« 2007年7月 | トップページ | 2007年9月 »

2007年8月

2007-08-27

「さらば、ベルリン」DVD

ジョージ・クルーニーとスティーヴン・ソダーバーグ監督のコンビ作「さらば、ベルリン」"The Good German"である。このDVDは香港では6月に発売されていたが、買ったまま観てなかったのだ。

1945年、ポツダム宣言が出る直前のベルリン。アメリカの記者が数年振りにベルリンを訪れる。アメリカ区域やソビエト区域に分断されたベルリン市内で、主人公が運転手として雇った男が何者かに射殺される。かつて愛した女がその男のオンナになっていたこと、その不信な死、謎の男の存在とは…
サスペンスなのであまりストーリーはかけないが、モノクロ、スタンダード、スクリーン・プロセス、ワイプの場面転換など絵作りは明らかに40年代のフィルム・ノワールを意識している。

古い映画好きのぼくとしては、とても期待して観たのだが、はっきり言って期待外れ。最初から最後まで、いいなあ、とか、かっこいいなぁ、と感じるところは一つもなかった。フィルム・ノワールを気取るなら、一場面くらいは「渋い」と思わせる場面を見せてほしかったな。

デジカメで撮っているのか、照明のせいなのか、白黒のコントラストが強くてのっぺりとした絵になってる感じがした。白黒映画のいいところは、実は「灰色」の部分なんじゃないかなと最近思う。
ま、こんなことを思うのは、フィルム・ノワールを見過ぎた弊害。ハンフリー・ボガードもの、「深夜の告白」など40年代の<本物>を見た人には食い足らないと思う。

ケイト・ブランシェットが、ローレン・バコールばりの低い声で頑張っているが、「さらば愛しき女よ」のシャーロット・ランプリングまでもいってない。頑張ってるんだけどなぁ…「ブラック・ダリア」のヒラリー・スワンクよりはマシだけど(笑)。

残念だが、例えるとイミテーションの真珠である。本物の輝きはない。同じジョージ・クルーニーのモノクロなら、「グッドナイト&グッドラック」の方がずっと良い。

題名がなんで「さらば、ベルリン」なの? "The Good German"に意味があんのに…。ラスト・シーンの「カサブランカ」を気取った飛行場のシーンで売りたいから?ま、同じワーナー映画だけど、出来はほど遠いけどね。

(アスペクト比 1.33:1、5.1chドルビーサラウンド。特典はナシ。カバーアートはアメリカ盤)

The Good German (2006)

2007-08-23

「踊る大紐育」MGMミュージカル On The Town

8月23日はジーン・ケリーの誕生日。ターナー・クラシック・ムービーズ(TCM)は、スター・バースディと称して、その日に生まれたスターの映画を放送する。この日はケリーの映画4本(「ブリガドーン」「踊る大紐育」「リビング・イン・ア・ビッグウェイ」(未)「錨をあげて」)が放送された。

Onthetownodoru_2で、この「踊る大紐育」である。ぼくの書いている誤字・脱字・駄文満載のブログ「踊る大香港」はこの映画の題名からとらせてもらったので、今回はこの映画のことを書かざるを得ないだろう。

ちょいと余談で、題名の話をさせてもらうと、ホイチョイの「私をスキーに連れてって」('87)は、日本未公開のMGMミュージカル「私を野球に連れてって」のもじりで、それを受けてフジのTVドラマ「踊る大捜査線」('97)はこの「踊る大紐育」から題名をつけたのだろうとぼくは睨んでいる。
あと、「紐育」と書いてニューヨークと読める若い人はいないと思う。ぼくも「ひもいく?」と読んでいた。ハハハ。「巴里のアメリカ人」の「巴里」(パリ)も「ともさと」と思ったな。ガハハ。(そら誤字が多いはずだわ)

1975年、「ザッツ・エンタテインメント」で初めてこの「踊る大紐育」のフーテージを観たとき、わ、面白そう。絶対観たい、と思った。画面では、ジーン・ケリー、フランク・シナトラ、チャールズ・マンシンの三人の水兵が、ニューヨークの観光名所をバックに「ニューヨーク、ニューヨーク、イッツアワンダフルターン」と歌ってた。
その後、念願かない初めてこの映画を観たら、冒頭にこの歌「ニューヨーク、ニューヨーク」があるではないか!ぼくは悪い予感がした…というのも、「ザッツ・エンタテインメント」に出てきた各フーテージはその映画の一番面白いところばっかりなので、「私を野球に連れてって」のように冒頭だけ面白いのかと思ったのだ。が、この映画の場合は良い意味で違っていた。

