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2009年3月

2009-03-25

「愛を読むひと」 "The Reader"

Odoru2503092 映画「愛を読むひと」"The Reader"である。香港では2009319日から公開となった。

ケイト・ウィンスレットがアカデミー主演女優賞を得た作品である。ゴールデングローブ賞ではケイトは助演女優賞だったので、不思議に思っていたのだが、実際映画を観てみると明らかに主演だったので口あんぐりだった。

ケイトが昨年度の主演女優賞を総なめにしたのは、ぼぼ同じタイミングで公開になった「レボリュショナリー・ロード 燃え尽きるまで」(ゴールデン・グローブではこっちで主演女優賞)と合わせ技で一本だったのだな、と観終わって思った。

映画は、1958年のベルリンで始まる。15歳の少年マイケル(デヴィッド・クロス)は雨の中具合が悪くなり、道で吐いてしまう。そこを通りかかった女性が介抱してくれる。後日そのハンナ(ウィンスレット)という女性にお礼に行ったとき、少年は彼女が着替えてるところを見てしまう。少年がまた彼女のもとを訪ねたとき、ハンナは裸になり少年を誘う。「そのために来たんでしょ?」と。

それから少年はハンナのもとに通いつめる。少年が来るたびに、本を読ませるハンナ。チェーホフ、ヘミングウェイ、ゲーテ…。読み終えたらベッドで愛し合う二人。だが、ある日ハンナは突然アパートを引き払ってしまう。

その後、マイケルがハンナに再会したのは意外なところだった。大学で法律を学ぶマイケルは「ドイツが犯した罪」という特別ゼミに参加し、アウシュビッツ強制収容所で働いていた人間たちの罪を問う裁判を傍聴していた。その裁かれる側の一人があろうことかハンナだったのだ。

彼女の証言を傍聴席で聞きながら、苦悩するマイケル。何度目かの裁判の際、ハンナは実は読み書きができないということがわかる。少年に本を読ませていたのは、そのためだったのだ。

時は過ぎ、今は立派な弁護士となり、離婚も経験したマイケル(レイフ・ファインズ)は、刑務所に服役するハンナに、自ら朗読者(The Reader)となり、カセットテープを送り続けるのだった…

原作は世界的にベストセラーとなった小説。学のない、ある意味純粋なハンナという女性の悲しい物語である。

ケイト・ウィンスレットは、少しおびえたところを持つハンナをドイツ語訛りの英語で演じる。前半は、ほとんどセミヌードのシーンだ。そのためか、香港ではカテゴリーⅢ(18歳以下入場不可)となっている。

少年時代のマイケルはデヴィッド・クロス。大人になってからはレイフ・ファインズが演じる。クロスは美少年でなく、少しイモっぽい感じで、だからリアルさは増している。

文芸ものとして面白く観れたが、舞台がドイツなのに英語で話し、読む本も全部英語なのが違和感があるのは否めない。先日観た「ワルキューレ」も英国人俳優がドイツ人を演じるので、これも違和感があったな。
ヨーロッパの投資は、税制上のメリットがあるため、ハリウッドはこぞってヨーロッパを舞台に、あるいはヨーロッパの俳優、監督を使って映画を製作してきたが、もう今後はそういう投資もあまり望めないかも知れない。

純粋無垢なために、罪を犯してしまったことで、悲劇的な人生を送らなければならなかった女性が得た、たった一つの「救い」。

観終わった後、ぼくは日本の田舎の年老いた母親に久しぶりに電話をかけた。そんな気にさせてくれる映画。

日本では20096月19日より公開予定。

The Reader (2008)

Director Stephen Daldry
125 mins

25-Mar-09-Wed

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2009-03-17

「ウォッチメン」 WATCHMEN

Odoru1703095_4 映画「ウォッチメン」をウォッチしてきた(笑)(Watching "Watchmen")

香港でも2009年3月12日から公開になったので週末に行った。

うーむ、はっきり言って、これは「ご用とお急ぎでない方はどうぞ」という映画であった…。

その理由は、まず上映時間が2時間42分もあることだ。「ウォッチメン」マニアの人やアメコミのファンの人なら楽しめるだろうが、原作のことなぞ何も知らなかったぼくのような一般の客には、馴染みのないキャラクターと、そのストーリー展開のややこしさもあり、あまり楽しくない時間だったのだ。観る前に予習が必要だと思う。

原作は、1988年にヒューゴー賞を始め数々の賞を受賞したアラン・ムーアのグラフィック・ノベル。アメコミ・ファンの間では傑作として名高く、困難と思われた映画化を「300(スリーハンドレッド)」のザック・スナイダー監督がSFXを駆使して完成させた大作である。

舞台はアメリカ。時代は1985年。ニクソン大統領は、その任期を引き伸ばし、いまだに大統領の地位にいる。ソビエトとの緊張状態は日増しに高まりいよいよ核戦争が始まりそうな気配になってきた。1940年代から、アメリカにはヒーローがおり、歴史の裏側には必ず彼らがいたのだ。ケネディ暗殺しかり、ベトナム戦争しかり。それらを行ってきたヒーローを「ウォッチメン」と呼んでいた。だが時代は変わり、1977年に政府によりその活動を禁止され、ある者は引退し、またある者は密かに活動を続けていたのだ。

ニューヨーク、ある初老の男が自宅でくつろいでいる。TVから流れているのは、ナット・キング・コールの名曲「アンフォゲタブル」。突然不審者がやってきて、ボコボコにされ、高層ビルの窓から外へ投げ出される。男の名は、エドワード・ブレイク。かつてのウォッチメンの一人であり、別名”コメディアン”と呼ばれていた男だ。

