くハオは、兄のように付き合ってきた年長の将軍の暗殺を企てるが失敗。あげく、心から愛する幼い娘も失い、自身も懸賞金のかかったお尋ね者となってしまう。全てを失ったハオは、かくまってもらった少林寺の調理人(ジャッキー・チェン/成龍)の家で髪を切り、出家することを決意するのであった…

これはただのクンフー映画ではなかった。一人の男の「成長物語」である。

その成長とは、身体的なものではなく、精神的なもの。仏教という大きな「慈悲の世界」で男は、懺悔し、人として成長し、そして変わっていく。

ジェット・リーの『少林寺』のような<格闘技ガイドブック>の様相はなく、今回の『新少林寺』は、莫大な製作費をかけた大作にもかかわらず、その云わんとしているスピリットは、仏教の宗教世界にも触れ、より奥深く感じられる。

人はいつでも変われるのだということ。悪のベクトル最高点まで行った人間は、そのベクトルを180度戻すことが出来るのである。権力と暴力で人をねじ伏せてきた鬼のような男の顔が、やがておだやかなものに変わっていく。アンディ・ラウのその表情の変化を見ていると涙が出そうになった。

ま、そうはいっても、これはアクション大作である。娯楽映画として、見せ場も要所要所にきっちり組み込んである。その辺は、監督がベニー・チャン/陳木勝(『コネクテッド』)だもの。外してない。馬車でのチェイス、少林寺内の修行風景、大爆発シーンやクンフー場面も満喫できる。

『ベスト・キッド』以来、好々爺と化したジャッキー・チェンも、コミカルかつ真面目な演技でイイ味を出す。少林寺で修行中の子供の僧侶たちとのシーンは特にいい。
嬉しかったのは、少林寺の管主(管長というのだろうか)をイエ・ハイ/千海が演じていること。この人、『少林寺』でジェット・リーを助け、育てる師父の役をやった人。そのジェット・リー/李連杰も出てればよかったのだが、残念ながら出演していない。

その他僧侶たち、ウー・ジン/吴京、シン・ユウ/行宇や、敵となる軍の人間たちのクンフー場面も見応えがする。
ニコラス・ツェー/謝霆鋒は、一人悪役をになって大変だが(笑)彼が悪ければ悪いほど、その対決に興味がわくわけである。アンディ・ラウの妻役のファン・ビンビン/范冰冰(『新宿インシデント』)も相変わらず美しい。

本物の少林寺を傷つけてはならないと、約1億5千万円ほどかけて、少林寺のセットを建てたという。アンディ・ラウも撮影中に左手を負傷した(軽傷だが)。

これはオトナ版「少林寺」。といっても中坊から老人まで楽しめる感動作。香港では春節(旧正月)の公開となった。日本での早期公開を望んでマス。

新少林寺(2011) SHAOLIN

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導演 : 陳木勝
Directer : Benny Chan
演員 : 劉德華、謝霆鋒、成龍
Cast : Andy Lau, Nicholas Tse, Jacky Chan
片長 : 131 分鐘
Duration : 131 minutes

31-Jan-11-Mon by nobu

(予告編・香港版2)

新少林寺 (2011) (Blu-ray) (香港版)

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新少林寺 (2011) (DVD2枚組) (香港版) リージョン3

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2011-01-28

『少林寺』 (1982) [DVD] The Shaolin Temple リー・リンチェイ

「少林寺」 アルティメット・エディション [DVD]
「少林寺」 アルティメット・エディション [DVD]

香港で映画『新少林寺』が公開になるので(2011年1月27日より)、棚からリー・リンチェイ主演の『少林寺』('82)を出して来て久しぶりに観た。

後にジェット・リーと呼ばれることになるリー・リンチェイ(李連杰)の映画デビュー作。5年連続中国武術大会で総合チャンピオンだった若者がこの一作でスターとなった。
この映画は他にも于海や胡堅強など、当時中国の一流の格闘家が出演し、スタントなしでその素晴らしい武術を見せる。

出演者の殆どが、演技より武術という人々だったのが幸いした。映画の大部分は格闘シーンに占められたため、あたかも武術のガイドブックのように、次々に格闘場面が観れるという飽きさせない作りになっているのだ。

映画としては、香港映画のズームを多用した雑な撮影方法もあるにせよ、実際の中国・少林寺でロケした場面も含め、その武術家たちの<本物の>妙技はカメラワークの悪さなど感じさせない素晴らしいものである。

物語は史実に基づいているという。中国・随朝末期に暴政を強いていた王将軍(ユエ・チェンウェイ)に父を殺された少虎(リー・リンチェイ)。傷ついた彼は少林寺の門前で僧侶の師父(ユエ・ハイ)に助けられ、娘のパイ(ティン・ナン)らの介護で元気を取り戻し、仏門に入り厳しい少林寺修行に明け暮れていた。しかしいつしか王将軍の暴政の矛先は少林寺にも向けられ、僧侶たちはついに王将軍たちとの闘いに挑むのだった…。

まぁ、全ては少虎が災いの元で、少林寺にとっては迷惑な話なのであるが、このくらいのドラマがないと映画にはならない。山奥の農家に住む娘もなんともキレイだし、演技も古くさくクサい(笑)
タイトルバックの「シャオリン、シャオリーン♪」の歌も、聴いててそのセンスのなさに泣けて来る(笑)
かように、素晴らしい格闘シーンと比較して、ドラマ部分は多いに笑わせるところがこの映画のミソといえまいか(笑)

