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2008年2月

2008-02-29

DVD ベスト 100 (THE 100 BEST DVDS EVER!)

イギリスの月刊誌「DVDマンスリー」(DVD MONTHLY)が100号を記念して過去のDVDベスト100を選んで掲載している。読者の投票により選ばれたもので、面白かったのでちょっと紹介する。

これは2月号に掲載されててネタとして少し古いんだけど、アカデミー賞のことばっかり書いてたので遅れてしまいましたとさ。

Odoruloadoftheringsjpg この雑誌の読者層がどの程度なのかわからんちんだが、まぁメジャーなものが選ばれている(けど、時々「おっ」というのもあった)。

ベスト100全部書くの大変なので、上位30位くらいにしておきます。腱鞘炎になったら困るのから。あはは。
またリクエストがあれば全部書きます…よ(←たぶんないと思うけど)

ボックスセットと単品は別のものとして扱われているので念のため。

1. ロード・オブ・ザ・リング・トリロジー
2. スターウォーズ・トリロジー Ⅳ-Ⅵ
3. エイリアン・アルティメット・コレクション
4. ショーシャンクの空に 10周年アニバーサリー・エディション
5. ブレード・ランナー/ディレクターズ・カット
6. グラディエーター 3枚組スペシャル・エディション
7. ゴッド・ファーザー・トリロジー
8. エイリアン/ディレクターズ・カット
9. ターミネーター2/特別編
10.  マトリックス

11. エイリアン2/完全版
12. ジョーズ 30周年アニバーサリー・エディション
13. 300 - スペシャル・エディション
14. カジノ・ロワイヤル - コレクターズ・エディション
15. ブラック・ホーク・ダウン- スペシャル・エディション
16. ハリー・ポッター 1-5 ボックス
17. ダイ・ハード - スペシャル・エディション
18. パルプ・フィクション - コレクターズ・エディション
19. ホット・ファズ
20. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち- コレクターズ・エディション

21. アドベンチャー・オブ・インディ・ジョーンズ- コンプリートDVD
22. バッフィ・ザ・バンパイア・キラー - コンプリート・コレクション
23. ジェームズ・ボンド- アタッシュ・ケース
24. スター・ウォーズ - エピソードⅣ リミテッド・エディション
25. タクシー・ドライバー  スペシャル・エディション
26. ドーン・オブ・ザ・デッド
27. 素晴らしき哉人生! コレクターズ・エディション
28. ロード・オブ・ザ・リング- スペシャル・エクステンデッド・エディション
29. スパイダーマン - デラックス・エディション
30. 捜索者 - 50周年アニバーサリー・エディション

以下、33. 大脱走、37. ユージュアル・サスペクツ、46. ズール戦争、55. オズの魔法使い、63. 禁断の惑星、71. ワイルド・バンチ、85. 未知との遭遇、90. 愛と青春の旅立ち、99. プライベート・ライアン、100. ベン・ハーなどなど。

やっぱ男の子が選んだのかな?って感じだな。以上、イギリスのオタクの投票結果でした(笑)

THE 100 BEST DVDS EVER!

http://www.dvd-monthly.co.uk/

2008-02-25

第80回アカデミー賞授賞式 80th Annual Academy Awards

Odorunocountry4_2

アメリカでは、「ポップカルチャーのノーベル賞」と呼ばれるオスカー・ナイト。香港でも地上波でそのアカデミー賞授賞式が生中継されたので楽しんだ(夜には再放送有り)。

まず、昨日書いた自分の予想が大外れだったので笑った。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は主演男優賞と撮影賞だけ。ポール・トーマス・アンダーソンはまだハリウッド村の「仲間」になっていないのだな、と思った(笑)

授賞式で、脚色賞をコーエン・ブラザーズがとった時点で、「あ、彼らはとっくにこの村の仲間になっているんだな」とわかり、作品賞も「ノーカントリー」だなと思った。監督賞、助演男優賞も含め4部門受賞。おめでとう。

ジョエル・コーエン54歳、イーサン・コーエン51歳。賞をもらってもいい年齢とキャリアだ。ポール・トーマス・アンダーソンは38歳。まだ早すぎたのだろう…

やっぱり、予想というのは、作品を見ただけではわからんね。アメリカの特にハリウッドに住んでないと、その「空気」も感じないしね。むずかしい。けど面白かった。

この結果を受けてまた変な予想をするが、あのシガーというハンニバル・レクターと同じくらい恐ろしいキャラを作り上げたのだから、コーエン・ブラザーズのオリジナル脚本で「ノーカントリー2」を作るんじゃなかろうか?ハリウッドはその為にオスカーをあげてあおってるのかもね?(笑)

以下、授賞式の感想。

楽しみにしていた脚本賞受賞のディアブロ・コディ。また見れて嬉しかったが、今日は大人しかったな。肩の入れ墨は漫画っぽい?そういえば「JUNO/ジュノ」の中でも、日本人でセーラー服なのに妊婦のコミックが出てくるから、案外オタク?

授賞式前のレッド・カーペットでの中継での、ハビエル・バルデムへのインタビュー、「あなたは映画の中でとても怖かった」と言われた彼は、「今日は母親と一緒に来ている。お母さんはぼくが良い子なのを知っているよ」と可愛く答えていた。受賞スピーチもお母さんにスペイン語で話かけていたね。案外マザコン?

第80回なので、もっと派手なものを想像していたが、地味だったし、今年は感動的なスピーチもなくって、あまり盛り上がらなかったな。
やっぱ、脚本家組合のストが影響して準備が足んなかったのかな?

CM中に当地のTVでは、アカデミー賞のトリビアが出る。面白かったものを書いておこう。

◆「本音を言えば、ダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞とるだろう」(雑誌のインタビューに答えて)ジョージ・クルーニー

◆ダニエル・デイ=ルイスが89年に主演男優賞受賞してから、ジェレミー・アイアンズ、アンソニー・ホプキンスと3年間イギリスの俳優が続いた。全員初めてのノミネートだった。
(今年の授賞式では、ダニエルはイギリスの女優ヘレン・ミレンからオスカーを受け取った)

◆「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の中でのセリフ「おまえのミルクセーキを飲んでやる!」( "I drink your milkshake.")は珍妙なセリフとして映画史上に残るだろう、とマスコミに書かれ、パラマウント映画会社は記者たちにミルクセーキを振舞った。

◆1930年代から50年代の映画のワン・カットの長さは、平均8~11秒。現在は4秒平均。「ボーン・アルティメイタム」は2秒、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は12秒平均である。

今日のところは、以上です。

80th Annual Academy Awards

2008-02-24

第80回アカデミー賞 予想とかあれこれ

Odorutherewillbeblood4_2

一応今年のアカデミー賞作品賞のノミネート作は全部観たので、ぼくなりの予想をしてみようと思う。

(ノミネート作品とぼくのレビュー<感想文?>は以下の通り)

