« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010年11月

2010-11-30

デビッド・サンボーン・ライヴ・イン・香港 David Sanborn Live in Hong Kong 2010

Odoru3011102

デビッド・サンボーン(David Sanborn)のライヴが香港であったので行って来た(2010年11月29日)。

当日の昼休み、会場のCity Centreへはぼくのオフィスから10分もかからないので、チケットを買いに行った。
「今夜のデビッド・サンボーン、まだありますか?」ぼくの問いに、”きんどーさん”のような顔をしたチケット売り場のおばちゃんが、「はぁ?今夜そんなのナイあるよ」と云う。あれ?日にち間違えたかなと思ったが、おばちゃんが「それ何あるか?」と聞くので、「ジャズの…」と答えたら、「チムサーチョイでやるコレあるか?」とコンピュータ画面を見せてくれた。「あ、そうそう」と云ったら、「買うあるか?買わないあるか?」と(半ば)スゴまれたので、「あ、買うアルよ、一番高い席…」と答えた俺(笑)

午後8時からだったので、事務所の若いのを連れて、近くの居酒屋「四季」でビール飲んで、一人海を越えてチムサーチョイへ行った。

会場の HK CALTUAL CENTRE, CONCERT HALL はほぼ満席。「この舞台でうちの娘もトランペット(小学校の音楽隊で)吹いてたんだよな」と思いながら開演を待った。

8時5分過ぎ、舞台下手のドアが開き、カジュアルな格好の白人が見えた。てっきりスタッフだと思ったら、なんのことはない、彼こそがキーボード奏者のジョーイ・デフランセスコ(Joey DeFrancesco)だった。けど、このおっさん太り過ぎだよな(笑)。ドラムスのバイロン・ランダム(Byron Landham)も登場。そして、デビッド・サンボーンがサックスをかかえて登場。西洋人の多い会場内は大拍手。10年振りの香港でのライヴである。

正直言うと、ぼくはサンボーンのアルバムは1枚も持っていない。若い頃から、聴いてはいたが、”点”で聴いていて”線”では聴いてなかったというのが正しいかも知れぬ。そんなぼくだが、このコンサートは行ってよかったと思っている。

おそらく今現在のジャズ・サックス奏者としては、世界最高峰の一人といっていいサンボーン。(パイプオルガンもある)香港でも屈指のホールで聴くサンボーンのサックスの音色は素晴らしく美しかった。そしてカッコよかった。

アルバムを知らないので、演奏した曲名が書けないが、昔を懐かしんで吹く「She Left Me」や、(曲名を忘れたが)自分がおじいさんになったので作曲したという曲も素敵だった。驚いたのが、「The Way You Make Me Fool」を演奏したこと。これ、マイケル・ジャクソンの曲じゃん!

1時間半の至福とも云える時間が過ぎ、アンコールは「Dream」で締めくくった。観客の多くはスタンディング・オベーションで見送る。
キーボードも良かったが、ぼくはドラムスのバイロン・ランダムに驚いた。無名(なのか?)の彼も一級の腕前。

今年65歳のサンボーン。ジャズ・ミュージシャンとして、ひょっとして円熟期の今が一番の<聴き時>かも知れない。その<旬>のサンボーンを聴けて、イイ気分だった。

配られていたパンフによると、サンボーンは3歳の時に小児マヒにかかり、そのリハビリのためにサックスを始めたという。神様は時に残酷だが、時にやさしい。彼にサックスを与えたのは”GIFT”だったのだろう。

帰りがけ、CDを買って帰った(「Closer」「Timesagain」)。おまけで(なぜか)かわいい赤色のイヤホンをもらった。それは中一の娘にあげた。「行きたかったな」と言ってたが、喜んでくれた。

「一番高い席」を買ったが、これがHK$420(約4,465円)である。この値段で、この美しいサンボーンの音色を聴けたのはありがたかった。当日チケットが買えるし、ある意味”あなどれない香港”を再確認した夜であったとさ(笑)

LEISURE AND CULTURAL SERVISE DEPT
JAZZ UP: DAVID SANBORN
H.K. CULTURAL CENTRE CONCERT HALL
2010/11/29 08:00PM (MON)

30-Nov-10-Tue by nobu

(今聴きながらこの文章書いているが、この2枚のアルバムも良かった)

B000091L3K タイムアゲイン
デヴィッド・サンボーン
ユニバーサル ミュージック クラシック  2003-05-21

by G-Tools
B000666U6G クローサー
デヴィッド・サンボーン リズ・ライト
ユニバーサル ミュージック クラシック  2004-11-21

by G-Tools

2010-11-29

『アンストッパブル』 UNSTOPPABLE デンゼル・ワシントン / クリス・パイン

土曜日に休日出勤したので、夕方映画館へ行き、トニー・スコット監督の新作映画『アンストッパブル』"UNSTOPPABLE"を観て来た。
期待はしていたのだが、こーーーんなに面白いとは思わなかった。これめちゃくちゃ良かったわ!
アクションに次ぐアクション。ハラハラドキドキしながら、あっという間の98分。まさに”UN-STOP-ABLE”。しかもこんなに感動するとはなぁ…。
鉄道マンとしての誇りを持った男たちが、エンジニアの心意気を見せる。これが泣かせるのだ。(おっさんの目にも涙)

2001年に実際に起こった事件を基に作られたという本作。運転士のミスから、無人のまま走り出した最新型貨物列車777号。積み荷のタンクの中には大量の危険薬品も入っている。このまま走り続ければ、市街地に突っ込んで大惨事となってしまう。残された時間はあとわずか。警察や軍からの応援も得て、何度も列車を止める作戦を試みるがうまく行かない。マスコミは騒ぎだし、TVは生中継でこの暴走列車を追う。たまたま同じ時間帯に旧型機関車1206号を走らせていた、勤続28年の機関士フランク(デンゼル・ワシントン)と、まだ勤続4ヶ月の若き車掌ウィル(クリス・パイン)は、この暴走列車を止めるべく命がけの行動に出るのだった……

Odoru2911108_3

ぼくは(同じような題材の)黒澤明脚本によるアメリカ映画『暴走機関車』"Runaway Train"は観てないのだが、この作品は<鉄道系>映画の中で、バスター・キートンの『キートン将軍』(「キートンの大列車追跡」"The General")とも肩をならべる傑作じゃないかと思う。

トニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンのコンビはこの映画で5作目だが、前作『サブウェイ123 激突』(『サブウェイ・パニック』のリメイク)も鉄道モノ(地下鉄)だった。前作では、ワシントンは、地下鉄の運行司令室から指示を出す役だったが、今回は運転する側である(本作では司令室から指示を出す黒人女性司令官は『デス・プルーフinグラインドハウス』に出てたロザリオ・ドーソン)。いずれにせよ、前作『サブウェイ123〜』よりこっちの方が数倍面白い。

役者の話をすると、『スター・トレック』のクリス・パインも頑張ってるが、やっぱワシントンがおいしいトコロ持って行くよな(笑)。ミスを犯す運転士たちが、いかにも「仕事出来なさそう」で、これはこれでキャスティングが見事!(笑)と云えよう。ラストのテロップでは劇場内爆笑だったよ。

主人公二人の「(家族への)愛の物語」も、ストーリーに絡ませてて、これも効果をあげている。
カメラワークもドキュメンタリー・タッチだし、往年のジョン・フォードの『アイアン・ホース』を彷彿とさせるシーンもある。全編の内90%近くが列車が走ってるトコロ、なので「鉄男」は必見だろうな(笑)

日本では2011年1月7日から公開(香港では2010年11月11日から公開中)。ノンストップ・アクションの傑作。大画面でぜひ!