彼がつけていたスマイルバッジが死体の横にころがっていた。それを手にとるトレンチコートと帽子の男。覆面をかぶり、その模様がいつも変化しているのは”ロールシャッハ”と呼ばれる男。仲間の死を知り、独自に捜査を進める中、次々に襲われるウォッチメンたち。だが、そこには思ってもみない陰謀があったのだった…

この物語は、はっきり云って勧善懲悪のヒーローものではない。80年代という時代背景の中でのアメリカの退廃、核戦争に対する漠然とした恐怖がある中での暗いヒーローものとでも云おうか。

Odoru1703092_2 主な登場人物のウォッチメンは、

コメディアン/エドワード・ブレイク(ジェフリー・ディーン・モーガン)
ロールシャッハ/ウォルター・コバックス(ジャッキー・アール・ヘイリー)
ナイトオウル2世/ダン・ドライバーグ(パトリック・ウィルソン)
オジマンディアス/エイドリアン・ヴェイト(マシュー・グード)
シルク・スペクター/ローレル・ジェーン・ジュスペクツィク(マリン・アッカーマン)
DR.マンハッタン/ジョン・オスターマン(ビリー・クラダップ)
初代シルク・スペクター/サリー・ジュピター(カーラ・グギーノ)
ナイトオウル1世/ホリス・メイソン(スティーヴン・マクハティ)

など。(このキャラの名前だけでも頭に入れて観るといいと思う)

このうちDR.マンハッタンだけは、超人(スーパーヒーロー)である。彼は化学実験の犠牲者で、身体を粒子状にされてしまうが、その後粒子を集め青色に輝くヒーローとして蘇った男。身体はつるつるで、いつもすっぽんぽん、つまりふるちんで歩くのだ。ぼくは、ふるちんの(しかもあそこがちと長い)ヒーローは初めて見たので、その違和感たるやなかったよ(笑)

ロールシャッハは、かぶった覆面の模様が常に変わって行く小柄な男だが、「ロールシャッハ・テスト」を受けている時に、過去の忌まわしい思い出が蘇る。彼は危険人物で、その暴力シーンは残酷だ。

Odoru1703096_3 この映画は、客を選ぶと思う。好きな客はとことん好きになるだろうが、(ぼくのように)思い入れがない人間には、盛り上がりにも欠け、退屈に思えるだろう。

あまり名前が知られていない俳優を使い、残酷な暴力描写や、飛行船内でヒーローの衣装を脱ぎ捨ててのセックス・シーンなど、子供向けではない映像を見せる。
音楽も、上述のナット・キング・コール。タイトルバックでの、ボブ・ディランの「時代は変わる」や、サイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」など原曲のまま使い、これは原作に忠実のようだ。

つまりこの作品は、ディテールにこだわり、原作に対する「愛」があるから、コアなファンには指示されると思う。パラマウント+ワーナーというメジャーな映画会社に製作費(150億円!)を出させ、こんなマニア好みのものをこしらえたザック・スナイダーはある意味たいした奴である。

ぼくには、DR.マンハッタンのあそこだけがみょうに印象に残った映画でした(笑) この映画そのものが、(”コメディアン”の云うように)「ジョーク」だったのかも知れないね…(笑)

日本では2009年3月28日から公開。

Rorschach's Journal: "October 12th 1985. Tonight, a comedian died in New York."

WATCHMEN (2009)

Director Zack Snyder
162 mins

17-Mar-09-Tue

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2009-03-15

「レイチェルの結婚」 Rachel Getting Married

Odoru1503092jpg 映画「レイチェルの結婚」"Rachel Getting Married"である。香港では2009年3月5日から公開になった。

劇場で予告編を観たときに、ハンドカメラで撮ったドキュメンタリー・タッチの画像を観て「面白そうだな」と思い行ってみた。
これは小さな作品だが、とても心に残る佳作だった。

タイトルバック。バックにギターとドラムの演奏でウェディング・マーチが流れ、黒字に白いデザイン文字でキャスト・スタッフの名前が出る。シンプルなタイトルだ。アン・ハサウェイに始まり、出演者の中にあのデボラ・ウィンガー!と出て驚く。脚本:ジェニー・ルメットと出て「?」と思ったのだが、後で調べたら、彼女はかの「12人の怒れる男」('57)などの名監督シドニー・ルメットの娘で(かつ、あのレナ・ホーン!の孫)、今高校でドラマ・ティーチャーをしながら脚本を書いているのだと。製作・監督は、「羊たちの沈黙」('90)のジョナサン・デミ。タイトルバックだけ見ても期待できる陣容である。

どこかの更生施設を思わせるところで車を待っているキム(アン・ハサウェイ)。迎えに来た父(ビル・アーウィン)と共に久しぶりに我が家へ帰る。姉レイチェル(ローズマリー・デヴィット)の結婚式へ出席するためだ。姉の結婚相手は黒人のシドニー(トゥンデ・アデビンペ)。彼は音楽業界にいるため、自宅の庭で行われる結婚式&パーティに、様々なミュージシャンが集まって来る。結婚式の前々夜から開かれるパーティに参加する親族や友人たち。離婚した母親(デボラ・ウィンガー)も参加している。カメラはあたかもホームビデオのように、結婚前の家族の日常を切り取って行く。そして…家族の運命を変えた辛い記憶が徐々に明らかになって行く。

主人公のキムが、なぜ依存症を脱出するグループセラピーへ参加しているのかがわかるのは、映画が始まって随分経ってからのこと。そこまで無理なく繋いでいく脚本が見事だ。その「秘密」がわかってからの展開は、正直観てるこっちが辛くって「見に来るんじゃなかった…」と思わされたほど。だが、イイんだなぁ、この映画。なぜそう思うかは書かないでおくが、ともかくイイのだ。