水兵たちが、一日の休暇でニューヨークを存分に楽しみながら恋もしようという単純なストーリー。その中に、テンポよくミュージカル・シーンもコメディも入ってくる楽しい構成で、観るものを飽きさせない。スタンリー・ドーネン=ジーン・ケリーのコンビが最初に放ったスマッシュ・ヒットであり、これが後のミュージカル・コメディの金字塔「雨に唄えば」に繋がっていくのである。

「錨を上げて」でもケリーと共に水兵になったフランク・シナトラは、晩年、ライザ・ミネリからぶん取った、マーティン・スコセッシ監督「ニューヨーク・ニューヨーク」の主題歌を持ち歌にしていたが、ラスベガスのライヴを聴いていると、イントロの部分で、この「踊る大紐育」の歌を "New York, New York, It's a Hell of Town" と歌詞を変えて歌うのである。元歌を知っていると笑えるところだ。

今日のTCMでは、映画と映画の間に、ジーン・ケリーの名場面集と共にシド・チャリシーやドナルド・オコンナーたちによるケリーの思い出話を聞く事が出来た。こーゆーところがこの放送局の良いところなんだよな。ジーン・ケリーはアメリカの宝だったんだと改めて思った。

On The Town (1949)

2007-08-21

「リリー」MGMミュージカル Lili

映画「リリー」がターナー・クラシック・ムービーズ(TCM)で放送された。TCMは、毎月一人の監督の特集を組んでおり、今月はチャールズ・ウォルターズ。たぶんコアなミュージカル・ファンでないと、名前を知らないと思うが、MGMミュージカル全盛時に、「イースター・パレード」「上流社会」「ジーグフェルド・フォリーズ」などを撮った監督である。
残念ながら、彼の撮った「サマー・ストック」「グッド・ニュース」など結構出来の良いものが日本では公開されなかったので、ヴィンセント・ミネリやスタンリー・ドーネンほど名前が売れてないのも事実である。悪くない監督なんだけどね。

Lliliodoru_2 さて、「リリー」である。主演は、レスリー・キャロンとメル・ファーラー。
上映時間はたったの81分。小さなミュージカルだが、その年のアカデミー賞監督賞や主演女優賞のノミネート作品である(受賞は、歌曲賞のみ)。

物語の舞台はフランス。親を失った16歳の少女リリーが、ふとしたことで知り合ったカーニバル(移動サーカス&遊園地みたいなもの)のマジシャンを好きになる。彼を慕って同じカーニバルで働くが、失敗ばかりで首になり、会場内の高いはしごの上から身を投げようとしたところ、人形劇の人形たちがやさしく話しかけて来て、自殺を思いとどまる。その後、その人形とリリーの即興の掛け合いが、カーニバルで人気となるが、マジシャンに失恋し、人形の声をやってるポールとも仲違いをし、リリーはカーニバルを去って行くのだが…というもの。

人形を操っているポールを演ずるのが、メル・ファーラー。彼はリリー(レスリー・キャロン)が好きなのだが、片足が悪く、屈折した性格で、素直に言えない。人形を通してしか自分の気持ちを伝えることが出来ない悲しい男なのだ。リリーは、無垢な少女なので、そんな気持ちに気づかずマジシャンに夢中になる。
レスリー・キャロンは、16才というには無理があるが、少女からオンナに変わるときの危うさ。ちょっと悪いプレイボーイに惹かれる世間知らずな少女の気持ちをよく現している。

ミュージカルとはいえ、ミュージカル・シーンは、3場面ほどしかない。「ザッツ・エンタテイメントPART2」で、使われたのは、人形と「ハイ・リリー・ハイ・ロー」を唄う場面だが、この映画のハイライトは、実はラスト、リリーが幻想の中で4体の人形と道を歩きながら踊る場面なのである。
一人ずつ人形と踊っていると、途中でポールに変わる。ここで踊る彼は、足が悪くない。このダンスを通して初めてリリーは、ポールの自分への想いを知る。
長身のメル・ファーラーと背の低いレスリー・キャロンのダンスは絵になるのだ。メル・ファーラーは意外とかっこいい。オードリー・ヘプバーンが惚れたのもうなずける。

