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2010年12月

2010-12-28

『新少林寺』 (予告編) Shaolin

香港で、来年(2011年)に期待しているクンフー映画がコレ!『新少林寺』 "Shaolin"。

出演はアンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン。それに特別出演でジャッキー・チェンも出ている。監督はベニー・チャン。

予告編を見ると、"After 28 years, wait is over"とある。あのジェット・リーの鮮烈デビュー作『少林寺』から28年経ったわけだ。(そのジェット・リーは出ないのか…?)

香港では、2011年1月27日公開予定。ともかく楽しみである!

【追記】
つーことで、『新少林寺』 "Shaolin" ぼくのレビューは→ココ

28-Dec-10-Tue by nobu

新少林寺 (2011) (Blu-ray) (香港版)

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新少林寺 (2011) (DVD2枚組) (香港版) リージョン3

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2010-12-25

チャーリー・チャップリン 『モダン・タイムス』 Modern Times [Blu-ray] クライテリオン・コレクション

Modern Times  (The Criterion Collection) [Blu-ray]
Modern Times  (The Criterion Collection) [Blu-ray]

チャップリンの名作映画『モダン・タイムス』"Modern Times"がクライテリオンからブルーレイで発売された(DVDも有)。

いつも書くが、クライテリオンのリストアは素晴らしい。今回も映像は見事に美しく、音声もモノラルだが24ビットとなっている。ただ、チャップリンが「ティティナ」を歌う場面で画面の上に(少しだけ)黒いヨゴレのようなモノが映ってるのが気になった。ポジからリストアしたので仕方ないのだろうが。

今回、初めて知って驚愕したのは、特典映像でのビジュアル・エフェクトの話である。この1936年製作の『モダン・タイムス』にVFX(視覚効果)があったというのがまず驚きだが、"on the film's visual and sound effects"で、マットペインティングの第一人者 クレイグ・バロン(「スター・ウォーズ」「レイダース」)が語るところによると、まず、チャップリンが働く工場での機械の一部はミニチュアで、画面合成によって作られていたこと。『街の灯』もそうだったが、背景の一部にマットペインティングが使われたこと。さらにチョー驚いたが、あの有名なデパートでのチャップリンが目隠しをしてローラースケートする場面もVFXだったということである!

これはちょっと言葉で説明すると難しいのだが、結論から云うと「ガラス・ペインティング」という手法で、カメラと実際のセットの前にガラスをおいて、そのガラスにセットの一部を絵で描き込む。そしてセットをガラス越しに撮影することにより、ひとつの画面が出来上がるという方法で、あの手すりがなく、チャップリンが落ちそうになる階下は、じつは「絵」だったんである。
よく見ると、チャップリンがローラースケートでバックする場面では、階下の前に段差があるのがわかる。これは本当に驚愕の事実だった。このシーンはチャップリンが身体を張ったスゴい映像だと今まで信じ切ってたからね。

最後までトーキー映画に<あらがった>チャップリンだったが、その実、映像面では最先端のVFXを使い、自身が声を発しないが、「音」だけで笑いをとる(コーヒーが食道を通過する時の音など)というアイデアで勝負した、これは当時としては革新的な映画だったのだ。

(『モダン・タイムス』ローラースケートの名場面)

ぼくが初めてこの映画を観たのは、ちょうど中一の時に東和映画45周年(1973年)で始まった「ビバ・チャップリン」での連続上映でだった。コント55号や、淀川長治先生はじめチャップリンを賞賛する声があまりに多くて、どんなに面白いのだろうと思ったが、当時まだ「8時だよ!全員集合」にハマってた自分には、面白いのは面白いのだが、ラスト泣けるということはなかった。

その後、年を重ねる度に何度も見直したこの映画。子供が生まれて、小学生の頃見せたら大笑いして観てて、チャップリンは世代を超えて人を笑わすのだなと感心した覚えもある。

今回、(半世紀ほど生きて来て)見直したこの『モダン・タイムス』。ぼくはラスト・シーンで初めて涙があふれた。

不況にあえいでいる1930年代。真面目に働こうと思っても、工場勤めの非人間的な扱いで精神を病んでしまうチャップリン。ささいなことで監獄へ入れられ、出所したらまた監獄へ逆戻り。貧乏にあえぎ、盗みを働いている娘(ポーレット・ゴダード)と知り合うが、二人で幸せになろうにもうまく行かない。何度痛い目にあっても「笑って。そう笑って(スマイル)」と云って、娘と二人でまた長く続く一本道を歩いて行くチャップリン。
これは、人生どんなに逆境があっても、それを笑って乗り越えて行くことの大切さを教えてくれる映画。

この映画で使われ、やがて歌詞がつき、マイケル・ジャクソンも愛した「スマイル」はチャップリンの作曲。一本指でピアノを弾いて作曲したという。その甘美なメロディがかかるラスト・シーンは明日への希望を与えてくれる。数々あるチャップリンの中でも屈指の名画。

特典映像には、チャップリンが「ティティナ」を歌う完全版や、プライベート8mmフィルム、ラスト・シーンの別ヴァージョン(スティル写真のみ)の解説も入ってる。チャップリン・マニアはいっぺん見といた方がいい、てんこ盛りのディスクでした。

Charlie Chaplin's Modern Times (1936) Criterion Collection

Blu-ray Edition

87 minutes
Black & White
Monaural
1.33: 1 Aspect Ratio

25-Dec-10-Sat

B003ZYU3T6 Modern Times  (The Criterion Collection) [Blu-ray]
Criterion Collection  2010-11-16

by G-Tools
Modern Times (Criterion Collection) DVD Modern Times (Criterion Collection) [DVD]