ぼくが持ってるDVDは、キングレコードから2005年に発売されたアルティメット版。
TV放送時の吹替えと、新録の吹替えが両方入っている。ぼくは今回観たのはTV放映版だったが、ジェット・リー(水島裕)、ユエ・ハイ(小林勝彦)、僧侶役に小松方正、ナレーション:納谷悟朗というとても懐かしいイイ布陣で楽しんだのだった。(新録版は、リーを森久保洋太郎、ナレーションをJ.J.SONNY CHIBA<千葉真一>が担当)

28年を経て、今観ても充分楽しめる武術映画。さあ、これで<予習>も出来たので(笑)、『新少林寺』を楽しみに行ってみようと思っている。

少林寺 The Shaolin Temple (1982)

100mins

26-Jan-11-Wed by nobu

B0009Q0JX8 「少林寺」 アルティメット・エディション [DVD]
キングレコード  2005-08-03

by G-Tools
B0009Q0JXI「少林寺 2」 アルティメット・エディション [DVD]
リー・リンチェイ
キングレコード 2005-08-03

by G-Tools
B000B7WAGE阿羅漢 [DVD]
キングレコード 2006-01-12

by G-Tools

2011-01-26

第83回アカデミー賞ノミネーション 83rd ACADEMY AWARDS NOMINATIONS

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香港でも、2011年1月25日(火)PM9:30から、STAR Moviesで、第83回アカデミー賞ノミネーションを生中継していたので見てみた。

実質10分ほどのノミネート作主要部門発表をはさんでの30分番組。発表前後は司会者と映画評論家のトークという構成だ。

ロスアンゼルスからの生中継では、アカデミー賞の会長が舞台に立ち、ゲストにモニーク(昨年の助演女優賞)が呼ばれ、淡々とアナウンスしていく。途中、会場の記者がオー、とかアーとか云って反応してるのが面白い。

候補作はこちらを参照 → シネマトゥディ

(作品賞候補だけ書いておく)
『ブラック・スワン』
『ザ・ファイター』
『インセプション』
『キッズ・オールライト』
『英国王のスピーチ』
『127時間』
『ソーシャル・ネットワーク』
『トイ・ストーリー3』
『トゥルー・グリット』
『ウィンターズ・ボーン(原題)/ WINTER'S BONE 』

香港の映画評論家スティービー・ウォング氏は、作品賞は『英国王のスピーチ』、監督賞はデヴィッド・フィンチャー(『ソーシャル・ネットワーク』)、主演男優賞はコリン・ファース(英国王のスピーチ』)、主演女優賞はアネット・ベニング(『キッズ・オールライト』)と予想した。主演男優のハビエル・バルデムのノミネートを「意外」とも(『Biutiful ビューティフル』は外国語作品賞なのと、作品が暗いからだと)。
さて、2月27日(現地時間)の授賞式はどうなりますか?

83rd ACADEMY AWARDS NOMINATIONS LIVE - STAR Movies

26-Jan-11-Wed by nobu

2011-01-25

『レット・ザ・ブレッツ・フライ(原題)』 譲弾子飛 "Let The Bullets Fly" チアン・ウェン/チョウ・ユン・ファ

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現在香港で公開中の映画『レット・ザ・ブレッツ・フライ(原題)』 譲弾子飛 "Let The Bullets Fly"である。

いやーびっくらこいた!これめっちゃおもろい映画やったわ!
正直、中国映画ナメていたけど、こんな見応えのする娯楽アクション映画を作るとは!
テイストは、時代劇とマカロニ・ウエスタン(+タランティーノも少々)。1920年代の中国を舞台に、山賊と知事、それに町を牛耳るヤクザの闘いを笑いも交えながらテンポよく見せる。驚きの傑作誕生である!

監督・脚本・主演は姜文(チアン・ウェン)。山賊の長を演じる彼は、中年の男臭さ満載でメチャかっこいい。それに対するヤクザの親分は貫禄抜群の周潤發(チョウ・ユン・ファ)。
劇中に流れるスコアは、なぜか『七人の侍』を思わせる。それもそのはず、音楽は我らが久石譲なんである。

清朝末期の軍閥動乱時代の中国。葛優(グォ・ヨウ)扮する口八丁の男は軍をだまして、まんまと知事の座を手に入れる。その地へ赴任する最中の列車を、チアン・ウェンたちの山賊が襲撃する。金目当ての山賊は、金を持ってないと知るや、知事を脅し、知事になりすまし金を奪おうとする。しかし赴任した地は、チョウ・ユン・ファ扮するヤクザが牛耳っていた。ここから、山賊一派VS地元ヤクザのワルの主権争いが始まるのであった…

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原題の「譲弾子飛」とは「弾丸を飛ばせー!」とかの意味である。冒頭の列車襲撃シーンから、娯楽映画のカタルシスがいっぱいで、目が離せなくなる。列車を引っ張るのが、機関車ではなく、『ベン・ハー』のような白い馬なのだ。山賊たちがそれを止めるシーンが西部劇のようにスピーディで、またかっちょいい。

赴任地・鴨城(Goose Town)は、川に囲まれた不思議なところ。ゲートで新知事の出迎えに太鼓が鳴り響く(「和太鼓に似てるなぁ」と眺めてたのだが、後で調べたら、叩いてる中に日本人・田場恵美子さんという演奏家もいた)。
街はヤクザに牛耳られており、ゴーストタウンと化していた。そこからワル同士虚々実々のだまし合いが始まるのである。

