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2007年6月

2007-06-30

『グラインドハウス / デス・プルーフ』(原題)監督 クェンティン・タランティーノ

Deathproof観て来たぜ!クェンティン・タランティーノ監督『グラインドハウス/デス・プルーフ』(原題)。香港の公開日は7月19日なのだが、IFC Cinemaで先行レイトショーがあったので行って来た。
いやぁ、面白かった。このトシになってこんなに興奮するとは思わなかった。満席の場内、香港では珍しく、終わったときに拍手が起きた。

(以下、チョイネタバレあり)

タイトルバック。車のダッシュボードにかけた若い女の足がゆれている。そこにチープな黄色の文字が重なる。テイストは完全に70年代のB級映画だ。
若いガールズたちが、バーでたわいもない話をしている。そこに現れる顔に傷がある男(カート・ラッセル)。彼は元スタントマン。昔、こんな映画のスタントをやったんだぜ、と話しても若い女は知りゃしない。
パツキンの女に、送ってやるぜ、と言って乗せる車はスタントで使った黒い年代物。助手席もシートがなくて、はめ込み式の椅子があるだけ。車の名前は”デス・プルーフ”(中国語の字幕では"不死身"となっていた)。女を乗せた途端、男の表情が変わる。猛スピードで街を走る車。女は止めてくれと泣き叫ぶ。いきなりブレーキを踏む男。女は後頭部を強打して、血だらけで息絶える。
男は、自分の狙ったターゲットを車で殺す変質者だったのだ。そして実は本当のターゲットは、バーに居たガールズたちであった…

『キル・ビル2』以来、タランティーノ3年振りの本作は、ある意味<傑作>である。
アメリカのグラインドハウスでかかっていたような、チープなB級ものを作ろうということで製作したものだが、それはそれ、タランティーノだもの。腕が違うぜ。彼は、映画として観客に「見せる力」を持ってるから、とても面白いものに仕上がっている。もし、70年代に、この映画がグラインドハウスで実際にかかっていたとしても、あれは面白かったと、カルト的に世に残ったと思う。

後半、白のダッジに乗った、スタントウーマンたちとのカーチェイスでは、CGを使わない生の迫力でぐいぐい盛り上げる。そして、ある意味、最高!のラスト。

タランティーノは自分の映画で、いつも映画や漫画の"おた話"を出演者に語らせるが、今回は、「バニシング・ポイント」や「ダーティ・メリー・クレージー・ラリー」などの70年代、カーチェイスを主体にした映画を、最高、最高と褒めそやす(そこは、スタントウーマンたちが、レストランで食事をしている10分位のシーンなのだが、なんとワンカットである)。

画面にわざと、緑色の傷を入れたり、フィルムが切れたりして、70年代の映画上映の雰囲気をよく出している。
後半は、なぜか、傷も少なくて、白黒からカラーに突然なるところなんか、かっこよかったなぁ。
ガールズたちが、立ち寄る店に貼ってある昔の映画のポスターがまたすごくいい。あれはひょっとして、タランティーノ個人のコレクションか?

劇中、ガールズたちが行く、古ーい曲ばっかジュークボックスに入っているバーの主人を、タランティーノ自身が演じている。
出てくるガールズたちも、はすっぱな感じで、そんなに美人でもなく、スタイルも良くないのに、ホットパンツをはいて、バーでセクシーダンスを踊ったりする。タランティーノの個人的な趣味の世界だと思った。ただのエロいおっさんだよな(笑)そういえば、撮影もタランティーノである。

「バニシング・ポイント」を観た人(僕は、水曜ロードショーで観た。水野晴郎の解説で)には絶対お薦め!?である。もちろんタランティーノ・ファンにも。やってくれるよなぁ、彼は。ホント。

来週公開のロバート・ロドリゲス監督『グラインドハウス/プラネット・テラー』(原題)も楽しみである。

GRINDHOUSE: Quentin Tarantino's Death Proof (2007)

2007-06-29

『ボルベール 帰郷』 DVD

Odoruvolver


香港では、昨年('06)10月に公開され、年末にはDVDが、店先に並んでいたペドロ・アルモドバル監督『ボルベール <帰郷>』である。僕はHK$115(約1,725円)で買ってきて観た。日本では6月30日から公開される。

Volver 「浮花」 (Region 3)
本編: 16:9 Spanish DTS-ES, Spanish Dolby Digital Surround EX
特典: 予告編、フォト・ギャラリー、キャスト&スタッフ・フィルモグラフィー