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B0001E3CKU モダンタイムス コレクターズ・エディション [DVD]
チャールズ・チャップリン
ジェネオン エンタテインメント  2004-03-21

by G-Tools

2010-12-20

『グレートレース』 [DVD] The Great Race ブレイク・エドワーズ監督追悼

The Great Race
The Great Race

2010年12月18日(土)の朝日新聞(国際版)でブレイク・エドワーズ監督が亡くなったことを知った。エドワーズ監督は、『ピンク・パンサー』シリーズなどコメディ映画で鳴らしたが、『酒とバラの日々』などというシリアスなドラマも手がけた名職人監督の一人と思う。ご冥福をお祈りしたい。奥方のジュリー・アンドリュース(『サウンド・オブ・ミュージック』)もお寂しいことと思う。

ブレイク・エドワーズという監督の名をぼくが知ったのは、中学生の頃日曜洋画劇場で『グレートレース』を観た時である。前・後編で放送されたその映画は、小学生の時に夢中で見たアニメ「チキチキマシン猛レース」"Wacky Races"にそっくりで(この映画からインスパイアされ、アニメとなった)、とても気に入った覚えがある。
今考えると、アメリカのコメディ映画を好きになったのは、この映画を観たからかも?と思うのだが、そういった意味で、ブレイク・エドワーズは、ぼくにとってビリー・ワイルダーに出会う前にコメディ映画の面白さを教えてくれた最初の先生だったように思うのだ。

エドワーズ先生の映画は、コメディとして洒落ていて、洗練されたイメージがある。それは、音楽のヘンリー・マンシーニによる数々の名曲が使われていたからというのもあろう。『ティファニーで朝食を』の「ムーン・リバー」や『酒とバラの日々』『ピンク・パンサー』といったヒット・チューンもエドワーズ先生とのコンビによるもの。たとえ映画を観てなくともこれらの曲は誰しも知っているスタンダード・メロディだと思う。

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そんなことで、日曜日の午後 棚から取り出して久しぶりに観たのが 映画『グレートレース』 "The Great Race"。この映画を選んだのは、これまた今年9月に亡くなったトニー・カーティスも出演しているからだ。

トニー・カーティスも、ぼくにとってコメディ映画を見始めた頃によく出て来たハンサムだけど面白い役者さんで、広川太一郎の吹替えと共に、コメディの楽しさを教えてくれた名アクターの一人であった(むろん『手錠のままの脱獄』などシリアスものもよかったのだが)。

この映画では、『お熱いのがお好き』での名コンビであったジャック・レモンとの再共演で、またまた二枚目のプレイボーイを好演している。

映画の中身は、1900年初頭に開かれたニューヨークからパリまでの自動車レースを舞台に、二枚目興行師グレート・レスリー(カーティス)と、長年彼に敵意を燃やすフェイト教授(レモン)とその弟子(ピーター・フォーク)の抜きつ抜かれつのレースの中に、男女同権を叫ぶ美貌の新聞記者マギー(ナタリー・ウッド)などがからみドタバタ喜劇を展開するというもの。

冒頭「ローレル&ハーディに捧ぐ」とテロップが出て、この映画はサイレント時代のスラップスティック・コメディに敬意を評したものだということがわかる。タイトル・バックもそれを意識したもので、実際、劇中のギャグの一つ一つは、ほとんど<漫画>に近い可笑しさである。

ハンサムなカーティスが笑うと、歯がキラリン!と光ったり、ドジなレモンの教授と弟子が、敵を攻撃しようとしたらいつも自分にそれが帰って来たり、ラストの<映画史上最大の>パイ投げにいたるまで、「映像」で笑わせるという映画の基本を貫いているのがいい。

もうジャック・レモンと、(後に「刑事コロンボ」となる)ピーター・フォークのコンビの可笑しさといったらない。アニメとなった「チキチキマシン」でのブラック魔王とケンケンは、この二人がモデルだが、アニメより実写の方が面白いなんてめったにないことだ。

映画は160分とちと長めで、途中休憩が入るくらいあり、間延びすると云えばするのだが(苦笑)、これだけの製作費をかけてこんなドタバタ映画を作るのは、1965年当時のアメリカの余裕を感じさせる。もう今ならこんな映画作れないだろう。そーゆー意味でも貴重な作品かも知れない。素敵な音楽は、もちろん<名匠>ヘンリー・マンシーニであることも申し添えておく。

The Great Race (1965)

Written and Directed by Blake Edwards
Music by Henry Mancini

Cast: Jack Lemmon, Tony Curtis, Natalie Wood
Duration: 160 mins

20-Dec-10-Mon by nobu

B000068RKL グレートレース 特別版 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ  2002-08-09

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ザ・ベリー・ベスト・オブ・ヘンリー・マンシーニ ザ・ベリー・ベスト・オブ・ヘンリー・マンシーニ
ヘンリー・マンシーニ楽団

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(ぼくが持ってるのは、北米盤DVDだが、日本語字幕もついていた。)

The Great Race The Great Race
Russell Harlan

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2010-12-19

「クリスタル・サイレンス・ライブ(完全版)」のこと [CD] CRYSTAL SILENCE The ECM Recordings 1972 - 79 / Chick Corea & Gary Burton

Crystal Silence (Reis)
Crystal Silence (Reis)

先週チック・コリアをブルーノート東京で聴いてから、チックのアルバムを何枚かiTunesからダウンロードした。その中に、ぼくが若い時に、何度も何度も何度も何度も聴いた「クリスタル・サイレンス・ライブ」(In Concert, Zürich, October 28, 1979)もあった。

このアルバム、日本で1980年に発売された時にはこの題名で、スイングジャーナル誌のゴールドディスクも受賞しているのだが、今は「チック・コリア&ゲイリー・バートン・イン・コンサート」と呼ばれているようである。

題名はどうあれ、チック・コリア(p)と、ヴィブラフォンのゲイリー・バートンの二人の息がぴったりで「ほぉ」とため息が出るほどの素晴らしいライブ(いっぺん聴いてみなはれ!)なのだが、ぼくは聴いてて「?」と思った。なんか足んないのだ。それで調べてみたら、これはオリジナル盤とは違い、2曲カットされたヴァージョンだったのである。