「つぐない」http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/atonement_b3ec.html

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/there_will_be_b_4404.html

「フィクサー」http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/micheal_clayton_4ede.html

「ノーカントリー」http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/no_country_for__3ae6.html

「JUNO/ジュノ」http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/juno_434f.html

今年はどれも小粒でインディーな印象が否めない。世界中で一体何人の人が全部見てるだろうか?という感じだ。TBSラジオ「ストリーム」”コラムの花道”の町山智浩さんの話(2/18)をポッドキャストで聞いたら、どうも「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」と「ノーカントリー」の一騎打ちのようだ。

そうすると、ぼくの予想では作品賞は「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」へ行くような気がする。2時間38分もある大作で、「ノーカントリー」ほど哲学的ではないからだ。ただ、両作ともParamount Vantage/Miramax の配給なので、ひょっとしたら票が分かれ「フィクサー」という線もありかな?

「ノーカントリー」「つぐない」はインテリや玄人好みで、映画を商売にしている人たちから見るとどうなのかな、と思う。「JUNO/ジュノ」もコメディなので、アカデミー賞は冷たいし。
過去の例を見ても、玄人受けのする「ブロークバック・マウンテン」「パルプ・フィクション」「レイジング・ブル」一番顕著な例は「市民ケーン」も作品賞を貰えなかった。「サイコ」や「2001年宇宙の旅」はノミネートさえされていない。(←この辺りは、TIME誌<2/25号>のリチャード・コルレス氏の文章に詳しい)

アカデミー賞はご承知の通り、主にハリウッドの、映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences) の会員の投票で決められる。現在約5800人の会員がいるらしいが、彼らは時に保守的である。

ぼくは、アカデミー賞はハリウッドの内輪のお祭りで、仲間内の人気投票と思っている。だから、彼らの「仲間」でないと、なかなか賞が貰えないのだろうと想像している。スピルバーグも「シンドラーのリスト」まで、一体幾ら儲けさせてオスカーをもらったか。ニューヨーク派のスコセッシは、そのキャリアの絶頂で完全にシカトされ、昨年「ディパーテッド」程度の作品で、ようやく仲間に入れてもらった感が否めない。
現在ぼくが感じている仲間外れは、レオナルド・ディカプリオとトム・クルーズ。余りに若くして成功した人たちは、嫉妬とか、そういうものもあるだろうが、仲間入りに時間がかかるような気がする。
それとは逆に、ファンが多いのは、クリント・イーストウッドとジャック・ニコルソン。彼らは、現在のハリウッドにおいて尊敬と親しみを同時に受けてる感じがして、だからしょっちゅうノミネートされるのではないかとぼくは睨んでいるのだ。

主演男優賞は、ダニエル・デイ=ルイス。助演男優賞はハビエル・バルデムが確実視されている。ぼくも異存はない。デイ=ルイスは「狂気」を、バルデムは「恐怖」をそれぞれ圧倒的に演じているから。

主演女優賞は、残念ながらぼくはあまり作品を観てないのでなんとも言えないが、SAG(映画俳優組合賞)では「アウェイ・フロム・ハー」のジュリー・クリスティ、BAFTA(英国アカデミー賞)では「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」のマリオン・コティアールが受賞したので、そのどちらかかな?と思う。アメリカなので、やっぱベテランのジュリー・クリスティがとるかな?助演女優賞は、心情的に「アメリカン・ギャングスター」のルビー・ディーにあげたいけどね。

監督賞は順当に行けばコーエン・ブラザーズかな?6回目のノミネートだかんね。そのかわり作品賞は「ゼア〜」という感じがする。ただ、コーエン兄弟がどれくらい「仲間」になってるか?というのが気がかりだが…

以上、素人の戯言でした。
いずれにせよ、授賞式が楽しみだ!さて、どうなりますか?

2008-02-23

「JUNO/ジュノ」 Juno

Odorujunojpg 本年度アカデミー賞作品賞ノミネート「JUNO/ジュノ」が2月21日から香港で公開になった。

ノミネートされてなかったら、こんなガキの映画、多分観に来なかっただろうな、と思いつつチケットを買った。席に座り、ぺリエを飲みながら映画を観始めたら、白人の女性客がみんな大爆笑している。確かに面白い。結構ハマッテ観てしまったよ、おじさんも。ラスト近くちょっと涙腺がゆるんだりして…

16歳のジュノは、初めての、たった一回のセックスで妊娠してしまう。頼りない彼氏は話になんない。中絶しようとするが踏み切れず、雑誌で養子を求める夫婦を見つけ契約を結ぶ。その後の9ヶ月でジュノは、色んなことを学び、すこし大人になった。そして本当の愛とは何かを知る…

この映画は、ジュノを演じるエレン・ペイジの魅力に尽きる。表情がとても豊かでキュート。ジュノというキャラクターにぴったりだ。パイプをくわえて彼氏に妊娠を告げる場面の表情がなんともいえない。
彼氏を演じるのは マイケル・セラ。ぼくは未見だが「スーパーバッド 童貞ウォーズ」(Superbad <'07>)で有名になったという。見るからに頼りなげだが、今のアメリカのリアルな若者なんだろうな。
ジュノの親友をオリヴィア・サールビーが演じる。彼女はおじさん好き。自分の部屋の壁に貼ってあるのがクリントン元大統領やチャールズ皇太子の写真というのが笑える。いいねぇ、みんなキャラが立ってて(笑)。

Odorujuno2jpg 脚本のディアブロ・コディは、BAFTA(英国アカデミー賞)で脚本賞を受賞したので授賞式のTV中継で見た。右肩(だったか?)に刺青が入ってるのにイブニングドレス着て出て来たので驚いたよ。年齢は30歳位と思うが、ゴーイングマイウェイなお姉ちゃんで、ジュノのキャラクター作り、というか、この人がそのまんまジュノじゃねえか!?と今にしてみると思う。アカデミー賞も取るかもしんないから、授賞式でまた彼女を見れるのかと思うと今から(秘かに)楽しみなんである(笑)

監督のジェイソン・ライトマンは30歳と聞いた。いやぁ、また楽しみな良い監督が出て来たな、って感じ。すごく現代的でテンポもよくて、特筆すべきは音楽の使い方である。曲の選定とセンスがとても良い。例えは古いが、現代版「卒業」(The Graduate <'67>)ていう感じ。久しぶりにサントラを買ってみようかなという気にさせる気分のいい音楽なんである。
ラストの主人公二人のデュエットもいいんだなぁ♪これが。

とびきりキュートな大人も見れる青春映画「JUNO/ジュノ」。良品を製作しているフォックス・サーチライトの作品である。クチコミで評価が高まったというが、ホントうなずける。これはお薦めの作品だよ。
アカデミー賞は、これを候補に選んだのは「えらい」。褒めてあげたい。ただコメディも一本候補にしとかなきゃ、という去年の「リトル・ミス・サンシャイン」のような思惑で入ったのかなとも思う(「リトル〜」よりこっちの方が出来は良いよ)。そうなるとオスカーはちょっと遠いかもな?

