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2010年8月

2010-08-30

『サード・ジェネレーション〜ダイナミック・サウンド・オブ・エリントン〜』 [CD] Third Generation Dynamic Sounds of Duke Ellington / The Duke Ellington Orchestra

サード・ジェネレーション~ダイナミック・サウンド・オブ・エリントン~
サード・ジェネレーション~ダイナミック・サウンド・オブ・エリントン~

日本へ一時帰国した際、銀座の山野楽器で買ったCDの中の一枚がコレ。

名門デューク・エリントン・オーケストラが、21世紀のアレンジで新録を行ったというから興味を持って聴いてみた。

「サード・ジェネレーション」というのは、デューク (祖父) 、マーサ (父) に継ぐポール (孫) の代(つまり三代目)によるエリントン・オーケストラの2009年録音だからだ。

収録曲は、どれもこれも、エリントン・ファンのみならず、ビッグ・バンド・ファンなら知ってる曲ばかり。コンサートのオープニングで必ずかかる「A列車で行こう」から「ムード・インディゴ」や「ザ・ムーチ」など名曲ぞろいの、全12曲。

音も良いし、値段も1,500円と安かったし、満足できるものだった。やっぱりエリントン・サウンドはいいねェ。

今回、このCDを買ったのは、実は「予習」の意味もあった。それは、デューク・エリントン・オーケストラが香港へやってくるからだ。

今回が<香港デビュー>となる、そのコンサートは、2010年9月3日(金)PM8:00〜 クイーン・エリザベス・スタジアムにて。チケットは、URBTIX ($550、$450、$280、$150 ・限定だが学生割引もあり)。

チケット情報は ココ をクリック。

【香港在住の方】 えー、チケットは、楽器店 TOM LEE でも買えます。ぼくは銅鑼湾(Causeway bay)の店で買いました。中一の娘の分は半額で嬉しかった(笑)。

The Duke Ellington Orchestra in Hong Kong concert will be held at 8pm on September 3, 2010 at Queen Elizabeth Stadium Arena. Tickets are $550, $450, $280 and $150 at URBTIX outlets.

Click here for tickets information.

30-Aug-10-Mon by nobu

サード・ジェネレーション~ダイナミック・サウンド・オブ・エリントン~ サード・ジェネレーション~ダイナミック・サウンド・オブ・エリントン~
デューク・エリントン・オーケストラ

曲名リスト
1. A列車で行こう
2. 黒と茶の幻想
3. キャラバン
4. コットン・クラブ・ストンプ
5. ドゥー・ナッシン・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー
6. イン・ア・メロウ・トーン
7. ムード・インディゴ
8. サテン・ドール
9. イン・ア・センチメンタル・ムード
10. ジャスト・スクイーズ・ミー
11. ザ・ムーチ
12. 昔は良かったね

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2010-08-25

『ステップ・アップ 3D』 STEP UP 3D (RealD Version)

中一の娘とダンス・ムービー『ステップ・アップ3D』 "STEP UP 3D"へ行って来た。
この日は日曜日で、シンガポールの高校へ行ってる息子が夏休みが終わり香港から帰ったので、空港へ送りに行った。帰りがけ、やっぱりお兄ちゃんが帰ると寂しいかなと思い、娘のリクエストに答えたら、この映画をチョイスされたのだった。

お父さんは『怪盗グルーの月泥棒』(Despicable Me)が観たかったのだが、「そんな子供用はヤダ」と云われてこっちになったのだった(笑)

Odoru2508107

Rotten Tomatoesでも48%というひくーい評価だったので、全く期待せずに行ったが、これが案外面白かったのである。特にラスト10分の”ダンス・バトル”は見応え十分。とても楽しめたのだった。

物語は、NY大学へ進学した2人の若者が、ふとしたことでダンス選手権に出るチームと出会い、一緒にダンスバトルを闘うというもの。その中で、若い男女が出会い、ささいなことで別れ、ダンスを通してまた仲直りする過程が綴られる。

評価が低いのは、このストーリーがあまりにオールド・ファッションで陳腐だからだろう。あまり有名でなく、演技派でもない俳優たちが出てるのもチープ感がありありだしね(笑)

だが、昔のMGMミュージカルなどを観ていても、ストーリーはいつもこんなものばかりだった。その理由は、映画製作の理由が「ダンスを見せる」ことに主眼をおいてるので、ストーリーは味付けくらいに過ぎなかったからだと思う。

そういう意味において、この映画は、ミュージカルの王道をいっているのだ。出演者は皆、そんなに華はないが、踊りはうまい。集団でのダンス・シーンは、3Dで見たら高揚するし、とても迫力があった。

ダンス・フロアがトラブルで水浸しになり、その中で踊るトコロなんざは、3Dの効果が発揮されて、とても楽しめる。水しぶきが飛んで来ながらのダンスだかんね。

Odoru2508105

おっさんのぼくが驚き、そして嬉しかったのは、中盤に、MGMリスペクトと言っていい素晴らしいダンス・シーンがあったこと。
ニューヨークの街角で、アイスクリーム屋の車のスピーカーから流れるのが、フレッド・アステアの歌う「I Won’t Dance」。これに合わせて、若い男女が、流れるようなダンスを見せる。
ゴミ箱のフタを足につけて踊る(『いつも上天気』)、ソファーで一回転し、絵画を持って足だけ見せて踊る(『雨に唄えば』)など、リミックスされたアステア・ナンバーで軽快に踊ってみせてくれるのだ。
特筆すべきは、このナンバーだけは、なんとワンカットで撮っているトコロ。この監督「わかってるよなぁ」(笑)

