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2007年9月

2007-09-29

「ヘアスプレー」 Hairspray

Odoruhairsprayミュージカル映画「ヘアスプレー」を観てきた。
香港では、公開されて3週間過ぎたのでそろそろ終わる気配なもので。

映画の印象を一言でいうと、とても出来の良い、大人から子供まで楽しめる、"優等生"的なミュージカル・コメディである。

1962年、バルチモア。ちょっと太ったトレーシーといつもロリー・ポップを舐めてるペニーは、地元のTVで放送される「コーニー・ロリンズ・ショー」に夢中。学校が終わると一目散に家に帰り番組を見ながらステップを踏む毎日。運良くオーディションに合格したトレーシーはあっという間に人気者になる。そして友人である黒人たちがTVに出れないことに抗議し、彼女たちは行動を起こすが…

ご存知の通り、1988年のジョン・ウォーターズの映画→2002年ブロードウェイ・ミュージカル化→2007年再映画化、という「プロデューサーズ」と同じような歩みでミュージカル映画になった。

1988年のオリジナルは、それでも1960年代の踊りを忠実に再現していて、特に黒人クラブの踊りなどは、今回のミュージカル版よりも渋い。
物語が、コーニー・ロリンズ・ショウという若者のダンス番組を中心に作られているので、踊りは不可欠。なので、ミュージカル化はしやすかったと思う。

2007年ミュージカル版は、主役のニッキー・ブロンスキーがダニー・デビートそっくりで、最初は実の娘か?と思った。けど違います。
オリジナルでは本物のゲイのディヴァインが演じたトレーシーの母親を、ジョン・トラボルタが演じてる。踊りは確かにうまいが、かわいい女を演じようとすればするほど、ひいたなぁ(笑)。夫役のクリストファー・ウォーケンとのキスシーンがなかったのは神に感謝したほどだ。

オリジナルではブロンディーのデボラ・ハリーが演じた悪役を、ミッシェル・ファイファーが嬉々と演じている。ショウの司会のジェームズ・マースデンは「アリー・myラブ」でも歌ってたのでうまいのは知ってたが、今回は完全にはまり役。クィーン・ラティファは貫禄の上手さ。黒人の若いキャストも圧倒的。総じて黒人たちのダンス・シーンの方がよかった。

黒人(ニグロ)デイの放送終了に端を発して差別撤廃のデモを行い、テレビの放送中に黒人と白人が交わる瞬間をダンスを通して見せる場面は感動的であった。

キャストが素晴らしくて楽しくて良い映画である。点数で言うと80点くらいかな。けど、ぼくにはあまりに健全過ぎて、点数で言うと68点くらいのオリジナルの方が好きかな。

Hairspray (2007)

Hairspray (1988) DVD

Wide Screen, English 5.1 Surround, 92mins

2007-09-25

「地球の危機」DVD (世界警告版!)

1960年代「サンダーバード」に代表される美しいフォルムのマシンが登場する空想科学物は男の子たちの心を熱くした。アメリカのドラマ「原子力潜水艦シービュー号」もその一つ。
ドラマはどんなだったか、ちっとも覚えてないが、シービュー号が海の中を進む絵はかっこよくて、よく覚えている。
そのドラマの元となったのが、アーウィン・アレンが作った映画「地球の危機」(Voyage To The Bottom Of The Sea)である。
この1961年製作の映画は、シービュー号の出てくるシーンはとても良いのだが、ドラマのシーンが駄目駄目で、突っ込みどころ満載の「トンでも映画」なのだ。が、今回、レストアされ再発売された。

なぜか?

それは、カバーアート(大好き、こーゆー絵)を見てもらうとわかるが、タイトルの下に「Global Warning Edition(世界警告版)」と書いてある。これは何かというと地球温暖化の警告なのである。

この「地球の危機」の物語は、ヴァン・アレン帯(地球を360度ドーナツ状に取り巻く放射線帯)の異常により、空が赤々と燃え、地球の温度が急上昇。原子力潜水艦シービュー号に乗船する科学者であり提督は、そこへ核ミサイルを撃ち込むことによって地球の危機を救おうとする… というもの。

