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2010-04-15

「青葉繁れる」 井上ひさし著

青葉繁れる (文春文庫)

作家・劇作家の井上ひさしさん死去の報(2010年4月9日)に接し、ぼくは青春時代にめぐり会った一冊の本を思い出した。

それは、井上さんの書いた青春小説「青葉繁れる」である。

東北の名門進学校(男子校)の落ちこぼれの生徒たちが、東京から来た転校生と共にまき起こす珍事件の数々。当時高校生だったぼくには「自分のことのように」面白かったのだ。

主人公の稔は、勉強は出来ないが、映画が大好きな青年である。本を読み進めると、時代設定の50年代の映画の話がいっぱい出て来る。やっとデートした女子が「『巴里のアメリカ人』みたべ?」なんて聞いてくるのだ。

TBSでドラマになり(70年代)、主役の稔は森田健作、東京から来た転校生は沖雅也が演じた。ヒロインは竹下景子(だったように思う)。これもとても面白く、その東北弁で歌う主題歌は今でも覚えてる。

「出来ない生徒がさ 出来る学校さ

入った悲劇はさ 語るも涙でごさいすちゃ

300人中 280番 だけどケツから数えてけさい

逆立ちすれば 逆立ちすれば 東大確実だっちゃ!」

イイ歌詞だ(笑)

ぼくの実家は本屋を営んでいた。小学校の時から店番をやらされていたぼくは本を読むのがキライな少年だった。本を読むのは苦痛以外の何ものでもなく、「本は読むものではなく、売るものだ」と(勝手に)思っていたのだ(笑)

だが、高校へ入り、自分の住んでる中国地方の田舎町から電車通学をしなければならなくなり、(仕方なく)文庫本を持って行こうと読んだのがこの「青葉繁れる」だった。

これを読んで面白い!と思ったぼくは、井上さんの本を次々と読んだ。

「ブンとフン」「モッキンポット氏の後始末」「四十一番の少年」等々。

それ以来、本を読む事が苦痛でなくなったぼくは、本を読むのが好きな青年になった(そして不思議なことに、国語の成績が上がったのだ!)。高校時代に通学の電車で読んだ本はぼくにとって(今でも)心の宝物である。

井上ひさしさんの平易だが深くユーモアにとんだ文章に接したことでぼくの人生はその後豊かになったと思う。

逆に、あの時読んだ本が、(親や教師の勧めるような)カターイ文学作品だったら、ぼくは本を好きにならなかっただろう。

一人のめんどくさがりの劣等生の男(俺)に、「本を読ませた」というだけでも井上ひさしさんの功績は直木賞より偉大である。井上さんのお陰で、猿のような脳味噌の俺も、少しは<教養>が身についたのではないかと今でも思ってマス。天国の井上ひさしさんにお礼を云います。

15-Apr-10-Wed by nobu

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