(往年のミュージカルは、踊りという「芸」を見せるため、極力カットをせずに撮影していた)

あ、そうそう、それから主人公の部屋に貼ってあるのが、ブルース・リー「グリーン・ホーネット」の日本版ポスター。この辺も「わかってるよなぁ」、このジョン・チュウちゅう監督は(笑)。

ブレイクダンス、ストリートダンスが好きな人のみならず、上述の通り、往年のミュージカル好きにも受け入れられると思う。ぼくらのように、『ステップ・アップ』1も2も観てなくても、なんら心配ない。すんなり入って行ける。日本で公開されたら、3Dで観ると迫力があっておすすめです。公開されれば、だけど(爆)

STEP UP 3D (2010)

Director : Jon Chu
Cast : Sharni Vinson, Rick Malambri, Alyson Stoner
Duration : 108 mins

25-Aug-10-Wed by nobu

【関連記事】 『ストリートダンス3D Street Dance 3D』

2010-08-22

『黒いオルフェ』 クライテリオン・コレクション [Blu-ray] Black Orpheus (Orfeu Negro)

Black Orpheus (The Criterion Collection) [Blu-ray]
Black Orpheus (The Criterion Collection) [Blu-ray]

暑い夏に見たくなる映画も数々あれど、この音楽映画『黒いオルフェ』も外せない一本である。タイミングよく今年(2010年)8月17日にクライテリオン・コレクションからブルーレイが発売された(DVDも)。ので、思わず買ってしまった。たぶんその時、熱中症だったのだろう、ぼくは(笑)

名作とは何度観ても味わい深いもの。今から半世紀も前の映画だが、今や<古典>となったこの映画、今でもその輝きは失せていない。というより今でもサンバのように熱く燃えている。

今回のクライテリオン版の喜びは、リストアがまた素晴らしいこと。主人公の住む、リオデジャネイロの丘の上から港をのぞむ風景はみとれてしまう美しさ。
このBlu-rayの特典映像に収録されているフランスのドキュメンタリー 『Looking for “Black Orpheus” (「黒いオルフェ」を探して-ブラジル音楽をめぐる旅-)』 の中にリストア前の本作品の場面が出て来るが、黄色味がかったその映像と、このリストア版の差は歴然である。
音声も、モノラルだが、圧縮せずにリストアしたという。この映画のキモは音楽である。その音に対するこだわりも嬉しい。

ギリシャ神話「オルフェ」の物語を、現代に置き換え、リオのカーニバル前夜からの数日間に起こる悲劇を、強烈なサンバのビートとボサノヴァのブラジル音楽に乗せて描く。1959年カンヌ映画祭グランプリ、1960年アカデミー外国語映画賞受賞のマルセル・カミュ監督の傑作。

Black Orpheus - O.S.T. (Exp)
Black Orpheus - O.S.T. (Exp)

今回、2010年新撮りの特典映像で、ジャズ歴史評論家のゲイリー・ギディンズ(Gary Giddins)氏などのインタビューで初めて知ったのだが、この映画が公開された1959年当時は、音楽を担当したアントニオ・カルロス・ジョビンは、ジョアン・ジルベルトとサンバに代わる新たなブラジル音楽を模索中で、ボサノヴァという言葉はまだ使われてなかったのだと(”Bossa Nova”は、ジョアン・ジルベルト自身のアルバム「想いあふれて」で初めて使われた)。

この映画の後、アメリカでジャズ・メンを中心としてボサノヴァ・ブームが起こり、そのサウンドは50年後の現在では、当たり前のリズムとして世界中で親しまれている。
この『黒いオルフェ』は、ボサノヴァを世界に広めたという意味でも、(音楽史的にも)歴史的なものと云える。

名手ジャン・ブールゴワン(『ぼくの伯父さん』)による見事なカメラ・ワーク。特にワン・カットで次々とサンバを踊る人々を撮った映像など、サンバのリズムに乗り素晴らしいワーク・オブ・アートになっている。

製作・監督のマルセル・カミュ以下フランス人スタッフ、オール黒人キャストにより、ブラジル・ロケで撮影された本作品。まだ未見の方は(もちろん久しぶりに観る方も)ぜひこの素晴らしいリストア版でご覧になってほしい。日本語字幕はないが(英語字幕)、ブルーレイなら日本のプレーヤーでもかかるからね。

ルイス・ボンファとアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲「カーニバルの朝」「フェリシダージ(悲しみよ、さようなら)」のメロディがいつまでも耳に残る。暑かった夏の終わりに観るには最適の映画ではないだろうか、この名作『黒いオルフェ』は。

Black Orpheus (Orfeu Negro) (1959) The Criterion Collection

Directed by Marcel Camus

107 minutes
Color
1.33: 1
Monaural

22-Aug-10-Sun by nobu

B003N2CVOK Black Orpheus (The Criterion Collection) [Blu-ray]
Criterion Collection  2010-08-17

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『黒いオルフェ』を探して-ブラジル音楽をめぐる旅- [DVD]
『黒いオルフェ』を探して-ブラジル音楽をめぐる旅- [DVD]

黒いオルフェ(ポルトガル語版) [DVD]
黒いオルフェ(ポルトガル語版) [DVD]

2010-08-20

「シナトラ/ジョビン」 完全版リリース![CD] Sinatra Jobim: The Complete Reprise Recordings

Sinatra/Jobim: The Complete Reprise Recordings
Sinatra/Jobim: The Complete Reprise Recordings