映画公開から46年を経て、地球はオゾン層の破壊による温暖化の危機を迎えている。
本DVDの特典映像の一つ "Science Fiction: Fantasy To Reality"によれば、作家ジュール・ヴェルヌは空想上の未来の夢物語を描いていたが、H.G.ウェルズ以降、SFは、戦争や原爆の発明による、人類自ら地球を滅亡へ向かわせるのではないかという暗いものに変わって行く。そして現在、テクノロジーの進化によりもたらされた地球温暖化、生態系の変化、自然災害により地球は危機的な状況になっている。「デイ・アフター・トゥモロー」は、果たして空想の産物だろうか?
SFとはサイエンス・フィクション(Science Fiction)の略であるが、それがサイエンス・ファクト(Science Fact)になってはいけない、という警告である。

この映画のDVD再発売により地球温暖化に警鐘を鳴らし、それも商売にしてしまおうというアメリカンメジャー(20世紀フォックス)のしたたかさを感じつつ、ドラマの中で、国連を無視してまで(世界のためと)核兵器を使おうとするアメリカの「ミーイズム」は40年以上たってもちっとも変わっておらず、一番考えるべきは京都議定書を無視し続ける現在のアメリカ大統領ではないのか?とツッコミを入れたくなった。

もっと世界に警鐘を与える、わかり易くて怖いメジャーなハリウッド映画の出現が必要かも知れない。「新聞を読まない」と平然と言い放つ今のアメリカの大統領に見せるためにもね!

Voyage To The Bottom Of The Sea (1961)

Format: Aspect Ratio 2.35: 1
Audio: English, 4.0 Dolby Surround, Dolby Surround
Future Running Time: 105 mins
Region: 1

(Special Futures)
Commentary By Author Tim Colliver
Science Fiction: Fantasy To Reality Documentary
Interview With Barbara Eden
Production Art, Production Stills & Original Prop Galleries
Original Theatrical Trailer
Original Exhibitor's Campaign Manual
Poster and Lobby Card Gallery

2007-09-23

「砲艦サンパブロ」 DVD (ロードショー・ヴァージョン!)

嬉しいことに、スティーヴ・マックイーンの「砲艦サンパブロ」が新しく2枚組で発売された(アメリカ盤)。

今回の特典映像にはなんと、本作が公開されたときに作られた「ロードショー・ヴァージョン」が収録されている。ロバート・ワイズ監督、リチャード・ザナック両氏の解説によれば、当時「超大作」と呼ばれた映画はまず都会の大劇場で前売り・指定席制でロードショーしてから、劇場版が公開されたのだと。
35年くらい前までは、日本でも大都会で公開された映画が地方へ順番に下りてきたもの(だから地方の映画館で観ると、傷だらけで、ぶつ切りの画面がしばしばだった)だが、アメリカのロードショー・ヴァージョンが違うのは、劇場公開版より長いのである。この映画も、我々が知ってるのは183分だが、ロードショー版は196分である。
さっそくロードショー・ヴァージョンを観てみた。が、あららら、残念ながらレストアされてなくて、画面が赤茶けている… さすがのぼくも、これで3時間16分観るのはつらくて、途中で断念しましただ。とほほ。

1926年の中国。アメリカの砲艦サンパブロは揚子江沿いで駐留していた。大きな問題もないので、異国の地で、乗組員たちはのんびりと乗務していたが、中国国民党と学生たちの諍いが始まり、サンパブロ号と乗組員たちは否応なく歴史の大きな渦の中に巻き込まれていく。

見応えのする映画だが、長いし、内容も暗い。マックイーンの映画にしてはアクションも少ない。だが、彼の演技としてはベストだと思う。
戦艦のチーフ・エンジニアとしてサンパブロ号に乗り込むマックイーン。エンジン・ルームのセットがかなり精巧に出来ていて、乗船してすぐにそこを訪れ、触りながら「ハロー、エンジン」と語りかける。エンジニアの心情を現した見事なシーンである。大人になってから再び観て、その良さがわかった。

このDVDは、カバーアートもかっこいいし、箱と中身のカバーアートのデザインが違うのも嬉しい。
付録でロビーカード4枚、復刻版のパンフレット(ミニサイズ)が封入されている。

これは日本版もぜひ発売して欲しいなぁ。日本製のDVDは、20世紀フォックスの担当者が一番「わかってる」気がするからなぁ。ぜひTBS「月曜ロードショー」で前・後編でやったときのスティーヴ・マックイーン=宮部昭夫の吹替ヴァージョンを収録お願いしまっす!日本版は、(月曜)ロードショー・ヴァージョンでもいいからっ!