山賊たちは、合計7人。それぞれ番号で呼ばれている。そいつらのキャラもなかなかだし、ガンさばきもいい。鷹笛のようなものを吹いて味方同士交信しながら戦うのも面白い。
彼らがかぶるマスクも『七人の侍』の旗を思い出させるし、『隠し砦の三悪人』の影響なども垣間みれる。

他の出演者も、知事役のチアン・ウェンの<軽妙さ>と演技の達者さは特筆ものだし、劉嘉玲(カリーナ・ラウ)も相変わらずのうまさだ。

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アクション満載。笑いもいっぱい(香港の劇場でも笑い声につつまれていた)の娯楽大作。惜しむらくは、あまりに会話のテンポが早くて字幕(英語・中国語)では追っかけるのが大変だったところ。またBlu-rayかDVDが出たら買って、細かいところは確認しようと思っている。この映画なら2度観ても面白いと思うからね。
中国本土では、初日動員が『アバター』を抜いて第一位になったという大ヒットぶりもうなずける。

先日来の新聞報道の通り、中国がGDPで日本を抜き、世界第二位の経済大国となることは確実である。映画の世界でも、潤沢な製作費と香港の娯楽映画のエッセンスを取り込んだ中国映画の躍進ぶりは目を見張るものがある(その香港製娯楽映画も日本映画の影響を受けているのだが…)。

この映画を観て「やられた。日本映画は負けたかも…」と思ってしまった。おそらくアメリカ・ヨーロッパでも評判をとるだろう。
公開後のTV放送をふまえ、毒気の抜けた映画ばかり量産している日本映画。この、大人の男の鑑賞に耐えうる、骨太中国製アクション・エンタテインメント大作を日本でもぜひ公開して、日本の映画人の奮起を願いたい。

まぁ、なんやかんや云う前に、まずはこの『譲弾子飛』 "Let The Bullets Fly" 観てみんしゃい。面白いんやから!本当に!!

(香港では2011年1月13日より公開中)

譲弾子飛 Let The Bullets Fly (2010)

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導演:姜文
主演:周潤發,姜文,葛優,劉嘉玲,陳坤,胡軍
片長:123分

25-Jan-11-Tue by nobu

(香港版予告編)

2011-01-24

『キック・アス』[Blu-ray] 香港盤のこと "KICK-ASS" Blu-ray Hong Kong Version

キック・アス [Blu-ray] 香港盤

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日曜日の夜、子供たちと金鐘(Admiralty)のPacific PlaceのGrappa'sで(うまい)パスタとピザ食べて、中環(Central)のHMVに行った。
中一の娘が「GLEE」に興味を持っているので、買いに行ったのだが、セール商品の中に映画『キック・アス』のブルーレイもあったので買って来た。なんせ値段がたったのHK$69.00(約729円!)と、お買い得だったもんだから。

昨年(2010年)日本でもめでたく公開され、「映画秘宝」でもベストワンになったこの作品。ぼくも香港公開時にレビューを書いたが(→ココ)、これはヒーローもののパロディというより、一本の映画としての出来が抜群にイイし、面白かったので高評価に繋がったのだと思う。

日本でも2011年3月18日にBlu-ray/DVDが発売になるようだが、ぼくが買って来た香港盤の仕様を記しておく。日本盤と比較してみるのも面白いだろう。

もちろん、日本語字幕はなく、中国語字幕のみ。リージョンはAなので日本と同じである。

DTS-HDマスターオーディオ7.1(英語)、Dolby Digital 5.1(英語)

1080p (1920 x 1080 progressive scan) FULL HD

16:9 (2.40: 1 Aspect Ratio)

ディスク 1枚 25GB -  Single Layer

特典映像は、'It's On!: The Comic Book Origins of Kick-Ass' (「等身大ヒーローメイキング」と思われる)のみ。約22分。

日本語字幕、吹替えも(英語字幕も)ないが、このクオリティで730円なら充分満足だった。

KICK-ASS (2010) [Blu-ray] Hong Kong Version

24-Jan-11-Mon by nobu

キック・アス [Blu-ray] 香港盤

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日本盤

B004IEAZ18 キック・アス Blu-ray(特典DVD付2枚組)
東宝  2011-03-18

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アメリカ盤

B002ZG9846 Kick-Ass (Three-Disc Blu-ray/DVD Combo + Digital Copy)
Matthew Vaughn
Lions Gate  2010-08-03

by G-Tools

英国盤

B0038M1CMC Kick-Ass [Blu-ray] [2010]
Chloe Moretz
Universal Pictures UK  2010-09-06

by G-Tools

2011-01-22

『キッズ・オールライト』 The Kids Are All Right アネット・ベニング / ジュリアン・ムーア

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本年度ゴールデングローブ賞 コメディ・ミュージカル部門最優秀作品賞及び最優秀主演女優賞を受賞した映画『キッズ・オールライト』"The Kids Are All Right"である。香港では2011年1月13日から公開となっているので行って来た(日本ではGW公開)。

邦題だけ聞くとわけがわからんちんだが、原題は'The Kids are All Right' で、「子供たちは大丈夫(元気)」という意味。人に「子供たちはどう?」と聞かれたらこう答えることがある。

この映画が奥深いなと思うのは、その子供たちの親がレズビアンのカップルってとこ。
子供は18歳のジョニ(♀)と15歳のレイザー(♂)。それぞれのお母さんはニック(♀)とジュール(♀)。お母さんたちは精子バンクから同じ男性の精子を受け、子供を産んだという設定である。