ジュノの家庭はお父さん(J・K・シモンズ)と、継母(アリソン・ジャネイ)、まだ幼い妹と暮らしている。継母との関係もこの事件をきっかけに変わっていく。お腹の子の養子先となる夫婦(ジェイソン・ベイトマン+ジェニファー・ガーナー)はリッチなセレブ。彼らの関係もこの事により変化していく。新しい生命が誕生するという事をきっかけにして、それぞれのドラマは展開していくのだ。
我が子が子供を宿してしまったという事実を淡々と受け入れ、彼女の決断を後押ししてやるお父さんがとてもいい。後半ジュノにかけてやる言葉もいいんだなぁ、これが。あーゆー親父になりたいもんだ。
ジュノの世代(10代)、養子先夫婦の世代(30代)、親の世代(40〜50代)とどの世代が観てもわかるし楽しめるはず。観てよかったと思う。子供を、特に娘を持つオヤジも観に行くべし!

Juno (2007)

97mins

2008-02-22

「ノーカントリー」 No Country For Old Men

Odorunocountryforoldmen2 コーエン・ブラザーズの「ノーカントリー」(No Country For Old Men)である。香港でも2月21日から公開になった。

アカデミー賞作品賞ノミネートはじめ、数々の映画賞に輝いている映画だ。そういう意味で、ある程度評価が定まった映画なので、こちらも気を入れて観た。で、感想は一言で言うと「…そう来るか!?」だ。

以下、ちとネタバレあり。

簡単なあらすじは、1980年、ベトナム帰りの男(ジョシュ・ブローリン)が偶然テキサスの荒野で麻薬取引の殺害現場に出くわし、そこにあった200万ドルを持ち逃げする。それを恐怖の殺人マシン(ハビエル・バルデム)が追っかけ、捜査をする保安官(トミー・リー・ジョーンズ)も追うというもの。

評論家、クロウト筋には人気が出るのはわかる。だって、今までにないテイストのアメリカ映画だから。コーエン兄弟の作品の中では出色だし面白いしね。

音楽を使わず、効果音だけで盛り上げる(ほんとに「効果」音だよ。ぜひ劇場で堪能してくれ)。キャメラもいい。キャストもSAGで<最優秀キャスト賞>をとったのもうなずける。監督のコーエン兄弟も多分今が油が乗り切っているところだからキレがいい。Time誌のリチャード・コルレス氏の評論で、”ジャンルを超えた ホラー・犯罪・西部劇(horror-crime-western)映画の傑作”というのもわかる。
けど、ぼくには、「え、ここで終わり?」という唐突さ。ネイティヴじゃないとわかりづらいテキサス訛りのぼそぼそ英語。期待したメインパートの面々の直接対決のクライマックスがないところ(ま、そこが良いんじゃないか、という意見もあるだろうが…)など、ちと不満もある。

Odorunocountryforoldmen_2 数々の助演男優賞に輝いているハビエル・バルデムだが、この映画では本当に怖い。コイントスの表か裏かで相手の人生をどうするか(殺るか?)を決める男。圧縮した空気を使ってドアの鍵を吹っ飛ばし、相手を殺すためにボンベをいつも持ち歩く。彼が出てると緊張してしまい、腕組みして画面を観たよ、なんとなく心臓が痛くなる気がして…

ま、その圧倒的な存在感からオスカーも彼がとるだろう。けど、本当に「助演か?」と思ってしまう。ブローリン、トミー・リー、ハビエルの3人が同列の主役でねえの?という感じ。

それにしてもトミー・リー・ジョーンズ、老けたねぇ(笑)
「逃亡者」の時のさっそうぶりが嘘のよう。アップになると、まるで描いたような目の下のしわ。まさか、これはメイクではないだろう。頬を赤らめて「萌え」(はぁと)なんて日本のCMで言ってる場合じゃないよな(笑)

No Country For Old Men (2007)

123mins

2008-02-20

「アメリカン・ギャングスター」 DVD 2-Disc Unrated Extended Edition

「アメリカン・ギャングスター」 (American Gangster) のDVDアメリカ盤が発売になったので買った。正直この映画なら、High-Defでも良いなと思ったので、Blu-rayの棚を捜したけどなかった。で、DVDの裏面を眺めてたらUNIVERSALの会社のロゴが目に入り「あ、そうか!ユニバーサルはHD-DVDしか出ていないんだよな!」と納得した。折しも、東芝がHD-DVDの撤退を表明した日にそんなことを考えたのだった。

(映画そのもののレビューは以前書いている<05-Jan-08>のでそちらを参照してください。)
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/american_gangst_9dbc.html

本DVDには、劇場公開版と18分の追加場面のある特別版の2種類の本編が収録されている。
で、売りは、「もう一つのエンディング」である。リドリー・スコット監督は「ブレード・ランナー」の成功から、DVDセールスのノウハウを熟知しているからか、売り方が上手い。今回もカモねぎになったかもネギ…(←すまん)

正直、劇場で観た時に、ラストシーンが唐突な感じがして、「え?ここで終わり?」と違和感があったのでどんなものか期待して見た。

さあ、こっからネタばれなので、念のため。

劇場公開版のラストは、登場人物のその後を字幕で紹介し、例えば、「フランク・ルーカスの妻はプエルトリコへ戻った」とか、「リッチー・ロバーツはその後警察を辞め、弁護士となった。最初に弁護したのは、フランク・ルーカスだった」とかが出て、ルーカスが刑務所から出てきたところで終わる。

…もう一つのエンディングは、そこから続きがあるのだ。

ルーカスが刑務所から出て来たら、道の向こうにリッチーが立ってて、こう言う「シャバの空気はどうだ?」。そして、カフェラテを買って「今はコーヒーにミルクを入れたらこういう洒落た呼び方なのさ」とか言いながら横断歩道に立つ。そこは、以前ディスカウントショップだったところ。映画冒頭で、ルーカスのボスが倒れる場所だ。今はスニーカーショップになっている。「どうして来た?」「君のお陰で150人しょっぴけた。だからお礼に送っていくよ」なんて話しながら、横断歩道を渡ったところで、若いギャングみたいな黒人たちと肩が触れる。ルーカスは一瞬文句を言われるが、喧嘩にはならず彼らは立ち去る。ルーカスは振り返りながら「若いよな」みたいなことを言って、道路に飛び出でそうになる→その腕をつかむリッチー→二人のストップモーション→絵が白黒に変わる→エンドクレジット。

ラストシーンとそれに重なるラップが凄くかっちょいい。でも、印象としてはちょっと「弱い」かな?だから、監督はばっさり切ったのかも。(それともDVD売らんがためにわざと切ったか??)