いやぁ、今年(2010年)の夏は暑いね。日本は酷暑と聞いているが、南国の香港もとても暑い。こーゆー時は涼しげな音楽がいい。それならボサノヴァである。

そのボサノヴァのアルバムの中で、20世紀の<歴史的なコラボ>と呼ばれたのが、このフランク・シナトラとアントニオ・カルロス・ジョビンの「シナトラ/ジョビン」”Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim” である。この度、その「完全版」が発売となったのだ。

この二人がどんなに大物かというのは、若い人はよく知らないかも知れないが、シナトラはエルビス・プレスリーやビートルズなどと並ぶ20世紀を代表するジャズ・ポピュラー歌手であり、ジョビンは、ボサノヴァという新しいサウンドを作った人なのだ。
シナトラは、後にアメリカの記念切手となり、現在ブラジルのリオデジャネイロの空港は、アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港という名前になっていると云えば、二人の偉大さがわかってもらえると思う。

2010年5月4日にアメリカで発売となった、この「シナトラ/ジョビン」完全版 "Sinatra Jobim: The Complete Reprise Recordings"のリリースはファンにはとても嬉しい出来事だ。それは、この完全版が世に出るまで、40年もの長い長い年月があったからだ。

1960年代。アメリカでは、新しいスタイルのブラジル音楽「ボサノヴァ」が流行していた。「ゲッツ/ジルベルト」というジャズの名盤により紹介された「イパネマの娘」も大ヒット。そのタイミングでシナトラの個人レーベルだった「リプリーズ」で、ボサノヴァのサウンドを作ったその人、アントニオ・カルロス・ジョビンとの共演が企画された。

Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim
Sinatra Jobim

ボサノヴァの雰囲気にあわせ、ビブラートをあまり使わずソフトに歌い上げるシナトラの歌唱(ポルトガル語ではなく英語)とジョビンの軽やかなメロディ。10曲中 7曲はジョビンのボサノヴァで、残り3曲はコール・ポーターなどをアレンジしたアルバム「Francis Albert Sinatra & Anotonio Carlos Jobim」(‘67)はヒットし、これによりVolume. 2 の制作も決まった。

2年後の1969年。再びセッションを行うため、ジョビンはハリウッドにやってきた。今回は10曲全部ジョビンの作品である。レコーディングも無事終了し「Sinatra-Jobim」として、レコードと8トラック・テープが制作された。
その出来上がった8トラックを聞いたシナトラは激怒した。まずジャケットのデザインが気に入らない。8トラの宿命とも云える曲の途中でA-B面へと変わる。それに、10曲中3曲(「Bonita」「Desafinado」「The Song of the Sabia」)の出来が気に入らない。

すぐに出荷停止の指示を出したシナトラ。リプリーズ社は大慌てで回収したが、少数だが既に販売されたものもあった(2006年、ebayでこのレアな8トラックがUS$4,550で落札された)。

Sinatra & Company
Sinatra and Company

その後、ジョビンからの要請もあり、1971年「Sinatra & Company」としてレコード化されたが、A面はジョビンとのセッションで、B面はシナトラ通常のポピュラーソングというものだった。だが、収録されたのは10曲ではなく 7曲だけだったのである…。

そして、今年2010年。ついに、フランク・シナトラとアントニオ・カルロス・ジョビンが1967年と1969年に行った世紀のセッション20曲全曲が一枚のCDとなった。それもリマスターで!
ファンとしては、これは買わずばいられまい!というわけである(笑)

YouTube で見つけた二人のセッションを見てもらえれば、その「優雅さ」がわかってもらえるかと思う。ストリングスが入ってるので、ボサノヴァらしさがないと思われるかも知れないが、60年代のムウドそのままのアレンジは、今聴いても耳にやさしい。

ラスト2分の「イパネマの娘」のセッションはボサノヴァの歴史として貴重な映像と云えよう。

20-Aug-10-Fri by nobu

Sinatra/Jobim: The Complete Reprise Recordings Sinatra/Jobim: The Complete Reprise Recordings
Frank Sinatra Antonio Carlos Jobim

曲名リスト
1. The Girl From Ipanema [Gârota de Ipanema]
2. Dindi
3. Change Partners
4. Quiet Nights of Quiet Stars [Corcovado]
5. Meditation [Meditacão]
6. If You Never Come To Me
7. How Insensitive [Insensatez]
8. I Concentrate On You
9. Baubles, Bangles and Beads
10. Once I Loved [O Amoren Paz]
11. The Song Of The Sabia
12. Drinking Water [Aqua de Beber]
13. Someone To Light Up My Life
14. Triste
15. This Happy Madness [Estrada Branca]
16. One Note Samba [Samba de Uma Nota So]
17. Don't Ever Go Away [Por Causas de Voce]
18. Wave
19. Off Key [Desafinado]
20. Bonita

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2010-08-19

『E.YAZAWA ROCK』 [Blu-ray] 矢沢永吉

E.YAZAWA ROCK [Blu-ray]

矢沢永吉の1979年から2009年までの軌跡を追ったドキュメンタリー映画『E.YAZAWA ROCK』である。
2010年7月21日発売だったので、夏休みの一時帰国の際買って来た。永ちゃんのファンであるぼくは、DVDではなく値段の高い初回限定プレミアム・エディション・ブルーレイ(¥7,140)を買ったのだ。

Blu-rayのカバーアート(上の写真)を見た時に、ちょっと不安を覚えたが、予想は的中していた…。はっきり云おう、これ、映画としてぜんぜん「イケてない」のだ(はぁ)