僕は、アルモドバル監督の作品は、女性向けだからと観たことがなかった。香港での公開時、スチール写真を見た時に色使いが凄くいいな、と思ったので、この作品は観てみたいと思ったのだ。
本作は、映画として、とてもいい出来である。素晴らしいカメラワークと映像、特に色の使い方が見事だ。ペドロ・アルモドバル監督の評価が高い理由がわかった。ペネロペ・クルスの美しいが、強い女の演技もいい。
内容は好き嫌いがあるだろう。例えると、すごく綺麗な美しい包装紙に包まれたおいしそうな果物、だが、切ってみたらちょっと傷んでいた…といった感じ。ま、そうじゃないとドラマははじまらないけどね。

(続きはちょっとネタバレ。映画を観る前には読まない方がいいかも

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2007-06-27

『死刑台のエレベーター』 DVD クライテリオン・コレクション

ルイ・マル監督の傑作『死刑台のエレベーター』クライテリオン版(Region 1)である。昨年('06)発売された2枚組。

Disc 1は、
・High Defention digital transfer でレストアされた本編(アスペクト比 1.66:1)と予告編。
Disc 2は、
・ルイ・マル監督の1975年のインタビュウ。(約17分)
・ジャンヌ・モローの2005年クライテリオンからのインタビュウ。(約18分)
・1993年 ルイ・マルとジャンヌ・モローがカンヌで受けたインタビュウ。(約11分)
・1957年 モーリス・ロネのインタビュウ。(約5分)
・マイルス・デイビスのレコーディングセッションの映像(約6分)。セッションに参加したルネ・ユルトルジュ(ピアノ)のインタビュウ(約15分)。 評論家ゲイリー・ギディンス、黒人ジャズ・トランペッター ジョン・ファディスによるマイルスの「死刑台のエレベーター」音楽についての解説(約25分)。
・1954年 ルイ・マルが映画学校の時に撮ったショート・フィルム「Crazeologie」(約6分)
及び23ページのブックレット、と盛りだくさんの内容。

このなかで、興味深いのは、マイルス・デイビスのこの映画との関わりである。1957年当時、「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」の後、マイルスは周りの人間と喧嘩したりして、あまりいいムードではなかった。そのとき、フランスの新鋭の映画監督からオファーがあり、マイルスはそれに乗った。フランスは、第二次大戦後、若者の間でジャズが流行っていた。黒人に対する差別もなく、マイルスを一人の芸術家として受け入れてくれた。この映画のラッシュを1、2度観て、マイルスは画面を見ながら即興で演奏し、全く新しい映画音楽を作り出す。このときのヨーロピアンのメンバーとのセッションがきっかけとなり、マイルスは帰国後「カインド・オブ・ブルー」へ到達することになるのである。

ルイ・マル監督自身、この映画は、マイルス・デイビスなしでは成功しえなかったと語っている。ルイ・マルはこのとき24歳。煌くばかりのフィルム・デヴューである。本作がヌーヴェル・ヴァーグの幕開けとなった(本人は、私は関係ないと話しているが)かどうかは別として、この映画は今でも映像(撮影 アンリ・ドカエ)と音楽のみごとな融合として光輝いている。

僕は、TVで初めてこの映画を観たとき、まばたきも出来ないくらい集中して観たことを思い出す。今回のレストアされた美しい画面で再見しても、また、まばたきが出来ないくらいだった。ドライアイになっちゃうよね。

Ascenseur pour l'Echafaud (1957)  (Elevator to the Gallows)

2007-06-26

ETV特集 疾走する帝王 マイルス・デイビス

6月24日(日) 21:00/22:00 に放送されたNHK教育テレビ「疾走する帝王 マイルス・デイビス ~菊地成孔のジャズ講座~」は面白かった。

サックス奏者・菊地成孔さんのわかり易い解説で、マイルス・デイビスの残した音楽を読み解いていく。
マイルスは裕福な家庭に育ったボンボンなので、他の黒人ジャズ演奏家のような、虐げられた者の魂の叫びがない。彼だから、"都会の大人の夜の音楽"を作り出せたというのはとても納得できる。
チャーリー・パーカーのビバップについていけず、ソロとなりビル・エバンスと組み、名盤「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」、「カインド・オブ・ブルー」でジャズの歴史を変えていく。
マイルスのミュートを使った素晴らしいバラード演奏は、当時大人気だったフランク・シナトラの歌い方を参考にした、というのは知らなかった。

