「カジノ・ロワイヤル」 (1967) DVD (Collector's Edition) Casino Royale
1967年版の映画「カジノ・ロワイヤル」"Casino Royale"である。先ごろアメリカでは40周年記念盤DVDが発売されたが、ぼくが持ってるのは同じ2008年発売だがコレクターズ・エディションだ。特典映像は、メイキング、予告編、スティル・ギャラリーと音声解説付。
40周年版には1954年にTVで放送された「カジノ・ロワイヤル」が収録されているとのこと。
この映画は、おそらく公開当時より今観たほうが楽しめると思う。なぜなら、前回このブログで書いたダニエル・クレイグ版「カジノ・ロワイヤル」(2006)でストーリーがメジャーになったからだ。公開当時は、イアン・フレミング原作の「カジノ・ロワイヤル」がどういう物語なのかを一般の観客は知らず、いきなりスパイ・スプーフものとして公開されたので、何が面白いかがよく理解出来なかったのではないかと思う。今観ると、なるほどこういう風に変えているんだな、という部分も見れ一層楽しめるハズ。
ぼくも初見は70年代、毎度おなじみ水野晴郎先生の解説によるNTV「水曜ロードショー」だった。当時は90分枠だったので、前編、後編でやった。
日本のテレビで初めての「007」の放送ということで水野先生、大分はしゃいでいたのを思い出すが、確か中学だった頃のぼくにはその面白さは全く理解出来なかったのだ。
それもそのはず、前述のように、「カジノ・ロワイヤル」のオリジナル・ストーリーも知らないんだもの。それにどこがパロディなのかもわかんなかったし…。この映画の不幸は、そういう理由からただのドタバタ映画に見えてしまうところだったのだ。
現役を引退したスパイ、ジェームズ・ボンド(ディビッド・ニーブン)のもとへ英米仏ソの諜報機関が訪れる。各国の諜報員が国際陰謀団スメルシュの手で消されているようなのだ。一同はボンドの現役復帰を説得し、複数の007を使って組織へ潜入するが…。
今見ると、なぜか庭にライオンがいっぱいいて、車の屋根にのっかると「野生のエルザ」の音楽(Born Free)がかかったり、ピーター・セラーズが扮装して、ロートレックになると今度は「赤い風車」の音楽がかかる。マンホールのふたを開けると「何かいいことないか子猫ちゃん」の音楽が(これは楽屋落ちだが)がかかるという風に、笑える箇所が随所にあるのだ。
つまり、これはどの映画でも(文学でも何でも)いえるのだが、観客側に知識がないと笑えない。笑えるというのは、それは「知ってる」からで、「知らない」と笑えないのだ。
1953年、原作者イアン・フレミングから最初のジェームズ・ボンド(007)の小説「カジノ・ロワイヤル」の映画化権を買ったグレゴリー・ラトフは、後年お金に困り、その権利の半分をチャールズ・K・フェルドマンに売る。ゲーリー・クーパーをボンドにするとか、ハワード・ホークスが監督をするとか、映画化の話はあったが果たせず、ラトフは亡くなってしまう。遺族から残りの権利も買い取ったフェルドマンだが、その間にアルバート・R・ブロッコリのイオン・プロダクションがショーン・コネリー主演で次々と「007」のヒット作を世に出してしまう。
イオン・プロが持っていなかった権利はこの作品と「サンダーボール作戦」だった。「サンダーボール」は、権利を持つケビン・マクローリーと折り合い映画化されるが(後に「ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされ物議をかもす)、この「カジノ・ロワイヤル」は交渉が決裂し、フェルドマンはこの作品を、<ジェームズ・ボンド・コメディ>として製作する。
フェルドマンは、前作「何かいいことないか子猫ちゃん」で成功した、仲間内や知り合いを使って映画を製作するという手法を使うが、監督だけでも5人という(ジョン・ヒューストン/ケン・ヒューズ/ロバート・ハリッシュ/ジョセフ・マクダラス/ヴァル・ゲスト)ことからもわかる通りまとまりに欠け、ストーリー・ラインもはっきりしない映画になってしまった。実際撮影現場もドタバタだったようであるが…
だが、60年代のポップな映像!斬新なデザインのセット!バート・バカラックの洒落た音楽!(ここから生まれた名曲「恋の面影」(Look of Love)はセルジオ・メンデスが今年2008年に出したアルバム"Encanto"でもまた新たなアレンジで演奏している)
ル・シッフルを演じるオーソン・ウェルズ。若きウディ・アレンやジャクリーン・ビセット!初代ボンド・ガールのウルスラ・アンドレス。カメオでジャン・ポール・ベルモンドも出演しているなど豪華キャストも見所の一つ。
マイク・マイヤーズが「オースティン・パワーズ」でやりたかったのは、正統な「007」のスプーフではなく、じつはこっちだったんだろうな、と思う。
これは鍋でいうと「ヤミなべ」かも知れない。この味付けがおいしいかどうかは観た人が決めればいいことだが、今やカルト映画といってもいいこのテイストを一度味わってみても人生の損にはならないのではないか、と思う今日この頃である(笑)