見終わって、欲求不満だけが残るフィルムだった。ぼくは、棚から永ちゃんのライヴDVD「ROCK’N’ROLL IN TOKYO DOME」を出してまた見て、機嫌を直したのだった(苦笑)

ROCK'N'ROLL IN TOKYO DOME [DVD]
ROCK'N'ROLL IN TOKYO DOME [DVD]

映画冒頭、ベッドから起きて、朝のトレーニングへ出かける永ちゃん。サイパンの砂浜を全力疾走し、カメラの前で倒れる永ちゃん。その顔のアップが映った時は、「スター千一夜」(古いか・笑)もとい、アイドルのDVDか?と思ったよ(笑)

それから、リハーサル風景。(サイパンやDIAMOND MOONなどでの)インタビュー。コンサート風景などが続く。1979年当時の映像や、80年、90年代の永ちゃんの映像もインサートされる。

トレーニング・ジムで身体を鍛える永ちゃんの顔は、(なぜか)長州力に見えた。ハーレーにまたがって走るドーム・コンサート用のメイキングは、「東映マーク」がぴったりの映像!

製作・監督の増田久雄は、1980年の映画『矢沢永吉 RUN & RUN』のプロデューサーである。その当時は、永ちゃんのメディアへの露出が少なかったので、これはファンには嬉しい映像だった。(矢沢永吉は70年代後半、アーティストとして初めてTV歌番組への出演を拒否していた)

矢沢永吉 RUN&RUN [DVD]
矢沢永吉 RUN&RUN [DVD]

だが、あれから30年。その間に、ぼくたちは矢沢永吉の映像を、ビデオ、LD、DVDなどで気軽に所有できるようになり、BS放送などでは、コンサートのメイキングやインタビューも見れるようになった。

そういう永ちゃんの映像を何十年も見続け、コンサートにも通い続けた者から云わせてもらうと、この映画は、正直、映像センスが古すぎるのである。撮りかたも、編集の仕方も「昭和」のままなのだ。

同じようなコンセプトのライヴ&ドキュメントでは、2005年のDVD「FIFTY FIVE WAY」の方が、カメラ・ワーク(ロスの自宅の映像)も、インタビューの内容も数段ぼくは面白いと思う。

FIFTY FIVE WAY (初回限定版) [DVD]
FIFTY FIVE WAY (初回限定版) [DVD]

この映画のコンサート映像もいただけない。せっかく、武道館100回記念、60歳の東京ドーム公演を撮影しているのだが、色々オトナの事情があるにせよ、それも活かしきれていない。

「トラベリン・バス」のシーンでは、演奏途中でカットして繋いでいることがわかる編集になってるなんてライヴ・フィルムとしてもがっかりである。(編集:熱海鋼一)
曲の途中で、リハーサル風景をはさむのも興醒めだ。カッコよく歌ってる永ちゃんが、突然ジャージの上にバスローブをはおった姿になるんである(あぁ)

海外では、マイケル・ジャクソンの『THIS IS IT』など、音楽家としてのマイケルの才能も垣間みれるような映像(あのテンポを合わせて行く場面など)も、この映画では見当たらない。

同じ60歳代のローリング・ストーンズは、(大ファンを自認する)名匠マーティン・スコセッシ監督と『シャイン・ア・ライト』(‘08)という名作ライヴ・フィルムを世に送り出した。
永ちゃんの今回の不幸は、矢沢永吉に惚れ、矢沢永吉の音楽を理解した、映像世界の才人にこのライヴ&ドキュメント・フィルムを託さなかったことにある。

特典映像の東京国際映画祭での挨拶で、監督の増田久雄は、「かっこいい永ちゃんを見せた」と胸を張っていたが、ぼくにはこれはぶつ切りのスクラップに過ぎず、しかもワンカットも心を打たれる瞬間がない映像集だったのだ。上映時間90分、ファンのぼくでも我慢を強いられたのである。

永ちゃんは、かつて東京でのストーンズのライヴを見た感想を「俺の方が勝ってる」と言った。この映画『E.YAZAWA ROCK』は『シャイン・ア・ライト』の足下にも及ばない。いつか、矢沢永吉版「シャイン〜」が見れる日を一ファンとして心から待ち望んでいる。矢沢永吉の魅力は、こんなもんじゃないからね。

E.YAZAWA ROCK (2009)

Directed by Hisao Masuda
90 minutes

19-Aug-10-Wed by nobu

E.YAZAWA ROCK プレミアムエディション (初回生産限定) [Blu-ray]
E.YAZAWA ROCK プレミアムエディション (初回生産限定) [Blu-ray]

TWIST(初回限定盤)(DVD付)
TWIST(初回限定盤)(DVD付)

2010-08-18

NHK「夏休み・お金をテツガクしてみよう」を見た。矢沢永吉×糸井重里トークライブ

矢沢永吉のドキュメンタリー映画『E.YAZAWA ROCK』を、日本へ一時帰国した時に買って来た。2010年8月14日(土)の夜、この映画を見ようとテレビをつけたら、ちょうど糸井重里さんと永ちゃんのトークライブ「お金のことを、あえて」をNHKでやっていた。