母親だけの<完璧な>レズビアン・カップルの家庭に育ったレイザー君は、粗野な友人の家庭などを見るにつけ、自分の父親(バイオロジカル・ファーザー)に会いたいという気持ちになってくる。18歳になり、子供が求めたら父親と面会できるという制度を利用して、ジョニに頼んで精子バンクから父親の所在を調べてもらい(母親に黙って)会いに行く二人。

初めて会ったお父さんは、オーガニック野菜を作り、それを使ったレストランを経営するボヘミアンな中年男ポール(♂)だった。それを機に、それまで<完璧>と思われていた家庭が徐々に崩壊に向かうのだが……

子供たちは初めて出会った「父性」に喜び、お母さんも彼に「異性」を感じてしまう。それまで家庭内になかった「男性」という存在。そしてその男性は赤の他人ではなく、愛とセックスはなかったにせよ、自分たちが本当にパパと呼べる人。

自由気ままに生きて来て、独身を謳歌している男ポールも、ある日突然18年前に(60ドルで)提供した精子で生まれた子供たちに来訪され戸惑うが、やがて自分の中に入り交じった「父性」やら「家族愛」の感情に気づく。

なんとも奇妙な関係だが、それぞれの考えがとても理解でき共感できる。この映画が奥深いなと感じたのはそういうところにあるのだろう。

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家庭内に、もし異分子が入って来てかき回されたときにそれを阻止するのは「父親」の役目。レズのカップルでも、男役、女役があり、この家の場合ニックが男役である。ニックは医師として働き、経済的にも家族の大黒柱だ。(不本意ながら)専業主婦として生きて来たジュールとの生活は、男女のカップルより保守的でさえある。子供に対する教育もしつけも厳しい。

ゴールデングローブ賞では、コメディ部門での受賞だが、ぼくが行ったAMCという映画館では、観客の中に西洋人もちらほらいたのにあまり笑い声がなかった。コメディの要素もあるにはあるが、これはとても真面目なドラマに感じられた。実際ぼくも声を出して笑うところはなかった(にんまりする程度かな)。

監督のリサ・チョロデンコ(♀)(『しあわせの法則』)はレズビアンで、ミュージシャンのウェンディ・メルヴォイン(♀)と暮らしているそうだ。映画と同様子供も精子バンクからのドナー提供で産んだ。その実体験が映画でも反映されているようで、レズビアン・カップルの日常の描写はなるほどリアルに感じられる。ベッドを共にするときは男性のハードゲイ・ポルノを見ながら、とかね(笑)

出演者は皆、演技賞モノの演技だ(実際アネット・ベニングはゴールデングローブとったけど・笑)。映画冒頭、家族の食事のシーンで、遅れて帰って来たニック(ベニング)を一目見た時、ぼくは「おっさんやんけ」と思ったほど。レズの男役のたたずまいである。

そのパートナーの女役ジュリアン・ムーアも、ゴールデングローブ賞でノミネートされたが、これまた素っ裸になり迫真の演技だ(そうそう、香港ではこの映画18禁になってます)。

子供役は、娘のジョニに『アリス・イン・ワンダーランド』のアリスをやったミア・ワシコウスカ。もうすぐカレッジへ行く優秀な学生で、父親との関係にちょっとドキドキして、オトナになっていく姿を好演。息子のジョシュ・ハッチャーソンも、15歳くらいの難しい年代の男子を自然な感じで演じる。

特筆すべきは、お父さん役のマーク・ラファロだ。『ゾディアック』『シャッター・アイランド』などとは打って変わり、チャラいボヘミアーンな中年男を演じるが、妙に色気もあるのである。彼の演技力も評価されるべきと思う。

この映画は、試験管ベビーや、レズのカップルなど、現代社会の中で今後当たり前になっていくかも知れない<新たな家族の形態>を通して、家族とは何なのか?ということを考えさせられる。秀逸なドラマであった。

The Kids Are All Right (2010)

Director : Lisa Cholodenko
Cast : Julianne Moore, Annette Bening, Mark Ruffalo
Duration : 106 mins

22-Jan-11-Sat by nobu

(予告編)

2011-01-20

第68回ゴールデングローブ賞授賞式 The 68th Annual Golden Globe Awards 2011

今年も当地香港のStarWorldでは、第68回ゴールデングローブ賞授賞式の模様を生中継した(2011年1月17日)。
ぼくは接待があってその日には見れなかったので、録画しておいて次の日に楽しんだのだった。

以下、TV方面はうといので、映画を中心にちと感想など。

最初にスカーレット・ヨハンセンが登場し、最優秀助演男優賞の発表だ。マイケル・ダグラス(『ウォール・ストリート』)やジェフリー・ラッシュ(『英国王のスピーチ』)を抑え、ひげづらのクリスチャン・ベイル(『ザ・ファイター』)が受賞。

今回の司会は昨年に続き、英国人のリッキー・ジャーヴェイス。よりハリウッドに馴染んできたためか、プレゼンター紹介のジョークがよりシニカルになってて笑わせる(会場がひく場面もあったが)。授賞式後、コケにされたセレブたちのエージェントからクレームがあり、今後彼が司会をやることはないだろうという記事も目にした。だが、(昨年もココに書いたけど)英国アカデミー賞の司会でもずっとあんなんだったから、わかって起用してんのに何言ってんの?って感じだよな。

(ジャーヴェイスのオープニング・モノローグ)