この映画は、当時のMGMミュージカルとしては珍しく、登場人物のキャラが暗いのだ。リリーにしてもポールにしても屈折し、それぞれ愛情に飢えている。
それでも小品ながら、チャーミングなミュージカルである。アメリカでもDVDが出ないのが不思議?な映画だす。

Lili (1953)

2007-08-17

「Mr.ビーンのホリディ」(原題)DVD Mr. Bean's Holiday

Mr.ビーンの映画第二弾「Mr.ビーンのホリディ」DVDが香港で発売された。当地では、春休みに映画が公開され、夏休みにDVDになった。
両方とも子供にせがまれ観たわけだが、Mr.ビーンなんてもう古い、と言わずまぁ観てほしい。

このブログで、5月28日に「カンヌ映画際とMr.ビーン」という題名で少し触れたが、今回DVDで再見して、意外な善戦というか、コメディ映画としてまあまあ出来がいいと思ったよ。

今回は、教会のバザーで「フランス・カンヌ旅行」が当たったビーンが、途中、親とはぐれてしまった男の子と、誘拐犯と間違われながら、様々な方法でカンヌへたどり着くまでを描いたロード・ムービーなのだ。

財布をなくしたビーンがお金を稼ぐため、フランスのどこかの村の市場で、プッチーニの「私のお父さん」の”あてぶり”をするところは、ローワン・アトキンソンの可笑しさと才能を再認識させてくれる笑えるシーンだし、自転車をこいで、ツール・ド・フランスばりの自転車チームに勝っちゃうところとか、南仏ののどかな長ーい一本道で、ヒッチハイクをしようと指を立てるが、遠くに見えるオートバイがいつまでたってもバタバタと音だけして、なかなかたどりつかないギャグとか、映画ならではの<見せる>笑いもあり、結構いい線いってるのだ。ラストも、カンヌのビーチで「ビヨンド・ザ・シー」フランス語版をみんなで大合唱して、楽しい終わり方である。

DVDのメイキングでも、ローワン・アトキンソンが語っているが、ビーンがフランスへ行くことによって、言葉が使えない状況となり、ビーン本来の動きで見せる笑いに集中することが出来たため、ロンドンからカンヌへ向かう珍道中が自然で、しかも無理なく笑いをとることが出来る。イギリス人ビーンの異文化交流である。

前作「ビーン」が失敗した理由は、ビーンが高名な美術評論家(だっけ?)に間違われて、名画を台無しにするというものだったが、舞台をアメリカにしてしまったために会話が成り立つので、TVで培った、パントマイムのようなショート・コントをうまく繋いでいくことがしづらかったからなんじゃないかと思う。ビーンの面白さが半減しちゃったよね。そういう意味では、今回の方が数倍良い出来である。

フランスを舞台にしているだけあって、ジャック・タチの「ぼくの伯父さんの休暇」を連想させ、「のんき大将」へのオマージュもある。僕は、ルイ・ド・フュネスを思い出した。
カンヌ映画祭の協力で、実際のカンヌ映画際のレッド・カーペットで撮影されたシーンもある。ここでは、退屈な映画を上映する監督役のウィリアム・デフォーが可笑しい。

日本での公開がいつかは知らないが、もし、DVDスルーになったらもったいないと思う。劇場で大笑いできる作品だから。特に子供は喜ぶと思う。共演のフランス女優エマ・ドゥ・コーヌが「ビーンは私のチャップリン」というように、今回の映画は、世界中の人が言葉を抜きにして笑えるという意味で、コメディの王道だと思う。

この"異文化交流路線"で、ビーンに日本や他の国へも行ってほしいが、英国の映画雑誌によれば「ビーンを映画で演ずるのは今回が最後」とアトキンソンが言っているので、これで終わりかも知れない。ま、「ボラット」なんてのが出てくる時代には、ビーンがとっても健全に見えちゃうんだけどね(苦笑)。

(アスペクト比1.85:1、5.1サラウンド。カバーアートは英国盤のもの)

Mr. Bean's Holiday (2007)

2007-08-15

え!?「グラインドハウス」USAヴァージョン公開!?