これ面白かったな。永ちゃんも糸井氏も会社の社長という立場で、「お金」に関する考えを語って行く。経営者のはしくれとして、ぼくにもうなずける話が多かった。

見逃した方用に、主催者である糸井重里さんの「ほぼ日刊イトイ新聞」でダイジェストが見れる →「お金のことを、あえて。」を振り返る

矢沢永吉という人をぼくが好きになったのは、高校の時に友達に借りて聞いたLP「スーパーライブ日本武道館」がきっかけだった。それから雑誌のインタビューなどを読み、人物としての矢沢永吉を知るにつけ、彼の人一倍強い上昇志向が、”二流高校”しか入れずコンプレックスをもっていた当時のぼくを元気にしてくれたのだ。「そんなコンプレックスなんかくそくらえ!自分でドアを開けろ!」と。

学歴など持たなくとも、一流会社へ入らなくても、己の力だけで大金持ちになれる。そのことを実際にやって見せてくれた。それが永ちゃんだった。

矢沢永吉氏の著書(実際は糸井重里氏が編纂したようだが)『成りあがり』『Are You Happy?』を読んでもわかるが、永ちゃんは、キャロルを解散し、ソロ活動を始めた時からエージェントに属さず、自分で自分をプロデュースしてきた。そして著作権も早くから管理し、遂には海外のアーティストを日本へ呼ぶことも会社として可能にし、舞台製作も自ら行って来た(そして現在では自分のレーベルも持っている)。

1970年代以降、こんなアーティストは彼をおいて他にいなかった。矢沢永吉という人は、日本のロックをここまでメジャーにしたフロンティアであると同時に、アーティストとして「搾取されない」形態を業界の中で初めて確立したフロント・ランナーでもあったのだ。

永ちゃんのやり方以降、アーティストたちは、同じようなやり方をして、金持ちになっていった。日本に「ビッグなアーティスト」が次々に出現できたのは永ちゃんのおかげ。そう思わせるほど、彼のやってきたことは革新的だったのだ。

だが、アーティストと社長という二足のわらじを履くのはしんどいことだ。側近の裏切りから35億円という多額の借財を背負わされた時の心境もこの番組で吐露していたが、そこから逃げずに正面きって借金を返済したのは本当にスゴいことである。「自分でケツをふけ」と永ちゃんは云う。これってそれだけのことをやった人にしか云えないセリフだよね。

そんな永ちゃんが「子供にお金の話をするか?」と聞かれて答えたのが、「いつも同じことばかり子供に云うんですが…」と前置きして「お前たちには敵がいる」「油断したら、それはいつかお前たちに牙を剥いてやってくる」「その敵とは、”苦労をしてない”ことだ」と話していると云う。

これって、生活保護を受けながら、おばあさんに育てられ、テメエで金を稼いできた永ちゃんの偽らざる気持ちだろう。

ぼくが、強烈に覚えてる永ちゃんのエピソードは、子供の頃、貧乏でケーキなんか食べられなかった彼は、金持ちの子に「ほらやるよ」とケーキを投げつけられた。永ちゃんはその時どうしたか? ケーキを投げ返さず、なめたという。それが「貧乏」なんだ、と。

永ちゃんがここまで「ビッグ」なアーティストになったのは、その才能が一番ではあるが、心底貧乏から脱却したいという、その人並み外れたハングリー・スピリットがあったからだと思う。
だが、お金に執着するのではなく、そのお金を上手に廻してここまで会社をやってきた矢沢永吉という人は、他の職業についても、おそらく成功しただろう。そのことを改めて感じたトークだった。

で、その後、映画『 E.YAZAWA ROCK』を見たが、これがとんでもない代物だったのだ。その話は次回に!

「夏休み・お金をテツガクしてみよう」
NHK 総合テレビ 2010年8月14日(土) 23:30 - 24:13 放送

18-Aug-10-Wed by nobu

2010-08-17

『精武風雲・陳真(レジェンド・オブ・ザ・フィスト: ザ・リターン・オブ・チェン・ゼン)』 (予告編) ドニー・イェン Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen - Trailer

今一番期待の香港製クンフー映画『精武風雲・陳真(レジェンド・オブ・ザ・フィスト: ザ・リターン・オブ・チェン・ゼン)』 "Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen"の予告編である。

何で、コレが期待の一編かというと、あーた、これあのブルース・リーの傑作『ドラゴン怒りの鉄拳』の後日談なのだ!

ラストシーンで『明日に向って撃て』ばりの死に方をしたと思った陳真(チェン・ゼン)はじつは生きていた!彼は、その後『グリーン・ホーネット』のカトーの格好で、日本統治下の上海を駆け抜けるのだった…。

主役の陳真を演じるのは、今や香港を代表するクンフー・スターとなったドニー・イェン(『葉問(イップ・マン)』)。彼はアクション監督も兼ねる。製作ゴードン・チャン(『フィスト・オブ・レジェンド 怒りの鉄拳』『畫皮』)。製作・監督アンドリュー・ラウ(『インファナル・アフェア』シリーズ)。

香港では2010年9月23日公開予定。超楽しみである!