Odoru1503094_2 アン・ハサウェイが、初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたくらいしか予備知識がなく行ったのだが、姉のレイチェルを演じるローズマリー・デヴィットもスゴくよかった。監督のジョナサン・デミは自分の友人・知人を呼んで出演してもらい、本当のウェディング・パーティの雰囲気を出したのだと。みんな自然な感じなので、余計にドキュメンタリーっぽく感じられるのである。

デボラ・ウィンガーと聞くと、ぼくは初めて観た「アーバン・カウボーイ」('80)を始め、「愛と青春の旅立ち」('82)「シェルタリング・スカイ」('90)など、80〜90年代前半の名作を思い出す良い女優さんだが、ぷっつりと映画に出なくなり、久しぶりに見たのが、その名がタイトルとなった「デボラ・ウィンガーを探して」('02)であった。その「伝説」の女優が出てるというだけでも、古くからの映画ファンには嬉しいことだ。そして久しぶりに見た彼女は、年老いてはいるが相変わらず美しかったのだ。

父と新夫が、家の中の食器洗い機に、どちらが多く皿を入れられるかという競争をする面白い場面があるのだが、これは脚本のジェニー・ルメットの父シドニーと家に遊びに来てたボブ・フォッシー!(「キャバレー」('72)「オール・ザット・ジャズ」('79))が、実際にやったことをベースにしているという。スゴいね、才能ある二人の男が本気でそんなことしてたとはね(笑)

この脚本は、父シドニー・ルメットの手から、ジョナサン・デミに渡ったという。お父さんは娘のメンターになったわけだ。見事、NY批評家協会賞・脚本賞に輝いたジェニー。この娘さんはこれから出て来るであろう。

家族を引き裂くのも家族。家族を繋ぐのも家族。そんなことを思わされる映画。日本では2009年4月25日から公開。

(予告編↓)

Rachel Getting Married (2008)

Director Jonathan Demme
112 mins

15-Mar-09-Sun

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2009-03-14

「フロスト×ニクソン」 Frost/Nixon

Odoru1403092 映画「フロスト×ニクソン」"Frost/Nixon"へ行く。香港では2009年3月5日から公開中である。

ウォーターゲート事件を少しでも知って観に行くと面白いと思う。Wikipedia辺りでざっとでも概要をながめて行く事をおすすめする。1970年代に起きた事件である。時の大統領ニクソン(共和党)は、選挙対策のため民主党本部(ウォーターゲート・ビル)の盗聴を行おうとする。その盗聴機設置に失敗してしまったため全てが露見してしまう。結果、歴代大統領の中で初めて辞任を余儀なくされたのだった。

ニクソン大統領は、ホワイトハウスを去る、その最後のTV演説でも国民に謝罪をしなかった。アメリカの国民はそのことを不満に思っていた。世界中からインタビューのオファーを受けていたニクソンだが、彼が選んだのは、イギリスのちと軽薄な番組の司会をしていたデビッド・フロストだった。ニクソンは60万ドルという法外な出演料をもらい、このインタビューにより再起できると考えていた。何よりインタビュアーが「大した奴じゃない」とタカをくくっていたからだ。だが、結果はニクソンの思いとは裏腹なものになってしまうのだった。

Odoru1403096 これは実際にあった、有名なTVインタビューの内幕を描いたドラマである。結果はわかっているので、そこに至るまでの過程をいかに面白く見せるかが演出家の腕の見せどころ。監督のロン・ハワードは、「アポロ13」('95)でも、誰でも知っている歴史的な事実を面白く見せてくれていたので期待していたが、今回も、途中、色々な人々のインタビューをはさむというドキュメンタリー的な手法も使い、ある意味「アポロ13」以上に面白い映画に仕立ててくれている。

一介のTV司会者が、時の最高権力者だった人物から謝罪の言葉を引き出そうとする。そのインタビューはまるでボクシングの試合のようだ。「ウォーターゲート事件のことは触れてはならない」とクギを刺されていたフロストが一発目からそれに関した質問をする。あたかも、挑戦者のストレートがいきなりチャンピオンの顔面をヒットした感じだ。だが百戦錬磨のニクソンはそれをうまくかわしていく。何度も行われたインタビューで、フロストはただの聞き役になってしまう。インタビューの草案を作ったブレーンたちは徐々に落胆していく。だが、最後に「本気に」なったフロストは素晴らしい「戦い」を見せる。

ニクソンを演じるのは、今年のアカデミー賞主演男優賞ノミネートのフランク・ランジェラ。フロストを演じるのは「クィーン」('06)でへたれなトニー・ブレア首相を演じていたマイケル・シーン。ニクソンのランジェラはさすがに上手かったが、声がこもってて、ぼくには聞き取りずらかったな。フロストのマイケル・シーンは軽薄な感じでよろしい。二人ともこの映画の基になった舞台(脚本:ピーター・モーガン)でも同じ役を演じていたので、映画版でも迫力ある演技を繰り広げている。

Odoru1403095 フロストのブレーンは、ロンドン・ウィークエンド・テレビのプロデューサー、ジョン・バード(マシュー・マクファディン)、ジャーナリストのボブ・ゼルニック(オリバー・ブラット)、ニクソンの著作もあるサム・ロックウェル(ジェームズ・レストン)である。このサム役のレストンが、ぼくはマルクス・ブラザーズのハーポに見えてしょうがなかったのだ(笑)だから、フロストもあわせて4人でマルクス兄弟みたいに思えてしまいましたとさ(笑)