それから、このDVDには、「もう一つのオープニング」も収録されている。

とあるバーで、椅子をドラム代わりに叩いている黒人。ドアが開き男(黒人)が一人入ってくる。カメラに向かって銃を撃つ。床に転がるピストル…
→メインタイトル「American Gangster」。

これもとてもスタイリッシュでかっこいいオープングだ。けど、やっぱチト弱いかな?

結果、劇場公開版でいいかな、という感じ。

こんなこと書くと、馬鹿丸出しだが、ぼくは、「アメリカン・ギャングスター」とカタカナで見たときに「スター」が"STAR"つまり、ギャングの星とかそういう意味にとっていた。が、実際は"GANGSTER" で、暴力犯罪グループのメンバー、という意味なんだな。劇場でタイトルを見たときにハタと気づいたのであった…あはは。

American Gangster (2007) 2-Disc Unrated Extended Edition

Dolby Digital 5.1
1.85: 1 Aspect Ratio
Region 1
Original Theatrical Version 158 mins
Unrated Extended Version 177 mins

(Special Features)
Audio Commentary Director Ridley Scott and Writer Steven Zailian
Deleted Scenes including an Alternate Opening
Fallen Empire: Making American Gangster
Case File

2008-02-18

「フィクサー」 DVD Micheal Clayton

香港では、2007年10月に公開された映画「フィクサー」(Michael Clayton)である。ぼくは公開時忙しくて観に行けなかったのだが、先日Hong Kong Recordsでアメリカ盤DVDを見つけたので買って来た。

本年度アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞等にノミネートされおり、アメリカでの評価も非常に高いものである。確かに、渋くて、面白い一級品のスリラーだ。ノミネートを知らなかったとしても楽しめたと思う。

マイケル・クレイトン(クルーニー)は、ニューヨークの大手法律事務所で働いている男。弁護士ではなく、事務所内で起きる表沙汰には出来ないような雑用を処理するのが仕事だ。今夜も、雑居ビルで賭け事をしていたら、電話がかかり、重要なクライアントの交通事故の処理に郊外まで行かされた。その後、夜明け前の草原で車を降り、馬を眺めていたら、自分の乗っていたベンツが突然爆発する…

Odorumichaelclayton 話は、そこから4日前にさかのぼり、法律事務所内で起きる大きな事件へと展開していくのだが、大げさではない演出でも最後まで飽きさせない。落ち着いたトーンの色調が全編をつらぬく、これは大人向けの一編である。

法律事務所ものというと最近では、ベストセラー作家のジョン・グリシャムの原作を思い出すが、これはオリジナル脚本でアカデミー賞もノミネートされている。脚本・監督は、トニー・ギルロイ。これがデビューというが、また良い監督が出て来たな、という感じである。

オスカー主演男優賞ノミネートのジョージ・クルーニーも確かによかった。今回は、うらぶれて疲れているが、仲間を想う男を好演。先日、この作品で、BAFTAの助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントン、助演男優賞候補のトム・ウィルキンソンも味がある。事務所のトップを名監督シドニー・ポラックが演じる。本当にキャストが素晴らしい。

それにしても、この邦題はナンだ?劇中でも、主人公のマイケルが、自分はFixer(違法なことでも処理する人)だとか、自嘲的にJanitor(雑役夫)だとか言うのであるが、原題の主人公の名前「マイケル・クレイトン」でもよかったんじゃないかと思う。シリーズ化されるかも知れないのに…

というか、ぼくには「フィクサー」というと、アラン・ベイツ主演の映画を思い出してしまうのだ。ジョン・フランケンハイマー監督、ドルトン・トランボ脚本の「フィクサー 」"The Fixer" ('68)は、帝政ロシアの末期、ユダヤ人だということで牢屋へ入れられ、極寒の中、何十年も生き最後まで無実を主張する男の感動作なのである。
ぼくは小学6年の時だったと思うが、TVの月曜ロードショーで見て、えらく感動してしまい、月刊誌「ロードショー」のこの映画のTV放映グラフの緑色のページの切り抜きを今でも持っているので、よく覚えているのだ。
今考えると、こんな暗い映画に感動するなんて、なんて暗い子だったんだろうと思うけどね(笑)
だからもう一度見てみたいのだが、残念なことにDVD化されていない。この映画の権利を持つMGMの中の誰かが、この映画の主人公のように執念を持ってDVDにしてくんないかな、と密かに願っているのであった(←やっぱ、暗いわ)。

Michael Clayton (2007)  Wide Screen Edition

120mins
Dolby Digital 5.1 Surround
2.40: 1 Aspect Ratio
Region 1

(Special Features)
Audio Commentary by Writer/Director Tony Gilroy and Editor John Gilroy
Additional Scenes

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2008-02-16

「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 There Will Be Blood

Odorutherewillbeblood1 香港では2月14日から始まった「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(There Will Be Blood)へ行く。

いやぁーっ、凄かった。何が凄かったって、ダニエル・デイ=ルイスの演技!
「スィーニー・トッド」の時に、「ジョニー・デップにオスカーあげたい」と書いたが、訂正する。ダニエル・デイ=ルイスがオスカー取るだろう。取らなきゃウソだ。ゴールデングローブ、BAFTA、SAGの主演男優賞を取ってるが、当然と思う。授賞式で見せたハンサムで知的なデイ=ルイスと同一人物とは思えないほど、この「石油屋」の役を演じきっている。見事だ。なんせ、声まで違うからね。まさに、Great Performance!彼は本作で、一流の俳優から、超一流の俳優になったと思う。

1900年初頭のカリフォルニア、運良く石油を掘り当て成金となったダニエルのところへ、ある若者が訪ねてくる。彼は自分の実家では石油が染み出していると話し、報酬を受け取り去って行く。ダニエルは、血のつながらない息子と二人でその場所へ行き、石油を確認し、ボーリングを始めるのだった…

2時間38分の朗々たる大作。ポール・トーマス・アンダーソン監督なので、難解な展開になるのかと予想したが、さにあらず、正攻法と美しい映像で最後までグイグイ引っ張って行く。最近の映画は、ワン・カットがとても短くなってきているが、この映画は長廻しとまではいかないが、それでもワン・カットが充分長い。だから余計に役者の演技力が必要になるのだ。見応えのする映画だった。