【関連記事】 レビュー 精武風雲・陳真 (レジェンド・オブ・ザ・フィスト:ザ・リターン・オブ・チェン・ジェン)Legend of the Fist: The Return of Chen Zhen

(予告編)

17-Aug-10-Tue by nobu

精武風雲.陳真 (Blu-ray) (香港版) リージョンA

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精武風雲.陳真 (DVD) (香港版) リージョン3

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ドラゴン怒りの鉄拳 (精武門)(Blu-ray)(香港版)

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2010-08-16

『ベスト・キッド』 THE KARATE KID ジャッキー・チェン + ジェイデン・スミス

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中一の娘と映画『ベスト・キッド』”The Karate Kid” へ行った。香港でも2010年8月5日から公開になっているが、香港島の映画館では2週目から軒並み上映回数が減ってしまってて、あせって日曜日の朝一番で行って来た。

娘は最初、あんまり乗り気じゃなかったのだが、大好きな嵐の番組「嵐にしやがれ」でおすぎが推薦しているのを見て「行く」と言い出したのだった(笑)

映画の評価は、アメリカのサイトなどを見ても、そこそこだったので、あまり期待しないで行ったが、何が何が、コレはとっても面白く感動的な映画だったのだ。
まさか、こんなおっさんのぼくが、12歳の黒人少年、ジェイデン・スミス君から勇気をもらうとは思わなかった(笑)

父を亡くした12歳の少年ドレ(ジェイデン・スミス)。自宅のアパートの柱に傷をつけて成長を記録してきたが、今日が最後の書き込みだ。自分の背たけのところへ線を引き「中国へ引っ越し」と書く。
母と二人北京へ移住したドレは、初日に公園で出会ったかわいい少女となかよく話をする。そこへ中国人のいじめっ子チョンたちがやってきて、ドレは殴られる。
次の日、初めて新しいインター校へ行ってみると、そこにはあのいじめっ子チョンがいるではないか…。

逃げてばっかりいたが、ついに捕まりまた殴られそうになるドレ。そこへ、アパートの管理人であるハン(ジャッキー・チェン)が現れ助ける。自分では殴らず、6人の相手をやっつけたハンは、実はクンフーの達人だったのだ。
その日以来、クンフーを教えてもらうドレ。そして、ついに宿敵チョンとクンフー・トーナメントで戦う時がやってきた…。

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この映画は、1984年に『ロッキー』のジョン・G・アビルドセンが監督した傑作『ベスト・キッド』のリメイク。なので、オリジナルと比較される不幸はあるが、この映画単体を素直な目で見れば、決して悪くない映画である。

オリジナル版は、いじめられっ子のラルフ・マッチオが、ノリユキ・パット・モリタ演じる日系人から空手を教わり、いじめっ子をやっつけるというモノ。プロットは当然ながら同じである。だが、オリジナルは、原題通り”THE KARATE KID”だったが、今回は舞台を北京にし、空手ではなく中国武術を教わるので、”KUNG FU KID” という方が正しいかもしんない。(ちなみに香港・広東語の題名は『功夫夢(Kung Fu Dream)』である)

この2010年版も盛り上げ方がアビルドセン・タッチでいい。アビルドセン・タッチというと知らない方も多いだろう。だってコレぼくがつけた名前だからね(笑)
簡単にいうと『ロッキー』で見せたような、最初は、腕立て伏せなど、トレーニングしても全く出来ない主人公が、真面目に過酷な訓練に取り組み、映画後半では、それを簡単にやってのけてしまう(そしてそこに感動的なビル・コンティのような音楽が流れる)という努力の跡を見せる手法。これを、ぼくはアビルドセン・タッチと読んでいるのである。

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オリジナルは、当初、鈴木清順の『けんかえれじい』の焼き直しやな、と思ってたが、アビルドセン・タッチで見事な傑作になっていた。ヒットしたので、パート4まで出来たが、これはやはり、ヤリ過ぎである(笑)

製作者でもある、両親(ウィル&ジェイダ・ビンケット・スミス)の期待に応え、ジェイデン・スミス君の奮闘ぶりは立派なものだ。足がよく上がってるのには感心した。顔立ちはキレイだが、父親ゆずりの愛嬌のある表情も好感がもてるね。
ジャッキー・チェンも、自身の見せ場は抑えて、クンフーの師匠に徹してるのがいい。
いじめっ子のチョン君(ワン・ツェンウェイ)は大仁田厚にそっくりだ(笑)。バイオリンを弾く女の子メイ(ハン・ウェンウェン)もとびきり美人じゃないが、かわいい。二人の七夕の恋物語もサイド・ストーリーとしてイイ感じ。

劇場内は、香港人と西洋人が半々という客層だったのだが、ジェイデン君の中国語では香港人が笑い、ジャッキーの英語では西洋人が笑ってたのが可笑しかった。

しょぼくれた親父のジャッキーが、自身の「弱み」を弟子であるドレに見せつける場面は、人種を超えた、師匠と弟子の人間的な繋がりが描かれ胸を打つ(そこで影絵になるところが心憎い)。

ラストの戦いの場面では、久々にじーんと来た。ここもオリジナル版同様、根性と東洋哲学の継承である。

これは大人も子供も楽しめる夏休みに必見の映画じゃなかろうか。いじめられっ子もこれを見て、ドレ君のように「行動」を起こしたら、強くなれると思う。人生で一番大事なことは「行動すること」だからね。って、我が娘はクンフー習いたい、と云いだすし…(爆)

The Karate Kid (2010)

Director : Harald Zwart
Cast : Jackie Chan, Jaden Smith
Duration : 132 mins

16-Aug-10-Mon by nobu

2010-08-15

「クレージーキャッツ クレージー・ナイト!」開催 第3回したまちコメディ映画祭in台東

Odoru1508102

夏休みで一時帰国した際、娯楽映画研究家佐藤利明さんと一杯飲んだ。
彼と飲むと毎回あっと云う間に時間が経ってしまう。今回も居酒屋に4時間くらいいたかなぁ。
それでも映画の話はつきないのである(笑)

その時に教えてもらったのが、彼も参加している「第3回したまちコメディ映画祭in台東」でのクレージーキャッツ大特集のこと。

佐藤利明さんは名著「クレージー映画大全-無責任グラフィティ」や、DVDのコメンタリーなどでもご存知の方も多いと思うが、クレージーキャッツに関して、今や第一人者と云っても過言ではない。

佐藤さんは、いとうせいこう氏とのトーク・ショーでクレージーのことを語り尽くすという(その時に TV「植木等ショー」の秘蔵映像も紹介するとのこと)。

そのクレージー映画のオールナイト上映「クレージーキャッツ クレージー・ナイト!」は、2010年9月17日(金)22:00〜 上野東急2にて。

公式サイト: クレージーキャッツ クレージー・ナイト!