UNSTOPPABLE (2010)

Odoru2911102

Director : Tony Scott
Cast : Denzel Washington、Chris Pine
Duration : 98 mins

29-Nov-10-Mon by nobu

2010-11-27

『ユー・ウィル・ミート・ア・トール・ダーク・ストレンジャー(原題)』 You Will Meet A Tall Dark Stranger ウディ・アレン

Test_7

大好きなウディ・アレンの新作映画が香港で公開になったので行く(2010年11月11日より)。原題は『ユー・ウィル・ミート・ア・トール・ダーク・ストレンジャー』"You Will Meet A Tall Dark Stranger"という。

前作『人生万歳!』"Whatever Works"(日本では2010年12月11日より公開)は久々にニューヨークを舞台にしたものだったが、今回はまた舞台をロンドンに移し、いつもながらのウディ・アレン流シニカルなコメディになっている。

地味めの前作と比べると、今回は出演者が豪華だ。アンソニー・ホプキンス、ナオミ・ワッツ、ジョシュ・ブローリン、アントニオ・バンデラス、ジェマ・ジョーンズなど。『スラムドッグ・ミリオネア』では美少女だったフリーダ・ピントも出ている。

Test_6

物語は、2組の夫婦を軸に展開する。老夫婦アルフィー(ホプキンス)とヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)と、その娘のサリー(ナオミ・ワッツ)とロイ(ジョシュ・ブローリン)のカップルだ。
アルフィーは若さを取り戻したいと離婚をし、運動に精を出し、スポーツカーに乗り、日焼けサロンに通い、若いが(ちと)パープーな再婚相手(ルーシー・パンチ)も見つけた。自信を無くしたヘレナはいかがわしい占い師クリスタル(ポーリン・コリンズ)のもとに足繁く通い、彼女のいう事は何でも聞くようになる。
ロイは、かつては優秀な男だったが、今はバイトをしながら小説家を目指している。日中家にいる彼は、隣のアパートの窓から見える若い美女ディア(フリーダ・ピント)にチョッカイを出す。サリーは、自分の働いている画廊のハンサムなオーナー(バンデラス)に恋心を抱く。

彼らはそれぞれに、エゴや情熱ゆえにトラブルを起こし、人生が変わって行く。原題の「You will meet a tall dark stranger」とは、占い師がよく言う「(近いうちに)いい出会いがありますよ」という意味。果たして占い師が言う事を信じるのが幸せなのか、自分の思うがままが幸せなのか? ま、結論は観てのお楽しみである。

Test_8

名優アンソニー・ホプキンスが、若くセクシーな感じの”女優”(コールガールもやってるのだが・笑)と再婚したがために、バイアグラを飲んで頑張るのが可笑しい。薬を飲んで効果が出るまでに時間がかかるので、「ちょっと待ってね、ハニー」というところなぞ、身につまされる殿方もいるだろう(笑)
インド系のフリーダ・ピントが全編赤色のドレスで登場する(下着も赤だよ)。ロンドンが舞台なので、インド人でも何ら違和感がないし、またこれが美人だからたまらない。ブローリンの気持ちがわかるよな(笑)

ウディ・アレンの作品に流れている、ある一貫したテーマとは、「この世の中は<運>次第」ということ。世の不条理も、努力すれば思い通りになるなんてことがないことも、彼にとっては当たり前のこと。そのことを苦いユーモアに包んで差し出してくる
今回はそれに加え、占いを信じるのか否か、という味付けもなされ、面白いオトナの悲喜劇になっている。

地味ながら、トボけた老婆役のジェマ・ジョーンズが(案外)よかったな。
ぼく好みのナオミ・ワッツが出てるのだが、いつの間にかフリーダ・ピントに目を奪われた映画でありましたとさ(笑)

タイトル・バックから「星に願いを」"When You Wish Upon A Star"がかかるのも皮肉が効いていた。日本でも早く公開されることを願ってます。

You Will Meet A Tall Dark Stranger (2010)

Odoru2711102

Written and Directed by Woody Allen
Cast : Anthony Hopkins, Gemma Jones, Naomi Watts
98 mins

(香港版予告編)

27-Nov-10-Sat by nobu

2010-11-24

『スコット・ピルグリムVSザ・ワールド』 リミックス (iTunes) Scot Pilgrim vs. the World - Remixes

Psqrxtquyh170x17075

Scot Pilgrim vs. the World -Remixes

先日ココで記事を書いた映画『スコット・ピルグリムVSザ・ワールド(原題)』のミュージック・リミックスをiTunesで見つけた。

映画を観てから、これを見るとメイキングを含め色んな場面が出てくるので楽しめるし、映画を観る前なら、「スコット・ピルグリムの世界」を垣間みれるので、楽しめるんじゃなかろうか。

無料なので、お試しあれ →ココ

24-Nov-10-Wed by nobu

Scott Pilgrim vs. the World (Two-Disc Blu-ray/DVD Combo + Digital Copy)
Scott Pilgrim vs. the World (Two-Disc Blu-ray/DVD Combo + Digital Copy)

2010-11-20

祝!『イップ・マン 葉問』 日本公開!(葉問/Ip Man) ドニー・イェン

Odoru1911202

ドニー・イェン主演の傑作クンフー映画『イップ・マン 葉問』が、第23回東京国際映画祭に続き、日本で公開されるとのこと。まずはよかった。

新宿武蔵野館にて、2011年1月22日よりロードショーされ、順次公開となる。

ただ、ちょっと公開の方法が変わってて、香港で云う『葉問2』が先に公開され、パート1である『葉問』は「2」がヒットしたら公開になるというのだ。

邦題も、『イップ・マン 葉問』(香港題名『葉問2』"Ip Man 2")、『イップ・マン 序章』(香港題名『葉問』"Ip Man")となり、いささかわかりにくい。

香港では、「序章」は、別のスタッフ・キャストで、『葉問前傳(ザ・レジェンド・イズ・ボーン: イップ・マン) (原題)』 "The Legend is Born - Ip Man"として公開されたので余計に混乱するのである。

どうしてこうなったのか?はわからないが、ひょっとしたら、パート1は、中国における第二次大戦時の日本軍が敵として描かれているので、配給会社が配慮したのかな?と邪推しているのであーる。

日本で公開となる『イップ・マン 葉問』(つまりパート2ね。あーめんどくせー)は、確かに面白いのは面白いのだが、パート1の方が出来が良いのだ。製作順に公開されないのは、香港で時系列に観て来た自分としては、ちと残念である。

だが、公開されないよりはマシ。現代最高のクンフー・スター ドニー・イェン(甄子丹)の代表作となるだろう逸品だけに、日本でのヒットを願ってやまない。大画面で<詠春拳>を楽しんでくだされ。

【追記】 25-Nov-10

ついったーの「イップマン葉問」オフィシャルページ(→ココ)がふぉろーしてくれたのでわかったが、5000人以上動員されたら『イップマン 序章』が公開になるのだと。みんな友だち連れて観に行ってくれー。

【追記2】 15-Feb-11

『イップマン 序章』公開決定! 2月19日より新宿武蔵野館にて。全国順次公開をめざすとのこと。よかった、よかった。 http://www.ip-man-movie.com/

【追記3】 01-Mar-11

『イップマン 序章』 大阪、仙台、札幌など続々公開決定!
http://www.ip-man-movie.com/theater/index.html

【関連記事】

『イップ・マン 葉問』(「葉問2」)

『イップ・マン 序章』(「葉問」)

『葉問前傳(原題)』(ザ・レジェンド・イズ・ボーン: イップ・マン)

『十月圍城(原題)』(ボディガード・アンド・アサシンズ)

『精武風雲・陳真(原題)』(レジェンド・オブ・ザ・フィスト:ザ・リターン・オブ・チェン・ジェン)

『李小龍(原題)』(ブルース・リー マイ・ブラザー)

20-Nov-10-Sat by nobu

イップ・マン 序章&葉問 Blu-rayツインパック イップ・マン 序章&葉問 Blu-rayツインパック

Happinet(SB)(D)  2011-06-02
売り上げランキング : 215

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

葉問 1/6 リアルマスターピース コレクティブル フィギュア

P0014114783


葉問1+葉問2 (2枚組) (DVD) (香港版) リージョンALL

P0012786974

葉問1+2 (Blu-ray) (香港版)

P0012704992

葉問前傳 (Blu-ray) (香港版)