石油の物語というと、古くは名作「ジャイアンツ」('56)がある。これも富と名声を得たジェームズ・ディーン扮するジェット・リンクが転落する話だった。同じ時代の石油の話で、スタンリー・クレーマーの「オクラホマ巨人」('73)というのもあった。あれは恋愛映画でもあったが、この「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は男と女の話が一切なく、富と欲により破綻をきたす男の一代記である。

観終わった時の印象は、何かヨーロッパの映画でも観た感じ。ヴィスコンティやベルトルッチの映画と肩を並べるというと大げさかも知れないが、そのくらい荘厳な印象を受けた。粗野な男の話なのに、である。ここに描かれた、自身の欲のためなら何でもする、という男はアメリカン・ドリームといわれるものの象徴かも知れない。人間的に破綻をきたしていても、金さえ儲かればいい。その為には何でも犠牲にする。
ついには、仲間が採掘中の事故で亡くなった後、育てて来た最愛の息子…彼も採掘中の大爆発で耳が聞こえなくなってしまう、とも仲違いをしてしまう。自分で自分を辛くし苦しめてしまうのに…

Hkmov_12005460352 冒頭の10分くらいまでセリフがなかったと思う。たった一人で石油を掘り、遂には石油を掘り当てる。淡々とした場面の中で、赤子と触れ合うシーンが美しかった。

うーむ、これでアカデミー賞が俄然面白くなってきた。来週香港でも公開になる「ノーカントリー」を観るのも楽しみだ。
そういえば、この「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」と「ノーカントリー」は、Paramount Vantage/Miramaxが製作。2本ノミネートされてるわけで、それが賞レースにどう影響するかな?
脚本家組合のストも集結したので、楽しい夜になるだろう。けど、それまでに候補作全部観る必要があり、仕事なんてしてるヒマがねえや!?(爆)

"I am finished!"

There Will Be Blood (2007)

158mins

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2008-02-15

「潜水服は蝶の夢を見る」The Diving Bell and The Butterfly

Odorudiviingbellandthebutterfly 香港でも2月11日から始まった「潜水服は蝶の夢を見る」(The Diving Bell and The Butterfly)である。

原因不明の"Locked-in Syndrome"になってしまい、全身の機能が失われたファッション大手誌"Elle"の編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)が、左目のまばたきだけで(一回はイエス、二回はノー)意思の疎通を図り、自伝を書き上げていく。アルファベットを読んでもらい、自分の言いたい箇所でまばたきをし、一語一語を重ねていくという気の遠くなるような作業を続けながら、彼の内面の心情、葛藤をユーモアをまじえながら綴っていく。

想像していたよりも遥かに素晴らしい秀作であった。英語でいう"Excellent"とう形容がぴったり。
<映画>というたかだか100年ほどの歴史しかない芸術の、「映像による表現」のある意味極致と言って良いのではないだろうか。

映画は、42歳の主人公の男性による一人称のキャメラ・アイ(左眼)により進行していく。彼の見えるもの。病室の窓、ドア、そこから入ってくる医師、看護師、元妻、子供たち、テレビの画像… ピントが甘く全体が見渡せないぼんやりとした映像は、まるで起き抜けに誰もが経験したことのあるような絵だ。

こういった一人称のキャメラで思い出すのはフランス映画「視線のエロス」('97)。題名がエロくて苦笑するが、妻子ある中年男が若いオンナに夢中になり口説いたり、デートしたり、振られたりを主人公の視線だけで描いたものだった。これはこれで面白かったのだが、今回は主人公の心の内面のイメージまでも描き出し、奥が深い。
これを観て、手足をもがれ、意思の疎通も出来なくなるドルトン・トランボの「ジョニーは戦場へ行った」を思い出した。

実話の映画化。難病ものであるが、日本映画のそれと違い、病気の人間をキレイキレイに描き、泣かせるというぼくの大嫌いなパターンではなく、自らを昔の潜水服を着た海の中で自由のきかない人間となぞらえ、心で思う辛い気持ち、愉快なこと、家族を想う気持ち等を描き違う意味で泣かせる。

主人公の父親を、あの名優マックス・フォン・シドーが演じる。90歳を超えた老人の、子を想う気持ち、病気になった子供が老いた父親を想う気持ち。主人公の息子が父親を想う気持ち、と三世代の親と子の愛情が胸を打つ。

先日のBAFTAでは、脚色賞を受賞していた。当然と思う。おそらくオスカーもとるのではなかろうか。
この間観た「クローバーフィールド」といい、この映画といい、今までの映画とは違う「視点」からの映像を見せてくれて、そのアイデアが素晴らしい。2008年はそういう意味で映画が新たなフィールドへ行くのではないかと予感させる年になるかも。

美人のリハビリ医師の胸元に視線が行ったり、元妻のふとももを見たりと、男としての機能は失われてもつい目がいってしまうのに、何もすることが出来ないのは辛いだろうな、と感じ、同じ中年男として同情を禁じえなかったよ。

それにしても… Elle というファッション誌の編集長だからというのもあるが、病院へ行ってからも、彼を取り巻く女性たちは美女揃いで、最後まで美女に囲まれた人生で、ある意味うらやましいな、と思ったのであった。

The Diving Bell and The Butterfly (2007)
Le Scaphandre et Le Papillon

112mins

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2008-02-12

BAFTA 英国アカデミー賞授賞式 2008

Odoruthisisengland

The British Academy Film Awards 2008の授賞式の模様が香港の地上波Pearlで放送された(2月11日)。放送は午後8時半からだったのだが、8時からCable TVでグラミー賞の放送もあり忙しい夜だった。グラミー賞オープニングのアリシア・キーズとフランク・シナトラのデュエット(最高!)を見たりして8時半にチャンネルを変えたのである。

式が始まり、プレゼンターで、いきなりシルベスター・スタローンが登場。最優秀英国映画賞の発表である。候補作、「イースタン・プロミセズ」「ボーン・アルティメイタム」「つぐない」「コントロール」を読み上げ、最優秀英国映画賞(Best British Film)は「ディス・イズ・イングランド」(This is England)へ。
受賞スピーチは、「嬉しい。スタローンからもらったんだぜ!」

その他、主要な賞は以下の通り;

外国語映画賞 「善き人のためのソナタ」

長編アニメ賞 「レミーのおいしいレストラン」

音楽賞 「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」

撮影賞 「ノー・カントリー」

編集賞 「ボーン・アルティメイタム」

脚色賞 「潜水服は蝶の夢を見る」

脚本賞 「JUNO/ジュノ」

助演男優賞 ハビエル・バルデム 「ノー・カントリー」

助演女優賞 ティルダ・スウィントン 「フィクサー」

主演男優賞 ダニエル・デイ・ルイス 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」

主演女優賞 マリオン・コティアール 「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」

監督賞 ジョエル&イーサン・コーエン 「ノー・カントリー」

作品賞 「つぐない」
(他の候補作「アメリカン・ギャングスター」「善き人のためのソナタ」「ノー・カントリー」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」)