キャストの中で特筆すべきはレベッカ・ホールである。この映画では、飛行機の中でフロストにナンパされ、インタビューの間彼を支えるキャロライン役だ。「それでも恋するバルセロナ」('08)でも充分美しかったのだが、今回は70年代の女性となり、これがまるでジェーン・バーキンか、「冒険者たち」('67)のレティシア(ジョアンア・シムカス)みたいなのだよ。オヤジは「萌え」である。

ウォーターゲート事件で思い出すのは、映画「大統領の陰謀」('76)だ。ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンがワシントン・ポストの記者となり、積極的な事件報道を行い、大統領を辞任に追い込む。この映画なんかも事件そのものを知って見る方がよかった映画だ。面白い映画なのだが、公開当時高校生だったぼくはちょっと難解だったものな。

この映画公開にあわせて、本物の「フロスト×ニクソン」のインタビューがDVDで発売された(北米盤2008年12月2日発売)。まだ儲ける気か?フロスト!(笑)
その本物のインタビューの予告編(↓)

見応えのする面白い映画でした。日本では2009年3月28日から公開。

"I let them down. I let down my friends, I let down my country, and worst of all I let down our system of government, and the dreams of all those young people that ought to get into government but now they think; 'Oh it's all too corrupt and the rest'. Yeah... I let the American people down. And I'm gonna have to carry that burden with me for the rest of my life. My political life is over."

Frost/Nixon (2008)

Director Ron Howard
122 mins

14-Mar-09-Sat

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2009-03-12

「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」 Revolutionary Road

Odoru1203092 映画「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」"Revolutionary Road"に行く。

香港では、2009年2月12日から公開になっていたのだが、「夫婦の諍いの話か…」と思うと公開当時、ぼくは観る気が失せてしまいスルーするつもりだったのだが、そろそろ香港での公開が終わると聞いて、観ておこうかと火曜日の最終回へ行ってみた。

火曜日に行ったのは、ぼくがよく行くPacific PlaceのAMCの入場料が全席HK$50(約633円)だからである。火曜日に行くと安いのだ。行ってみたら、公開後約一ヶ月が過ぎているが、まぁまぁ客が入ってたな。やっぱ安いからかな。

1955年のアメリカ。NYで働くフランク・ウィーラー(レオナルド・ディカプリオ)とエイプリル(ケイト・ウィンスレット)の夫婦は、2人の子宝にも恵まれ、"レボリュショナリー・ロード"に美しい一戸建てを購入し、幸せを絵に描いたような理想の生活を送っているように見えた。

だが、若い時に女優志願だったエイプリルは、専業主婦という現在に不満を持っていた。フランクの30歳の誕生日の日、エイプリルはパリへ移住することを提案する。第二次大戦中に従軍し、いい印象を持っていたフランクも、その提案に乗る。

子供たちにも話し、廻りの人々にも話を始め着々と準備を進めるエイプリル。そんなとき、フランクに引き抜きの話がくる。そして、エイプリルも予期せぬ妊娠がわかる。当初書いていた脚本通りに物事が動かなくなってしまう若き夫婦。やがて、二人の間に悲劇的な結末が訪れる…。

日本でも2009年1月24日から公開になっているので、ちとネタバレだが;

Odoru1203095 なんともはや、「間の悪い」男たちの話である。

二人の家を仲介してくれた不動産屋のおばさん(キャシー・ベイツ)が、精神を病んでる息子(マイケル・シャノン)のために、若いカップルと会って話をしてほしいと頼み連れてくるのだが、その息子が夫婦が本音で思ってることをずけずけ云う。言ってはいけない時に。間が悪い。

エイプリルが苦しんで苦しんでるときに、彼女を慕っている隣の家の主人(デヴィッド・ハーパー)が、思いをとげた車の中で、「愛してました…」と言う。間が悪い。

一番間が悪いのは、ディカプリオ扮する旦那のフランクだ。
冒頭、エイプリルの舞台の出来が悪くって落ち込んでいる時に、なぐさめようと車の中で声をかける。「黙ってて…」と言われてるのにだ。間が悪い。あげく、怒って駐車してる車を殴ってへこます。自分の手が痛いディカプリオ(笑)。

後半のなんとも激しい夫婦喧嘩も、ディカプリオが怒りに任せてがんがん言う。自分が優柔不断でヘタレなところが悪いのに。

けど、どれも同じ「男」として、わかるのだ。「誰のために働いてると思っとるんじゃ!」とか、言っちゃうんだよね(笑)
昔、取引先の年長のインド人男性に「結婚生活を長持ちさせる秘訣は?」と聞いたら、「黙ってること "Keep Quiet"」といわれたことを思い出す。
ラスト、聞きたくもない妻の話を、そっと補聴器の音量をオフにすることによりやり過ごすという「夫婦円満の極意」を教えてくれて、この映画は終わる。

Odoru1203096 どの夫婦もうまくいかなくなる原因は、コミュニケーション不足だと思う。お互い不満に思ってることを言わないで(言っても無駄と思うからだが)、心に溜め込む。そして何かあったときにそれが爆発するのだ。
旅費・経費の精算をその都度会社へ請求しないで、まとめて出すと経理に叱られるようなもので、請求書はその都度出した方がいいのである。

そして、出された「請求書」を見て、夫婦でお互いに妥協点を探す。そうやって折り合いをつけていければそれが一番と思うのだが…。

話を映画に戻そう。ディカプリオとケイト・ウィンスレットは、「タイタニック」で共演以来、友人関係が続いているのだと。ケイトの旦那のサム・メンデスの演出で、あたかも「タイタニック」の二人が結ばれてたら、こんなになったでしょう的な、キビしく現実的な世界を映し出す。

原作があるので、ストーリーはそれに従っているのだろうが、残酷な話だなぁ…。結婚の理想と現実。妻になり、母となっても理想を追い求める女の生き方。その理想が理想のまま終わりになると知り、夫にも絶望してしまう妻…。