The Sand Pebbles (1966)

(DVDの詳細は以下の続きをクリック)↓

       

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2007-09-21

「パンズ・ラビリンス」 DVD

Odoru_panslabyrinth_2

日本で10月に封切られる「パンズ・ラビリンス」。香港では、今年2月頃公開され、春頃にはDVDになっていたと記憶している。とにかく、この傑作が日本で公開されることをまず喜びたい。

主人公が10歳くらいの少女なので、最初は楽しいファンタジーかなと思ってて、子供を連れて観に行こうかと考えていたのだがかなわず、DVDを買って見たら、これがアメリカではR指定(17歳以下入場不可)になっていたので、胸をなでおろした。

これは、子供に見せるにはちょっときつい、大人向けの寓話である。
フランコ総統の圧政によるスペイン内戦時、少女オフェーリアは、母親の再婚相手の将校がいる田舎の奥深い山中の軍用地へ引っ越す。そこで、彼女は妖精に会い、森の中の迷宮へ入っていく…

衰弱していく母、非情な継父、レジスタンスと軍との戦い、森にかこまれた生活… 幼い少女がファンタジーの世界に没頭し、のめり込んでいくのは自然の成り行きである。
現実があまりに過酷だと、人は何かに「逃げる」。そうすることによって精神のバランスを保とうとする。ましてまだ無垢な少女には過酷すぎる現実…
やがて少女は見えないものが見えてくる。妖精たちが彼女に話しかけ、「貴方は地下世界のお姫様なのだ」と伝える。少女は、パン(牧羊神)の指示に従い、地下世界へ戻るため三つの試練に立ち向かおうとする。

SFXとドラマの幸せな(見事な)融合。スペイン内戦時のレジスタンス活動の殺戮と抵抗の場面があまりに生々しく、それによりアメリカではR指定になったが、その美しい映像と、少女の母を思い、産まれたばかりの弟を思う気持ちが胸を打つ。

少女が見る森の中の迷宮の世界は、森の神を信じる我々日本人には馴染み深い感覚である。道のそばにある石像などは、お地蔵さんのようなもの。出てくる妖怪たちの中で、大蛙などは「赤影」で出てきたものを思い出した。
監督のギルレモ・デル・トロは、おたくみたいだから「となりのトトロ」などの影響も受けてるのだろう。少女が洞窟に入っていくシーンなどは、「メイちゃん」を連想させる。

とまれこの作品は、今年の収穫の一本である。各種映画賞のベストテンにはかならず入るだろう。語るに足りる名作だと思う。映画館でぜひ。

Format: Aspect Ratio 1.85:1
Audio: DTS-ES 6.1 ,Dolby Digital 5.1 EX
Language: Spanish (English, Spanish Subtitles)
Future Run Time:  Approx 119 mins
Region: 1

(Special Futures)
Video prologue by director Guillermo del toro
Feature audio commentary by director Guillermo del toro
Marketing Campaign: Poster Art, Teaser Trailer, Theatrical Trailer, TV Spots

Pan's Labyrinth (2006)

2007-09-18

「ウェルカム・トゥ・グラインドハウス/ソニー千葉 二本立!」 DVD

本物のグラインドハウスで上映されていたソニー千葉(千葉真一)の映画二本立DVDである。一本目は"The Bodyguard"(ボディガード牙)、二本目は"Sister Street Fighter"(女必殺拳)。

70年代、子供だったぼくには、TV「キーハンター」の千葉真一は強烈にかっこよかった。日本で初めてのアクションスターだった。
ブルース・リー主演の「燃えよドラゴン」('73)が日本で<まさかの!>大ヒットを記録したので、東映は千葉真一主演の和製空手映画を量産する。
中学生だったぼくは、小遣いも少なく、映画を見るなら洋画の方がいいや、と明らかにB級の東映モノはあんまり観に行かなかった。(それをこのトシになって、DVD買って観るというのは何なのだろうと思う<笑>)
しかし、そのB級東映映画は、海を渡り、グラインドハウスと呼ばれるエログロB級映画専門館で人気を博していた。アメリカ人にとっては、カラテものなら香港だろうが、日本だろうが、関係なかったのだろう。

そのソニー千葉の映画を気に入り面白がって観ていたのが、クェンティン・タランティーノ。彼の初脚本を映画化した「トゥルー・ロマンス」でも、主人公のカップルが出会うのがグラインドハウス。上映しているのは、ソニー千葉の三本立だった。