ラストにリチャード・アッテンボローから、特別賞(Academy Fellowship)がアンソニー・ホプキンスに贈られ、場内はスタンディング・オベーション。「尊敬する我が友、アッテンボローから受け取れて嬉しい」とスピーチ。涙ぐむアッテンボロー…

という2時間半のショウでした。

Odoruatonement4_2 香港のTVニュースを見てたら、英国映画「つぐない」は2部門しか取れなかったが、「エディット・ピアフ~愛の賛歌~」が主演女優賞を含む4部門を取って意外な検討と言ってた。米国のアカデミー賞にどう影響しますかね。

http://static.bafta.org/awards/film/film-awards-nominees-in-2008,224,BA.html

The Orange British Academy Film Awards in 2008

2008-02-10

「L change the WorLd」(L之終章・最後的23天)

Odorulchangetheworldjpg 香港でも日本と同時公開された「L change the WorLd」広東語題「L之終章・最後的23天」(Lの終章・最後の23日)へ行く。今日は息子のリクエストでこれを選んだ。公開初日(2月9日)の午後、満員の劇場で楽しんだ。

この映画は、日本、香港、韓国、台湾と同時公開である。ワーナー・ブラザーズが配給しているからこういうことも出来たのだろう。香港では、初回上映が午前0時30分だったので、その期待ぶりが伺える。

「デス・ノート」のスピンオフ企画。松山ケンイチの L が余りに良かったので作ったという代物。だが、監督があの中田秀夫である。期待して観に行った。

キラとの戦いのため、自らデスノートに自分の名前を書いた L は、残された最後の23日間を淡々と職務をこなし過ごしていた。ワタリも死亡し、一人になった L のもとに、同士の F が命がけで守ったタイの子供がやってくる。この子は殺人ウィルスで皆殺しにされたタイの小村の唯一の生き残りなのだ。その頃日本でも、細菌研究所でその殺人ウィルスと抗ウィルス薬の研究が行われていた。そのウィルスは、世界の生態系の均衡のためいらない人間を殺す為に使おうとする、テロ組織ブルーシップが開発を急がせたものだったのだ。研究者二階堂の一人娘である真希は、無惨にもテロ組織に殺される父の姿を見、ワタリを頼って L の元を訪ねてくる。L は自分の最後の数日間を子供たち、そして世界を守る為に戦うのだった…

いつもジーパンに白い長袖のシャツで、背中を丸め、裸足で歩く。親指と人差し指でものを持ち、甘いものばかり食べている。頭は抜群に良いが、身体を張ることは苦手。そんな L が今回は身体を張って子供を守ろうとする。子供たちとふれ合うことによって L の中に芽生えた感情。これは、L の人情話なのである。

「女優霊」の時からホラーの名手である中田秀夫監督がこのコミックの主人公をどう料理するかと思ったが、笑いも入れた、アクション映画として面白く見せてくれた。ホラーで培ったのだろう、音の使い方がよくって、さすがと思った。ただ、前半ちょっとテンポが遅くて、見せ場も少ないように感じてちょっと残念。

今回、二階堂教授の一人娘真希を演じるのが、福田麻由子。実写版「ちびまる子ちゃん」で、まるちゃんのお姉さんを演じているお嬢さんである。演技が上手い。びっくりした。たまたま香港でも旧正月で、人気のまるちゃん(広東語名:小丸子)の実写版がTV放映された(タイムカプセルの話)ので余計にそう思った。

テロリストの工藤夕貴、高島政信は貫禄の演技。ナンちゃん(南原清隆)のFBIも、香港の観客に受けていたよ。

「デスノート」は香港でも凄く人気があり、前作「デスノート the Last name」も日本と同時公開された。アニメ版「デスノート」もAnimaxで何度も放送され、先日映画公開に合わせたように最終回が放送された。
松山ケンイチもこの映画の宣伝で来港した。九龍サイドのでかいショッピング・モールで、600ドル以上だったか買うとそのイベントの入場券がもらえたとか、そんな話を聞いた。

数学の天才ニアは、設定は違えど原作にも出てくるとか、「13, 11」の暗号はアルファベットの順番だとか、中三の息子に解説してもらった。原作を読み、アニメも見てる息子にはとても面白かったようだ。10歳の娘はウィルスの話なので「難しかった」と言ってたな。

L change the WorLd (2008) 「L之終章・最後的23天」

129mins

2008-02-09

「魔法にかけられて」 Enchanted

Odoruenchanted 香港は旧正月のお休みが続いている。子供向けの映画もたくさん公開中なので、リクエストをとったら娘が「魔法にかけられて」(Enchanted)を観たいと言ったので行って来た。今日(2月8日)も満員の劇場で観て、その後事務所の窓から新年のヴィクトリア・ハーバーの花火大会を見て帰り、楽しい夜であった。

まるで「眠れる森の美女」のタイトル・バックのような本を開くと、飛び出す絵本になってて、ジュリー・アンドリュースのナレーションで、「昔々あるところに…」と始まるこの映画。全編がディズニーのセルフ・パロディかと思いきや、パロディを超えた素晴らしいプリンセス・ラブ・コメ・ファンタジー(←長い)であった。

アニメの世界から、主人公のギゼルが、悪い女王に突き落とされた先は、なんとニューヨークのタイムズ・スクエア前のマンホール。そこから実写になり、おとぎの国のお姫様が、現代のマンハッタンで繰り広げる珍騒動。彼女をたまたま拾う弁護士や、彼女を追っかけてくる王子と子リス、女王の手下、ついには悪い女王も地上に降り立ち、街は大騒動になっていく…

アニメのように、マンハッタンのアパートの窓を開け、お姫様が一声唄うと動物たちが来てくれるのだが、アニメとは違い、鳩、どぶねずみ、それにゴキブリが集合し、部屋を片付けてくれる。ことほど左様に、今や古典となったお姫様もののディズニー・アニメを、現代のマンハッタンでやったらどうなるか?という遊び心にあふれてて、元の映画を知ってるとメチャ面白い。「眠れる森の美女」「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」を観てる人は本当に楽しめると思う。劇中に出てくるイタリアン・レストランの名前が「ベラ・ノッテ」だったりするのもニンマリしたよ。

主役のお姫様役のエイミー・アダムスがとてもキュート。時々「奥様は魔女」のサマンサを思い出したが、後半の現代のドレス姿もとても美しい。王子を演じるのは、「ヘアスプレー」のコーニー・ロリンズことジェームズ・マースデン。悪い女王を名女優スーザン・サランドンが嬉々と演じ、その手下を「ハリー・ポッター」のねずみ、ティモシー・スポール(「スウィーニー・トッド」にも出てた)が、ハンサムな弁護士を「グレイズ・アナトミー」のパトリック・デンプシーがそれぞれ好演している。