サム・メンデス監督は、「アメリカン・ビューティ」('99)で、現代のベビーブーマーの家庭崩壊を描いたが、この作品は栄華を誇った50年代のアメリカの家庭崩壊である。
映画としての出来は、50年代の音楽も使い、すこぶるいい作品に仕上がっている。

一つ気になったのは、この映画の中で、二人の子供の登場場面が少ないところだ。まさか、毎回「誕生日会」に招かれてるわけでもないだろうが、夫婦喧嘩の時も、ラスト・ブレックファーストの時も子供が出てこない。子供の将来を思ったり、子供に「夢を託す」のが普通の親の心情ではないかとも思うのだけれど。

ケイト・ウィンスレットは、ゴールデングローブ賞で主演女優賞を取ったのもわかる名演である(子供がお腹にいるのに煙草吸いすぎだったが・笑)。監督が自分の旦那なのでキレイに撮ってもらってよかったね。
いつも思うが、かわいそうなのはレオナルド・ディカプリオである。彼は、本当にうまい役者なのだが、顔が「子供顔」なのでマジメな演技が伝わりにくいのだろう。今回も熱演なのだが、なかなか賞には結びつかなかったですな。

「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」はレオさまの方が、製作費がかかんなくてよかったかもね。子供時代はノーメイクでいけたんじゃないか、なんて、失礼すました!

Revolutionary Road (2008)

Director Sam Mendes
119mins

12-Mar-09-Thu

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2009-03-08

「グラン・トリノ」 "Gran Torino"

Odoru0803092 期待していた、クリント・イーストウッド主演・監督の映画「グラン・トリノ」"Gran Torino"。香港でも先行レイト・ショウが2009年3月5日から始まったので初日の21:55の回へ行って来た。
「良い映画だ」とは聞いていたが、これは期待以上に素晴らしい名作だった。

何年かに一本の男が惚れる映画。

なんだろう、この余韻は…? 観終わってこんなに優しい気持ちになれる映画をぼくは知らない。
映画が終わっても、すぐに席を立てなかった。ラストに流れる主題歌「グラン・トリノ」が心にしみる。
帰りがけ、ハンドルを握りながら車の中でまた泣けた…

妻に先立たれた老人ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)。彼は気難し屋で差別主義者だ。妻の教会の葬儀の際も、孫たちはトレーナーや、ヘソだしルックで来やがった。このバカ野郎が。子供たちは、この俺を老人ホームへ追いやって、俺様の家を取ろうとしてやがる。俺はこのデトロイトに住み、50年フォードで勤め上げて、この家を買った。なのに長男(ブライアン・ヘイリー)は日本車のディーラーになっちまった。

Odoru0803097 コワルスキーの楽しみは、自分が工場で働いた時に組み立てた1972年製のフォード”グラン・トリノ”をピカピカに磨いて、愛犬と一緒に缶ビールを飲みながらそれを眺めること。この車こそ、自分の人生の誇りだ。彼は、ジッポのライターでタバコに火をつける。そのジッポのロゴは、軍隊のもの。彼は、朝鮮戦争の際出兵し、何人も人を殺し勲章を受けた。だが、彼の心には「人を殺したこと」が拭いきれない傷として残っている。それを死ぬまで心配した妻は、若い教会の牧師(クリストファー・カーレイ)に、懺悔をするように仕向けて欲しいと願い出ていたのだ。

自宅の廻りは、最近白人が減り、アジア系やなんかが増えて来た。隣にもどっかのアジア人が越して来た。奴らは庭の手入れもしねえ奴らだ。ある日の夜、駐車場で物音がする。ライフルを手に行ってみると、隣に住むアジアのくそガキがいた。

そのアジアの16歳の少年の名前はタオ(ビー・ヴァン)。一家は、モン族というラオスからの移住者だ。おばあちゃんと、母親、姉と暮らしている。気の弱い彼は、今やギャングとなってしまった従兄弟スパイダー(ドウア・モウア)の率いるグループに無理矢理言われコワルスキーの車を盗みに行かされたのだ。

Odoru0803095_2 今日も、家の前の庭掃除をしているタオを連れて行こうとするギャングたち。嫌がる彼を止めようとする家族と小競り合いになり、コワルスキーの家の芝生へ入ってしまう。「俺の芝生から出ろ"Get off my lawn"」ライフルを構えたコワルスキーが立ちはだかる。逃げるギャングたち。そこから、コワルスキーと隣家との交流が始まる…。

アメリカの白人老人が、父親のいないアジアの少年を男修行してやる。淡々と進む物語は無理がない。登場する、黒人、ヒスパニック系のごろつきどもやアジアの移住者たちの姿も、今のアメリカがおかれた現状を描き、リアリティがある。言葉はヒドいが、ユーモアのある笑える箇所も随所にある。(脚本:ニック・シュンク)

老人は、心が疎遠になった家族とは別の、自分が差別意識を持っていた隣人との交流を通して、心が氷解していく。父親のいない少年も、老人とのつきあいを経て男としての生き方を学んで行く。老人は、少年に男の「生き様」を見せることにより、自分の人生に「落とし前」をつけるのである。

「荒野の用心棒」、「ダーティ・ハリー」など、タフなヒーローを演じてきたイーストウッド。<最後の主演作>と表明したと云う本作を観ていると、彼の映画の数々の「名場面」が頭をよぎる。
Odoru0803094 おそらく彼の主演作では、これがベストと言っていいのじゃないかと思うほどよかった。イーストウッドが最後に選んだ役がこんな「ヒーロー」だったというのがたまらない。