"The Bodyguard"は、梶原一騎先生の原作漫画「ボディガード牙」の映画化。主人公のソニー千葉は、ニューヨーク帰りの空手の達人である。
タイトルバック、林の中で、空手の型を練習する面々。教えるのは大山増達先生!なのに、かけ声が「イヤー!」とか「トゥー!」ではなく、なぜか「チーバ!」なんである。
そう、これは英語吹替版。我々「空手バカ一代」を読んで育った人間からすると、いくらなんでも失礼じゃんと思う(笑)。

日本公開のオリジナルを観てないので、何とも言えないが、アメリカで手を加えたようで、ニューヨークのマフィア抗争が、日本へ波及する物語であるが、ニューヨーク・ロケのシーンもとってもチープで楽しめる。

"Sister Street Fighter"(女必殺拳)は、今や長渕剛夫人、志穂美悦子(スー・シオミ)主演のカラテ映画。70年代当時、千葉真一率いるジャパン・アクション・クラブにいた志穂美を売り出そうと企画されたものだったと記憶している。
アメリカでは、ソニー千葉の"Street Fighter"(激突!殺人拳)シリーズのように思われているが、実際は別の企画。
これは、タイトルバックの文字が日本語なので、おそらくオリジナルを吹替えただけのものだと思う。悪役にいちいちテロップが出て、特撮ヒーローものみたいで笑える。

このDVDには、予告編もついてて、一本は"Ninja Wars"(伊賀忍法帖)だった。渡辺典子のデビュー作だけど、アメリカではグラインドハウスでやってたとは…。

こうやって観てみると、我々が70年代に行ってた田舎のしょんべん臭い「東映」系列の映画館は、実は「日本のグラインドハウス」だったんだな。もし、アメリカで映画「グラインドハウス」が大ヒットしてたら、続編は「キル・ビル」みたいなものではない、ちゃんとしたソニー千葉ものだったかも知れないのに。残念である。題名は、ひょっとして「ビバ!チバ!」(←"The Bodyguard"のポスターに書いてある)だったりしてね(笑)「チーバ!チーバ!」

Welcome to The GRINDHOUSE "Sonny Chiba Double Feature" Starts Today!

Welcome to the Grindhouse: The Bodyguard/Sister Street Fighter
Welcome to the Grindhouse: The Bodyguard/Sister Street FighterSonny Chiba

Bci / Eclipse 2007-08-14
Sales Rank : 30775

See details at Amazon
by G-Tools
Welcome to the Grindhouse: Dragon Princess/Karate Warriors Welcome to the Grindhouse - Black Candles and Evil Eye Welcome to the Grindhouse: Malibu High/Trip with Teacher Welcome to the Grindhouse: Don't Answer the Phone/Prime Evil Welcome to the Grindhouse - The Teacher and the Pick-Up

2007-09-13

「デス・プルーフ in グラインドハウス」 DVD 2-Disc スペシャル・エディション

カナダ出張から帰り、久しぶりに Hong Kong Records を覗いたら、あんと!「デス・プルーフ in グラインドハウス」のアメリカ盤DVDがあんではないの!即買いしてしまいましたとさ。

先週、「グラインドハウス」で観たばかりの「デス・プルーフ」だが、また観てしまった。近年こんなに何度観ても楽しめる映画はなかったよ。DVDが買えて素直に嬉しかった。

あの、ゾーイ・ベルが鉄パイプを持って、ダッジ・チャレンジャーにハコ乗りになって走っていくとこは何度観てもかっこいいし、「行けぇーっ!」と心で叫んでしまう。
なんで、こんなに興奮してしまうのだろう?と考えていたが、理由がわかった。昔、子供の頃、TVで毎週見ていたプロレスにノリが似ているのだ。
レフリー沖識名の目を盗んで、さんざん外人組にいたぶられ、血だらけになった吉村道明が、やっとのおもいでアントニオ猪木にタッチした時の興奮と同じなのだ。(まさに「アントキノ猪木」である。)
だから、ラストの「かかと落とし」は、ぼくの中では、カウント・スリーが入った時の痛快な気持ちと同じテンションになって、アドレナリンがブリブリ出てしまうのじゃろう。