Casino Royale (1967) Collector's Edition
Dolby Digital 5.1 Surround
Aspect Ratio 2.35: 1
131mins
Region 1
![]() | カジノ・ロワイヤル [DVD] 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2007-02-20 by G-Tools |
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たぶん007が好きで、長年観続けてきた人は皆この「カジノ・ロワイヤル」(別名:「右の玉も打ってくれ!」・笑)には特別な感情を抱くのではないだろうか。映画の出来が過去のシリーズの中でも屈指であるということ。ダニエル・クレイグのニュー・ボンドが過去のイメージと違うということ。最初のジェームズ・ボンド小説であったにも関わらず、長年権利の関係で映画化できなかったこと(1967年製作の「カジノ・ロワイヤル」はスプーフとして作られたので)等々である。
だが、初めて劇場でこの映画を観た時、ぼくは正直「シビれた」よ。
原作「カジノ・ロワイヤル」に描かれた複雑な内面を持つボンドを演じるのにダニエル・クレイグはうってつけだった。スティーヴ・マックイーンのような肉体派でいて、表情に影がある。短髪にしたのも若さとスポーティな感じでいい。今までの、英国紳士というダンディでシニカルなイメージはないが、ぼくはダニエル・クレイグはひょっとしたらショーン・コネリーを超える(本当の意味で)ニュー・ボンド像を作るのではないかとじつは期待しているのである。![007 カジノ・ロワイヤル スペシャル・エディション (2枚組) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51SbraXzLNL._SL160_.jpg)

文句なしの画質
期待していたベン・スティラーの映画「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」"Tropic Thunder"へ行く。いやぁ、これは想像していた以上の傑作コメディであった。
そうでなくとも撮影は遅れ、予算はかなりオーバーしてる。ネット会議でハリウッドのプロデューサーに「ファーーーック!」となじられ監督は頭を抱える。この映画の原作者でベトナム戦争経験者が監督にこう耳打ちする。「役者たちを実際のジャングルに置き去りにして、それを隠しカメラで撮ったらどうだ?」
この映画では、ハリウッドの映画製作現場を徹底的にパロってて(というか批判を込めて笑い飛ばしてて)映画好きには笑える箇所が随所にある。
てなことで、映画「ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー」"High School Musical 3: Senior Year"へ行く。香港でもアメリカと同時公開(2008年10月24日)されたので11歳の娘と楽しんで来た。これは、「ハイスクール・ミュージカル」ファンの期待を裏切らない、いやそれ以上の超楽しい出来映えだった。
シャーペイとライアンが食堂で歌い踊り、そこがブロードウェイと化す"I Want It All"。トロイとチャド(コービン・ブルー)が車のスクラップ場で踊る男性的なナンバー"The Boys are Back"。思い出の屋上でのトロイとガブリエラのデュエット・ダンス"Can I Have This Dance"等々、今回の楽曲はどれもとってもイイ。このシリーズの集大成と云っていいミュージカル「シニア・イヤー」も"学生公演"の粋を遥かに超えている。ラスト、グランドで歌い踊る"High School Musical"の集団群舞を観た時は、「グリース」('79)に出会ったときと同じ喜びを感じている自分がいた。
「1」から「3」までキャストが一人も変更がないというのは奇跡的と云える。アメリカのショウ・ビズでは当たると特にギャラの問題などで揉めることが多いからだ。今回は、「1」で出てた校長先生まで見れてよかったよ(笑)![ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51%2B8mYKsl7L._SL160_.jpg)

冒頭、担任のダーバス先生(アリソン・リード)の話なんか聞かず、時計の秒針に集中している生徒たち。カウントダウンが始まる、5,4,3,2,1,0 ...「夏休みだー!」教室から飛び出し、廊下で、食堂で歌い踊る生徒たち。元気なナンバー "What Time Is IT" で幕をあける。前作同様楽しい展開を期待させる出だしだ。
この「ハイスクール・ミュージカル」の強みは、ファンにとっては、出演者たちが友達のような感覚になっていて、それぞれのキャラを知っているので、画面を眺めているだけで楽しく思えてしまうのであろう。だからファンは何度観ても飽きないんじゃないかな?