P0013327061

2010-11-19

『ギャランツ ~ シニアドラゴン龍虎激闘』 [DVD] Gallants (打擂台)

ギャランツ 〜 シニアドラゴン龍虎激闘 Gallants (打擂台) [DVD] (香港版)

P0012669938

香港映画『ギャランツ~シニアドラゴン龍虎激闘』Gallants (打擂台) をDVDで鑑賞した。この作品は当地 香港では2010年6月4日から公開されたのだが、ぼくは見逃していた。クンフー映画ファンにはとても面白く観れるアクション・コメディ映画と聞いていたので、楽しみにしていたのである。

Odoru1911105

へたれな不動産会社の会社員チョン(ウォン・ヤウナム)は、仕事で辺境の村へ行かされる。その村で出会った茶屋の老人二人は武術の達人だった。じつは、彼らは30年もの間昏睡状態にあるマスター・ロー(テディー・ロビン)を献身的に看病していたのだ。その茶屋を再開発のため取り戻そうと地主たちが襲撃した時、マスター・ローは目覚める。ローはチョンを昔の弟子だと勘違いし、地主でありジムのボスが主催する武術選手権に向けて特訓していく。

30年も昏睡状態になり、目覚めた師父(マスター)はどんな立派なクンフーの達人なのかと思ったら、ちっちゃいサルみたいなじーさんで、おネエちゃんが大好きというキャラが可笑しい。タイガー(ブルース・リャン)とドラゴン(チェン・クアンタイ)いう二人の弟子も既に老年に差しかかり、肥満体になってるのもリアルと云えばリアルだ(煮染めたようなT-シャツもリアルだ・笑)。だが、それぞれ足と腕を折っている身で、師を思い、闘いに挑む姿は男としてかっこ良く映る。

タイトルバックから、70年代のクンフー映画のそれである。字体を右から左に読ませるのもレトロな感じ。劇中かかる音楽も、『ドラゴン怒りの鉄拳』のマイク・レメディオスの歌によく似ている。そう、この映画は、ブルース・リーなど香港クンフー映画全盛期にオマージュを捧げた作品なのである。

だが、ただノストラジックなだけではなく、コメディとしての要素も強く、だからといってアクション・シーンも手を抜いていない。映画としてとても面白く見れる工夫が随所になされ、香港映画の心意気を感じさせる作品に仕上がっている。

Odoru1911107

往年のクンフースターやベテランが出演しているのだが、はっきり言って、日本ではあまり馴染みがない俳優たちである。だが、(当然ながら)アクションも達者で笑いもとれる。香港映画の層の厚さがこういうところでもわかるのだ。

DVDの特典映像では、メイキング(約49分)が見れるが、若い俳優・スタッフと老人たちの息もぴったりだったようだ。現場を訪れた、この映画のエグゼクティブ・プロデューサーでもある俳優のアンディ・ラウ(『インファナル・アフェア』)が、演技指導をしているところも見ることができる。

マスターの昏睡状態30年という年月は、ブルース・リー(李小龍)が亡くなってからの年月に近い
(今年は没後32年)。江戸木純氏が著作「世界ブルース・リー宣言〜龍教聖典〜」(洋泉社)でも書いているが、「今、世界にブルース・リーが足りない。絶対的に足りない」という思いは、クンフー映画ファンには共感できるものだ。香港では今でもクンフー映画が毎年何本か公開されているが、日本では中々公開されないのが残念である。

「闘わなければ、負けることはない。だが、いざ闘わば、勝たねばならぬ」
マスター・ローが言ったこのセリフの如く、スタッフ・キャストの頑張りが画面から伝わって来る。クンフー映画愛に満ちた映画である。
日本では東京国際映画祭で上映された(2010年10月23日・26日)というので、来年にはぜひ公開になることを望んでいる。

Gallants 打擂台 (2010)

Directed by Derek Kwok, Clement Cheung

Cantonese Dolby Digital EX
98 mins
Region All

[Special Features]
◇Trailer
◇Making of Gallants
◇Music Video

19-Nov-10-Fri by nobu

ギャランツ 〜 シニアドラゴン龍虎激闘 Gallants (打擂台) [DVD] (香港版)

P0012669938_2

4862485812 世界ブルース・リー宣言 ~龍教聖典~ (映画秘宝COLLECTION 42)
江戸木 純
洋泉社  2010-07-16

by G-Tools

2010-11-17

『グラインドハウス』コレクターズ・エディション [Blu-ray] A Rodriguez/Tarantino Double Feature "GRINDHOUSE" 2-Disc Collector's Edition ロバート・ロドリゲス/クエンティン・タランティーノ

Grindhouse (Two-Disc Collector's Edition) [Blu-ray]
Grindhouse (Two-Disc Collector's Edition) [Blu-ray]

ロドリゲス/タランティーノの傑作映画『グラインドハウス』"GRINDHOUSE"のブルーレイを、香港・銅鑼湾(Causeway Bay)のHMVで見つけた。
これは北米盤で、2010年10月5日に発売されたものだ。

アメリカでは、『プラネット・テラー』『デス・プルーフ』の2本立で劇場公開された3時間超えの通称"USAヴァージョン"はDVD発売されなかった。なので、今回が初のリリースなのだ。
日本では、世界で唯一"USAヴァージョン"がDVD発売され(内容はココの過去の記事を参照されたし)、ぼくも持っているのだが、やっぱBlu-rayも買ってしまった。ファンとしては、好きな映画は何回も買い直してしまうのである。

Odoru1711105

この2枚組のBlu-rayには、既発売のものに加え、2時間を超える新たな特典映像が入っている。コレも買い直した理由なのだ(←いいわけ)。

中身は

◇Robert Rodriguez's 10 Min Cooking School (ロドリゲスの10分間クッキング・スクール「テキサス・ローストビーフ」)
◇Makeup effects of Planet Terror (『プラネット・テラー』のメイクアップ)
◇Hot Rods of Death Proof (『デス・プルーフ』の車)
◇Production Design of Death Proof (『デス・プルーフ』のプロダクション・デザイン)
◇Making of the trailers: Werewolf Women Of The S.S., Don’t and Thanksgiving (フェイク予告編『ナチ親衛隊の狼女』『ドント』『サンクスギビング』のメイキング&ロング・ヴァージョン)

それに
◇New York Times Talk With Lynn Hirshberg (ニューヨーク・タイムズの公開インタビュー・約1時間5分)
◇Comic-Con 2006 Featuring The Directors and Cast (2006年コミック・コンでの記者会見・約23分)
◇Hobo With A Shotgun Trailer Directed by Jason Eisener(「グラインドハウス」予告編コンテスト優勝作品)

さらに、BD-LIVEでは、フェイク予告編のAudience Reaction Track(観客の拍手や口笛の音が入る)と『サンクスギビング』のロング・ヴァージョンが見れるのだ。

今回この新たな特典映像を見て一番面白かったのは、フェイク予告編のメイキングである。ロブ・ゾンビー、エドガー・ライト、イーライ・ロス監督のインタビューなどが見れるが、それぞれ大真面目でこのプロジェクトに取り組んでるのがわかる。

『ナチ親衛隊の狼女』は5分間のロング・ヴァージョン(キズなし)を見ると、映画の内容がもう少しわかってきて観てみたくなる(笑)。

『ドント(Don't)』では、メイクアップしてるので誰かわからず、たった1秒しか映らないのに、サイモン・ペッグ(『ホット・ファズ』『スタートレック』)が出演していてインタビューに答えている。この作品は、オリジナル・ポスターまで作ってるのだからその凝りようは恐れ入る。

『サンクスギビング』では、首を切られたチキンのぬいぐるみが道路を逃げまどうところで子供たちがキャーキャー言うのだが、メイキングを見るとみんな笑ってるのだ。ホラー映画の現場って案外こんなものなのかも知れないなと思った(笑)

Odoru1711106

久しぶりに『グラインドハウス』USAヴァージョンを観たが、やっぱりコレ面白いわ。こんなキズだらけな映画をHi-Defで観てどうすんの?という声もあるかも知れないが(笑)。