アカデミー賞では極端に「冷遇」されたが、アメリカではイーストウッド主演作として最高のヒットを飛ばしているという。賞などもらわなくとも、観客はわかっているのだ、イイ映画を。栄華を誇ったアメリカが変わらざるを得ない、というメッセージも多くの観客が受け取ったことだろう。

今年は、イーストウッドの「チェンジリング」と「グラン・トリノ」がほぼ同時期に観れるというのは、ファンにとって喜ばしいことである。そして2本とも「名品」というのもスゴいことだ。「チェンジリング」がユニバーサル、「グラン・トリノ」がワーナーというのもイイ話だね。

映画の中で、タオのお姉さん、スー(アニー・ハー)と黒人にからまれた時にどうにも出来ないヘタレな白人の若者を演じてるのは、イーストウッドの息子スコットだ。(←父子共演)

素晴らしい名曲「グラン・トリノ」は、イーストウッドと息子のカイル・イーストウッド、それにジェイミー・カラム、マイケル・スティーブンスの競作である。
その「グラン・トリノ」は何度聴いても心に響く(↓)。

(今のところ)今年のぼくのベスト・ワン・ムービー。

男に、特に人生を噛み締めた大人の男に観て欲しい映画だ。
しびれるほど素晴らしい「名品」

日本では、2009年4月25日より公開 (香港では3月12日より)。映画館でぜひ!

"You know, Thao and Sue are never going to find peace in this world as long as that gang's around."

Gran Torino (2008)

Director Clint Eastwood
117 mins

【関連記事】 「センチメンタル・アドベンチャー」と「グラン・トリノ」
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-e149.html

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2009-03-06

「ザック・アンド・ミリ・メイク・ア・ポルノ」(原題) Zack and Miri Make A Porno

Odoru0603092 映画「ザック・アンド・ミリ・メイク・ア・ポルノ」"Zack and Miri Make A Porno"が香港でも公開になった(2009年2月26日より)ので行く。これは結構面白いコメディだった。監督・脚本はケヴィン・スミス。

それにしても凄い題名である。訳すと「ザックとミリ ポルノ映画を撮る」だよ。うら若き女性が映画館でチケット買うときに、この題名を言うだけでも恥ずかしくならないか?(ま、そんな女性は観に行かないか・笑)

事実、フィラデルフィアなどでは、「ポルノ」と書いてあるため、ポスターを公共のバスなどで掲示することを拒否されたのだと。アメリカでもR指定、香港でもカテゴリーⅢ、つまり18歳未満入場不可の映画だかんね。(あ、この文章も、ちとネタバレもあり18歳未満は読んじゃダメ!)

寒い冬のペンシルバニア。ザック(セス・ローゲン)とミリ(エリザベス・バンクス)は、小学校からの友達でルームメイトでもある。彼と彼女の間には恋愛関係はない。ザックは、地元のコーヒーショップで、ミリはショッピング・モールで働いている。今日は、高校を卒業して10周年のパーティだ。ミリが家でシャワーを浴びていたら突然水が止まる。料金滞納のため止められたのだ。パーティで、ミリは昔から憧れてたイケメンのボビー(ブランドン・ルース)がゲイだとわかり落ち込んで帰宅する。帰ってみると、今度は電気も止められてしまう。困った二人だが、ザックが金儲けのためにポルノ映画(ビデオ)を撮ろう、と言い出す…。

Odoru0603094 ミリが憧れるイケメンを演じるのは、「スーパーマン リターンズ」のスーパーマン役ブランドン・ルースだ。ゲイの役で登場とは驚く(笑)。一緒にパーティに来るカレシ役のブランドン(ジャスティン・ロング)が低ーい声でゲイの俳優を演じ笑わせてくれる。そのゲイ俳優から聞いた話で、ザックは「ポルノは儲かる」とミリに持ちかけるわけだ。

製作費は、コーヒーショップで共に働く黒人のデラニー(クレイグ・ロビンソン)に出資してもらい、オーディションを行うザックとミリ。合格したのは男優レスター(ジェイソン・ミューズ)とバリー(リッキー・マーべ)、女優のバブルス(トレーシー・ローズ!)とステイシー(ケイティ・モーガン)。撮影は、ザックのアイスホッケー・チームのキーパー、ディーコン(ジェフ・アンダーソン)だ。

映画は、「スター・ウォーズ」のパロディにしようと題名を「スター・ホォーズ(Whores = 売春婦)」として、ヒットしたら続編を作ろう。題名は"The Empire Strikes Ass"、"Return of the Brown Eye"、" The Phantom Man Ass"、"Revenge of the Shit"だ!おいおい全部コーモンネタかよ!というバカバカしいセリフが続く。(英語題はあえて訳さない・笑)

Odoru0603096 皆で安い衣装を作り、チープなセットも、借りた倉庫に作る。ライトセーバーは色つきのシリコンペニスだ。さあ、明日から撮影だ!と思ったら、倉庫もろとも解体されてしまい衣装も全て無くなってしまう。困ったザックは、自分が働くコーヒー・ショップを舞台にポルノを作ることを提案する…。

ザックとミリは、20年以上友人関係が続いているが、男と女になってはいない。映画製作を通して、初めて二人は「結ばれる」。そして二人は、この人が運命の人だとわかるのだ。ザックは延ばした髭をこの日の撮影のため剃ってくる。ミリも撮影前は人前でセックスするのだから緊張と不安と、そして少しの期待が入り混じった感情でいる。撮影が始まると二人は、二人だけの世界に没頭してしまう(このシーンの演出は巧い)。