Lp04_planetterror

えーっ!!!「グラインドハウス」公開!?東京と大阪で、8月24日から31日まで8日間限定で?

いいなぁ、日本に帰りたい。楽しいだろうなぁ。
「デス・プルーフ」も「プラネット・テラー」も香港で観たけど、海外版はUSA版とちょっと違うみたいだからね。それに予告編も「マチェーテ」しか上映されなかったから…
予告編「Don't」は「ホット・ファズ」のエドガー・ライトが監督して、サイモン・ペッグも出てるらしいから絶対観てみたい!

ただ本編二本続けて観ると、脳みそが溶けると思うよ(笑)。気をつけろ!

http://www.grindhousemovie.jp/

2007-08-14

「タクシー・ドライバー」 DVD 2枚組 コレクターズ・エディション

「タクシー・ドライバー」DVDが、またアメリカで発売された。何度目かのヴァージョンだが、今回は2枚組。ハイディフェンションでのリマスター版、本編のアスペクト比 1.85:1、音声は5.1サラウンド。
ケースは、ペーパーボックスで、"TAXI DRIVER"と書いてある帯がとれる凝った作りのカバーアートになっている。

特典映像の"Languages"を見たら、なんと日本語もあるではないか!調べてみたら日本でも9月26日('07)に、同じものが「タクシー・ドライバー」スペシャル・エディションとして発売されるのですな。
せっかくだから、日本語字幕で見たのだが、脚本のポール・シュレイダーが話しているときに、「若い頃、ポルノ映画館で、ベルイマンの映画を観た」と言ったのが、字幕では「バーグマンの映画を観た」となっていた。これは、実際、シュレイダーもそう発音したし、ベルイマン(Ingmar Bergman)の名前は、アメリカ人はバーグマンと読むので間違えたのだろうが、これじゃぁ、イングリッド・バーグマンの映画でも観たのか?と思うではないか。あまりに映画を知らない人が日本語訳をして、またそれを誰も訂正しないのは残念だ。日本でのDVD発売までには訂正して欲しいと願う。

マーティン・スコセッシ監督、脚本のポール・シュレイダー、撮影のマイケル・チャップマンの話を聞いていると、この「タクシー・ドライバー」はヨーロッパの作家性の強い映画の影響を受けていることがわかる。
ヌーベルヴァーグに代表される、それら一見無意味な映像の羅列の中に、意味と芸術性を持たせるヨーロッパの映画は、インテリではない僕には正直わかりにくいものである。
映画が文学や舞台と徹底的に違うところは、文学なら言葉で、舞台ならモノローグという形で、簡単に出来る<心理描写>が映像では表現しにくいところだと思う。例えば、主人公が心の中で思っていることを伝えるためにはナレーションを使えばいいが、そうなるとナレーションばかりになり、そんな古臭い手法の映画は今や誰も撮っていない。
その点で、この映画が成功しているのは、主人公トラビスが日記を書き、それを読むという手法を使っているので、トラビスの心が徐々に壊れていく様がはっきりと、言葉で伝わってくるのだ。
スコセッシが作ったのは、歴史上初めて、メジャー・スタジオ資本で製作された作家性の強いアメリカの監督による映画だったのだ。

この映画の成功がなかったら、タランティーノは出て来れなかったかもしれない。その後のアメリカ映画に多大な影響を与えた名作であり、革新的な作品である。実際、UCLAのスコセッシの教え子、オリバー・ストーンも、スコセッシが"「タクシー・ドライバー」でやってくれたお陰で、「俺でも出来るんじゃないか」と思った"と語っている。

特典映像満載のこのDVDは、スコセッシも自身の映画作りの方法を語ったりしており、映画を志す若い人たちにも参考になるのではないかと思う。ま、何よりも、この脚本をどうしても映画にしたかった!というスコセッシ以下の人間たちの情熱を感じてほしい。何でもそうだが、事を成し遂げる為には、腐らずに頑張るスピリットが大事なんだ、という当たり前のことを、彼らの思い出話を通して改めて教えてもらった気がした。映画と違い、現場は"熱かった"のである。