特典映像を眺めていると、不世出の"おたく"天才監督の映画だけに、タランティーノ本人が語ること語ること。
例えば、ラスト20分の、掛け値なし、映画史上に残るカーチェイスを作り上げた4人のスタントマンにスポットを当てた Stunts On Wheels では、伝説のスタントマンから新鋭のスタント(ブラック)ウーマンを使って映像を撮れた喜びを語る。
Kurt Russell As Stauntman Mikeでは、憧れのカート・ラッセルを使った喜びをまた語る。
Introducing Zoё Bell では、「キル・ビル」で使って惚れ込んだ"女マックイーン"ことゾーイ・ベルの発見と演技を褒める。
Finding Quentin's Gals, The Guys Of Death Proof では出演者一人一人をまた褒める。
もーほんとに自画自賛とはこのことである。しかし、彼の映画を愛してやまない気持ちと、スタントマンやスタッフの人間に対する「敬意」は、この楽屋裏の雰囲気を見ているだけでも感じられる。
信頼しきっている編集人サリー・メンケには、出演者たちに「ハイ、サリー」と一言ずつ言わせるサービスぶり(それをまた編集したものがQuentin's Greatest Collaboratorで見れる)。こういう気配りが、いい映画を産むのだろう。

カート・ラッセル起用は、ロバート・ロドリゲスと、「『プラネット・テラー』は、ジョン・カーペンター監督の傑作『ニューヨーク1997』と『遊星からの物体X』の間に撮った感じのものにしよう」と話し合ってるときに決めたのだと。わっかるよなぁ、その感覚。カート・ラッセルにとっても、この「デス・プルーフ」は代表作の一本になったのではないか。

特典のポスターギャラリーは、世界の「デス・プルーフ」公開時のポスターが見れるが、日本のだけは、チアリーダーのメアリー・エリザベス・ウィンステッドがフィーチャリングされていてアイドル映画かいな、と思った。さすが、昨日辞任したお坊ちゃま総理の後は、「おたく」が総理になりそうな国だけのことはあるなぁ。(納得)

Grindhouse Presents, Death Proof - Extended and Unrated (Two-Disc Special Edition) (2007)

仕様は以下の通り

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2007-09-11

「グラインドハウス」USAヴァージョン

Odorugrindhousejpeg_2

カナダ、モントリオールへ出張で行った。お陰でブログの更新がしばらく出来なかったが、収穫があった。泊まったホテルのペイTVを眺めていたら、なんと「グラインドハウス」とあるではないか!

ぼくは香港で、「プラネット・テラー」「デス・プルーフ」共”単品”で既に観てるのだが、3時間11分の全米(及びカナダ)公開二本立ては、DVD化もされないとのことなので、どうしても観たかったのだ。

冒頭"A Rodriguez/Tarantino Double Future"(ロドリゲス/タランティーノ二本立て) とテロップが出て、右から左へ流れる"GRINDHOUSE"というタイトルにわくわくする。
予告編「マチェーテ」に続き「プラネット・テラー」本編の上映。この辺は単品で観たヴァージョンと同じだ。
「プラネット・テラー」が終わってから、お楽しみの予告編3本が入る。
一本目は「ナチ親衛隊の狼女(Werewolf Woman of the SS)」ニコラス・ケイジがフー・マン・チューになって大口を開けて笑う。二本目は「ドント(Don't)」ヘルハウスのような家に入ると、頭を割られる。だから Don't (do it!)。ここでテキサス料理だかのレストランの広告が入る。料理の写真がとってもまずそうなので笑った。三本目は「感謝祭(Thanksgiving)」感謝際の百面鳥の代わりに人間の丸焼が食卓へ並ぶ。
まあ、どれもチープな作りで、あんまり観たいと思わせないところがご愛嬌。

一本目と二本目の予告編の間だったと思うが、ワーナーテレビジョンのマーク(映画と同じロゴ)が出た。この映画はワーナー配給ではないので不思議である。

その後、「一部リールが見つからなくてすみません」とテロップが出て「デス・プルーフ」の上映となる。
「プラネット・テラー」は単品で観たときとほとんど違いがわからなかったが、「デス・プルーフ」は結構カットされていた。まず、タランティーノがやっているバーで、茶色のホットパンツのお姉ちゃんが踊るセクシーダンスがばっさりないし、スタントマン・マイクが次のターゲットにする、スタント・ウーマンたちに最初に合う、コンビ二みたいなところの駐車場のあの白黒からカラーに変わる見事なシーンもなかった。
映画としての出来は、「プラネット・テラー」より「デス・プルーフ」の方が数段良いのだが、現在日本で公開中の単品の「デス・プルーフ」が「グラインドハウス」版よりいいと思う。