マイルスとツアーを廻ったピアノのケイ赤城さんのインタビュウも面白い。マイルスは「子供のようだった」と語り「毎日、新しい音楽を聴いてそれを取り入れようとしていた。その頃の演奏で、今日は変な音楽を聴いていたのだな、というのがわかって演奏しずらい時があった。けど、天下のマイルスだから言えなかった」のだとか。

「カインド・オブ・ブルー」の大大大成功から、マイルスのフュージョン、ラップまでの進化は僕には混迷としか写っていなかった。今回の番組を見て、あまりに若くして「帝王」と呼ばれるまでになってしまった彼は、自身の成功体験を超えようとしてあがいていたようにも思えた。生きるのが苦しそうにも見えたのだった。

(香港でなぜ日本のテレビのことを書けるかというと、我が家はSonyのLocation Free を入れてるからなのです。)

2007-06-24

『ボディ・ダブル』 DVD スペシャル・エディション

Bodydouble アメリカでは、カルト・スリラーとして人気(?)がある『ボディ・ダブル』がスペシャル・エディションとして昨年('06)発売された(Region 1)。

ブライアン・デ・パルマ監督が『スカーフェイス』の後に製作・監督(脚本も)したものだが、公開時、批評もぼろくそで、興行成績もパッとしなかったと記憶している。だが、僕は劇場で観たときからこの映画が(実は)好きで、今回のリマスター、5.1Dolby Digital版を見つけたとき嬉しくてすぐ買ったのであった。

「Body Double」とは、映画の用語で、吹替えとか、替玉のこと。主人公は、LAで、B級ホラーの吸血鬼を演じているが、閉所恐怖症のため、棺桶の中で演技が出来ないという冴えない男(クレイグ・ワッソン)。彼が演技学校で知り合った男(グレッグ・ヘンリー)から、要塞の様な家の留守番を頼まれ、そこの窓から覗き見した隣家の美しい人妻(デボラ・シェルトン)が恐ろしい事件に巻き込まれていくのを目撃する…というもの。

監督自身も認めているが、ヒッチコックの影響からポルノ映画まで、彼が好きな世界をぶち込んだ映画である。『裏窓』、『めまい』の引用から、B級映画、ポルノ映画の裏側、オーディションやら俳優学校の様子、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドのミュージック・ビデオばりの"Relax”まで、ごった煮の様相。デ・パルマの個人的なおもちゃ箱(だからカルトになった)とでも呼ぼうか。

主人公を演じるクレイグ・ワッソンは、これほど<華のない>主役がいただろうか?というほど最後まで魅力を感じさせない(『コーラスライン』の主演女優と同じ位華がない)。それに、役柄もダメな奴で、突っ込みどころ満載である。それとは打って変わって、ポルノ女優を演じるメラニー・グリフィス、映画初出演の人妻役デボラ・シェルトンは大層魅力的であーる。

メラニーは、元夫スティーヴン・バウアーが『スカー・フェイス』に出演した関係で、ブライアン・デ・パルマと知り合いだった。ある日、この映画のポルノ女優ハリー役を捜している(当初、デ・パルマは本当のポルノ女優を採用しようとした)と聞き、「あたしはどう?」と売り込み、出演を決めた。
実の母親が『鳥』、『マーニー』のティッピー・ヘドレンである。ヒッチコック好きのデ・パルマにとっては、彼女をこの映画で使うのは運命だったのかも知れないね。

このDVDには、監督のデ・パルマはじめ、メラニー・グリフィス、グレッグ・ヘンリーなどがインタビュウに答えるメイキング(4つのパートに分かれている。合計約50分)がついている。だが、主役のクレイグ・ワッソンだけが出ていないのがとても不自然で不思議だ。彼にとっては、唯一のメジャー映画の主役だというのに。こっちの方が映画よりミステリーだわさ。

Body Double (1984)

2007-06-23

『スカーフェイス』DVD プラチナ・エディション

AFI (American Film Institute) がアル・パチーノをライフタイム・アチーブメントに選び表彰したという報道を読んだ。彼の出演作は数々あれど、代表作と言っていい一本にブライアン・デ・パルマ監督の『スカーフェイス』がある。