この映画の場合、二人はそれまでの長い友人関係があったので、お互いのことはよくわかっている。「愛」はなかったのだが、セックスをしてみたら、お互い「愛」を感じてしまったのだ。人と人の間では、よく相性がいいとか悪いとか言うが、(あえて云うと)セックスも相性の良し悪しがあるのである。こればっかりは、してみないとわからないものだからね(笑)

Odoru0603097 そこから映画は、ラストまでラブ・コメの展開になる。主役のザックを演じるセス・ローゲン(「無ケーカクの命中男/ノックトアップ」'07)は決して二枚目ではなく、三枚目というか小汚い男だ。ミリも、ブッシュ大統領の伝記映画「W.」でローラ夫人を演じたエリザベス・バンクスである。彼女もキレイだが、飛び切り美人というほどでもない。そういう二人だからか、友情が愛に変わるのもリアリティがあるように映るのだ。

この映画で、ぼくが一番驚いたのは、あの!トレーシー・ローズ!が出演していることだ。
若い人は知らんだろうが、この方は80年代に一世を風靡したポルノ女優さんなのですよ。日本でも結構知られた存在で、「トレーシー・テイクス・トーキョー」では、当時「白日夢」で本番やって話題になった愛染恭子と日米夢の共演をしてたっけ。(←なんで俺はこんなに詳しいんだ・汗)

もう一人の女優役のケイティ・モーガンも、えらいおっぱいの大きい人やなぁ、と思ってたら、この人もポルノ女優なのだと。日本でも発売になってる作品もあり、題名が「デスマラートな妻たち」や「ヌード・オブ・ザ・リング 二つの魔羅」という。いかにも、というか一体どなたが考えてらっしゃるんだろう?という題名で笑っちゃうね。

こうやって書くと、凄く下品な映画を想像するかも知れない。実際、下ネタだらけで下品ではあるのだが(笑)、ロマンス部分の描写は意外にうまくて、後味も悪くなかったな。ポルノのシーンもモロではないしね。

日本では公開されるかどうか知らないが、ぼくは案外面白いコメディだと思ったよ。デートには不向きかもしんないけど(爆)。特に初デートでは×かもね(笑)

Zack and Miri Make A Porno (2008)

Director/Writer Kevin Smith
101 mins

06-Mar-09-Fri

Zack and Miri Make a Porno (2-Disc Edition)Zack and Miri Make a Porno (2-Disc Edition)
David Klein

Role Models Pineapple Express (Single-Disc Unrated Edition) Yes Man (Two-Disc Special Edition + Digital Copy) Nick & Norah's Infinite Playlist Taken: Extended Harder Cut (PAL/Region 2)

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2009-03-03

「アパルーサの決闘」 DVD Appaloosa

映画「アパルーサの決闘」"Appaloosa"('08)を北米盤DVDで鑑賞(2009年1月13日発売)。主演は、エド・ハリスとヴィゴ・モーテンセン、それにレニー・ゼルウィガーがからむ。エド・ハリスが製作・監督それに脚本も担当する入魂の一作。原作はロバート・B・パーカーの同名小説。

Odoru0303095 小さな炭鉱町アパルーサ。その町で傍若無人の限りを尽くす牧場主ランダール・ブラッグ(ジェレミー・アイアンズ)の元を訪れた保安官は、ブラッグに殺害される。住民たちからの依頼を受け、新保安官として着任するバージル・コール(ハリス)とその補佐役エヴァレット・ヒッチ(モーテンセン)。だが、ある日駅に降り立った美貌の未亡人アリソン・フレンチ(ゼルウィガー)の登場により、2人の間に微妙なズレが生じてしまう…。

「ヒストリー・オブ・バイオレンス」('05)以来のハリスとモーテンセンの共演である。男気たっぷりの豪快な映画を予想したが、さにあらず、これは1人の女にメロメロになる男の話だったのだ!

(以下ちとネタバレあり)

ロングショットで、馬に乗り、アパルーサの町へ向かってくるハリスとモーテンセンの登場シーンがいい。ハリスは、カウボーイ・ハットからブーツまで黒ずくめ。町の男の子たちが「あの黒い人かっこいい」と話す。モーテンセンは髭をたくわえ、ライフルを持っている。2人とも寡黙で渋い男だ。

Odoru0303096_2 何とかして凶悪なブラッグ(アイアンズ)を追い詰めようとする二人だが、おいそれと許す相手ではない。そこに登場するのが、未亡人のアリソン(ゼルウィガー)である。何のあてもなくアパルーサの駅へ降り立った彼女は、食堂でハリスとモーテンセンに出会う。彼女は夫の死後、一人でピアノを弾いて生活費を稼いでいると云う。興味を持つ男2人。

その後、コール保安官(ハリス)とアリソンは急接近。長年の相棒で補佐役のヒッチ(モーテンセン)は少し不安に思ってしまう。やがて彼の予感は的中する。コールはアリソンに夢中になる。ついには、この町に家を建てて一緒に住む、と言い出す始末。

実は、後にわかるのだが、この女は、自分の生活を安定してくれる男なら誰でもいいのだ。それがために男を「落とす」ことはいとも簡単にやる。落とした後も、食事から掃除から女としての役目を完璧にこなすのだ。コール保安官のように、男らしく振舞ってるが、女に免疫のない「男らしい男」は、こーゆー女に捕まると弱い。

自身が製作も監督もやってるハリスは、そんな不恰好な男を演じ、モーテンセンに花を持たせている。モーテンセンは、そんなハリス扮する保安官を「しょうがねえなぁ…」と思いながらも熱い友情で支えてやる。

Odoru0303093_2 ラストの「決闘」シーンは、西部劇らしい撃ちあいになる。モーテンセンがかっこいい。

結果、男は女の「免疫」がないとあかん、ということを教えてくれる。もててると思ったら毒牙にはまってるのかも。そーゆー意味で、これは男が見ておかなければならないウェスタンであろう。男と女の勉強になるという意味で。

