「レッドクリフ」 RED CLIFF 赤壁
ジョン・ウー(吳宇森)監督の新作映画「レッドクリフ」"Red Cliff"(赤壁)へ行く。香港では2008年7月10日から大々的に公開されている。超大作なのだが、残念ながら評価がイマイチで盛り上がっていない。先日公開された香港ロケの「ダークナイト」の大評判&大ヒットがあるためか余計にかすんで見える。
評価が低いのは、おそらく香港人にはこの物語、つまり「三国志」が半ば常識のように頭にあるために、オーバーな本作品の演出にがっかりしたのだろう。Yahoo Hong Kong の映画評では、「失望之作」という言葉がよく出てきている。
ま、「失望した」理由のもう一つは、じつは赤壁での戦いまでいかず、話途中で唐突に「続く!」"To Be Continued"と出て終わるので不満が残るのもある。最初から第一部とか前編とか言ってくれよな!てな感じ。2時間半もあるのに。(「後半、のんびりサッカーなんかやってんですよ!いくさの前なのに…」と知り合いが怒ってた・笑)
ただ、ぼくのように「三国志」のことを詳しく知らない人間には、けっこう楽しんで観れたのも事実。ジョン・ウーも、香港からハリウッドへ行き、「MI:-2」なんて超大作を任された経験から、<世界>の観客相手の映画作りを学んだがために、中国や日本など歴史をよく知ってるアジアの人間から見ると違和感がある映画を撮ってしまったのかも知れない。もし、この作品を白人の監督が撮っていたら、誰もここまで文句は言わなかっただろうと推察している。
実際ウー監督のインタビュウを読んでも、「今までの中国の歴史物は長くて、重くて面白みにかけるものが多かった。私はそういう概念を取り除くような、エンタテインメント色の強い歴史物を撮りたかったのだ」と語っている。
だから印象としては、「ロード・オブ・ザ・リング」や「300」に近い。その類の映画をアジア人の役者で撮ったっていう感じかな。アクション・シーンは、ジョン・ウー監督のおなじみスローモーションを多用し、香港映画チックな派手なバトルが展開される。CGも結構力が入ってる。(当然、白い鳥も登場する・笑) なんせ、製作費100億っていうんだからね。
西暦208年。曹操率いる80万の大軍は、次のターゲットを劉備元徳と定めていた。追い詰められた劉備軍は、軍師である諸葛孔明を江南へ派遣、敵であった孫権と同盟を結ぶ。孫権軍の司令官・周瑜とその軍は総勢5万。圧倒的不利な状況の中、歴史に残る赤壁の戦いが始まろうとしていた…。
曹操がこの戦いをする目的は、今は周瑜の妻となっている世界一の美女とよばれる小喬を我が物にするためでもあった。いつの世も「歴史の中に女あり」である。
タイトルバック。剣をあしらったCG画面に荘厳な音楽がかかる。NHKの大河ドラマのタイトルみたいだ。それもそのはず、音楽が日本人の岩代太郎だからだ。資本をエイベックスが出している関係からか、中村獅童も出演している。エイベックスは、昨年の「傷だらけの男たち」(←これもトニー・レオンと金城武やったな)も参加していた。アジア戦略なのか、旺盛だね。音楽レーベルからの脱皮を図ってるのかも知れない。(余談だが、浜崎あゆみも9月に再度コンサートの為来港予定)
当初周瑜をチョウ・ユンファが演じる予定で、孔明をトニー・レオンだったらしいが、周瑜をトニーが演じたので、いささか迫力不足も否めない。彼はタッパ(身長)が低いのか、見た目の貫禄が足らないんだな。ぼくはトニー・レオンは東洋のマルチェロ・マストロヤンニだと思ってるので、アクションにはちと向かないと思うんだが。それにカツラもバレバレだし(笑)
世界一の美女と呼ばれる小喬を台湾のリン・チーリンが演じる。台湾のテレビでタレントとして見た事があるが、彼女は映画初出演とのこと。濡れ場も演じて頑張ってる
アクションあり、お色気も少しあり、兵法も映像で見れ、東洋哲学も語る。楽しみながら中国の歴史が学べるという意味で、ぼくには面白かった。香港では、後編は年末か旧正月辺りに公開になるようだが、正直早く続きを見せてくれっ!て感じである。日本では、11月1日公開とのこと。
RED CLIFF (2008) 赤壁
145mins
「レッドクリフ Part Ⅱ」 赤壁・決戦天下
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/part-2-red-clif.html
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