けど、ちょっと可哀想だったのは、プレゼンターとして登場した「トイ・ストーリー」のコンビであるトム・ハンクスとティム・アレンを紹介した時のこと。ジャーベイスは、ハンクスの華麗なキャリアは長々と話したのに対し、アレンはただ名前呼んだだけだったのである。これはちょっとキツかったかな(笑)

そんな風に云われても、プレゼンターとして出て来て上手にかわしてたのは、ロバート・ダウニーJRや、スティーヴ・カレルたち。カレルは『デート・ナイト』で共演したティナ・フェイと出て来て脚本賞を発表するのだが、ココが一番面白かったかも。
その脚本賞は『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキンに。これは当然の受賞と思う。

他のプレゼンターや、作品賞の紹介のために登場したのは、ブルース・ウィルス、シルベスター・スタローン、ザック・エフロン、ジャスティン・ビーバー、ロバート・パティンソン、サンドラ・ブロックなど。
スタローンは、整形のしすぎか?創りものの人形みたいに顔がつっぱってる(笑)。エフロンはえらく太っちゃってて、一緒に見てた我が家の中一の娘がショックを受けたほど。もう「ハイ・スクール〜」じゃないものね。

昨年、マーティン・スコセッシ監督にセシル・B・デミル賞を手渡したロバート・デ・ニーロ。今年は、その賞を受賞する立場で出席していた。
プレゼンターは、マット・ディモン。「自分はデ・ニーロをよく知らなかったが、誰に聞いても"現代最高の大俳優"と云われた」と紹介し、『ゴッド・ファーザーPart2』のデ・ニーロのものまねなどするのだが、コレがまったく似てなくて笑わせる。
そして、数々の名作の場面集に続いて本人が壇上に上がる。スタンディング・オベーションだ。
「たった3分で、70本以上の映画に出演したことを語るのは不可能だ」と話しながらも、デ・ニーロ、ジョークも交え上機嫌だ。ちょっと驚いたのは、名場面集に出てきたロビン・ウィリアムスと共演した『レナードの朝』を「好きな映画」とあげていたこと。もっと映画史上の名作が多々あるのにね。意外であった。

(ロバート・デ・ニーロ セシル・B・デミル賞受賞シーン)

ミュージカル・コメディ部門の最優秀作品賞は『キッズ・オールライト』に。この映画、ぼくはすでに観ているが、受賞は当然と思われる作品である。
主演女優賞もこの作品のアネット・ベニングに贈られたが、共演者のジュリアン・ムーアもノミネートされていた。同じテーブルに座らされて、これは残酷な話だなぁ。ジュリアン・ムーアという女優さんは、なんか「賞」に見放されてる感があるね。オスカーには助演賞でノミネートしてあげたいと個人的には思うのだが。

主演男優賞の、ポール・ジアマッティ(『バーニーズ・バージョン(原題)』)は嬉しい受賞だ。プレゼンターがハル・ベイリーだったことをとっても喜んでたのが可笑しい。

ドラマ部門の主演男優賞はコリン・ファース(『王様のスピーチ』)、主演女優賞はナタリー・ポートマン(『ワイルド・スワン』)に。ポートマンは、監督のダーレン・アーノフスキーに10年も前からこの映画の出演を打診されていたという。大きくなったお腹(妊娠中なので)で大笑いする彼女も嬉しそうだ。

最優秀監督賞デヴィッド・フィンチャー。ドラマ部門の最優秀作品賞も『ソーシャル・ネットワーク』に。作品賞のプレゼンターに先頃咽頭ガンを発表し、放射線治療をうけているマイケル・ダグラスが登場し、スタンディング・オベーションに。やはりちょっとやつれた感が否めない。
壇上に上がった『ソーシャル〜』のプロデューサーの中にケヴィン・スペイシーの顔もある。彼は助演男優賞でもノミネート(『カジノ・ジャック(原題)』)されてたっけ。

TV部門では、話題の『glee/グリー 踊る合唱部!?』がやはり強かった(StarWorldではSeason 2の予告を流していた)。
アル・パチーノもTV映画部門で主演男優賞を受賞(『You Don't Know Jack』)。

今年は『ツーリスト』のノミネートの八百長疑惑(作品はたいしたことないのに、審査員への接待でノミネートされた)が取りざたされたりと話題もあったが、授賞式自体はおとなしめに感じた。これでジャーベイスの毒舌もなかったらつまんないものだったろう。だからある意味ジャーベイスは「功労賞モノ」であったかもね(笑)

ゴールデン・グローブ賞・オフィシャル・サイト→ ココ

The 68th Annual Golden Globe Awards (2011)

20-Jan-11-Thu by nobu

2011-01-17

『上流社会』 [DVD] High Society ビング・クロスビー/グレース・ケリー/フランク・シナトラ MGMミュージカル

上流社会 特別版 [DVD]
上流社会 特別版 [DVD]

年末から忙しい日々が続いてて、日曜日(16-Jan-11)も朝から娘が塾へ行くわ、息子はシンガポールから友達つれて来てるわで、お父さんはバタバタしていた。

塾から帰った娘と、夕方からお茶を飲みながらDVDで映画を観ようということになり、選んだのはMGMミュージカル映画『上流社会』"High Soceiety"('56)だった。理由は、トランペットやってる中一の娘がルイ・アームストロングが大好きで、去年から「観たい」と言いながら観れてなかったからである。