我が家にも、調べて見たらサントラ盤はじめグッズがいっぱいあった。ここにも「カモられた」家庭があった(笑)
![ハイスクール・ミュージカル2 プレミアム・エディション [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/61adO8-DqDL._SL160_.jpg)
今更ながら「ハイスクール・ミュージカル」"High School Musical"である。
舞台は、ニューメキシコ州アルバカーキ。新学期にイースト高校(East High)に転校してきた科学の優等生であり、ヒスパニック系の美少女ガブリエラ(ヴァネッサ・アン・ハジェンズ)とバスケ・チーム”ワイルドキャッツ”のエース、青い目の美少年トロイ(ザック・エフロン)は運命的な再会を果たす。二人は大晦日のスキー場で、突然パーティでカラオケをデュエットさせられ、携帯番号だけ交換し別れていたからだ。学校でミュージカルを上演することになり、主役のカップルを募集している時、彼らは二人で歌ったときの楽しい気分を思い出す。トロイに想いをよせるブロンドのお金持ちのお嬢さん、シャーペイ(アシュレイ・ティスデイル)と双子の弟ライアン(ルーカス・グラビール)は、毎年自分たちが主役を演じる舞台にライバルが出現したことで様々な妨害工作に出る。トロイたちは、バスケ部の親友で、アフロヘアの黒人チャド(コービン・ブルー)や、ガブリエラと同じ科学クラブで親友となった黒人美少女テイラー(モニーク・コールマン)らと共に、全ての問題が解決できる案を考え実行に移すのであった。
ま、これは大人の観客向けではないが、ティーン・エイジャー(ロー・ティーンも含む)には受けるのはわかる楽しいポップなムービーである。
![ハイスクール・ミュージカル [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51J%2BcnP2ceL._SL160_.jpg)

彼女をはじめて知ったのは、ぼくがまだ10代の頃、「ミスター・メロディ」というディスコ風のヒット曲であった。この曲が入ったアルバム「ナタリー」('76)は好きでよく聞いていた。若さあふれるパンチの効いた歌声がとってもよかったからだ。
このBlu-rayは、約1時間50分のメイキング"I AM IRON MAN"をはじめ、予告編、SFXの製作過程、ロバート・ダウニー・JRのスクリーンテストの映像などが入ってる2枚組。Disc-1には"BD-LIVE"というのががついてて、これは、ネットに繋ぐとボーナス・フィーチャーが楽しめるというもので、ここでは「アイアンマン」トリビア・クイズみたいなのがついていた。ぼくは、Blu-rayはPS3で観ているのだが、Discを入れると「ダウンロードしますか?」と聞いてきて、ハイと押すとしばらくロードに時間がかかる。ちょっとかったるいな(笑)![アイアンマン (2枚組) [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51EoojhTc3L._SL160_.jpg)
ウディ・アレンの新作映画「ヴィッキー クリスティーナ バルセロナ」"Vicky Cristina Barcelona"へ行く。香港では2008年10月9日から公開になった。前作「カサンドラズ・ドリーム」(原題)"Cassandra's Dream"も当地で本年3月に観たばかりなので、1年で2作もウディ・アレンの新作が観れるというのは随分幸せなことだと感じている。
バルセロナの美しい町並み、豊かな自然。アントニオが暮らすアトリエのある家なんて、ニューヨークでもイギリスでもない、スペインならではなのである。芸術家同士がパブで会って酒を飲むシーンなんて、ウディ・アレンの映画では再々出てくるが、それはスペインだから趣がまた違うのである。なんていうのだろう、「空気」が違うというのかな?