カットされたのは、ゲイリー・バートンとチック・コリアのソロの演奏である。曲名は"I'm Your Pal / Hullo Bolinas" (7分19秒)と "Love Castle" (14分52秒)。オリジナルの2枚組のLPでは、C面にあったものがばっさりなかったのだ。

んで、先日中環(Central)のHMVへ行き、Jazzのコーナーをぶらついて、チック・コリアの棚をのぞいてみたら、この4枚組のCDセット(CRYSTAL SILENCE The ECM Recordings 1972 - 1979)を偶然見つけたのである。表に貼ってあるシールに "Includes the legendary Crystal Silence, ...In Concert, Zurich (with 2 tracks available for the first time on CD)" とあるではないか。

さっそく購入して、家に帰って開けてみた。それにしてもあんと愛想のないジャケットか。白地に黒で葬式のお返しみたいである。シンプルで良いのだが、中の紙製CDケースも "IN CONCERT 1" "2"と字だけなのだ(笑)。あのキレイなチューリッヒの夜景のカバーアートはどこ行った?って感じ。だが、上に書いた2曲が入ってて、これでぼくが若い頃に聴いて感動したものと同じものが手に入ったかと思うとやっぱり嬉しかった(チック・コリアのソロがまたイイんだ)。

ライナーを読んでみると、1984年にこの「In Concert」がCD化された時、1枚に収めて発売すべくソロのパート約20分強をカットしたのだと。今回(2009年9月発売)で初めて完全版CDがリリースされたこととなる。諸処の「オトナの事情」があったのだろうが、最初から完全版で発売して欲しかったと思うのはぼくだけではあるまい。

それにしても… ひとむかし前なら、この手の企画はジャズ愛好家が(おそらく)世界一多い日本で発売されることが<普通>だったように思う。その辺りも先日チック・コリアの記事の時に書いたように、ジャズ・ファンが減って来ているのか?時代が変わって来たのか?と、ちと寂しく思ったりもした。

このセットは、2枚の "IN CONCERT" と "DUETS"(共にグラミー受賞)及び "CRYSTAL SILENCE" が入った4枚組。もし、まだ「In Concert」のCDを持ってなければ、こちらの方が<完全版>ですので、念のため。カバーアートのお愛想はないけどね(笑)

CRYSTAL SILENCE The ECM Recordings 1972 - 79 / Chick Corea & Gary Burton

19-Dec-10-Sun by nobu

Crystal Silence (Reis)
Crystal Silence (Reis) Gary Burton

Ecm Records  2009-09-08
売り上げランキング : 72800


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B00144660E イン・コンサート
チック・コリア チック・コリア&ゲイリー・バートン
ユニバーサル ミュージック クラシック  2008-04-23

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2010-12-17

ブルース・リー 「葉問」 ドニー・イェン のおもちゃ自慢 My Enterbay Figure Collection, Bruce Lee, Donny Yen and Ip Man

最近買ったフィギアである(笑)。クリスマスも近いので、自分で買ったモノ。

まずはブルース・リー (1/4 SCALE - BRUCE LEE STATUE)。生誕70年記念。限定2500個。ズボンはファブリック製。高さ約41cm。かっこいいので、事務所で飾っている(笑)。

Bruce Lee 1/4 Scales Statue (Limited 2500 Pcs)

次はドニー・イェンの『葉問』(Ip Man イップ・マン)のアクション・フィギア。白いクンフー服にも着せ替え出来る。木人椿と、ホコリ取り付(笑)

Real Masterpiece 1/6 Scale Ip Man Figure

最後はドニー・イェン。これは『精武風雲・陳真(原題)』(レジェンド・オブ・ザ・フィスト: ザ・リターン・オブ・チェン・ジェン)のチェン・ジェン。『グリーン・ホーネット』のカトーばりの黒いレザー服とマスクに着せ替え可能。

1/6 Scale Real Masterpiece Donnie Yen as Chen Zhen

ENTERBAYの商品はリアルでイイ。ぼくは九龍のiSquare内のとあるお店で買った。香港にいた良い記念になるよね。

17-Dec-10-Fri by nobu

(下のYesasia.comでも買えます)

李小龍 ブルース・リー 1/4 HDマスターピース フルスタチュー (限定品)

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葉問 / 葉問 1/6 リアルマスターピース コレクティブル フィギュア

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精武風雲 / 陳真 1/6 リアルマスターピース コレクティブル フィギュア

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2010-12-16

チック・コリア at ブルーノート東京 2010 Chick Corea Trio at Blue Note Tokyo

Odoru1612105

先日東京へ行った際、調べたら当日まだ席があったので、チック・コリア(p)を聴きにブルーノート東京へ行った(2010年12月10日)。今回は、クリスチャン・マクブライド(b)とブライアン・ブレイド(ds)とのトリオでの演奏である。

一緒に行った彼女とスイング・ポテトなど軽い食事と、チック・コリアという名前のカクテル(Spring Life)飲んで待ってたら大御所登場。え、ちょっとやせてるじゃん?何年か前に同じ飛行機で遭遇した時は、座席がきつそうだったのだが、今回は随分スリムになってる。病気でもしたんかいな?と少し心配したが、演奏を聴いてそんな心配も吹っ飛んだ。

初めて生でチック・コリアを聴いたが、素晴らしかったな。そのテクニックたるや絶品だし。このセッションを気楽に、そして楽しんで演奏していたように思った。(詳しくは公式ブログ→ココで)

演奏途中で、若いブライアン・ブレイドは力が入り過ぎたのか、ドラムのでかいシンバルが倒れるというアクシデントがあったが、ひるむことなく演奏は続いたのだ。こんな光景初めて見たので、これはこれで記念になるね(笑)