アメリカの「バラエティ」のサイトに、「なぜ『グラインドハウス』は興行的に惨敗したか」というスレがたっていて、読むと面白い。
多くの人が指摘していたのは、アメリカではイースター・ホリディという家族そろって過ごす時期に、こんな18禁のおたく向けで、しかも3時間を超える映画を上映しても誰も観に行かないよ、というものであったが、二本立てだと知らずに一本観て帰る客も多かったようで、「デス・プルーフ」を最初に上映すべきだったとのコメントもあった。

タランティーノは「キル・ビル」Vol1、Vol2を一本にまとめた「Kill Bill - The Whole Bloody Affair」のDVDをアメリカで11月頃に発売するとのことだが、それなら最初から一本で見せてくれりゃぁいいのに。また買わにゃならんがな。「グラインドハウス」にしても「キル・ビル」にしてもワインスタイン兄弟(プロデューサー)のあこぎな稼ぎ方ですな。

GRINDHOUSE (2007)

2007-09-02

「ショートバス」 DVD

Shortbus (Unrated Edition)
Shortbus (Unrated Edition)

「ヘドウィグ・ウイズ・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の「ショートバス」である。香港では、7月('07)にDVDで発売になった。

こーゆー20代、30代向きの映画は、40代のおっちゃんには、どうやって話していいかわからないが、ちょっとトライしてみよう。

ネタバレなので、念のため。

オープニングで、紙箱で作ったようなニューヨークのビル郡の中、光のともった一室にカメラが入っていく。ここで、この映画はファンタジーなんだよ、という監督の意図を受け取らないと、以後つまらないことになる。

のっけから、素っ裸の男(美形)が自分のペニスをビデオで撮っている。それを覗き見する隣のビルの若い男。素っ裸の男はゲイで、彼氏と住んでいるが何か心に刺さっている。セックスカウンセラーの女性は、夫と激しい体位でセックスをするが、いつもオルガスムスを得られない。出張SM嬢は、人をいたぶり興奮させるが、自分は少しも満足感は得られない。
そんな、愛にすこし飢えた人々が集うのが、「ショートバス」と呼ばれるサロン。そこでは、3P、4P、ホモ、レズ、SMなどは、当たり前。人々は相手と出会い、ゲームに興じ、語り合い、酒を飲み、セックスもする。

こうやって書くと、酒池肉林のポルノ映画の世界を想像するかも知れないが、あまりいやらしく感じないのだ。それは、ユーモアもあるが、撮りかた自体が、観るものを興奮させるように撮ってないからだろう。

香港版は、薄いボカシが入る。おっちゃん(ストレート)にとっては、ボカシが入るから幸いで、男性の3Pなんて、ボカシなしでは見れないよ、ほんと(笑)。ここは、面白い場面ではあるのだが、あれがモロだったら顔をそむけたと思う(なんせおっちゃんは「ブエノスアイレス」も冒頭2分で観るの止めたくらいだから)。ここなんかは、新宿2丁目界隈では大受けだと思う。だってイケメン三人のシーンだものな。

ショートバスの中で、ローターの先をあそこに入れて、コントローラーを旦那に持たせるというシーンがあるが、日本では10年以上も前からAVなんかでそんなのやってるから、別に目新しいものではない。

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の前作「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、"異形の者"としての主人公へドウィグの苦しみを、哀し気に綴り、ホモではないおっちゃんも理解は出来た。だが、今回は、正直言っていい映画なのか、悪い映画なのか、判断が出来まへん。

上でも書いたが、これはファンタジーなんである。何でもありの現代においては、だからこそ人として傷つくことが多々ある。誰でも受け入れ癒してくれるサロン、それがショートバス。そんなサロンが本当にあったらいいな、ということなのだろう。

ある意味、この映画はリトマス試験紙のようなものかもしれない。ボクは40代後半だが、この映画に出てくるようなことでは興奮しないし、感情移入も出来ない。それが「健全な成長」だと思うのだ。
健全な成長とは、それ相応の年代に、それ相応のことをするということだ。だから、ボクはそーゆーことは経験済みだから「だからどうしたの?」という気になってしまう。(←ホモとかSMは別にして)

それにしても、21世紀になったら、映画もここまでモロになってくるんだな。おっちゃんの世代は、「ラスト・タンゴ・イン・パリ」なんていう芸術映画でもショックだったのに。
今、ヴィスコンティが生きていたら、もの凄ーーいものを撮ったかもと想像した。そしたら淀川長治先生興奮しっぱなし!だったかもね。なんて(笑)

(アスペクト比 1.78:1、ドルビーデジタル5.1/DTS 5.1、特典なし)

Shortbus (2006)

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