おそらく上品な紳士淑女にはひんしゅくを買う映画だろう。はっきり言って<ヨゴレ>な映画である。だが、それがいいんだよなぁ。70年代の映画と映画館を愛した男たちが、映画で<遊んでる>のだ。その空気感の中に自分をおくだけでなんかイイ気分になる。「やっぱりオレは映画が好きなんだよなぁ」と思わせてくれるのである。

公開当時の評価は、あまり芳しいものではなかったが、この作品は、今後もっと評価が高まるのではないか。再評価されるのではないか?と、ぼくはそう信じている。傑作である。

一つだけ謎なのは、ぼくがカナダのホテルでこのUSAヴァージョンを観た時に、フェイク予告編の時に「ワーナー・テレビジョン」のロゴが出て来たのだが(ホテルのペイテレビだったので、2度観て確認したから間違いない)、日本版のDVDにも今回のBlu-rayにも入ってないのだ。いったいあれは何だったのだろう?あれも「フェイク」やったんかいな?(笑)

A RODRIGUEZ/TARANTINO DOUBLE FEATURE
GRINDHOUSE (2007)

5.1 Dolby Digital
2.35: 1 Aspect Ratio
191mins

17-Nov-10-Wed by nobu

B003VMFWYI Grindhouse (Two-Disc Collector's Edition) [Blu-ray]
Vivendi Entertainment  2010-10-05

by G-Tools
グラインドハウス コンプリートBOX 【初回限定生産】 [DVD] グラインドハウス コンプリートBOX 【初回限定生産】 [DVD]

by G-Tools
B0038OAOS8 グラインドハウス プレゼンツ 『デス・プルーフ』×『プラネット・テラー』 ツインパック【2,000セット限定】 [Blu-ray]
ジェネオン・ユニバーサル  2010-05-12

by G-Tools

2010-11-15

『スコット・ピルグリムVSザ・ワールド(原題)』 [DVD] Scot Pilgrim vs. the World

Scott Pilgrim vs. the World
Scott Pilgrim vs. the World

買ったばかりの映画『スコット・ピルグリムVSザ・ワールド(原題)』"Scot Pilgrim vs. the World" のDVD(北米盤・2010年11月9日発売)を日曜の午後ゆっくりと鑑賞した。この日は、中一の娘がデマンシュさんのコンサートへ参加するので、午後練習に行き、家で1人だったので、アンプの音量をちと大きめにして楽しめたのであった。

いやあ、これは期待に違わずメチャ面白かったゾ!傑作である。

英国の雑誌「EMPIRE」が2010年9月号で大特集を組んでいたし、日本でも「映画秘宝」や映画評論家・町山智浩氏が騒いでるのもよくわかる。これは新時代の(おたく向け)娯楽映画の一本だったから。

のっけからユニバーサル映画のオープニングが、8ビット時代のファミコンの音で流れる。画面もその時代のコンピュータ・ゲームのようだ。ここからもうニコニコしてしまう。

スコット・ピルグリムは、カナダはトロントに住む22歳の青年。インディ・バンド"SEX BOB-OMB"でベースを弾いている。今は17歳の中国系の女子高校生と付き合っていて、家はゲイの友人宅に居候させてもらっている(スコットはゲイではない・笑)。ある日自分の「夢」にいつも出てくる女性に出会い、猛烈にアタックし、デートするが、彼女は実は7人の元カレがいたと告白される。彼女と付き合うためには、その7人(1人はオンナ・笑)を倒さなければならないのだ。
それから彼は、アーケードの「ストリート・ファイター」ゲームのように、次々と現れる元カレたちと闘うのであった。

現実の青春ドラマと、ゲームの世界がシンクロして「ありえない」絵作りに終始しているが、それがかえって映画としての面白さに拍車をかける。
(漫画のように)いっぱい出てくるフキダシ。殴られても、蹴られても、日本刀で斬られても、足を持って100メーターくらい飛ばされても、まったく血が出ない<ゲーム感>。役者が喋るセリフのスピードの早さも、テンポをよくする秘訣なのか。スコットたちの奏でるロック・ビートのように、映画はノン・ストップで走り抜ける。

Odoru1510109

主役のマイケル・セラ(『JUNO/ジュノ』)は、ナード(Nerd)な感じだが、クンフーを駆使するアクション場面も頑張ってる。主人公が憧れるラモーナを演じるメリー・エリザベス・ウィンステッドは、『デス・プルーフ』のチアガール姿がかわいかったが、今回は髪の毛の色を、紫、青、緑にして登場する。

原作は、カナダの同名コミック。監督は、英国で『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン』と傑作を放ったエドガー・ライト。本作がハリウッド進出第一弾だ(『グラインドハウス』のフェイク予告編を除くとだが・笑)。『グリーン・ホーネット』を撮るという話もあったが、こっちを選んだのだとか。

この北米盤DVDには、特典として、削除されたシーン、NG集(Scot Pilgrim VS. The Bloopers)、スタッフ・キャストのコメンタリー、スティル・ギャラリー(ストーリーボードなど)、それにトリビアなどが入っている。(NG集では、とあるシーンで32回撮り直したのがわかる)

この映画は、ゲーム好き、コミック好き、それから(うちの高校生の息子のように)バンドやってる人間にはたまらなく面白いのではないか。夢中になる現代の若者(特に男子だが・苦笑)は多くいると思う。

おもろいセリフもいっぱいある。1つあげると、

”「PAC-MAN(パックマン)」は、日本語の「ぱくぱく」からきてるんだけど、同じ発音のPUCK-MAN にしなかったのは、PをFに変えられたら困るからなのさ”

てな感じ(笑)

監督のエドガー・ライトは、「これはスケールのでかいコメディ漫画(MANGA)だ」と語り、「アニメ『カウボーイビバップ』の影響もある」と云う。主役のマイケル・セラは「鉄腕アトム」のT-シャツ着てるし、任天堂の「ゼルダの伝説」の音楽はかかるし、これは日本人には絶対ウケそうな映画と思う。

対戦型格闘ゲームは、"HERE WE GO" で始まり、負けたら"CONTINUE? 10, 9, 8, 7..." と、10秒以内にお金を入れないと続けられない。この作品は、終わる前にまたお金を入れて続けて観たくなる。そんな映画だった。

こんな傑作にも関わらず、アメリカでコケちゃったので、日本での劇場公開が決まってないという。なので『ホット・ファズ』『ハングオーバー』の時のように署名運動が始まってる。日本公開をぜひ実現して欲しいと願ってる。(署名は→ココ

SCOT PILGRIM VS. THE WORLD (2010)

Written and Directed by Edgar Wright

5.1 Dolby Digital
Aspect Ratio 1.85: 1
112 mins
Region 1

【関連記事】 『スコット・ピルグリムVSザ・ワールド』リミックス(iTunes)

15-Nov-10-Mon by nobu

B0043GAZYS Scott Pilgrim vs. the World (Two-Disc Blu-ray/DVD Combo + Digital Copy)
Universal Studios  2010-11-09

by G-Tools
B0041T52S6 Scott Pilgrim vs. the World
Universal Studios  2010-11-09

by G-Tools
Scott Pilgrim vs. the World (Original Motion Picture Soundtrack) Scott Pilgrim vs. the World (Original Motion Picture Soundtrack)
Nigel Godrich

by G-Tools

2010-11-13

『RED/レッド』 "RED" ブルース・ウィルス / モーガン・フリーマン / ヘレン・ミレン / ジョン・マルコビッチ

Odoru1311102

ブルース・ウィルス主演の新作映画『RED/レッド』"RED"が香港で公開になったので行く(2010年11月4日より)。ここんとこバタバタと忙しくて、映画館へ行くのは久方ぶり。なので、大画面で観れるアクション・コメディ映画でスカッとしたかったのである。

コレ知らなかったのだが、原作はDCコミックのグラフィック・ノベルなんですな。だからといって、「スパイダーマン」などのスーパーヒーローものではない。活躍するのは、ロートルのオヤジ(&おばん)ばかり(笑)。なので、オッサンのぼくも多いに楽しめたのであった。