音楽は今やディズニーになくてはならない存在となったアラン・メンケン(またオスカー・ノミネートかよ!彼は現代のジョージ・ガーシュインになったかもね)。監督は「102」やアニメ「ターザン」のケヴィン・リマ。これは彼の代表作となるだろう。
物語もひとひねりあり、セリフも面白い。セントラル・パークでのミュージカル・シーンもそのままディズニー・ランドで使えそうだ。
子供から老人まで楽しめ、デートでも使える楽しい映画。
娘からDVDが出たら買う約束をさせられてしまったよ(苦笑)

しかし、ディズニーはやけくそともいえる過去の遺産で笑いとヒットをとったのでこれからどうするのだろう?この映画のパート2はおそらく製作されるだろうね。シリーズ化しますか(笑)

Enchanted (2007)

108mins

2008-02-08

「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」+「ビー・ムービー」

東京=香港の機内上映の続き。

ANA便の今月(2月)の映画の目玉は「ビー・ムービー」(Bee Movie)、お次は「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」(Mr. Magorium's Wonder Emporium)。「なんや、このお子様ランチは!」とむかついたが、考えてみたら旧正月の連休は中国からの家族連れが多い。だから子供向けの映画がメインになっているのだと納得した。

だから諦めて「お子ちゃまムービー」2本を観た。東京からの復路は、往路より時間がかかるのでこの2本でちょうどいい長さなのだ。それに日本語吹替え版なので、これはこれで面白いかなと思ったのだ。

「マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋」

Odorumrmagoriumswonderemporium_2 マゴリアムおじさんのおもちゃ屋は創業113年。243歳になるおじさんは引退を考え、店を支配人のモリーに任せようと考えていた。だが、魔法を使えないモリーに不安を感じたおもちゃたちは、おじさんの引退をやめさせようと考えるのだった…

◆タイトル・バックは60年代のブレーク・エドワーズあたりの映画みたいで期待させた。だが、よかったのはそこまで。◆一言でいうと規模の小さい「ナイトミュージアム」。前時代的なおもちゃ屋だが、CGを駆使しても小さな遊園地の楽しさも出せていない。つまりこんなおもちゃ屋があったらいいなとあまり思えないのだ。◆ダスティン・ホフマンが奇抜な衣装で頑張ってるが、お話がつまらなくて残念。◆ナタリー・ポートマン扮するモリーの、ピアニストになる夢はどこへいったの?友達が出来ないザック・ミルズ君は友達が出来ないまま映画は終わるの?とツッコミを入れたくなる。◆会計士役のジェイソン・ベイトマンが魅力がなく、エルメネジルド・ゼニアあたりのレジメンのネクタイをしてエリートを気取っても似合っていない。◆ナタリー・ポートマンの吹替えの声が「友近」に似てて映画に集中出来ず困った(笑)◆未就学児童向けだが、その子たちも果たして喜ぶだろうか?残念なファンタジーである。ミュージカルにすればよかったのにね。

Mr. Magorium's Wonder Emporium (2007)  91mins

「ビー・ムービー」

Odorubeemovie ミツバチの大学を出たバリーは、就職に悩んでいた。なぜなら、ハチの世界では一度決めた仕事を死ぬまで続けなければならないからだ。ある日、外の世界へ出たバリーは人間の女性と仲良くなり、一緒に行ったスーパーマーケットで人間がハチミツを商売にしているのを知る。そのことに怒ったバリーはついに人間の法廷に訴えることにする…

◆「シュレック」を作ったドリームワークス・アニメーションだけあって、シニカルなCGアニメだ。◆ハチになった気分で、空を飛ぶシーンは見てて楽しい。車のフロントガラスに貼っついた虫の視点で描くシーンも出色。◆スティングやレイ・リオッタのカメオ出演が楽しい。◆モラトリアムなバリーがプールにいるシーンは明らかに「卒業」のパロディだ。◆バリーの吹替えを宮川一朗太がやっている。ある意味ぴったり。◆吹替え版はTVキャスターの名前をハチ川クリステルにしたりと、ちとやりすぎ。◆ハチがいるから受粉があり、花も咲くのだ、という自然の生態系を目で見せてくれる。これは、子供たちにもぜひ見せてやりたい、ある意味「格言」めいた映画なのである。

Bee Movie (2007)  90mins

それにしても、ANAのTVモニターはしょぼい。キャセイやシンガポール航空などのモニターは新しいし、映画も新作が数十本あり、インタラクティブだし、どれを観ようかと迷うくらいだ。それに比べてANAは、「なんで今『踊る大捜査線』1, 2やねん!」という感じ。ハイテクの日本なのだから、こういうところで「おおっ」と言わせてほしいね。去年乗ったカナダエアーなんて「パプリカ」やってたよ。映画を選ぶ人間が世界を知ってる「大人」なんだろうね。ガンバッチくれー!

「オリヲン座からの招待状」

旧正月前に仕事で日本に一時帰国した。ANA便の機内上映で観た映画のことを簡単に書いてみる。

Odorutheinvitaionfromodeonjpg 「オリヲン座からの招待状」
以前もこのブログで書いたが、機内上映とはいえ、海外に住んでるとこういう日本映画の小品がなかなか観れないのでありがたい。
レトロ、映画館、宮沢りえ…ぼくの好きなものが並んでる映画なので期待して観た。原作も浅田次郎である。泣くのを覚悟していたが、ラストまで泣けるところはなかった。

子供の頃よく通った、京都にあるオリヲン座閉館の知らせを受けた夫婦(田口トモロヲ、樋口可南子)が、最後の上映会に訪れる。
「二十四の瞳」坂妻の「無法松の一生」「幕末太陽傳」等邦画の名場面も入れながら、その映画館を支えた夫婦と、その弟子の愛を骨子に、映画全盛期から斜陽になり、遂に閉館となる映画館とそれを取り巻いた人々の人生を描く。

惜しい映画だ。出演者もよく、オリヲン座のセットも細部までこだわったもので、懐かしい感じが良く出ている。亡くなった夫がいつもしてくれていた鰹節かきをしながら妻が涙するシーンもいいし、蛍を蚊帳の中で放すロマンティックなシーンも素敵だ。
なのに「もう一つ」なのである。

これは、日本の「ニュー・シネマ・パラダイス」になりえた映画である。だけどなれなかった。それはたぶん前半のきめ細かさに比べ、後半がはしょりすぎたからだと思う。宇崎竜童扮する映画館主が死んで、映画が斜陽になってからの苦労話があまりなくて、唐突に閉館のラスト・ショーになる。それも70年代に閉館するならわかるが、どうやってDVD全盛の今までこんな小屋を維持できたのかが(しかもポルノをかけないで)わからないのだ。