惜しむらくは、レニー・ゼルウィガーがチト色気不足なトコロ。当初のキャスティングは、ダイアン・レインだったらしい。もしダイアンだったら、もっとリアルでよかったかもね。

日本での公開予定は、ぼくは聞いていない。ひょっとしてお蔵入りになるのかな?
昨年(2008年1月)ぼくが観てこのブログでも書いた、ラッセル・クロウとクリスチャン・ベイルの西部劇「3:10 トゥー・ユマ」"3:10 to Yuma"('07) も公開予定を聞かない。

「~ユマ」は本当に面白かった。この「アパルーサの決闘」も、ハードボイルドっぽいし、ある意味「男らしい」映画で面白い。けど日本では西部劇は、もう流行らないと配給会社は踏んでいるのだろうか。もしそうなら惜しいと思う。両作とも見応えのする「男のドラマ」なんだけどね。

「3:10 To Yuma」
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/310_to_yuma.html

Appaloosa (2008)

Director Ed Harris

Dolby Digital 5.1 Surround
2.40: 1 Aspect Ratio
116 mins
Region 1

03-Mar-09-Tue

(日本でもDVDリリース!2009年6月24日発売)

2009-03-01

「イエスマン ”YES”は人生のパスワード」 YES MAN

Odoru0103092 ジム・キャリーのコメディ映画「イエスマン ”YES”は人生のパスワード」"YES MAN"へ行く。香港では2009年2月12日から公開中である。

離婚して意気消沈して、勤める銀行のローンの監査でも、プラベートでも「ノー」を連発している男カール(ジム・キャリー)。半ば引きこもり状態でいたものだから、大事な親友ピーター(ブラッドリー・クーパー)の婚約パーティまですっぽかして呆れられてしまう。このままではいけないと感じた彼は、誘われるままある自己啓発セミナーへ参加する。そこへ現れたカリスマ的なグル(テレンス・スタンプ)は、何でも「イエス」と答えろと説教する。それを実践したカールは、運気が上がり、やがて素敵な彼女アリソン(ゾーイ・デシャネル)も出来るのだが…。

原作は、スコットランド人でBBCラジオディレクターのダニー・ウォレスが実際に「イエス」と言い続けたらどうなるかということを実践したという実話。それを映画にしようとしたアイデアはなかなかいいと思う。

昨年来のリセッションで、世の中に蔓延している暗くよどんだ空気を少しはらしてくれる映画だと思う。こういうご時世、ネガティブに人生をとらえがちだが、ポジティブに、前向きに考えるという志向は「イエス」である。

Odoru0103094 正直、映画の出来は「イエス」と胸を張っていえないが(苦笑)、観終わった後、ちょっと元気になれる映画かな。

主演のジム・キャリーは、(ぼく的には傑作!)「ライアー ライアー」('97)があり、この映画もあんな感じかな?と想像して行ったが、その通りだった(笑)。出来は「ライアー ライアー」の方がいい。久しぶりに大画面でキャリーを見ると「老けたなぁ」と思わされた。それでバツイチでまた新しい彼女が出来る役というのはちと無理があるかな。

共演者の、彼女役は(あの!)「ハプニング」のゾーイ・デシャネル。けったいなバンドでヴォーカルをやってるという設定。親友役のブラッドリー・クーパーは、「ハイスクール・ミュージカル」のザック・エフロンを大人にした感じ。もう一人の親友ルーニー役のダニー・マスターソンは、佐藤蛾次郎さんを若くした感じで笑った。

主人公の銀行の上司(リス・ダービー)が、「ハリー・ポッター」の大ファンという設定が可笑しい。家でコスプレ・パーティをして、その後みんなで全作品を鑑賞するというハマりっぷり。本作のプロデューサーが「ハリー・ポッター」シリーズのデイビッド・ヘイマンだから、セルフ・パロディかと思ったよ(笑)

Odoru0103095 セミナーのカリスマ・グル役を名優テレンス・スタンプが演じる。一体このところのスタンプの売れっ子ぶりはどうしたことだろう?ぼくは過去一年ほどで、「ウォンテッド」「ゲットスマート」「ワルキューレ」と本作と4本も彼の出演作を観た。お金にでも困ってるのか?(笑)

主人公カールは、何でもかんでも「イエス」と言ってしまう。決して「ノー」とはいわない。だから、彼は韓国語を習い、飛行機の免許をとり、ギターのレッスンを受け、ペルシャ人の女性と付き合うサイトにも、ペニスを2倍にするという話にも「イエス」と云う。部屋の隣のおばあちゃんの「お誘い」(笑)にも応えてしまう始末。

「イエス」と言ったから出来たこと。「ノー」と言ったら出来なかったこと。例え失敗しても、どうせなら、人生「イエス」と答えて生きた方がマシじゃないか。自分の気持ちに正直に生きろ。
ぼくがアメリカン・コメディを好きな一つの理由は、くだらなそうな映画の中にも説教臭くなく、生きていく上に大事な、こんな「哲学」や「真理」を教えてくれることがあるから。

この映画は題名からして、"自己啓発セミナー"そのものだが、小さなことでも時々決断に困ったら「イエス」と答えるようになった自分がいる。ひょっとして、ぼくも「洗脳」されちまったのかもね(苦笑)。

日本では、2009年3月20日から公開とのこと。

"No Man! No Man!"

YES MAN (2008)

Director Peyton Reed
105 mins

01-Mar-09-Sun

B002FHSDZ0イエスマン “YES”は人生のパスワード [Blu-ray]
ワーナー・ホーム・ビデオ 2009-08-26

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