リドリー・スコット監督の新作映画「ワールド・オブ・ライズ」"Body of Lies"へ行く。主演はレオナルド・ディカプリオとラッセル・クロウ。香港では2008年10月9日から公開されている。
主演のディカプリオは「ディパーテッド」に続き、敵か味方かわからないところに入るという役どころだが、また今回も熱演である。携帯電話で話すとこなんか、まんま「ディパーテッド」だし(笑)。じつは拷問を受けるシーンがあるんだが、ここは痛い痛い。彼は「痛えーッ!」って役をやらせたら今世界一うまいと思う。オスカーあげたいくらいだ(笑)
このうち、惜しいなと思うのは、アイゴー役のマーティ・フェルドマンだ。英国出身のコメディアンである彼は、ハリウッドでもっと活躍してほしかったが、1982年49歳の若さで亡くなってしまった。ぼくがこの「ヤング・フランケンシュタイン」を観たいと思ったのは、映画雑誌で彼の顔を見たからに他ならない。大きな目、そしてそれがあっちこっち向いてる。まるでカメレオンのような目だったのだ。コメディ顔というのはこういうのを云うのではないかと思うほどインパクトが強かった。そして、映画の中のフェルドマンもとても可笑しかった。このBlu-rayの特典でもメキシコTVのインタビューでの彼はコメディアンとしての面白さを発揮している。
ぼくは、本編は3度劇場で楽しんだ。今回、素晴らしいハイデフ画像と音響(THX)でこの傑作娯楽映画が所有できるのはとても嬉しい。何度観ても面白いや!
2007年から2008年にかけてアメリカでDVD化されたが、ここでも毎回歴史解説の特典映像がついており、大人のぼくが見ても面白くて勉強になるのだ。これなど、NHK・BS辺りで吹替にして、少年・少女向けに夏休みとかに全話連続放送すればいいのにとぼくは思っている(昔テレビ朝日でやってはいたのだけど…)。
オーストリアへ行き出会う美人エージェント34を、あの!シルビア・クリステルが演じている。原題は「ヌード爆弾」"The Nude Bomb"で、”エマニエル夫人”とくれば期待するなというほうが無理というものだが、じつはそーゆーエッチなシーンはちーーっともないのだ。
このうち、放映してくれて嬉しかったのは、「ハーパー探偵シリーズ/新・動く標的」"The Drawning Pool"である。なぜなら今回の 4本のうち、これだけが未だ日本ではDVDになっていないからだ。ノートリミングでの放送も嬉しかった。
監督は、「暴力脱獄」のスチュアート・ローゼンバーグ。撮影はゴードン・ウィルス。脚本にはウォルター・ヒルも参加している。一流どころが揃っているのに、作品はちょっと残念な出来だが、これはやっぱニューマンを眺めてる映画だったのでそれはそれでいいんじゃないか。

日本から米国大統領への貢ぎ物である名刀を携えた大使たちが乗った列車が、強盗により襲撃される。リンク(ブロンソン)とゴーシュ(ドロン)は現金と名刀を手にするが、ゴーシュはリンクを残し、現金と名刀を持ち逃げする。リンクを捕らえた侍・黒田(三船)は、ゴーシュを捜すためリンクと西部を旅するのだった…。


題名の「スティング」"The Sting" とは「一刺し」という意味以外に「騙す」とか「いっぱい食わせる」みたいな意味があるようで、日本公開時ポスターに「いっちょ カモろうぜ!」と書いてあったことを思い出す。
![スティング (ユニバーサル・ザ・ベスト:リミテッド・バージョン第2弾) 【初回生産限定】 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/516%2BdOcIksL._SL160_.jpg)

