「007/消されたライセンス」 Licence to Kill (&「慰めの報酬」)
映画「007/慰めの報酬」が香港で公開され(2008年11月6日)、それに合わせて香港の地上波では007の旧作がその週の土曜日午後9時に放送された。何が放送されたかというと、ティモシー・ダルトン主演の「消されたライセンス」"Licence to Kill"('89)なのである。
この本港台というTV局の担当者は「わかってるよなぁ」とにんまりしてしまった。
(11月は毎週土曜日に007が放送された。他のラインナップは「ゴールデンアイ」「黄金銃を持つ男」「ロシアより愛を込めて」「ユア・アイズ・オンリー」である)
放送で観たかったが、当日は所用があり観れず、久しぶりにアタッシュ・ケース入りの007(←マニアならみんな持ってる超重い奴)のふたを開け、十何年振りの「消されたライセンス」をDVDで楽しんだ。
シリーズ第22作「慰めの報酬」(又の名を「続・カジノ・ロワイヤル」又は「オイルフィンガー」・笑)は、ボンドが亡くしたばかりの最愛の人ヴェスパーの復讐劇。私情が入り、任務から逸脱した行動をとる。
第16作のこの「消されたライセンス」も、CIAの親友フェリックス・ライターが瀕死の重傷を負わされ、彼の新妻も殺されたことからボンドがMI-6を辞めて復讐に走る。プロットが ちと似ているのだ。
シリーズの中で評判も悪く(←コアなファンで好きな人も多いが一般的にはという意味)、興行収入もパッとしなかったこの「消されたライセンス」。
評判が悪かった理由は、ボンドが親友の復讐のため007を辞するので、任務ではなくなり必殺仕事人と化すため、ボンド本来のクールで洗練された味わいがなくなってしまったから。
興行収入が悪かったのは、当時007にライバル映画が多く出てきたためだったと思う。
1980年代後半に公開されていたアクション物といえば「インディ・ジョーンズ」「ダイ・ハード」「リーサル・ウェポン」シリーズなど、ボンド・ムービーの影響を受けているが、明らかに面白さやスケール感が上回っているアクション物が多く、007はちょっと古臭い印象を与えていたのだ。
前作「リビング・デイライツ」で颯爽と登場したニュー・ボンド ティモシー・ダルトン。それまでのユルく年寄り臭くなった感じのロジャー・ムーアから一転、クールでタフな感じで評判もよく、この「消されたライセンス」にも出演したが、たった2作で降ろされてしまった。
冷戦構造が終焉を迎え、それまでのスパイもののプロットが成り立ちにくくなり、苦慮しているときにボンドになってしまったのが、ダルトンの悲劇であろう。
この作品は、それまでのボンドシリーズではあまりなかった残酷な描写もある(←今観るとどうってことないんだけどね)。親友フェリックス・ライター(デヴィッド・ヘディソン)は鮫に足を食いちぎられる、減圧室でのクレスト(若き日のベ二チオ・デル・トロ)はむごたらしい最後をとげ、麻薬王サンチェス(ロバート・ダビィ)は炎につつまれて死ぬ。
そんなリアルでダークな描写もあったため、各国のレイティングでの年齢制限も上がってしまい、この「消されたライセンス」は、アメリカでは<007シリーズのワースト興行成績>を上げてしまう。
その後、ピアース・ブロスナンのボンドに変わり「ゴールデンアイ」まで6年間新作が公開されなかった(MGM/UAとの法的闘争もあったが)という事実が製作者側の苦悩を物語っているようにも思える。
アクション・ムービーとして「消されたライセンス」は、中の中といったところか。特典映像によると、プロットの骨子は黒澤明の「用心棒」から拝借したとのこと。ボンドが三十朗になるわけだ(笑)。ちょっとテイストの違う007として、これはこれで面白いんじゃないかと再見して思った。少し大人になったのでそう思えるのである。
ボンド・ガールのキャリー・ローウェルとタリサ・ソトはいいねぇ。二人共ボンドを好きになるのだが、特にソトはラテン系で、愛人サンチェスに性器を思わせるムチで打たれるシーンもあり、「そっち系」の人には受けたんだろうね(笑)
日本ではジャパン・プレミア(2008年11月25日)もあり、盛り上がりつつある「007/慰めの報酬」だが、観る前にこの「消されたライセンス」も観ておいてもいいかも、と思った次第。ワイルドなボンドの原点はここかもしんないからね。
「007/慰めの報酬」
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/007-quantum-of-.html
Licence to Kill (1989)
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133mins
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昨夜、渡辺貞夫のコンサートが香港であったので行って来た。7年ぶりの公演とのこと。主催は香港政府の文化部(The Leisure and Cultual Services Department)である。なので、チケット代も高いところでHK$400(約6000円)とリーズナブルな値段設定なのでありがたい。
映画「デトロイト・メタル・シティ」(Detroit Metal City)が香港でも公開になったので娘を連れて行ってきた。2008年10月30日から公開されているが、香港でも好評でYahooの点数も五つ星評価の四個半と高い評価となっている(11月24日現在)。
顔を白塗りにしカツラをかぶるため、クラウザーが普段は内股の気の弱いマシュルーム・カット(別名:公然猥褻カット)の崇一とは誰も気がつかない。ある日、今は音楽雑誌の編集をしている相川さんと運命の再会を果たすが、彼女から「DMCって大嫌い!」と云われ、遂には田舎に帰る決心をする崇一だったが…。
この題名を聞いて、おっさんのぼくはKISSの名曲「デトロイト・ロック・シティ」を思い出した。高校時代、1976年頃だったかな、NHKの地上波で土曜か日曜の夕方4時頃から放送された「KISS 武道館ライブ」。レコードを買うお金のなかったぼくは、その番組をテープに録音し何度も聞いたものだ。歌舞伎からヒントを得たというKISSの白塗りメイク。ジーン・シモンズの長い舌、口から火を吐くところなど、当時とても衝撃的だったのだ。![デトロイト・メタル・シティ スペシャル・エディション [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/516cpQrKZPL._SL160_.jpg)