かつては有能なスパイで、今はCIAをリタイアしたフランク・モーゼス(ブルース・ウィルス)は、1人でのんびり生活していた。ある夜、自宅で突如武装チームに襲撃され、逃げ延びたフランクは、自分が時々電話で話すセラ(メアリー・ルイーズ・パーカー)にも危害が及ぶことを察知し、彼女を(拉致同然に)救出する。調査の結果、襲撃にはCIAが絡んでいることがわかった彼は、かつての仲間たちを招集し、事件の裏に隠された真実を探って行く。

昨日の敵は今日の友。集まった面々が面白い。イギリスの元M16の女性スパイ(ヘレン・ミレン)、ロシアのシークレット・エージェント(ブライアン・コックス)、CIA元上司(モーガン・フリーマン)、文明社会を忌み嫌う男(ジョン・マルコビッチ)。

この映画の魅力は、まずキャストが豪華なところ。アカデミー主演女優賞のヘレン・ミレンが、ドレスのままハイヒールから軍のブーツに履き替えて、マシンガン(50 calibre)をぶっ放すのが壮快だ。そのイギリスのミレンとロシアのコックスが「粋な関係」というのもオトナの観客はにやりとさせられる。モーガン・フリーマンは、サージェント・ペパーズみたいな格好するし、ジョン・マルコビッチも、ピンクの豚のぬいぐるみを小脇に抱えてるのが可笑しかった。
で、セラ役のメアリー・ルイーズ・パーカーは誰かに似てるなぁ?と思ったら、山本モナだった(笑)。

Odoru1311105

オールド映画ファンに嬉しいのは、あんとアーネスト・ボーグナインがCIAの倉庫番で出て来るところ!リチャード・ドレイファスも出て来るし、アカデミー主演男優賞俳優が脇に廻ってるのも豪華だよね。

50歳超えたおっさんたちが大活躍するこの映画。CIAの若きエリート(カール・アーバン)に「じじい」呼ばわりされたブルース・ウィルスが、CIA内部で素手で大げんかして、バックドロップから肩を脱臼させてしまうのは痛快でさえある。"ダイ・ハード"は相変わらず強い(笑)

出演者はみんな40歳以上という希有なアクション映画。それでいてこんなに洒落たユーモアにとんでて、バイオレンスも過激じゃない、これはオトナ向けの娯楽映画である。
日本では「夫婦50割引」で、どちらかが50歳以上のカップルなら1000円で観れるので、これは正にソレ用かもね。但し、女性がこの手の映画が好きなら、だけど(笑)

こんなに元気ならリタイアなんかしないでもっと働けよ!といいたくなる、ロートルを元気にしてくれる映画(笑)。あなたも元気を出しに映画館へ行ってみますか?

日本では2011年1月29日より公開。

"Retired""Extreamely""Dangerous" = "R E D"

RED (2010)

Director : Robert Schwentke
Duration : 111 mins

13-Nov-10-Sat by nobu

2010-11-12

『ビッチ・スラップ 危険な天使たち』 [DVD] BITCH SLAP (UNRATED)

Bitch Slap (Unrated)

日本では2010年10月23日から公開となっている映画『ビッチ・スラップ 危険な天使たち』"Bitch Slap"を北米盤DVDで観た。

この映画を「見てえな」と思った理由は、<信頼できる映画評論家>の一人 北川れい子さんが週刊新潮(10月29日号)に書いた評を読んだからである。それによれば、"タランティーノも嫉妬するB級映画"とある。72点という点数でもあり、銅鑼湾 (Causeway Bay)のHMVで、このDVDを見つけたのだ。北米盤なので、HKD168(約1,760円)と高かったが、日本で劇場へ行ったつもりで買ってみた。

ビッチ(Bitch)とは、ビッチのことだ(笑) 女を蔑み、普通悪い意味に使われるが、この映画のビッチたちはビッチなゆえイイ(笑)。スラップ(Slap)とは「ひっぱたく」という意味。なので、タイ トル・バックは(往年の映画の中の)女たちが男をビシビシひっぱたくシーンで始まる。

砂漠の中、黒塗りの車から降りて来る3人のオンナたち。足が映る。デカイ胸元が映る。そして顔が映る。同じカット割りで、スローモーションのオンナたちは、みんなエロい。セクシーというよりエロい。のっけからボンネットから引っ張りだしたオトコをボコボコにいたぶるオンナたち。

ストーリーは、闇のフィクサーが隠したという2億ドルのダイヤを横取りしようと砂漠にやってきた美女3人組が、悪漢たちから襲撃されながら大暴れするのだが、やがて意外な真相がわかる、というもの。

Odoru1211105

ストリッパーのトリクシー(ジュリア・ヴォス)はボディコンねえちゃん。麻薬売人のカメロ(アメリカ・オリヴォ)はジーンズ履いた男勝り。高級娼婦のヘル(エリン・カミングス)はブラウスにタイトスカートで知的なトコもある(彼女は、刑務所内で「フェミニズム以降のビッチ」という分厚い本を読んでいるし)。

それぞれ個性は強いが、そんな「イイ女」3人がくんずほぐれず"キャット・ファイト"をし、銃をぶっ放し、キレイな顔に鼻血を出し、レズにも走っちゃう、という<見所いっぱい>の映画(笑)

思えば、尾崎魔弓の女子プロレスをテレビで見て、あの気の強そうな顔立ちの額から流れる血を見て(なぜか)「なんか好き!」と思ってしまった自分にはこれはドンピシャの映画であった(爆)

画面は、乾いた砂漠の場面から、時間軸を無視してあらゆるところを行き来する。ロケ撮影の砂漠の映像から、街中のホテルなどは、クロマキー合成(グリーンバック)なので『マックス・ペイン』や『ザ・スピリット』のテイストに近い(なので余計にB級っぽいのかも知れぬ)。

この映画が<信用できる>一つの理由は、アクション監督にゾーイ・ベルを起用しているところだ。そう『デス・プルーフ』に出てたあの「女マックイーン」である。

特典映像の「Building a Better B-Movie」(約90分)を見ると、ロジャー・コーマンの門下生である、監督・脚本のリック・ジェイコブソンと脚本・製作のエリック・グルエンデマンは、「タランティーノ/ロドリゲスの『グラインドハウス』は気に入ったが、あれは70年代のまんまの映画だった。その時代のエクスプロイテーション映画のスタイルで、現代劇を撮ったら面白い映画が出来るんじゃね?と思った」と語る。二人とも<真面目に>B級映画を作ろうとしている姿勢が好感が持てる。

ロリコンが多い日本人男子には「萌え」が少ないと思うが、肉食系男子にはご馳走と思う。
大声で、人にお勧めできる映画ではないかも知れないが、オレは「なんか好き」な映画の一本であった(笑)

BITCH SLAP (2009)

Directed by Rick Jacobson

5.1 Dolby Digital
2.35: 1 Aspect Ratio
Region 1
109 mins

12-Nov-10-Fri by nobu

B003498RD6 Bitch Slap (Unrated)
20th Century Fox  2010-03-02

by G-Tools

2010-11-09

『カプリコン・1』 CAPRICORN ONE (午後のロードショー)

Odoru0910102

週末タイへの出張&ゴルフコンペの疲れた頭で、月曜の朝(2010年11月8日)、新聞のテレビ欄を眺めてたら”午後のロードショー『カプリコン・1』”とあるではないか、ぼんやりした頭でロケフリで録画セットしてから事務所へ行き、夜帰ってからゆっくり鑑賞した。

これを観るのは、劇場公開以来だから30数年振り。懐かしかった。当時、映画ファンの間で「意外と面白い」ということで評判になった映画だったから。

物語はこうだ。火星へと飛び立つ3分前に突如3名の飛行士が降ろされる。ロケット(カプリコン・1)は予定通り発射されるが、3名がヘリや飛行機で連れて行かれた先は、火星を模した映画のセットがあり、そこでNASAの所長からこう説明を受ける。今回のミッションは失敗する確立が高いと判断した上層部は、国からの予算がこれ以上減らされ、かつ大統領が窮地に立つのは困るため、やむなく飛行士たちに火星に行ったフリをして、このセットから地球へTV中継をすることに協力してほしい、と。もし協力しないなら、家族に危険が及ぶと脅された3名はしぶしぶこれを承諾する。
だが、ミッションの最後、大気圏突入時、着水するはずのポッドが燃焼し失敗に終わる。3名は自分の身に危険を感じ、隔離された施設から逃亡をはかるのだが…