思えば、まだフュージョンという言葉がなく、クロスオーバーと云っていた時代のチック・コリアの名盤「リターン・トゥ・フォーエバー」、ゲイリー・バートンとの「クリスタル・サイレンス・ライブ」(In Concert, Zürich, October 28, 1979)なんて何度繰り返して聴いたかわからない。
今回はストレートなモダン・ジャズ。いくつになっても挑戦を繰り返すチック・コリアのその姿勢がいいよね。

年齢も69歳と云うことで、今が一番円熟期の演奏だったかも知れない。そういう意味でも、いい時に聴いたかなと思う。ピアノがとても上手いぼくの彼女もチック・コリアの演奏に感動していた。

ジャズを取り巻く環境が、良い方向へ行ってるのかどうかはよくわからない。日本で今年「スイングジャーナル」が休刊になったという事実は、ファンとして深刻に受け止めるべきなのか。
チック・コリアのような、世界的なスター・プレイヤーが最近少なくなってきているような気がするのはぼくだけか。
満員の、久しぶりに行ったブルーノート東京で、そんなことを思った夜だった。

CHICK COREA TRIO featuring CHRISTIAN McBRIDE & BRIAN BLADE

Blue Note Tokyo
10-Dec-2010 7:00pm

Chick Corea(p)
Christian McBride(b)
Brian Blade(ds)

16-Dec-10-Thu by nobu

2010-12-14

『悪人』 Villain 妻夫木聡 + 深津絵里

Odoru1412105

深津絵里がモントリオール映画祭で主演女優賞を受賞した映画『悪人』"Villain" である。東京から香港への帰路、キャセイの機内上映で観た。

淡々とした静かな映画だが、切なく、とても素晴らしい作品である。ひょっとしたら本年度の日本映画ベスト1を取るのではなかろうか。
ワンカット、ワンカット、愛おしむかのように丁寧に撮影された場面をつないで、感動的な作品にした李相日監督(『フラガール』)の力量に拍手である。

出会い系で知り合った女を殺してしまったばかりの男・清水祐一(妻夫木聡)。そのことを知らずにまた出会い系で男と知り合った女・馬込光代(深津絵里)。男は九州の港のある寒村に住み、解体屋で働く肉体労働者。女は国道沿いの紳士服チェーン店に勤める店員。二人は出会うのが遅すぎた。だが、出会ってしまった。そして本当の恋をした…。

捕まるのは時間の問題。だが、それまでの間、少しでも長い時間を一緒に過ごしたいと思う二人。世間から見れば「そんなバカなこと」と思われる設定だが、幸薄かった二人の若い男女が真剣に愛し合う姿は胸を打つ。

役者は全員名演技と云っていい。主演女優賞を得た深津絵里は、ユニクロ(だろうか)の赤いフリースを着て、逃避行へと旅立つ。地味な女店員が大胆な行動に出るのも、彼女だからこそ説得力がある。
妻夫木聡も、金髪に染めた髪で、地方にいるGTRに乗ってるようなリアルな若者を、自身のオーラを消して見事に演じている。ラスト、光代を愛するがゆえの<行動>も切な過ぎるよな。

その他、殺される見栄っ張りで奔放な保険外交員OL・石橋佳及役を、(もうそろそろ)ブレイク必至の満島ひかりが演じる。大学生のお坊っちゃまのいけすかない男・増尾役の岡田将生も本当に腹の立つようなキャラになっていたし、悪徳商法の松尾スズキもいい。
殺されたOLの父親役の柄本明、そして、祖母役の樹木希林の表情だけの演技は圧倒的でさえある。

画面の隅々までシャープな笠松則通のキャメラが良い。そこに哀愁のある久石譲の音楽が感動を盛り上げる。原作は吉田修一の同名小説。吉田氏は監督の李相日と共同で脚本も執筆している。現代社会にある様々な理不尽な事象にも言及し、善と悪とは紙一重であることを示唆する。これは日本映画の新たな名作である。本当に「いいものを観た」と思った。

日本では2010年9月11日より公開。香港では2011年1月20日より公開予定。

悪人 VILLAIN (2010)

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Directed by Sang-il Lee
Cast: Eri Fukatsu, Satoshi Tsumabuki
Duration: 139 mins

14-Dec-10-Tue by nobu

2010-12-13

『マチェーテ』 MACHETE ロバート・ロドリゲス × ダニー・トレホ

Odoru1212103

ロバート・ロドリゲス監督の新作映画『マチェーテ』"Machete"である。東京出張の往路、キャセイ航空機内で観た。香港での公開を待ちわびていたが、(今までのところ)上映されなかったのでありがたかった。

ご承知の通り、『グラインドハウス』('07)でのフェイク予告編が評判がよく、映画化されたもの。B級映画の感覚で見始めたが、プロットの骨子となるテーマが、アメリカにおけるメキシコ不法移民の問題にからんでて、けっこう「真面目」なので、ちと驚いた(笑)

ただ、のっけから、主人公のマチェーテがマチェーテもって(注:マチェーテとはサトウキビなどを伐採する中南米のデカイ鉈(なた)のこと)、腕を切り、首をはね、血がドバーっと出るので、平日の朝便に乗ったオレは、食事をとりながらビールを飲み、「…こんな映画観ててええんかいな?」と自問自答してしまった(笑)

だが、いやはや、なんとも楽しめる映画だった。これは、ブラックスプロイテーション映画ならぬ、ロドリゲス流「メキシプロイテーション 'Mexploitation'」。テイストは、きつーいテキーラ(今、流行りの海老蔵流灰皿入り・笑)って感じかな。