冒頭からサッチモの軽快な歌声が聴こえてくる。物語の始まりだ。
ルイ・アームストロングと彼の楽団が専用バスで到着するのは、作曲家ヘヴン(ビング・クロスビー)のニューポートにある邸宅。彼らはジャズ・フェスティバルに出演するためにやってきた。
隣の邸宅に住む富豪の娘トレイシー(グレース・ケリー)は、デクスターの元妻だが彼は今でも未練があった。明日はその元妻の2度目の結婚式だ。彼女は聡明で美しいのだが、完璧を求め過ぎ人を思いやる心にかけていた。
結婚前日、トレイシーの邸宅に、取材のためゴシップ記者マイク(フランク・シナトラ)とカメラマンのリズ(セレステ・ホルム)がやって来る。
その夜に開かれた結婚記念パーティで、泥酔したトレイシーは意気投合したマイクとともにパーティを飛び出してしまうのだった…。

本作は、ブロードウェイの舞台劇から1940年に映画化された『フィラデルフィア物語』(ケイリー・グラント、ジェームズ・スチュアート、キャサリン・ヘプバーン主演)のミュージカル版リメイク。

グレース・ケリーが、モナコ王妃となったので、これが最後の出演作品となった。彼女のクール・ビューティさもこの映画では際立つ。見とれるほど美しい。(ちなみにエルメスのケリーバッグは彼女の名をとったもの)
True Love号というヨットでビング・クロスビーと歌うシーンがあるが、二人がデキてたという話を知って見ると、キスシーンも本気っぽく映る(笑)

ビング・クロスビーとフランク・シナトラの初共演も話題となった。当初、二人で歌うシーンはなかったが、撮影終了前に急遽追加されたという。今観ると、このシーンがなかったらこの映画はハイライトがないままの凡作となっていたと思う。この歴史的なクルーナー二人のデュエットはお互いをけなし合うジョークも入った楽しいものとなった。

使われた楽曲はコール・ポーターのもの。ルイ・アームストロング楽団による’High Society Calypso'に始まり、クロスビーとシナトラのデュエット'Well, Did You Evah!'、シナトラがケリーに歌う'You're Sensational'、ヨットの上での'True Love'、シナトラとホルムの'Who Wants to Be a Millionaire?'、それにクロスビーとルイ・アームストロング楽団による(超楽しい)'Now You Has Jazz'など。

今観ると、MGMミュージカルでも、"踊りなし"ミュージカルなので、ちと退屈する人もいるかも知れないが、これは大人の目線で見ると(全盛期の)ビングとシナトラ、それにサッチモが演奏する場面だけでも充分価値がある映画だ。稀代のエンタティナーに、超美貌のケリーがからむ。まさに古き良き時代の豪華な<銀幕の世界>って感じ。

グレース・ケリー扮する主人公のトレイシーは、プライドが高く上流社会の淑女らしくふるまってはいるが、酒を飲むと前後不覚になり、口説かれると弱くて、前の夜のことなど何も覚えてない。困ったお嬢さんだが、こんな娘は現実世界にも多いよな(笑)、よくこんな役を王妃になる直前にケリーは受けたよなと思わされたのであったとさ。

とまれ、娘も楽しんだようでよかった。サッチモが演奏するたびに「目が飛び出そう!」と心配してた娘の言葉に笑ったお父さんでありました。

HIGH SOCIETY (1956)

Directed by Charled Walters
Cast: Bing Crosby, Grace Kelly, Frank Sinatra, Celeste Holm, Louis Armstrong
111 mins

Aspect Ratio: 1.85: 1
Stereo
Region 2

17-Jan-11-Mon by nobu

B000DZJJHW 上流社会 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ  2006-01-27

by G-Tools
B0015FGCI8 High Society
Warner Home Video  2008-05-13

by G-Tools

2011-01-13

フランク・シナトラ:コンサート・コレクション [DVD] Frank Sinatra: Concert Collection

2011年のお正月。子供たちと銅鑼湾(Causeway Bay)へ行って買物をした。その際、中一の娘が「こないだHMVへ行ったらシナトラのでっかい箱があったよ」という(ありがたい)情報を得たので行ってみた。

Sinatra Reprise Years Box Set
Box Set

ジャズのコーナーに飾ってあったそれは、縦50cmはあろうかという黒い大きな箱で、Frank Sinatra The Reprise Years (2010年11月リリース)と書いてある。中身は35枚のリプリーズ時代のCDと1枚のDVD('A Man and His Music - Trilogy') 及びブックレットとのこと。その場で「うーむ」と考えたが、リプリーズのは全部とは云わないがある程度持っているし、値段が高かったし(HKD1,999だった)、置く場所がないので(←これが一番の理由・笑)、今回は買うのを諦めた。

それから娘と他の棚を眺めていたとき、このDVD・BOXセット「フランク・シナトラ:コンサート・コレクション」"Frank Sinatra: Concert Collection"を見つけたのだった。

Frank Sinatra: Concert Collection [DVD] [Import]
Frank Sinatra: Concert Collection [DVD] [Import]

この2010年11月2日リリースの7枚組、14時間超のスペシャル・ボックスは、シナトラの50年代から80年代にかけてのTVショーとコンサートを収録したもの。(44ページのブックレット付)

内容は、

Disc 1,2 はTVスペシャル'A Man And HIs Music'から、エラ・フィッツジェラルド、アントニオ・カルロス・ジョビン、ナンシー・シナトラ、そしてカウント・ベーシー・オーケストラとの共演。