香港在住のぼくも日本へ帰れれば絶対に行きたいイベントである。

ちなみに、その「植木等ショー」も収録のDVD「植木等スーダラBOX」も11月3日に発売になる。これも佐藤さんの仕事である。

サンスポ記事: 43年ぶり「植木等ショー」

この「したまちコメディ映画祭」では、以前ココで紹介した『キック・アス』もジャパン・プレミアとして上映される(9月16日 浅草公会堂)。これも楽しそうだ。

公式サイト: 映画秘宝ナイト 「キック・アス」 ジャパン・プレミア

みなさんもぜひぜひ!

公式サイト: 第3回したまちコメディ映画祭in台東

15-Aug-10-Sun by nobu

B003X9R6MA 植木等 スーダラ BOX [DVD]
ポニーキャニオン  2010-11-03


by G-Tools

2010-08-14

『シュレック フォーエバー』 Shrek Forever After

Odoru1408106

夏休みの日本からの帰路、香港行きのキャセイ航空の機内で、映画『シュレック フォーエバー』”Shrek Forever After” を観た。

今回はインタラクティヴではなかったので、気づいた時には映画が始まっており、30分過ぎから見始めた。インタラクティヴではない機種に乗るとなんか損した気分になるね(笑)

だが、考えてみると、ぼくが子供の頃は、親に連れられて映画へ行くと、とりあえず映画館へ入り、途中から観て、次の回で観てなかった部分を観て帰るのが普通だったので、そんな、のんびりした昔を思い出した。シネコン、入れ替え制になってから、そういう映画の見方も出来なくなったのである。

香港でもこの『シュレック・フォーエバー』は、2010年7月1日から公開されている。3Dでの公開なので、機内上映の小さな画面で見るにはそぐわない映画だったかも知れないが、見たかったんだからしょうがない(笑)

Odoru1408105

個人的に『シュレック』シリーズは、まだ小さかった子供たちを連れて、日本で浜ちゃんと藤原紀香の吹替えで観ていた。
今回は、最終章というからどんなものかと思ったが、お父さん世代にもけっこう面白く見れる映画ではないかと思った。

原題は、”Shrek Forever After” 。昔のおとぎ話は、最後には必ず「末永く幸せに暮らしましたとさ」で終わる。この映画はそこから始まるのである。
来る日も来る日も3人のかわいい子供の世話をし、いいお父さんであり続けようとするシュレック。だが、彼は元々はオーガ(Ogre: 怪物)である。ついにぶちキレて、家を飛び出してしまうシュレック。

そんな時、長年その国の王位を狙うペテン師のランプルスティルスキンのワナにはまり、一日だけ昔の自分に戻れるという契約書にサインしてしまう。だが、その飛ばされてしまった異次元の世界は、フィオナ姫もシュレックのことを全く知らない未知の国なのであった…

相変わらず、シニカルな笑いもあり、アクションもありの全体として楽しめる作品である。
ドンキーも、長ぐつをはいた猫も出て来る。最終章だけに、オールスター・キャストだ。音楽も相変わらず懐かしい曲を使ってる。

Odoru1408108

シュレックの"野性"を捨てた人生は彼には辛かったのだ。これは男としてよくわかる。
彼は家庭を一旦は投げ出す。だが、それがいかにバカなことだったのかということを悟る。捨てて初めてわかるのである。それはまるでやんちゃして離婚をした男が、寂しくて後悔するようなもの。シュレックは、そこで本当に「大事なもの」はなにかを学ぶのである。

この映画は、ファミリー・ムービーに名を借りた「男の責任放棄」の映画。これを観て、(離婚を)思いとどまる輩が出てくれればよいが、現実はそうはならないかも知れない。だが、後悔する前に一度考えてみることも必要だということを(おとぎ話に名を借りて)示唆しているようにも思った。

今回初めて英語版で観たが、(当然のことながら)口の動きなんかも、英語ではぴったり合ってて驚いた(笑)。マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、エディ・マーフィ、アントニオ・バンデラスと超一流の俳優たちの声の演技も楽しかった。

日本では2010年12月18日と、正月公開。ペテン師役に劇団ひとりがキャスティングされているが、イメージぴったりである(笑)

Shrek Forever After (2010)

Directed by Mike Mitchell
93 minutes

14-Aug-10-Sat by nobu

2010-08-05

『ザ・ジョーンジズ』(原題) The Joneses デミ・ムーア

Odoru0508105

ぼくは今夏休みで一時帰国している。香港からの往路のキャセイ航空の機内で観たのが、この映画『ザ・ジョーンジズ(原題)』"The Joneses"である。

デミ・ムーアが出てるので、これをチョイスした。彼女ももう48歳らしいが、相変わらず「お美しい」。今回は母親役である。これはファミリー・ムービー(家族映画)であるが、一風変わった「ファミリー」を描いたドラマなんである。