マチェーテ(ダニー・トレホ)は、メキシコの連邦捜査官。だが、その正義感の強さから、麻薬王トーレス(スティーブン・セガール)の逆鱗にふれ妻と娘を殺されてしまう。
それから、3年。マチェーテは、アメリカへ渡りテキサスで不法移民として日雇い労働者として暮らしていた。ある日、マチェーテは、ブース(ジェフ・フェイヒー)という男から、右寄りでメキシコからの不法移民を排除しようとするマクローリン上院議員(ロバート・デ・ニーロ)の暗殺を15万ドルで依頼される。だが、暗殺現場でマチェーテは逆に銃で撃たれ重傷を負ってしまう。彼らの策略に怒りを覚えたマチェーテは、一人で巨悪と戦って行くが、その裏には意外な事実が隠されていた…。

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メキシコからの不法移民を人間扱いしない、アメリカのボーダーで働く警官たち。ここで描かれているエピソードは、シリアスな映画にしようと思ったらいくらでも出来ただろう。だが、ロドリゲスである。そうはさせない。あくまで、拳銃ダダダッ!爆薬ドッカーン!ドッカーン!の映画にしている。
『グラインドハウス』の『プラネット・テラー』ほどではないが、エログロもあって、3流誌の漫画みたいだが、意外にいけるね、って感じの映画である。アメリカではR指定(18禁)で、そのガイドラインには、「汚い言葉、ヌード、政治的なテーマ、宗教的な内容、セックス、バイオレンス、流血等」とある。ホントに子供に見せちゃアカンよね(笑)

主役のダニー・トレホは、汚くていかついおっちゃんだが、ジェシカ・アルバやミシェル・ロドリゲスといったイイ女に惚れられるというウラヤマしい役。リンジー・ローハンともからみがあり、もういつ死んでもいいだろう、と個人的に思う(笑)
名優ロバート・デ・ニーロの役は、ブッシュ前大統領を思わせるし、スティーブン・セガールは竹内力か?と思ったし、彼のスパニッシュは「エクセレンテ、エクセレンテ」だし(笑)、ジェシカ・アルバは必然性のないところでいきなり裸を見せてくれるし、なんかみんな遊んでる感じがおもろい。

家に帰って、もう一度見たら『マチェーテ』のオリジナル予告編とは多少出演者が違っていた。やはり、予告編を作って本編を作るというのはやりにくかったんじゃなかろうか。なんか、無理矢理この場面入れてんな、というトコもけっこうあって、その苦心のほどが伺える(笑)
『グラインドハウス』同様、画面にわざとキズを入れているが、これもタイトルバック後はキズなしであった。

日本では、2010年9月3日から公開済。ヒットしたかどうかは知らないが『グラインドハウス』を面白いと思ったオレのような人間、ジェシカ・アルバのファンは必見でしょう。あ、それにダニー・トレホのファン(そんなのおるんかい!?・笑)も楽しめます!

映画の終わりに、「マチェーテ・キル」「マチェーテ・キル・アゲイン」という続編の紹介があったが、もしコレも公開されたらオレは観に行くね(笑)。可能性低いけど、実現したら、アメリカの『シベ超』になるかもね(笑)

Machete (2010)

Odoru1212102

Directed by: Robert Rodriguez and Ethan Maniquis
Cast: Danny Trejo, Jessica Alba
Duration: 104 mins

13-Dec-10-Mon

B0038OAOS8 グラインドハウス プレゼンツ 『デス・プルーフ』×『プラネット・テラー』 ツインパック【2,000セット限定】 [Blu-ray]
ジェネオン・ユニバーサル  2010-05-12

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2010-12-09

『デュー・デート〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』 "DUE DATE" ロバート・ダウニー・Jr + ザック・ガリフィアナキス

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香港でも公開中のコメディ映画『デュー・デート〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』 "DUE DATE"である。

この映画を観たいと思った一番の理由は、監督があの傑作『ハングオーバー 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』のトッド・フィリップスだったこと。それに『ハングオーバー』にも出ていたザック・ガリフィアナキスも出演しているからであった。

ピーター(ロバート・ダウニー・Jr)は第一子の誕生を5日後に控え、アトランタから飛行機でロスアンゼルスへ帰ろうとするが、空港で知り合った小汚い男イーサン(ガリフィアナキス)に機内でテロリスト呼ばわりされ、搭乗拒否の憂き目にあってしまう。財布も身分証もなくしたピーターは、同じく飛行機に乗れなくなったイーサンと共に、車でロスアンゼルスを目指すことになるのだが……。

二人の珍道中が展開するロード・ムービー。出産が近づいてて時間がないから、仕方なく俳優志望の男イーサン(旅の目的は、ちょっとワケがあるのだが)と同乗してアメリカ大陸を横断するが、ダウニー・Jr扮するピーターは災難に次ぐ災難にあってしまう。

コメディ映画としての出来は、残念ながら『ハングオーバー』の半分ほど。あまり大笑いできるところもなくって、退屈ではなかったが、それほどのモノでもない。

『ハングオーバー』と同じく、「はたして間に合うのか?」という時間軸にして(だからDUE DATE) 、そこでマトモな男と得体の知れない男が一緒に旅をしたら面白いだろうという発想だったんだろう。ただ、やっぱり芸達者なダウニー・Jrでもこれは荷が重かったかな(笑)

ガリフィアナキスは、『アニマル・ハウス』のジョン・ベルーシの再来か?と思わせたが、期待したほど面白い芸がなかったというのが正直なところ。なので、二人のカラミも(思ったほど)笑いの科学反応が出てないように思った。

それぞれのエピソードはそれなり(カメオでジェイミー・フォックスやRZAなんかが出演している)だが、いかんせん大陸横断は長過ぎた。ちょっと間延びした感じ…。

それにしても、この監督、よほどマスターベーションが好きなんやね(笑)
『ハングオーバー』では赤ちゃんにやらせるマネをしていたが、今回は、ガリフィアナキスが飼ってるフレンチ・ブルドック(♂)が前足でやろうとするのが可笑しい。

そういった意味で、この映画も「男子向き」である。デートには…どうでしょう(笑)