この映画の公開当時高校生だった僕は、「タクシー・ドライバー」を観て、あまりのかっこよさにハマった。ニューヨークのマンホールから出る白煙の中をイエロー・キャブが通りすぎるタイトル・バック。バーナード・ハーマンの音楽、トム・スコットのサックス。ガスの火に手をかざす、ロバート・デ・ニーロの鍛えられた肉体。"You talkin' to me?" カシャッと出るピストル。モヒカン頭にゆび鉄砲、たれる血… まだ、ビデオもない時代、サントラ盤のレコードを何度も何度も聴き、色んな場面を思い出したものである。当時、そんな若者は多かったと思う。

1976年当時のニューヨークは、映画に出てくるまんまの汚い街だった。憧れの街だが、世界一危険なところ。あの時代じゃなかったら、この映画は撮れなかった。そういう意味では舞台装置は最高だったのである。
この映画の公開後、娼婦アイリスを演じた、ジョディ・フォスターの変質的なファン、ジョン・ヒンクリーは、映画さながらにレーガン大統領暗殺を企て、実行してしまう(未遂に終わった)という事件が起きた。
トラビスはアメリカ中にいたのだ。いや、世界中にいたのかもしれない。いやいや、現在でもまだいるかも知れない… この映画の主人公の<孤独>はあまりにリアルだったのである。
30年たっても名作です。今やムービー・クラシック。70年代の最高の一本。必見じゃ!

Taxi Driver (1976)   Two-Disc Collector's Edition

2007-08-11

アル・パチーノAFI 生涯功労賞受賞パーティ

The image “http://www.afi.com/Images/tvevents/laa/pacino.jpg” cannot be displayed, because it contains errors.

第35回AFI(アメリカ映画協会)生涯功労賞を受賞した、アル・パチーノへの授与パーティの模様が、香港のブロードバンドTV Star World で放送された。

会場は、LAのコダック・シアター。冒頭、パチーノ主演作の数々の名場面(「スカーフェイス」「狼たちの午後」「セント・オブ・ウーマン」「ゴッド・ファーザー」等)が映され、ロビン・ウィリアムスが登場して会場を沸かせる。その後、スピーチをしたのは、ショーン・コネリー、ジェイミー・フォックス、オリバー・ストーン監督、クリス・オドネル、ガブリエル・アンウォー、カーク・ダグラス、エド・ハリス、ウィノナ・ライダー、サミュエル・L・ジャクソン等々。
ビデオで出演したのは、シドニー・ルメット監督、マイケル・マン監督、「オーシャンズ13」の出演者たち、ケヴィン・スペイシー、メリル・ストリープ、そして、フランシス・フォード・コッポラ監督。
最後にアンディ・ガルシアがスピーチをし、「おめでとう、マイケル(・コルレオーネ)おじさん」と呼びかけ、プレゼンター、ショーン・ペンがトロフィーを手渡す。

アル・パチーノは受賞スピーチで、「自分は演ずるキャラクターを与えてもらえば何でも出来るんだが、今日はそれがないからうまく話せない」と語り、素晴らしい役をくれたコッポラはじめ、監督や共演者達にお礼を言った。

僕は、アル・パチーノなんて、生涯功労賞は早いんでねえの、と思ったが、もう67歳なんですな。
けど、スピーチに出たカーク・ダグラスなんて、91歳だかんね。言葉も聞き取りにくいし、老けてるが、整形しているのか、つやつやしてた。
「セント・オブ・ウーマン」でタンゴを踊った、ガブリエル・アンウォーは相変わらずセクシーでいいね。

パチーノの生涯を振り返り、映画の名場面を見ると、改めて凄い俳優だと思う。演技は抜群だし、ヴィジュアル的にもいい。「ゴッド・ファーザー・トリロジー」は、パチーノあってのもの。やっぱり功労賞の価値は十分にあると思ったのであった。

http://www.afi.com/tvevents/laa/laa07.aspx

AFI (American Film Institute) Life Achievement Award to Al Pacino (2007)

2007-08-07

「ショーン・オブ・ザ・デッド」 DVD

「ホット・ファズ (Hot Fuzz)」があまりに面白かったので、彼らの前作「ショーン・オブ・ザ・デッド」をアメリカ盤DVD(アスペクト比 2.35:1、5.1ch サラウンド)で観る。