Disc 3,4 ’Ol' Blue Eyes Is Back'(ゲスト:ジーン・ケリー)に続いてコンサート・ライヴ映像集。NYマディソン・スクエア・ガーデンでの 'The Main Event'、ロンドンでの 'Sinatra In Concert At Royal Festival Hall(モナコのグレース・ケリー王妃がシナトラを紹介)、そして1985年 日本武道館で行われたコンサート 'Sinatra In Japan: Live at The Budokan Hall, Tokyo'。

Disc 5は、TVスペシャル 'Francis Albert Sinatra Does His Thing'(ゲスト: ダイアン・キャロル、The 5th Dimension) 、'Sinatra' (ドン・コスタ・オーケストラ)、'Sinatra And Friends' (ディーン・マーティン、トニー・ベネット、ナタリー・コール、ロレッタ・リン、ジョン・デンバー)を収録。

Disc 6は、1982年の(おそらくシナトラのベスト・コンサート映像のひとつ)'Concert For The Americas'。約90分。

Disc 7(ボーナス・ディスク)には、'Happy Holidays With Bing And Frank'というクリスマス用のビング・クロスビーと共演したTVスペシャル、それに50年代のモノクロのシナトラ歌唱集 'Vintage Sinatra' が収められている。
この1957年のビングとの共演は、ビデオではなくフィルムで撮影してる。なのでテクニカラーなのだ(白黒TVの時代なのに!)。

これで、てんでバラバラになっていた自分のシナトラ(映像)コレクションも、このボックスがあれば事足りる。

考えたら、日本のバブル期に発売されたレーザーディスクの「マイ・ウェイ〜フランク・シナトラ・LD・コレクション」(12枚組・1991年発売)は、100,000円!もした。
いくらなんでもその値段はないやろ、と思い(もちろんお金もなかったので)買わなかったが、今回このシナトラのベスト・パフォーマンス集をHKD675(約7,260円)で手に入れられたので、「待っててよかった」と心から思うのであった。映像もキレイな感じがするし、音響も5.1chだしね(一部)。

ひとつ残念なのは、このDVDはリージョン1(北米盤)なので日本のプレーヤーでは観れないこと。せっかく日本のAmazonでも買えるのに(下を参照)。当地・香港ではリージョン・フリー・プレーヤーが当たり前なのでオッケーなんだけどね。これでいつでもシナトラのショーが楽しめるかと思うとありがたーい気持ちになりますな。

Frank Sinatra: Concert Collection [DVD]
Aspect Ratio: 1.33: 1
Run time: 840 mins

13-Jan-11-Thu by nobu

Frank Sinatra: Concert Collection [DVD] [Import] Frank Sinatra: Concert Collection [DVD] [Import]
Frank Sinatra

Shout Factory  2010-11-02
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2011-01-11

おみやげでもらった 大人のTシャツランド/ブルース・リー & AKB48 オフィシャル・カレンダーBOX 2011 「PRESENT〜神様からの贈り物〜」

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COMICリュウ編集部編

徳間書店  2010-07-02
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年初、我が家に日本からお客さんがあって、おみやげでいただいたのがコレ。「大人のTシャツランド/ブルース・リー」である。

中身は、リーのTシャツとブックレット。Tシャツは、黒地にリーの似顔絵と”Don't think, Feeeel”ががプリントされていてなかなかカッコいい。

ブックレットを見ると、過去のリー主演映画の解説や、ブルース・リーが残した『ドラゴンへの道』の直筆メモなどが見れて楽しい作りになっている。

これはぼくにはとっても嬉しい<お年玉>だった(スマイル)。

AKB48 オフィシャルカレンダーBOX 2011 「PRESENT~神様からの贈り物~」 AKB48 オフィシャルカレンダーBOX 2011 「PRESENT~神様からの贈り物~」

小学館  2010-12-17
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そして、中一の娘にとおみやげで頂いたのがこの『AKB48 オフィシャルカレンダーBOX 2011 「PRESENT 〜 神様からの贈り物〜』である。

中を見て驚いたのは、付録がいっぱいあること。カレンダーに、メンバーの写真入りのクリアファイルが12枚。3Dカードとシールも入ってる。これは楽しい(笑)

年末(2010)に、娘に頼まれてNHKで放送された「MJ AKB48リクエスト・スペシャル」という番組を録画しながら見たので、やれ選抜メンバーだの、16人ヴァージョンやらの<専門用語>も覚えたばかりだったので、見せてもらってちと欲しくなった。

「あっちゃんのクリアファイルくれよ」と頼んだが、あっさり却下(笑)

これは香港にも出来た、AKB48 OFFICIAL SHOPへ行くしかないかな?(→ココ )と思ったお父さんであったとさ(笑)

11-Jan-11-Tue by nobu

2011-01-06

加山雄三デビュー50周年記念 『エレキの若大将』 大みそかシネマスペシャル(TV東京・2010)

若大将トラックス

昨年(2010年)末から仕事が忙しくて大晦日まで働いていた。その後、おせち取りに行ったり、お雑煮作ったりと冬休みの子供たちの世話もあり、父子家庭の我が家はバタバタしてて正直お父さんはとっても疲れてしまったのだった。新年早々なーんにもする気がなくって、ぼんやり子供たちとTVを見て過ごしていた。

そんな中、年が明けてやっと少し元気が出て、やったことは大晦日にロケフリから録画していた映画『エレキの若大将』をiPadに入れること。
まず、DVDプレーヤーのHDDに入れた映画のCMをカットして、DVD-Rに焼く。それを、沸騰したお湯の中に入れてぐつぐつ煮込む。柔らかくなったら取り出し冷凍庫に入れて凍らせる。その後それを解凍してiTunesにコピーすれば出来上がりである(←うそ!)