アポロ11号が月へ行ってから、それまで宇宙旅行は映画でしか見れない空想の世界だったものが<現実>となった。そんな中、アポロ11号は「本当は月に行ってなかったのだ」といった陰謀論がまことしやかにささやかれるようになっていた。この映画はそういう時代の流れの中で製作されたものである。

セットから生中継される<火星着陸第一歩>の瞬間。照明を強くあてて画面を焼けた感じに見せる。はしごから飛び降りる時にスローモーションにする。こうやって、人類史上最初の一歩は<演出されていた>というわけである。

宇宙からの信号にしては、近すぎると不信に思ったNASAの職員が、こつ然と姿を消す。その友人の新聞記者の車が突然ブレーキが利かなくなり、やがては麻薬所持のでっちあげで留置所にぶち込まれる。何か大きなものに抹殺されるかも知れないという恐怖。それは、やがて助け合う飛行士と新聞記者に共通した認識だったのである。

今回久しぶりに観て感心したのは、アクション・シーンがとてもイイところ。特に後半の複葉機とヘリのチェイス・シーンは、撮影が素晴らしく、かつスタントも大変だったろうな、と思わせる仕上がりだ。逃亡する飛行士が左側車輪を落として飛行する場面もハラハラする。

このTV東京の「午後のロードショー」が嬉しいのは、吹替えが昔のままのヴァージョンで放送することが多いところ。今回も、主役の飛行士ブルー(ジェームズ・ブローリン)の声は広川太一郎だし、その妻(ブレンダ・バッカロ)は藤田淑子だ。新聞記者(エリオット・グールド)は中田浩二。がさつなテリー・タバラスの飛行機乗りも大平透がアテてるのがいい。2時間強の映画を1時間半ほどにカットしてるので、ハショッテてよくわからんちんなトコもあったが、やっぱり面白い活劇だった。

おそらく監督・脚本ピーター・ハイヤムズの代表作の一本。ジェリー・ゴールドスミスの音楽もいい。製作費を出したのは、アメリカの会社ではなく、英国のITCである。ここって、名作TV人形劇「サンダーバード」にも資金を出した会社。こーゆー男の子が好きそうな映画に理解がある会社ってなんか好感もてるよね(笑)

CAPRICORN ONE (1977)

Directer & Writer: Peter Hyams

09-Oct-10-Tue by nobu

B0009J8K6S カプリコン・1 [DVD]
ピーター・ハイアムズ
東北新社  2005-06-24

by G-Tools

2010-11-08

「植木等 スーダラ BOX」 [DVD]

植木等 スーダラ BOX [DVD]

てなわけで、2010年11月3日に発売となった「植木等 スーダラ BOX」DVDである。先日ココに書いた「 植木等ショー!クレージーTV大全」で<予習>していたが、期待以上の面白さだった!

アメリカの「フランク・シナトラ・ショー」や「ペリー・コモ・ショー」のようなものを日本でやろうとした、このTBSのバラエティ番組「植木等ショー」。
ビデオが残されておらず、植木さん自身が保存した17本の「キネコ」(VTRをモノクロの16ミリに転写する簡易保存法のこと)が残っており、今回その貴重な映像が遂に<蔵出し>されたのだ。

植木等の全盛期の映像がここにある。植木等という人は、1960年代、高度経済成長期のスーパー・コメディ・ヒーローだったが、同時にクルーナーとしての歌のうまさと、それに(意外と)ハンサムだったんだ、と今回映像を眺めながら改めて思った。

Disc 1には、その「植木等ショー」からの傑作エピソードが3編収録されているが、1発目の「われもし指揮者なりせば」は大傑作コントだった。
植木等が、指揮者・石丸寛からタクトを預かり、東京交響楽団を指揮する。演奏するのは、「ラプソディ・イン・ブルー」。曲の中でクレージーキャッツの面々がからんできて、最後はピアノをぶっ壊してしまう。
これを作ったのは、谷啓と中原弓彦(小林信彦)。音楽家としてのクレージーと、コメディアンとしてのメンバーだから出来た見事なコントである。しかも、これ公会堂で生でやってるのだから恐れ入る。
小林信彦が「テレビの黄金時代」にも書いていた、この<伝説のコント>が見れたのは嬉しかった。

Disc 2は、「植木等ショー」無責任ソング大全!
「スーダラ節」「ハイそれまでヨ」などヒット曲満載のミュージック・クリップ集。
数々のコメディ・ソングを聴いていると、この人がいたから、60年代の日本人は<頑張れた>のではないかと思わされた。歌の面白さ、そしてこの明るさが、日本のサラリーマンをはじめ、人々を元気にさせたのだろう。
植木等のお父さん(住職)が、「スーダラ節」の歌詞「わかっちゃいるけど やめられない」を聴いて「これは孔子の教えだ」と云ったという逸話も残っている<名曲>の数々が楽しめる。

Disc 3は、「植木等ショー」コントセレクション!
「植木等ショー」は、第1期と2期に分かれており、1期は公会堂で、2期はスタジオ収録である。
これらのコントを見ていると、若い伊藤ゆかりも由美かおるもとってもかわいいし、若大将・加山雄三もかっこいい。その加山の回のゲストに「加山さんだから、イイ女を呼んでる」と植木等が言い、出て来たのが飯田蝶子なので大笑い(飯田蝶子は若大将シリーズでおばあちゃん役をやっていたからね)。
谷啓や青島幸男の回は、トークもコントも面白い。いいコンビだったのがよくわかる。

「植木等ショー!クレージーTV大全」によれば、コメットさんこと九重佑三子がゲストの回は、ミュージカル映画音楽集だったようだが、権利の関係で見れないのがちと惜しい。「マイ・フェア・レディ」の「運がよけりゃ」を植木さんたちが唄うのだそうだ。淀川長治のまねで植木等が解説しているのも面白いのだが…

Disc 4は、「植木等スーダラ90分・アッと驚くクレイジーキャッツ大集合!」
これは、1991年第2次植木等ブームが来たときに、TBSで放送された特番を40分に再編集したもの。「スーダラ伝説」完全熱唱をはじめ、クレージー最後となったコントが見れる。ラストに「植木等ショー」のエンディング「星に願いを」を植木さんが唄う。

これ全部で、約270分。これだけでもお腹いっぱいなのに、特典映像では、あぁ懐かしや、「8時だよ!出発進行」の映像も見れる。「全員集合」が休みとなった時に放送されたバラエティ。今見ると、ドリフターズの兄貴分だったクレージーが、子供向けに頑張ってるのがわかるのだが、構成から何から「全員集合」のまんまなので、ちょっと(ドリフと比較され)可哀想な感もある。

その他、「スター・ロータリー オレは幸せ ハナ肇」など、特典映像も合計85分収録。

これは、クレージー・ファンはもとより、この時代を共有した世代には懐かしく、(ぼくのように)遅れて来た世代には新鮮に映るだろう。
植木等という人及びクレージーキャッツの面々は、日本をいかに<元気にしてくれた>かがよくわかる。

特典映像の「植木等・特別ロングインタビュー」によれば、植木さんは「スーダラ節」を歌うのが最初はイヤだったと云う。しかし「自分がやりたいことと、やらなきゃいけないことは違うんだ」と悟り、数々のコメディ・ソングを歌い続けたと語る。

「シャボン玉ホリデー」とはまた違った、植木等の<偉業>の一つである「植木等ショー」を今回見れて幸せな気分になりましたとさ。見ると元気になること請け合い。公式ガイドブックと云っていい「 植木等ショー!クレージーTV大全」を読みながら見ると楽しさ倍増。