香港では2010年11月11日より公開中。日本では2011年1月22日から公開。

DUE DATE (2010)

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Directer: Todd Phillips
Cast: Robert Downey, Jr., Zach Galifianakis
Duration: 95 mins

09-Dec-10-Thu by nobu

B003W8WUUU ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)
ワーナー・ホーム・ビデオ  2010-10-06

by G-Tools

2010-12-08

「黒澤明VSハリウッド 『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて」 田草川弘著

黒澤明vs.ハリウッド―『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて

毎年、12月8日の真珠湾攻撃の日には映画『トラ・トラ・トラ!』 "Tora! Tora! Tora!"のことを書いてきたが、今年は本の紹介である。

この田草川弘氏著「黒澤明VSハリウッド 『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて」(文藝春秋)は、2006年に出版され、第28回講談社ノンフィクション賞、第33回大佛次郎賞、第38回大宅壮一ノンフィクション賞、第57回芸術選奨文部科学大臣賞、及び映画本大賞2006(キネマ旬報)で、ベストワンに選出された傑作ノンフィクションである。

映画の本も数々あれど、この「黒澤明VSハリウッド」ほど面白く興味深い映画関係のノンフィクションはないと思う。1968年12月に起きた映画界の大事件。20世紀フォックス社による『トラ・トラ・トラ!』黒澤明監督解任事件。この本は、その真相を探るべく、当時この映画の記者会見の通訳をした経験を持つ著者の渾身作。今年文庫本となり、また発売されたのでここに紹介しよう。

日本が誇る”巨匠”黒澤明監督がなぜ解任されなければならなかったのか?このことは、長年「謎」とされてきた。

黒澤明が、製作記者会見で「これはドキュメンタリーでもスペクタクルでもない。トラジェティ(悲劇)なんだ」と話した通り、皮肉にもこの映画製作過程が「悲劇」となってしまった。この「黒澤明VSハリウッド」で、著者がアメリカ取材も含め、新たに発見した数々の記録によりつまびらかにされる「真相」を読み進めるうちに、かつて真珠湾攻撃が歴史上「騙し討ち」と云われ、それが日米両国の誤解が生んだ惨劇だったように、この監督解任事件も「誤解」の生んだ産物("Lack of communication")だったということがよくわかる。

その齟齬を生んだ最大の原因を作ったのは、やはり黒澤プロダクションの通訳であった青柳哲郎ゼネラル・プロデューサーだったろう。ぼくの業界にも「英語が出来る」=「仕事が出来る」と勘違いしている人が大勢いるが、青柳プロデューサーは明らかに役不足、つまりミス・キャストであったと思う。

1967年当時、日本企業でアメリカの大企業と丁々発止しながら、大プロジェクトを成し遂げていける人材がどの程度いたのかはわからない。だが、失礼ながら、黒澤プロは当時まだ会社として出来立てのほやほやの、まだ中小企業とも云えない個人商店のようなものだったと想像する。

契約書一つをみても、アメリカの多国籍企業である20世紀フォックス社は、英米法に則り、法的にクールに物事を進めているのがわかる。
黒澤プロ側は、(弁護士資格ももたない、契約に関してもプロとは云えない)青柳プロデューサーに丸なげ状態では、勝負あった、と云わざるを得ない。

昔、白井佳男氏の「キネマ旬報」のルポが掲載された「黒澤明集成3」を読んだ時には、「青柳プロデューサーが全て悪い」と断じていたが、その気持ちもよくわかる。

20世紀フォックス社からの送金方法一つとっても、銀行送金ではなく、小切手を郵送するという手段をとり、その後莫大な金の使途が不明になったということだけでも、青柳プロデューサーが「不正」を行っていたのではないか?と疑義をもたせるのに充分だからだ。

本来なら、身体を張ってでも守らねばならない日本の「至宝」と云ってもいい黒澤明という偉大な「才能」を、金儲けの手段にした取り巻きの罪は重いと思う。
当時、黒澤明が映画作りに没頭出来る環境ではなかった、という不幸な事実がこの本を読んでいてよくわかった。

20世紀フォックス社長のダリル・F・ザナックという大物と黒澤明の交流。そして、黒澤を尊敬してくれていたエルモ・ウィリアムス。映画作りの職人同士(ダリルは、ジョン・フォードと共に『荒野の決闘』などを製作し、エルモは『真昼の決闘』でアカデミー編集賞を受賞している)では理解しあえていた関係。黒澤明がもし多少なりとも英語が出来たら、精神的に疲弊することもなく、監督も解任されず、映画史上に残る傑作を作っていたかも知れない。そう思うと残念である。

完成した映画『トラ・トラ・トラ!』は、黒澤明自身の強い要望により、名前が一切クレジットされていない。だが、その脚本も含め、その多くは黒澤の手によるものである。黒澤明が監督していれば、もっとスゴい映画になっただろうと想像はするが、現実はそうはならなかった。だが、この映画によって、中学生のぼくは、「真珠湾攻撃は<奇襲>ではなかった」ということを初めて知った。その事実を世に知らしめただけでもこの(偉大になりそこねた)映画『トラ・トラ・トラ!』の価値はあるのだろう。

「黒澤明VSハリウッド 『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて」

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『トラ・トラ・トラ!』製作40周年記念完全版 Blu-ray

(余談だが、今ちょうど日付が変わった12月8日の12時をはさんで、CABLE TVのSTAR MOVIESでは『パール・ハーバー』をやってる。なんともはや)

08-Dec-10-Wed by nobu

2010-12-06

『グリース シング・ア・ロング』 "GREASE" SING-A-LONG

香港でも、映画『グリース シング・ア・ロング』"GREASE" SING-A-LONG が公開されたので、中1の娘と走って行って来た(笑)
なんせ、2010年12月2日から上映が始まったが、2週間限定公開なのでね。