MGMミュージカルの黄金時代を築いたプロデューサー、アーサー・フリードは自分が"発掘"したレスリー・キャロンが、MGMで「リリー」などという低予算ミュージカルに出演していることを不憫に思い「一緒に映画を撮ろう」と持ち掛ける。キャロンはその時「『Gigi』のミュージカルをやりたい」と答える。![恋の手ほどき [Blu-ray]](http://images-jp.amazon.com/images/P/B001DJ903A.09.TZZZZZZZ.jpg)
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香港映画「導火線」"FLASHPOINT"をDVDで観た。この映画は香港では、2007年8月に公開され、その頃から評判は聞いており、その年の秋にはDVDになっていたので買っていたのだが、棚の肥やしになってしまってて、ぼくは昨日まで観てなかったのだ。
ぼくが持っている2枚組のDVDには、そのメイキングもあり、アクション・シーンを練習しているビデオが見れるが、まるで「高田道場」だ。関節技も組み入れて、クンフー・アクションを組み立てるという新しい試みがドニー映画の魅力の一つだと思う。
ジョエル&イーサン・コーエンの新作映画「バーン・アフター・リーディング」(原題)"Burn After Reading"を楽しんできた。香港では2008年11月13日から公開になった。
特筆すべきはブラッド・ピットだ。彼もコーエン兄弟作品は初めてだが、髪をオールバックにして、とってもおバカなインストラクターを演じている。よくこんな役で出演をOKしたな、と思うくらいのバカっぷりだ。![バーン・アフター・リーディング [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51SVoyYyzhL._SL160_.jpg)
ビリー・ジョエルの"初"香港公演へ行って来た。いやぁ、<昨夜ビリーは強烈な香港デヴューを飾った!>といっていい素晴らしいコンサートだった。

これは1960年代から70年代にアメリカでよく作られていた「バイカー・ムービー」というジャンルの映画で、監督、脚本、主演のラリー・ビショップ(お父さんは"ラット・パック"の一人、ジョーイ・ビショップ)は、そのうちの一本「七人の無法者」('76)(未)"The Savage Seven"にも出演しており、「キル・ビルVol.2」に出た後、タランティーノに「この映画の脚本を書き、監督し、主演することは君の運命なのだ」と説得され、本作の製作を開始したという。なのでビショップ本人も特典映像で「誰よりも、タランティーノが気に入ってくれればいいんだ」と語っているというものなのだ。
服を脱がないので、だからセクシーさが増すナダ役のレオナー・ヴァレラ。バーの女主人役ローラ・カヨウッテは共同製作者も兼ねる。ちとおばさんだが、エッチだ。ここに出てくる女たちは、セクスィーというより皆エッチだ。
オリジナルでは0086は米国秘密諜報機関コントロール内の憧れの存在である。今回の映画化では、0086はまだ調査員でエージェントにはなっていない。それに代わり0099(ナインティーンナイン)はスマートが「憧れてました」というエリートだ。この辺は、本家(?)007シリーズでもそうだが、ボンドガールは60年代はセクシー&キュートならばよかったが、現代では強くないと話にならないので設定が変更されたのだろう。オリジナルの99はスマートのことが好きで好きでという女性だったからね。
その他の特典映像は、スティーヴ・カレルが大真面目で、この映画はスパイ・アクション・ムービーだと言い張るメイキングや、スティーヴ・カレルの外国語講座(フランス、ドイツ、イタリア語をめちゃくちゃに話す、タモリみたいなもの)も面白かった。
行ってきました!映画「007/慰めの報酬」"Quantum of Solace"。香港では2008年11月6日に封切られたので初日に行ってきた。
任務遂行はわかっていても、ヴェスパーのことを想い私情に走るボンド。痛みは癒えてなかったのだ。これはボンドの「センチメンタル・ジャーニー」なのである。
その他キャストは、浅黒く、グリーンの瞳が寂し気なカミーユをオルガ・キュリレンコ。「カジノ・ロワイヤル」から引き続き、CIAのフェリックスをジェフリー・ライト。マティスをジャンカルロ・ジャンニーニ。ミスター・ホワイトをイレスパー・クリステンセン。今回悪役ドミニクを演じるのは「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリック。"M" はもちろんジュディ・デンチだ。![007 / 慰めの報酬 [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51SpOtGbjPL._SL160_.jpg)
香港・九龍サイドのIMAXシアター(BEA IMAX)で、映画「ダークナイト」 IMAX版"The Dark Knight (IMAX DMR Version)"を楽しんできた。
前述のジョーカー登場のシーン。香港シークエンス。地下道でのカーチェイス。病院爆破の場面。ラストシーンなどアクション・シーンはほとんどがIMAXであった。
ハワード・ドゥイッチ監督の映画「マイ・ベスト・フレンズ・ガール」"My Best Friends Girl"である。香港では2008年10月16日から公開になった。じつは先日お客さんとゴルフへ行った帰りがけ、あまりに早く終わったので、映画を観ようと劇場へ行ったらたまたまこの映画が時間的にドンピシャで入ったのだった。だが、じつは既に香港では公開が終わっちまっているというものなのです…
正直、ぼくはコメディでも「善意の人を不快な気持ちにさせて笑いをとる」というのがどうも嫌いで(「ボラット」は笑えなかったからな…)、この主人公は悪い奴じゃないんだろうが、やり方が酷くて、かつ下品すぎてあまり笑えなかったな。