僕はもともとゾンビものがそんなに好きではない。だから、評価が高いジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ :Dawn Of The Dead」('78)も観ていない。だから、そのパロディである本作も、どうかな、と思ったが、なかなかどうして面白い、ゾンビものロマンティック・コメディであった。

ロンドンの電気屋で働いているショーンは、人生に対する意味も感じられず、ルームメイトで親友のエドと毎晩パブへ入り浸っている。そんな、ショーンに、長年の恋人リズも愛想を尽かしてしまう。このままではいけないと思ったショーンは自分の生活を改め、恋人にも、再婚相手との確執から疎遠になっている母親とも向き合おうと考えるのだが、その間に街中ゾンビがあふれ人間を襲ってくる。母親と彼女を救うため、エドと二人で車で飛び出し、救出後、皆で逃げ隠れる場所に選んだのは、いつものパブだった…。

パロディだが、決して茶化さず、ある意味真面目に撮っている。だからおふざけ感がなくって、ほんもののゾンビ映画のように凝ってる。そういう意味でちゃんと<リスペクトしている>ことが感じられて、作り手の愛情がわかるいい映画である。ゾンビ・ファンは必見、かもね。

「ホット・ファズ」のメイキングで、サイモン・ペッグが、「ショーン・オブ・ザ・デッドのコンビでポリス・バディものを撮りたかった」と語ってるが、サイモン・ペッグとニック・フロストの二人は、かつてルームメイトとしても暮らしていただけあって、<恋人同士>のように仲がいい。いいイギリスのコンビである。それに監督のエドガー・ライトも、ペッグと共同で脚本も書いているので、この3人組の映画は今後も期待大である。

映画後半の舞台であるパブの名前が、ウィンチェスター。店に銃が飾ってあるのだが、西部劇「ウィンチャスター銃'73」('50)を連想させる。パブでのドンパチが一種レトロな感じもするのはそのせいか?なんて。
主人公のもう一人のルームメイト役のピーター・セラフィノウィッツは、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」で、ダース・モールの声をやった人。サイモン・ペッグが、大のスター・ウォーズ・ファンで、キャスティングされたんだと。

このDVDの特典映像も、監督のエドガー・ライトや、ペッグたちが出て来て、サービスあふれる映像を見せてくれる。ゾンビ役の人がメイクしたまま休憩している様子なんて、おっかしな絵だよね。

Shaun Of The Dead (2004)

2007-08-04

「ホット・ファズ HOT FUZZ」 DVD スペシャル・エディション(2枚組)

「ホット・ファズ」"HOT FUZZ"。英国の映画雑誌がこのところ、この特集ばかり組んでたので、どんなものかと思ったら、ぶっ飛んだね。「ショーン・オブ・ザ・デッド」のエドガー・ライトとサイモン・ペッグが再び組んでぶっ放すアクション・コメディ・ムービーの傑作である。

ロンドン警察で、あまりに成績優秀がために、ド田舎に左遷される主人公エンジェル(サイモン・ペッグ)。彼女にもふられ、失意のまま赴任した先は、なーんにも事件がない一見平和な田舎の村だった。警察へ通報があるのは、白鳥がいなくなっただの、そんなのんびりした依頼ばかり。コンビを組まされた太った男(ニック・フロスト)は、ポリス・アクション映画のオタク。彼に、人を撃ったことある?とか聞かれたりして、脱力する毎日。ある日、男女の首が切られているという事件が起きるが、警察は事故として処理してしまう。その後も、何か起きても全て事故で処理。実は、その村には隠された秘密があったのだ。そのことを知った主人公は遂に行動を起こす…。

前半は、都会の優秀な警察官が、田舎の警察へ勤めることで起きるコメディだが、後半は、ちょいホラー系+ポリス・アクション・ムービーに変わる。
それまで孤軍奮闘の主人公に、デブのフロストが加わりサングラスをかけたあたりから「バッドボーイズ2バッド」みたいに、かっこいい映画になり、ショットガンをぶっ放し、二挺拳銃を撃ちながら横っ飛び(もちろんスローモーションになる)で戦うのだ。スーパーマーケットでの銃撃戦や、パブでのマカロニ・ウェスタンばりの撃ち合い。英国の田舎町でのカーチェイス。パロディとはいえ、どれもが、サマになっていて面白い。