植木等さんに「ご苦労さーん!」と云いたい。このDVDを制作した娯楽映画研究家・佐藤利明さんにもね。

「植木等 スーダラ BOX」

08-Nov-10-Mon by nobu

B003X9R6MA 植木等 スーダラ BOX [DVD]
ポニーキャニオン  2010-11-03

by G-Tools
486248624X 植木等ショー!クレージーTV大全
佐藤 利明
洋泉社  2010-10-23

by G-Tools

2010-11-04

『セルロイド・クローゼット』 [DVD] The Celluloid Closet

The Celluloid Closet [DVD] [1995]
The Celluloid Closet [DVD] [1995]

香港・中環(Central)のHMVで物色してたら、ドキュメンタリー映画『セルロイド・クローゼット』"The Celluloid Closet" (英国盤)DVDが安売りで、HK$65(約677円)だったので買って来た。

日本では1997年に公開されたようだが、ぼくは正直知らなかった。今回、DVDのパッケージ裏の解説を読んで、ちょっと見てみようかなと思ったのだった。

映画が誕生して100年が過ぎ、その間様々な映画が作られて来たわけだが、このドキュメンタリーが描いているのは、ゲイやレズビアンといったマイノリティの同性愛者たちが、検閲の目を盗んで如何に映画作りをしてきたかという検証である。120本にも及ぶハリウッド作品のシーンの中に仕掛けられていた「意味」を読み解いて行く。

「セルロイド・クローゼット」とは、映画のフィルム(セルロイド)の保管場所(クローゼット)という意味だが、偏見や差別からの逃げ場所という意味もあるという。タブーとされていたこの"クローゼット"をオープンに出来たというのも「時代が変わった」からなのだ。

ハリウッドの映画会社は、キリスト教原理主義者たちの抗議から、映画表現にモラルを求められ、1930年代にいわゆる「ヘイズ・コード」という厳しい検閲制度を設ける。この中には、暴力や性描写、それに同性愛も含まれていた。

映画製作に携わる人間の中には、同性愛者たちも多くいるようで、このドキュメンタリーに登場するのも、トム・ハンクス、ウーピー・ゴールドバーグやトニー・カーティスなどゲイを演じた側の俳優たちと、いかに表現してきたかを語る脚本家や監督・プロデューサーたちである。

まぁ、ともかく、ぼくが少年の頃から観ていた映画の中にも、検閲にひっかからないギリギリのところで同性愛を表現したものがあったというのは驚いたと同時に、(少し)夢を壊されたような気になってしまったのも正直なところ(笑)
「理由なき反抗」のサル・ミネオはゲイの役だったというのは納得だが、少年心を熱くさせた、チャリオットレースがあるウィリアム・ワイラー監督の名作映画『ベン・ハー』の脚本家が、ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)とメッサラ(スティーブン・ボイド)はホモの関係だった(だから腕をクロスさせて酒を飲むのである)、と語るに至っては「俺の心は何に熱くなっていたのか!?」と天を仰ぎたくなった。

Odoru0411104

ヒッチコックの「ロープ」「レベッカ」を始め、「赤い河」「理由なき反抗」「お熱いのがお好き」「マルタの鷹」「カラミティ・ジェーン」「スパルタカス」「噂の二人」「明日に向かって撃て」「テルマ&ルイーズ」「キャバレー」「カラーパープル」「愛と青春の旅立ち」「ミッドナイト・エクスプレス」「氷の微笑」「羊たちの沈黙」、古くは「モロッコ」や初期のチャップリンの短編「舞台裏」までも、作り手たちが「意図」したものは何かが見えてくるのである。

男装の麗人などでしか同性愛表現が出来なかった初期の映画作り。やがて、コメディというオブラートに隠して、少しずつゲイを認知させていく。"Faggot"という蔑称を受けながらも、偏見と差別と戦うにはこういう方法しかなかったのだろう。やがて、「クルージング」など、ゲイを主人公にした映画も製作されるようになるが、保守的な人々からは糾弾もされ続ける。

結局、映画界(というかアメリカ)は「保守的」なんである。多民族国家のアメリカでは、声の大きい人や団体が強いのかも知れない。マイノリティは、静かな抵抗をし続けるしかないのだろうか。このドキュメンタリーを観ると、それでもあらがい、抵抗し続けた映画人たちの心意気を感じることが出来る。

このドキュメンタリーが制作されたのが1995年。その後、2000年代には「ブロークバック・マウンテン」や「ミルク」といったゲイを真正面から描いたものが大きな評価を受け、アメリカでも同性愛に理解が生まれているような気がしないでもない。

違った角度から観たハリウッド映画裏面史。これを知ってると、今後映画を見る時に、その裏に隠された「コード」も読み取れるようになるかも?(実際、その隠された同性愛表現を「理解」して、映画界を目指した人も多くいるようだから)。けど、まぁ、ぼくはストレートだから結局わかんないかもな、と思ったりなんかしちゃったりして。おすぎさんは公開当時どんな評価を下したのか?が気になってます。「お熱いのがおすぎ」(←すまん・笑)。

The Celluloid Closet (1995)

Directed by Rob Epstein, Jeffrey Friedman

Aspect Ratio 4 x 3 Film Frame
Stereo
101 mins
Region 2 (UK PAL)

04-Nov-10-Thu by nobu

The Celluloid Closet [DVD] [1995] The Celluloid Closet [DVD] [1995]

by G-Tools
セルロイド・クローゼット [DVD] セルロイド・クローゼット [DVD]

by G-Tools
Celluloid Closet [DVD] [Import]Celluloid Closet [DVD] [Import]
Jeffrey Friedman

by G-Tools

2010-11-03

『サイコ』 50周年記念版 [Blu-ray] Psycho (50th Anniversary Edition)

B003IWZ1D8 Psycho (50th Anniversary Edition) [Blu-ray]
Universal  2010-10-19

by G-Tools

アルフレッド・ヒッチコック監督作品の中でも、屈指の出来のショッキング・スリラー 映画『サイコ』"Psycho" がブルーレイとなり発売された(2010年10月19日)。

ぼくが中環(Central)のHMVでみっけたのは、北米盤である。なので、同時期発売の日本盤とはカバーアートが違う。日本のは真っ赤なパッケージだが、こっちは不気味なベイツ・モーテルの外観になっている。

B003ZUXN9C サイコ 【ブルーレイ&DVDセット 2500円】 [Blu-ray]
ジェネオン・ユニバーサル  2010-10-22

by G-Tools

違うところは(どうも)パッケージだけではない。ぼくは日本盤を手元に持ってないので、発売元のジェネオン・ユニバーサル・エンタテインメントのHP情報を頼りにするしかないのだが、特典映像が少々違うようなのだ。

日本盤は、ブルーレイ&DVDセットとなっており、ブルーレイに本編、DVDに特典映像(既発売と同じもの)が入っている。内容は、

【特典映像・DVD】
◇メイキング
◇シャワーシーン比較(音楽あり/なし)
◇公開時のニュース映像
◇プロダクション・フォト
◇プロダクション・スケッチ
◇予告編集

であるが、北米盤にはこれらに加え、

◇ Psycho Sound (音響のリストア工程)
◇ In The Master's Shadow: Hitchcock's Legacy (約30分のドキュメンタリー)
◇ Hitchcock / Truffaut Interview Excerpts (「映画術 ヒッチコック・トリュフォー」インタビュー抜粋)
◇ Feature Commentary with Stephen Rebello (author of "Alfred Hitchcock and the Making of Psycho") (「メイキング・オブ・サイコ」の著者によるコメンタリー)

が本編と共に、1枚のBlu-rayに入ってるのだ。

この中で、ぼくが特に興味深く面白かったのは、映画本の中でもワン・オブ・ザ・ベストと呼んでいい歴史的名著「映画術 ヒッチコック・トリュフォー」の『サイコ』に関するインタビュー・テープが聞けることだ(約15分)。
フランソワ・トリュフォーがフランス語で話し、それを通訳の女性が英語に訳す。早口のトリュフォーの質問にジョークも交え、ゆったりと答えるヒッチコック。ちょうど、本でいうと、13章 P279 からの数ページ分である。日本語訳では、ヒッチコックは、「〜だ」と話してるように訳されているが、ぼくの印象では、「〜です」と丁寧に答えてるように思った。