原作が浅田次郎で、映画館を舞台に「ALWAYS 三丁目の夕日」のようなレトロなものを作るというので東映が乗った企画だろう。原作の短編は知らないが、昔のオリヲン座だけの物語にしぼった方が、より原田芳雄(加瀬亮)と中原ひとみ(宮沢りえ)の心情を描け、ラストで泣けたのにと思う。

つくす妻役の宮沢りえがいい(ぼくはこういうのに弱い)。彼女の登場シーン。オリヲン座前をほうきで掃いていて、声をかけられ腰を上げた時の、日差しに写る顔が美しかった。これを観れただけでも「ま、いっか」と思った。ここが一番の見所であった。

The Invitation from Cinema Orion (2007)

116mins

2008-02-07

「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」 Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street

Odorusweeneytodd ティム・バートン監督の新作「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」(Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street)へ行く。今日は香港は旧正月の新年初日でお休み。満員の劇場でこの映画を楽しんだ。

19世紀のロンドン。物語は流刑になった男ベンジャミン・パーカーが15年振りに帰ってくるところから始まる。彼は真面目な理髪師で、美人の妻、生まれたばかりの娘と幸せに暮らしていたのだが、妻に恋横暴した判事によって無実の罪で流刑とされてしまっていたのだ。帰って来た男はスウィーニー・トッドと名を変え、彼の店の大家であるパイ屋の女主人から、妻は自殺し、娘は幽閉されていると聞かされる。怒ったスウィーニーは復讐を誓うが、彼の前に現れた自分の過去を知る男を殺し、それから次々と店の客の喉をカミソリでかっ切って行くのだった…

一言でいうと、<極上の>ダーク・ミュージカル。香港では、カテゴリー3、つまり18歳以下入場不可になっているがその意味はよくわかった。大人のための苦いホラーでもあるから。
「PLANET OF THE APES 猿の惑星」以降、低迷が続いた(ぼくにはそう思えた)ティム・バートンが久々に作ったバートン・テイストのバートン・ワールド。ジョニー・デップとの名コンビが生んだ新たな傑作の誕生である。

モノクロなのか、セピアなのかわからないほどの暗い画面作り。白塗りのいかにも不健康そうな主人公たちのメイク。その中で吹き飛び、流れる血の「赤さ」がここでは芸術的でさえある。ラスト・シーンのあの美しさはなんだ!久しぶりにエンド・クレジットが終わっても席が立てなかったよ。

ブロードウェイでのトニー賞受賞のミュージカルの映画化。スティーブン・ソンドハイムの楽曲は、かつてなく暗いものだが、この悲劇に華を添える見事なもの。

劇場内は、香港人と西洋人の客が半々。西洋人の客は反応がいいから場内は大いに盛り上がった。特にミートパイ屋の女主人(ヘレナ・ボナム=カーター)の店内での"調理"は過剰なほど受けていた。
香港では1月31日から公開になった。広東語の題名は「魔街理髪師」。その日に公開されたものはこちらでいう「正月映画」なのである。作品の質、満足度共に高いものなので、ぜひ当地でもヒットして欲しいと思う。

細かい話だが、ジョニー・デップの歯並びってあんまりよくないのだな(笑)。ティム・バートンとの前作「チャーリーとチョコレート工場」では歯を矯正してる役で、キレイ過ぎたので、余計に目についてしまったよ。けどこの役で、ゴールデングローブに続き、オスカーもあげたいね。歌も演技もホントに素晴らしかったから。歯並び悪いけど(←しつこい!)

Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street (2007)

117mins


2008-02-03

「ジェシー・ジェームズの暗殺」The assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford

Odorutheassassinationfojessejamesjp 香港で1月14日から公開されている「ジェシー・ジェームズの暗殺」(The assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford)へ行く。この映画は2時間40分と長いので、なかなか時間が合わず、やっとこさ行ったのだった。

西部の伝説の男ジェシー・ジェームズ率いる窃盗団は、列車強盗をするべく山に入っていた。一味の一人フランクの弟ロバート・フォードはジェシーを崇拝し、彼の仲間になりたいと願っていた。そして一味に入り、一緒に列車強盗をし、徐々にジェシーとも打ち解けていく。そんな、ロバートがなぜジェシーを殺したのか?なぜガンベルトを外したジェシーを後ろから撃ったのか?映画は時系列にその事実を検証していく。

西部劇というよりこれは心理サスペンスドラマ。2時間以上も緊張した感じが続くので結構疲れた。ドンパチも少なく、前半の列車強盗の後、拳銃を撃つのはせいぜい10発くらいか?
それでも、ブラッド・ピットの「セクシーさ」を抑えたジェシー・ジェームズのいつキレルかわからない演技(ヴェニス映画祭主演男優賞)、ロバート・フォード役のケイシー・アフレック(アカデミー助演男優賞ノミネート)の繊細な演技、そして美しい映像で観る者を引き込んでいく。
だが、やっぱり長い。終わった後トイレに行ったら、アメリカ人らしき白人二人が「テンポが遅すぎるよな…」と話してた。同感。

長いと言えば原題も長い。"The assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford" 訳すと 「卑怯者のロバート・フォードによるジェシー・ジェームズの暗殺」。
「明日に向って撃て」も 原題は"Butch Cassidey and the Sundance Kid" と長かったね。長いといえば、「博士の異常な愛情:または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」とか「マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺」というのもあったね(←こんな「じゅげむ」みたいな長い題名は覚えてスラスラ言えるのに、なんで勉強できんのや!と中学時代親に叱られたっけ・笑)。
話が脱線したが、この映画は確かに長い。だが、じゃあどこをどう切ればいいのかというと切りようもない。だからこの映画はこれで良いのである。ラストの「ロード・オブ・ザ・リング」並みのエピローグもこれで際立つというわけか。

考えてみると、西部で伝説と呼ばれた男たちを描いた映画をぼくは子供のころから観て来たわけで、ドク・ホリディ、ワイアット・アープ、ビリー・ザ・キッド、ジョン・ウェイン(←違うよ!)などの名前は知ってるがジェシー・ジェームズは知らなかった。彼のことを書いた小説が出版され、そこではねずみ小僧のように、金持ちから金を奪い、貧乏人に与えるというヒーローとして描かれたため、ロバートも彼に憧れたのだろう。

見応えのする映画ではあるが、DVDで家で観たら長過ぎてチトつらいかも。アメリカではDVDは既に発売され、先日Hong Kong Recordsで見かけたが、ぼくは手が伸びなかったからな。

The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford (2007)

160mins

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