田舎の村の住人たちの中で、スーパーマーケットの社長を演じるのは、元ジェームズ・ボンドのティモシー・ダルトン!彼もそうだが、メイキングを観ると撮影中は、本当に楽しかったようだ。仲良しが集まってわいわい遊んでいるような感じ。だから、遊びに来ていた「ロード・オブ・ザ・リング」の監督ピーター・ジャクソンもサンタ役で出演し、ケイト・ブランシェットもノンクレジットで、主人公の彼女役で出演(検死官役で、目だけ画面に出す)したのだろう。

この英国盤のDVD(アスペクト比 2.35:1、5.1サラウンドEX)は、本編の他にメイキング、カット・シーン集他、てんこ盛りの内容。撮影の最中に撮った映像が山のようにあるのだが、サイモン・ペッグやスタッフ、キャストのサービス精神のよさは、そのまま映画作りにも反映されている気がした。

こんな傑作映画をもし日本で公開しなかったら、日本のユニバーサル映画の担当の怠慢と言わざるを得ないと思う。何とか出来ないものかな?(残念ながら香港でも公開されなかったのだが)

出演者の一人がこの映画のことをこう表現した。「ウォレスとグルミットの『わらの犬』だ」と。面白さをわかってもらえるかな?(←若い人にはわからんかな、やっぱし…)

Hot Fuzz (2007)

【追記】 祝!「ホット・ファズ HOT FUZZ」日本公開!!

2007-08-02

「エルビス・オン・ステージ」 DVD 2枚組 スペシャル・エディション

日本では、没後30周年メモリアルエディションとして8月10日('07)に発売される「エルビス・オン・ステージ」DVDのアメリカ盤である。
本DVDには、1970年の劇場公開版(108分、スコープ映像、モノ)、2001年のレストア・ヴァージョン(96分、ワイドスクリーン、5.1ch サラウンド)の2本の、素材は同じだが、違う編集版の「エルビス・オン・ステージ」が収録されている。
特典映像は、劇場公開版では、カットされたリハーサルのシーン集、レストア版では、そのレストア版のメイキング。予告編。それに付録で、24ページの写真集がついている。

僕は、エルビスのファンではない。カラオケで「好きにならずにいられない」を歌う程度の人間である。その人間から観ると、1970年版は、ドキュメンタリーとして面白かった。1970年8月に行われた、ラスベガス・インターナショナル・ホテルでのコンサートの模様を記録したものだが、確実にその時代、空気をフィルムに収めている。タイトル・バックのダサさや、客の髪型、服装、町並み等、全てその時点で止まっているのだが、エルビスだけは、色あせて見えないから不思議である。やっぱりエルビスは凄い。彼の魅力だけで一本の映画が成り立っているのだ。カメラワークがどうの、編集がどうのなど関係ない(←つまり下手ってことだけど)。そのオーラたるや、ファンでなくても、見入ってしまうものがある。

続けて、2001年にターナーが発見したフーテージを使って作り直したヴァージョンを観ると、かっこいいのだ、これが。監督は同じデニス・サンダースなのだが、編集がマイケル・サロモンで、画面もきれいだし、音もいいし、つなぎ方も無理がなくて、ミュージック・ビデオを観慣れた人にはこっちの方が見やすいと思う。ただ、不満に思ったのは、70年公開版で、いいな、と思ったステージでの「明日に架ける橋」が入ってないこと。そういう意味では、コアなファンの人には両方のディスクとも必要なのだろう。

日本での発売日が8月10日と書いたが、70年にラスベガス・インターナショナル・ホテルで開かれたこのコンサートの初日も8月10日だったのだ。粋なことするね、ワーナー・ホーム・ビデオの担当者の人も。

ELVIS: That's The Way It Is (1970), Special Edition (2001)

Elvis - That's the Way It Is (Two-Disc Special Edition)Elvis - That's the Way It Is (Two-Disc Special Edition)

Elvis - Aloha from Hawaii (Deluxe Edition DVD) This Is Elvis (Two-Disc Special Edition) '68 Comeback Special Elvis - The '68 Comeback Special: Deluxe Edition (3DVD) Elvis Lives- The 25th Anniversary Concert

by G-Tools

« 2007年7月 | トップページ | 2007年9月 »

2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