4794958188 定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー
フランソワ トリュフォー アルフレッド ヒッチコック 山田 宏一
晶文社  1990-12-01

by G-Tools

本編のブルーレイは、画像は傷などがまだ(少しばかり)ありチョイ甘い感じがするが、音響は5.1chで聞くと素晴らしく良くなっていた。ぼくは夜中にヘッドフォンで聴きながら観たのだが、怖さが倍増している感じ。あの「キュンキュンキュンキュン」の音も、鳴った時にドキっとしたほど。何度も観て知っているハズなのにね(笑)。夜のシーンの虫の音、死体ごと車を沈める沼地のカエルの鳴き声など、細かい箇所もよく聴こえてくる。

映画自体は、AFIが選んだ恐怖映画ベスト1に選ばれたほど有名なので、ぼくが書くこともないだろう。その後の世界中の映画人はじめ文化人に影響を与えた傑作。
ヒッチコックが、当時一緒に「ヒッチコック劇場」で仕事をしていたTVクルーを使って撮ったという本作。製作費がそんなに高くなくてもこんなに面白い映画が出来るんだというお手本。

アンソニー・パーキンスの(サイコな)怖さは、製作50年を過ぎても変わらない。というか、今の方がより現実味を帯び、怖さが増しているかも知れない。現代社会はますます病んできているのではないか?そんなことを思わせる50周年記念版でありましたとさ。

(北米盤は日本語字幕はナシ。だが、HMVで見たところ英国盤及び香港盤は字幕・吹替もあった。こっち買えばよかったかも・汗)

B003LY3P2M Psycho - 50th Anniversary Special Edition Steelbook [Blu-ray] [1960]
Universal Pictures UK  2010-08-09

by G-Tools

Psycho (Blu-ray) (Hong Kong Version) リージョンA

P0013882804_2

PSYCHO (1960)

DTS-HD Master Audio, Dolby Digital 5.1
1080p (1920 x 1080 progressive scan)
1.85: 1 Aspect Ratio
Region A

03-Nov-10-Wed by nobu

2010-11-02

『グリース2』 [DVD] "GREASE 2" ミシェル・ファイファー

グリース2 [DVD]

現在、ミュージカル『グリース』が香港で公演中のため(2010年11月7日まで)、中環(Central)のHMVでは、映画 『グリース』ブルーレイとDVDが棚に飾って売られていた。その中に『グリース2』"GREASE 2" のDVDもあり、ぼくはこれを観てなかったので、今回買ってみた。値段も「$60(約627円)」だったのでね(笑)

前作「グリース」から2年後のライデル・ハイスクール。1961年の始業式の日から映画は始まる。”Back To School Again”の曲に乗り歌い踊る生徒たち。その中に、リーゼントに革ジャンのT-Birdsや、ピンクのジャンパー着たピンク・レディーズもいる。
そこへ1人の転校性マイケルが登場。真面目でハンサムな彼は、やがてピンク・レディーズの頭(かしら)ステファニーに恋をしてしまう。
インテリでヤワい男に興味を持たないステファニーだが、ある日、T-Birdsの仲間たちを助けたかっこいいバイク野郎に恋をする。その男こそ、ステファニーにもてるために努力を続けてきたマイケルだったのである‥‥。

1作目は、真面目なお嬢さまが好きな男のためにヤンキーになる(グレる)というお話だったが、続編はその逆ヴァージョンとなっている。

モテたいために一生懸命お金を貯め、バイクの練習をする美男子くんが微笑ましい。煙草をふかし、ガムを噛み、精一杯ツッパってるヤンキーねえちゃんも、心の底では「白馬に乗った王子様」(ここではバイクに乗った王子様だが)を待ちわびているという女心もかわいらしい。

この映画を公開当時(1982年)観なかったのは、たぶん大学生でお金がなかったからだと思う(ロードショーで映画を観るのも贅沢の一つだったから)。
音楽も振付けも、映画としての出来も前作には遠く及ばない。だが、誰しも経験する青春時代の空気感は確実にある。これはモテない君と、お姫さま願望の女子に少しばかりの勇気をくれる映画かもしれない。もし若い時に観ていたら、俺の人生もひょっとして変わってたかも?なんてね(笑)

映画初主演のミシェル・ファイファーが若くて魅力的だ。相手役の美男子マックスウェル・コールフィールド君は今あまり見ないが、どうしているのでしょう。
監督のパトリシア・バーチ(前作「グリース」の振付)もその後どうされたのでしょうか?
そんな”他人の人生”も気にさせる映画『グリース2』。Bクラス・ムービーであるが、627円分の価値は充分ぼくにはありましたとさ(笑)

【関連記事】 ミュージカル『グリース』香港公演

GREASE 2 (1982)

Dolby Digital 5.1
Anamorphic Widescreen
Region 3
115 mins

01-Nov-10-Mon

B00118Q9ZA グリース2 [DVD]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン  2008-02-20

by G-Tools

Grease II (1982 Film)
Louis St. Louis
Grease II (1982 Film)
曲名リスト
1. Back To School Again
2. Cool Rider
3. Score Tonight
4. Girl For All Seasons
5. Do It For Our Country
6. Who's That Guy?
7. Prowlin'
8. Reproduction
9. Charades
10. (Love Will) Turn Back The Hands Of Time
11. Rock-A-Hula-Luau (Summer Is Coming)
12. We'll Be Together

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2010-11-01

2度目の『グリース』香港公演 Musical "GREASE" in Hong Kong

Odoru3110102

中一の娘と、2度目のミュージカル「グリース」"GREASE" 香港公演を楽しんで来た。
ハロウィンの日曜日(2010年10月31日)のマチネーに行ったのであるが、満員の前回(公演が始まってすぐの週末)に比べ客入りが悪くて(約7割くらい)、ちょっと残念だった。

だが、出演者たちは約1ヵ月が過ぎ、こなれて来てる感じでまとまりもよく、舞台自体はあいかわらずとっても楽しいモノだった。

娘は、ロンドン・キャストのサントラを聴き込んでるので、今回は前回以上にノッてる感じ。ラスト、観客にダニーが広東語で呼び掛けて(ヘタなので、ここで笑いが起こる)、みんな総立ちになり歌って踊るのだが、ココも楽しんでいたようだ。ぼくは、ちょっと(トシで)腰を痛めちゃってて、思うように踊れないのがもどかしかったが(笑)

ロンドンでも「グリース」の舞台を見たという仲のいい香港人に、今回の公演の感想を聞いたところ、「ダニー・ズーコ太り過ぎ!」と言ったので大笑いした。
ぼくは「サンディ役も太ってたよな」と返したら彼も笑ってた。
ダニーは、ジーパンがパツパツだし、サンディは、ラストの黒いタイツ姿がむちむちむち子さんだった。
最後に2人で歌う"You're The One That I Want" の中で、"Better Shape Up" と歌うのはそーゆーことかと妙に納得したのでありました(笑)

娘によれば、"We Go Together" はこの舞台の方が振付けがよくって、"Greased Lightnin'" は映画の方がよい。それにこの曲はロンドン・キャスト版よりキーが高かったとか、いっちょまえのことを言い出して、親としては(少しばかりの)成長を感じてうれしく思ったりもした。

今回のリバイバル・ヴァージョンの舞台は、映画化された「グリース」の曲も入ってるので、馴染みやすく余計に楽しめる。またどこかで公演があれば、ぜひ観たいミュージカルである。

Odoru3110106

BMW Proudly Presents
       GREASE
The HK Academy for Performing Arts - Lyric Theatre
Sun 31 Oct 2010 2:00 PM

【関連記事】 ミュージカル『グリース』香港公演

01-Nov-10-Mon by nobu

B000024XA5 Grease: Original London Cast Recording
Original Cast Recording
Sony  1993-09-20

by G-Tools

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