まずは、上にアップした予告編を観てもらいたい。これだけで、この『グリース シング・ア・ロング』の楽しさが(少しは)わかってもらえると思う。

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1978年製作の大ヒット青春ミュージカル映画『グリース』。デジタル・リマスターされたその映像に歌詞をつけて、観客に一緒に歌ってもらおうというこの企画。もともとアメリカでTV『グリー(GLEE)』が流行ったから出来たらしいが、リアルタイムで『グリース』を劇場で観てる世代には楽しいったらなかったのだ。

今までDVDやBlu-rayでも、既にシング・ア・ロング版はおまけでついていたのだが(北米盤)、この映画版が違うのは、歌詞の出方がポップなことと、歌のシーンになると、合唱のような音響になり劇場中が大合唱しているような錯覚を起こさせるところである。なので、声を出していても恥ずかしさがなくって、歌い易いのだ。

それに体育館でのダンス・シーンでは、画面の隅っこに「ハンド・ジャイブ」の手の動きが映し出され、一緒に踊れるという寸法。

ちょっと驚いたのは、歌詞を出すためなのか、中国語の字幕がなかったのだ。だから余計にアメリカ(本場)で観てるような気になるのである。

ぼくらが観た、尖沙咀(チムサーチョイ)にある映画館 UA iSpuare は、元々IMAX用の劇場(この映画の映像はIMAXではないが)。なので、ドでかいスクリーンと大音響でジョン・トラボルタやオリビア・ニュートン・ジョンたちと一緒に歌って、踊れる(手だけだが・笑)というのは、なんか夢の中にいるみたいな感覚であった。

見終わって、娘が「もう一回観て帰りたい!」とのたまった。それほど楽しい<映画体験>だった。

香港では、日曜日の朝1回目は割引になるので、たったHKD50(約530円)で、こーんなにイイ気分にさせてもらって、なんか悪いような気がしたほど(笑)

帰りがけ、劇場近くのラーメン屋「山頭火」へ寄ったのだが、娘と二人で、「50年代を舞台にしたアメリカ映画『グリース』観た後だから、ハンバーガー・ショップの方が合ってたな」と笑いながらラーメンをすすって帰ったのだった。

日本では、この『シング・ア・ロング』版の公開予定は聞かない。アメリカのHPを見ると、来てほしい地域は投票してくれ、とある→ ココ。日本でも、なんとか手をあげる方法はないものかと思う。2週間限定での公開であれば、日本でもそこそこ観客は集まるような気がするのだけれど。

とまれ、こんなに楽しいイベントはめったにない。『グリース』ファンは劇場へ急げ!We All Go Together ♪

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『グリース』 Blu-ray + 30周年サントラ盤

ミュージカル『グリース』香港公演

GREASE (1978) SING-A-LONG (2010)

Directer:  Randal Kleiser
Cast:  John Travolta, Olivia Newton John
Duration: 111 mins

06-Dec-10-Mon by nobu

2010-12-03

『ソーシャル・ネットワーク』 The Social Network デヴィッド・フィンチャー

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デヴィッド・フィンチャー監督の新作映画『ソーシャル・ネットワーク』 "The Social Network" である。香港では2010年11月18日より公開となっている。巨大なSNSであるFacebookを創設した若者マーク・ザッカバーグたちを描いたドラマ。

2003年、ハーバード大学。GAPを着た学生 マーク・ザッカバーグは、ガールフレンドのエリカに振られ、腹いせに彼女の悪口をネットに書き込み、大学のデータベースをハックし、女子学生の写真と名前を貼付け、どっちがキレイか、と"FaceMash"というコンテストを始める。男子学生からはウケたが、このことで学校側から処分を受けたマークは、ある日キャメロン&タイラーという双子の学生たちに"Harvard Connection"というソーシャル・ネットワークを作らないかと提案される。
マークはその後、親友のエドアルドにこのアイデアを話し、"The facebook"というネットワークを立ち上げるのだが…

実在の、今やビリオネアとなったマーク・ザッカバーグなる若者が、いかにして”facebook”という巨大ネットワークを作り上げていったのかという話なのだが、これは立身出世物語ではなく、友情と裏切り、それに人間の欲望とは何かを見せつけるドラマ。
「紳士たれ」と自分を律する優等生のハーバードの学生たちや、"Napstar"を立ち上げ、時の人となっていたショーン・パーカーなど、facebookが巨大なソーシャル・ネットワークになっていく裏でうごめいていた(未熟で、不器用がゆえの)若者たちの人間ドラマ。

ま、企業を立ち上がる時には、創業者は色々と無理をするので、人を裏切ったりと、どこの経営者もスネにキズを持っているものだろうが、この映画の場合は、頭は抜群に良いのだが、マーク・ザッカバーグなる「アスホール(asshole)」が、いかにして真の「アスホール」になっていったのかという話(笑)とオレは受け取った。

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映画としての出来は、さすが名匠デヴィッド・フィンチャー(『セブン』『ファイト・クラブ』『ゾディアック』『ベンジャミン・バトン数奇な人生』)だけのことはある。こんな、裁判がらみの話をどうやって映画にすんのかな?と思っていたが、<見せる力量>がある監督だけに、ラストまで観客を飽きさせない。アーロン・ソーキンによる見事な脚本は『羅生門』のような面白さ(これはオスカー狙えるね)。それに今回驚いたのは、映像がえらくキレイなこと。何やらRED ONEなる超高解像度のデジタルカメラで撮影したようなのだが、大画面で観て、その美しさには「目ぱちくり」でした。

キャストは若者中心だが、イイ役者が揃っていた。主役のマークを演じるジェシー・アイゼンバーグは、見た目もナード(Nerd)だし、賢そうだし、早口で喋るし、見事な演技である。ぼくは、「立て板に水」の如く、よどみなくすらすら喋る奴は、殆どが"詐欺師"と信じているが、そういった意味でも上手いと思ったのだ(笑)。マークの親友の(人の良い)エドアルド役のアンドリュー・ガーフィールド、マークに「アスホール」という言葉を浴びせる(モラルのある)彼女役のルーニー・マーラも、双子のイケメンたちもイイ。驚いたのは、Napstarのショーン・パーカー役を歌手のジャスティン・ティンバーレイクがやってること。いやらしー感じで、これまた好演である(笑)

この作品の配給はコロンビア映画(ソニー・ピクチャーズ)。なので、この映画の中にでてくるノート・パソコンはVAIOだ。他の電化製品も全てソニー製である。007を観てても思うが、ソニーはその辺、露骨でやり過ぎと思う。映画という媒体で宣伝するのは効果的なのだろうが、違和感を感じちゃうのは逆効果ちゃいますかね?

