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2010-09-25

『精武風雲・陳真(原題)』(レジェンド・オブ・ザ・フィスト: ザ・リターン・オブ・チェン・ジェン)"Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen" ドニー・イェン×アンドリュー・ラウ

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待ちに待ったクンフー・アクション超大作映画『精武風雲・陳真(原題)』(レジェンド・オブ・ザ・フィスト:ザ・リターン・オブ・チェン・ジェン)"Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen" である。中秋節(2010年)9月23日に香港で公開になったので(走って)行って来た。

いやぁ、これは「娯楽映画」としてめちゃ面白い傑作だったゾ!

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映画の内容を語る前に、ちょっと説明をしておくと、この映画の主人公 陳真/チェン・ジェンとは、名作『ドラゴン怒りの鉄拳』(精武門)"The Fist of Fury" ('72)でブルース・リーが演じた架空のマーシャル・アーツ・ヒーローのことだ。

実在した霍元甲/フォ・ユァンジャ(←半生がジェット・リー主演の映画『SPIRIT-スピリット』となった)の弟子という設定なので、中国人受けするのか、香港でもリーの死後、この架空のヒーローを主人公にした映画やTVが多く作られたのである。ジャッキー・チェンの『レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳』、ジェット・リーの『フィスト・オブ・レジェンド/怒りの鉄拳』等。

そしてこの映画は、1995年に当地香港で放映されたドニー・イェン主演のTVシリーズ『精武門』(←『ドラゴン怒りの鉄拳』の原題)の続きなのである。だから「リターン・オブ・チェン・ジェン」なのだ。

第一次大戦時、ヨーロッパ戦線にかり出された中国人労働者。その中の一人に陳真/チェン・ジェン(甄子丹/ドニー・イェン)もいた。フランスの地から、仲間たちと一緒に中国へ帰ろうと誓い合っていたが、仲間の一人が銃弾に倒れてしまう。怒りにまかせた陳真は銃弾の中へ突っ込んで行きドイツ兵を倒す。

日中戦争(日華事変)の不穏な空気の中、一人の男が上海へ戻って来る。7年前に射殺されたはずの陳真だ。彼は本名を名乗らず、フランスで散った友人の名前を名乗り上海社会にとけ込んで行く。やがて彼は上海のタイクーン(黄秋生/アンソニー・ウォン)に気にいられ、ナイトクラブ「カサブランカ」の協同経営者として働くことになる。ここで、陳真は魅力的な歌手キキ(舒淇/スー・チー)と出会う。

極秘裏に、新聞社の仲間たちとレジスタンス活動に従事する陳真/チェン・ジェンは、日本軍が発表した反日中国人殺害者リストの人物を守るため、ヒット中の映画「覆面戦士(Masked Warrior)」と同じ格好をして、暗殺者たちを次々に倒していく。

覆面戦士をやっきになって捜す日本軍部。それと同時に、大佐(木幡竜)は、かつて自分の武道家の父(倉田保昭)を殺した男・陳真の行方も捜していたのであった…。

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(以下、ちとネタバレあり)

タイトルバック前のヨーロッパ戦線のエピソードから、爆破場面も迫力満点。ドニーのフリーランニングからのクンフー場面もテンポがイイ。
オールド上海を醸し出すナイトクラブ「カサブランカ」も良いムウドだ(時代設定は違うが、映画『カサブランカ』の影響はアリアリであった・笑)。

今朝のSouth China Morning Post(2010年9月25日号)のスー・チー・インタビューでも書いてあったので、あえて書くが、彼女の役である歌手キキは、日本人スパイなんである。彼女と陳真/チェン・ジェンの切ない恋もサイド・ストーリーとして効いてくる。ドニー・イェンは、素っ裸で拷問されるシーンもあるので、『007 カジノ・ロワイヤル』かいな?と思ったよ。ただ、キキの日本語は、「ぷぷぷ」だったけど(笑)

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日本人キャストの小幡竜は、憎々しい日本軍大佐を熱演。驚いたのは、その大佐の弟役で、髪の長い長身の男が出てて「見たことあんなぁ…」とずっと思ってたのだが、途中で思い出した。EXILEのAKIRAじゃないか!ドニー・イェンとのアクション・シーンのからみもあり、見事なやられっぷりを見せてくれる(笑)

「覆面戦士」の衣装は、まんま「グリーン・ホーネット」のカトーである。いわずと知れたブルース・リーがやった役。アクション監督も兼ねるドニー・イェンはこれをやりたかったのだろう。雨の中、マスクをつけたドニーは(たしかに)かっこよかった。ただ、もうちょっとクンフー場面が見たかったというのが唯一モノ足んないところ(笑)

そしてラストでは、遂に、ドニーがあの『ドラゴン怒りの鉄拳』でもリーが着ていた白い詰襟を着て、日本人道場へ一人(土足)で乗り込むのだ。ヌンチャクを振り回し、雄叫びをあげたその場面で、ぼくは鳥肌が立った。日本公開から36年を経て、また同じようなクンフー場面を観られるなんて!リーのような、ケレン味はないけれど、ドニーは「平成の李小龍/ブルース・リー」に(確実に)なったのではないか?と思った瞬間だった。

残念なことに、ぼくの予想よりも、この映画の香港での評価は低いものである(本日のYahoo香港では5個中★3個)。それは、ドニーの前作『葉問(イップ・マン)』『葉問2(イップ・マン2)』の出来があまりに良すぎたからかも知れない。それに、監督が劉偉強/アンドリュー・ラウで、観客は「インファナル・アフェア」シリーズのような深みのあるテイストを期待したからかも知れない。だが、これは「娯楽映画」である。彼らが作り上げた上海の「架空の世界」で繰り広げられるクンフー・アクションは、ブルース・リー世代のぼくにはしびれるほど面白かったのである。

日本統治下の上海が舞台なので、また「葉問」シリーズのように日本での公開は難しいかも知れない。だが(何度も書くが)これは「娯楽映画」としてとても面白い作品である。ぜひ公開出来るよう願っている。

精武風雲・陳真 Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen (2010)

Director : Andrew Lau
Cast : Donnie Yen, Shu Qi, Anthony Wong, Huang Bo
Duration : 106 mins

25-Sep-10-Sat by nobu

【追記】 祝!「レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳」日本公開!

(予告編・香港版その2)

予告編(その1)はコチラ

精武風雲.陳真 (Blu-ray) (香港版) リージョンA

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精武風雲.陳真 (DVD) (香港版) リージョン3

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ドラゴン怒りの鉄拳 (精武門)(Blu-ray)(香港版)

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葉問1+2 (Blu-ray) (香港版)

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フィスト・オブ・レジェンド [DVD]
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コメント

あー、見たい! 今、一番見たい映画ですなぁ。

>娯楽映画研究家・佐藤利明さん

こっちも、今一番見せたい映画ですなぁ(笑)

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