ま、そんなかんだで(?)めでたくiPadに入れた「若大将」を寝っころがってベッドで鑑賞した。いやー懐かしい。LDでもDVDでもコレ持ってんのに、また観て懐かしかったなぁ(笑)
このオンエアが嬉しいのは、映画の前に加山雄三自身が解説をしているトコロ。「若大将がヒロインの澄子さんのために作った歌「君といつまでも」を、初めて聴かせるシーンで(聴いたこともないのに)澄子さんが一緒に歌っちゃうのが見所なんですねぇ。しあわせだなー」なんて話してて、愉快であった(←ちょっと脚色)

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東宝映画のロゴにかぶさるドラムとエレキの音。加山自身が演奏する「夜空の星」のテケテケで始まるこの映画は、おそらく若大将シリーズでも最も人気のある作品だろう。
若大将シリーズは、どれも同じようなプロットである。その予定調和の展開は、見ていてほっとする世界なのだ。

京南大学の若大将・田沼雄一(加山雄三)はスポーツ万能で楽器もできるさわやかな好青年。好物は肉まん。毎回ヒロインと出会い恋に落ちるのだが(大学時代はずっと澄子さん=星由里子)、それを邪魔し、毎回騒動を起こすのが金持ちのボンボン息子・青大将こと石山新次郎(田中邦衛)。その青大将と若大将は親友同士。なので、いつも最後には青大将のトラブルを解決し、若大将はヒロインと結ばれるのである。(ついでに書けば、運動部は最後若大将の活躍で勝利を収めるのだ)

若大将の家は、東京の老舗すき焼き屋「田能久」。おばあちゃん(飯田蝶子)と父親・久太郎(有島一郎)そして妹・照子(中真千子)と暮らしている。その照子は若大将の大学の部活マネージャー江口(江原達怡)と恋仲だ。
毎回おばあちゃんと久太郎の親子喧嘩がケッサクで、いつも最後には「だから商業学校出はだめなんだよ」と久太郎は云われるのだった。

このシリーズ6作目『エレキの〜』では、若大将と青大将はアメフト部に所属し、澄子さんは楽器店に勤めるOLである。若大将たちは田能久の隣のそば屋の出前持ち(寺内タケシ)とバンドを組み、TVのバンド合戦に出場する。寺内は当時日本一と云われたエレキギター奏者だが、演技は大へたくそで、その<棒読み>が笑わせるったらない。

バンド合戦の司会は、"シェキナベイビー"内田裕也だし、バンド合戦に出場するのは、(後に加山の妻となる)松本めぐみ率いるガールズバンドや、ビートルズに似せたジェリー藤尾のバンドだ。アメフト部にはチョイ役で黒沢年雄もいるし、加山の実父・上原謙も出て来る。みんな(当然ながら)若いのだ(笑)

この映画で使われた「君といつまでも」と「夜空の星」は大ヒット。加山雄三は、日本のシンガーソングライターの草分けである。映画を使ったメディア・ミックスの先駆者と云ってもいいのではないだろうか。

ぼくはリアルタイムではなく、1975年頃のオールナイト上映から火が点いたリバイバルで観てハマった世代である。当時高校生だったぼくは地元の映画館でかかる3本立を楽しみに見に行った。どれも(上述の「君といつまでも」のような)映画的矛盾に満ちてツッコミどころ満載だが、若大将の加山の魅力と、脇役のキャラの面白さで毎回本当に楽しい気分になって映画館を後にしたのを覚えている。(高校時代のぼくの志望校は京南大学だった。そして実際に行った大学の成績は「加山雄三」であった。つまり「可(加)」が山ほどで、「優(雄)」が三つ・笑)

80年代、ホイチョイ・プロダクションが「ビック・コミック・スピリッツ」(だったか?)に描いた若大将のパロディ漫画は爆笑もので、80年代では若大将より金持ちのボンボン青大将がモテて、若大将はユーミンのコード進行に苦戦するというものだった。

そしてそのホイチョイ・プロが若大将シリーズへのオマージュとして捧げたのが、映画『私をスキーに連れてって』('87)だった(なので、この映画に田中久衛が出演しているのである)。もし『私スキ』を観て、「楽しいな」と思った人は、そのルーツは若大将だったということを知っていた方がいい。

1960年代。高度経済成長時代の「元気さ」を満喫できる若大将シリーズ。ぼくも久しぶりに観た、この『エレキの若大将』で元気をもらった気がする。

てなことで、今年もよろしくアルよ。

エレキの若大将 (1965)

監督: 岩内 克己

大みそかシネマスペシャル・TV東京
2010年12月31日(金)15:00〜17:00

06-Jan-11-Thu by nobu

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若大将トラックス 若大将トラックス
加山雄三 星由里子 京南大学スキー部 ザ・ランチャーズ 小鹿敦 大矢茂

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若大将トラックス(2) 若大将トラックス(2)
加山雄三 星由里子 田中邦衛 有島一郎 江原達怡 飯田蝶子 酒井和歌子

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若大将50年! 若大将50年!
加山雄三 カントリー・クロップス 加山雄三とザ・ヤンチャーズ 加山雄三 with THE ALFEE 加山雄三 with さだまさし 加山雄三 with 森山良子 加山雄三 with 南こうせつ 加山雄三 with 谷村新司

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私をスキーに連れてって [DVD] 私をスキーに連れてって [DVD]
一色伸幸

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