映画は、アウディに乗って高速を走る一つの家族(ジョーンズ家)の場面から始まる。乗ってるのは、40代くらいの夫婦、ティーン・エイジャーの息子と娘。 引っ越し先へ移動中だが、ちょっとリッチな新しい家は、業者によって、家族写真の飾り付けに至るまで完璧に設えられている。

到着早々、隣の家族が挨拶にやってくる。ジョーンズ家のみんなで迎える様は、裕福で幸せな家族そのもの。これを機会に、彼らは近隣の人々に暖かく受け入れられていく。

だが、この幸せな家族には誰にも云えない秘密があったのだ…

彼らはじつは家族ではなく、赤の他人なのである。彼らの目的は、口こみでモノを売る事。彼らはビジネスのために結成された「偽家族」なのだ。

母親はホームパーティを開いて、褒められた食事を「冷凍食品なの」と見せる。父親はゴルフへ行き「このアイアンだと飛ぶんだ」と打ってみせる。息子は、新しいゲーム・ソフトを学校へ持って行き、娘は化粧品を友達に勧める。こうやって購買意欲を高めて、廻りの人々に商品を買わすのだ。

同じ屋根の下で暮らすが、夫婦ではないので、もちろん寝室は別。食事もバラバラにとる。この家そのものが営業の装置で、そこで皆セールスに精を出す。それもこれも、時々訪れる上司から、対先月比のセールス実績を発表されるからだ。

この”ユニット”のボスは母親。時に情緒的になり、迫って来る夫にもピシャリと門を閉ざす。だが、その偽家族の「生活」の中で、彼らの気持ちも徐々に変わって行くのだった…。

クレジット・カードのコマーシャルで、様々な商品の値段が出て、最後に(家族の思い出は)"Priceless" というのがあったが、この映画を観ていると、まさにビジネス(お金)では買えないものは何か?ということを考えさせられる。

お金のために集まったが、彼らとて感情のある人間である。様々な人との出会いや、それぞれが抱える個人的な問題、それらを「家族」というファクターを通して見つめ直して行く…。

映画としての出来であるが、アイデアはとっても面白いと思う。演技も皆良い。だが、惜しむらくは、映画として抑揚がないところ。ドラマチックなところがあまりなく、印象がフラットなのだ。だからちょっと長く感じたのかも知れないな(96分しかないのに)。

デミ・ムーアの他のキャストは、父親役にデヴィッド・ドゥカヴニー(『Xファイル』)、息子役はベン・ホリングスワース、娘役はアンバー・ハード。彼女は美形でヌードにもなり頑張っている。ので、応援してあげましょう(笑)

地味な映画なので、日本での公開はわからない。だが、家族というものを考えるという意味では面白い題材だと思った。それに我々も知らず知らずのうちに誰かに影響され、モノを買わされているのだという現実(英語でUndercover Marketingという)。そのことも改めて考えさせられたのであったとさ。

The Joneses (2009)

Directed by Derrick Borte

96 minutes05-Aug-10-Thu by nobu

2010-08-01

ボビー・ジョーンズのゴルフ・レッスン: ドライバーの打ち方 Instructional Short - 1931 How I Play Golf: Bobby Jones No. 9: The Driver

短編映画「ボビー・ジョーンズのゴルフ・レッスン:ドライバーの打ち方」である。といっても、見たことある人は皆無だろう。コレ1931年製作だから今から79年も前のモノだもの。

ボビー・ジョーンズ(Bobby Jones)は、1920年代から活躍した伝説のゴルファーで、アマチュアでありながら全米、全英など「グランドスラム」を成し遂げた最初のスポーツ選手である。没後ゴルフ殿堂入りしている名ゴルファーだ。

これは、アメリカの映画館で、本編の前に上映されていたもの(約10分)。「No. 9 ドライバーの打ち方」とあるから、他にもボビー・ジョーンズのハウツーものがあるようだ。

監督は、後に「底抜けシリーズ」や『西部開拓史』などを撮るジョージ・マーシャルである。なので映画としてもなかなか面白い。

一応ストーリー仕立てになってて、仲間からドライバーの打ち方をバカにされた中年男が、頭にきてプレイせずにカウチで寝てしまう。そうしたら夢の中でボビー・ジョーンズが現れ指導してくれ、彼は見事なティーショットを打って、仲間をびっくりさせる。

ともかく、ボビーのスイングで描かれる「白い輪」が美しい(これだけでも一見の価値がある)。ここはスローモーションとなり、いかにスイングが大事かがよくわかる。とてもやわらかく、しなやかなのだ。

先日男子の全英オープン(2010年7月)が行われた、スコットランドの<聖地>セント・アンドリュースでは、今年で大会150年目だという。それだけ長い歴史があるが、ゴルフ・スイングの基本は変わっていないと思う。

ゴルフというスポーツは、クラブという道具を使ってボールを叩く。簡単なことのようで、これがなかなかむずかしい。
ぼくもゴルフをたしなむが、やってもやってもうまくならない(涙)。けど、この短編映画を見ると、「約80年も前に、(ぼくと同じように)ゴルフが下手で悩んでた人がいたんだ」ということがわかり、なんかホッとする(笑)。それだけゴルフは奥が深いわけで、やっぱ、何事もコツをつかむまで、コツコツと練習するしかないのだな、と思う次第であったとさ。

Instructional Short - 1931 How I Play Golf: Bobby Jones No. 9: The Driver

01-Aug-10-Sun by nobu

【追記】 残念ながら、上の動画が削除されてしまったようなので、”Bobby Jones Golf Swing” をアップしておきます。

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