日本では2011年1月15日より公開。

The Social Network (2010)

Director : David Fincher
Cast : Jess Eisenberg, Andrew Garfield, Justin Timberlake
Duration : 120 mins

03-Dec-10-Fri by nobu

2010-12-01

『ブルース・リー マイ・ブラザー(原題)』 李小龍 Bruce Lee, My Brother

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楽しみにしていた香港映画『ブルース・リー マイ・ブラザー(原題)』(李小龍)"Bruce Lee, My Brother"へ行く。
今年はブルース・リー生誕70年である。その2010年に香港でこの映画が封切られ(11月25日より)、その作品を彼の故郷である香港で観れたというのは(ファンの一人として)感慨深いものがあった。日曜日の午後、香港人で満員の劇場で楽しんで来た。

これは世界的なクンフー・スターになる前の、ブルース・リーの青春記。微笑ましくもほろ苦い、素敵な<名品>であった。

冒頭、一軒の家の中へカメラ(ステディカム)が入って行く。昔風のその家屋の奥には、実際のブルース・リーの弟と姉が座っている。そして弟のロバートがこう語る。「この映画は、かつて語られたことのないブルース・リー(李小龍)の物語です。そしてこれは、我々ファミリーの映画なのです」

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映画が始まる。1940年、広東語の京劇俳優・李海泉(レオン・カーファイ)は、公演のため妻と共にサンフランシスコに居た。産気づいた妻(クリスティー・チョン)の病院に舞台衣装のままかけつけた父は、分娩室から聞こえて来る看護婦の「キバって!(Push)」という声を聞いていた。やがて生まれた男の子を見て、看護婦が声をかける 「登録に必要なので、名前は?」。(英語のわからない)父は答える 「プ、プッシュ (Push)」。するとそれを看護婦がこう聞き間違えた 「ブルース (Bruce) ね」と。こうして、"ブルース"・リーは生まれたのだ。

香港へ戻ったリー父子は、大家族の待つ家へと帰ると、祖母から細鳳(フェニックス)と女の子のような名前をつけられる。だが成長したブルースは、やんちゃな男の子に育ち、父親から叱られてばかり。そんなブルースを父の俳優仲間が「映画に出さないか?」と声をかける。

母は賛成し、彼に芸名をつけてくれた。名字の「李」、子供だから「小」そして、辰年生まれだから「龍」。こうして映画スター「李小龍」(れいしうろん)= ブルース・リーは誕生した。

昔馴染みの友人たちと、喧嘩もし、ダンスを踊り、女の子に恋もする。子役であった彼には、映画撮影所が遊び場であった。成長したブルース(アーリフ・リー)は、ある日英国人とのいさかいからボクシングの試合に出るはめになり詠春拳の師父・葉問(イップ・マン)の門を叩く。やがて、英国人との個人的な闘いを経て、ある大きな事件に巻き込まれることになってしまうのだった……。

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1940〜50年代の香港の風景。昔あった空港「啓徳機場」が見える公園。映画撮影所にいる実在した往年の剣劇俳優たち。お正月の大家族の集まる風景、等々、これらは当地に住む香港人にはとてもノスタルジックに思える映像だろう。

ブルース・リーがなぜ若くしてアメリカへ渡ったのか(結果、彼は『グリーン・ホーネット』に出演して帰国するわけだが)、その理由もこの映画を観ればわかる。ブルース・リーのファンには上述のようなとても興味深い話が出て来るし(どこまでが本当かわからないにせよ・笑)、ファンでない人でも、親子の愛情や、若者の友情と恋を描いた青春映画として楽しめる一編である。

個人的に嬉しかったのは、ランニングを着たリーが、英国人と果たし合いをする場面で、猫の鳴き声で試合が始まるトコロや、ファイティング・シーンで高らかに鳴りひびく『ドラゴンへの道』のテーマ曲は鳥肌モノであった。これ、ファンの人ならわかってもらえるよね(笑)。

2010年11月25日、当地香港の新聞 South China Morning Post は、「ブルース・リー マイ・ブラザー」(李小龍)の公開初日を伝える記事の見出しを、こう大きく書いていた。

"Year of the Dragon - Bruce Lee back on the big screen on his 70th birthday" 「ドラゴンの年 - ブルース・リーが70歳の誕生日に大画面に帰って来た!」

その実際の70回目の誕生日である11月27日(土)には、香港の地上波TVで、ドキュメンタリー「Bruce Lee: The Legend」を放送していた。

(日本軍が香港を統治する場面もあるにせよ)この映画の日本での公開を、ぜひぜひ望んでいる。

Bruce Lee, My Brother (2010) 「李小龍」

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Director : Raymond Yip Wai Man, Manfred Wong
Cast : Tony Leung Kar- Fai, Christy Chung, Aarif Lee
Duration : 129 mins

01-Dec-10-Wed by nobu

(予告編)

ブルース・リー マイ・ブラザー (Blu-ray)(香港版)

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ブルース・リー Legendary Collection 6枚組 (Blu-ray)(香港版)

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