キューバからアメリカに渡った青年、トニー・モンタナ(アル・パチーノ)が暗黒街でのし上がって行く姿を描く、2時間50分の大作。

いわずと知れた、ポール・ムニ主演、ハワード・ホークス監督『暗黒街の顔役』('32)のリメイク。設定を、キューバからの麻薬の密輸に変更し、マイアミを舞台にしたのは、シドニー・ルメットのアイデアだった。それを脚本にしたのは当時金に困っていたオリバー・ストーン。ルメットの降板から、お鉢が廻って来たのがデ・パルマなんだそうである。

20代の頃、会社帰りに日比谷の映画館で観て、"The World Is Yours" なんて言葉で自分の上昇志向を鼓舞したものだが、トシをとって改めて鑑賞したら、粗野な成り上がりで、大物になっても粗野なまんまの男の話だったのだな、と思った。パチーノは 品がなくて、小心者が故の凶暴性を持った男を上手く演じている。それも気に障るようなキューバン・アクセントで。

このDVD(Region 1)は、2枚組で、昨年('06)に発売されたもの。なぜ昨年これが登場したのかというと、同時期にゲーム版『スカーフェイス』(X Boxだと思う)が発売されていたのでその関係か、と推察する。

画像はデジタル・リマスター、音声はDTSになっている。
特典映像は、削除されたシーン(20分以上)、ゲーム版のメイキング。映画のメイキング(トニー・モンタナの世界、他。プロデューサー、監督、脚本、出演者のインタビュウ)

一番笑ったのは、アメリカのTVでこの映画の放送が決まったときに、残虐なシーンとセリフの手直しをした話。本編中"ファ●ク"という言葉が200回以上!も出てくるので、これをきれいな英語に直して、それをまたパチーノ他出演者に吹替えてもらったのだと。どうせなら、その本編を特典映像でいれてくれればと思った。"紳士"なトニー・モンタナも見てみたかったな。

このDVDは、ボーナスとして、画面の下に何回"ファ●ク"と言ったか、何発弾を撃ったか、のカウンターが出るのだ。で、何発だったかって?F---ckは223回。弾は2049発でした。ハワード・ホークスに捧げたのはこれだったのか…!?

Scarface (1983)

2007-06-21

『シェルブールの雨傘』 DVD

ジャック・ドゥミとミッシェル・ルグランが生んだ傑作『シェルブールの雨傘』。わが家のジャック・ドゥミ映画祭第三弾(笑)である。

カトリーヌ・ドヌーヴ扮する傘屋の娘ジェヌビエーブと、車の修理工場で働くギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)は、深く愛し合っているにも関わらず、アルジェ戦線のために引き裂かれ、お互いを想いながらも別々の人生を生きていく…

ジャック・ドゥミは、作曲家のミシェル・ルグランと話し、台詞を全て曲にした悲恋もののオペラを作ろうとした。ドゥミは、企画をデビュー作『ローラ』のプロデューサーに持ち込むが、白黒、普通の会話、低予算、を提示され諦め、マグ・ボダール(女性)に持ち込んだところ、「アイデアが面白い、やってみよう」とゴー・サインが出た。(こーゆーときは女性の方が決断力がありますな)

映画はヒットし、1964年度カンヌ映画際パルムドール、アカデミー賞5部門ノミネートという輝かしい冠もでき、ドゥミとカトリーヌ・ドヌーヴは一躍世界のメイン・ストリームへ踊り出る。

以前から僕は、この映画の「原色」の使い方に感心していたが、今回改めてその素晴らしさを認識した。雨上がりの石畳へのブルーの照明。緑色の壁、青色のドア、紫色の壁紙… 原色の衣装、傘。それらが全てマッチして、独特のイメージを創り出す。僕は、ドゥミ監督が、この映画で、憧れのMGMミュージカルの華やかなテクニカラーの「色」を、大がかりなセットではなく、小道具を使うことによって創りだそうとしたのではないか、と考えているのであーる。

このDVDはアメリカ版。特典映像は、"The World of Jacque Demy"よりの抜粋のみ。

本DVDで特筆すべきは、音声が5.1ch サラウンドになっていること。音がいいとまた感動もひとしおですわ。画像もリマスター映像となっている。
今回僕が観た、『シェルブールの雨傘』及び、『ロシュフォールの恋人たち』、『ローラ』は、ドゥミの未亡人であるアニエス・ヴァルダ監督(『冬の旅』、『5時から7時までのクレオ』等々)が監修し、レストアされたもの。
現在日本で発売されているものがどのヴァージョンかは、わからないが、今回のレストア・ヴァージョンが日本でも気軽に買えるようになることを願っている。

観終わったあと、いつまでも、ミシェル・ルグランのあの名曲が耳に残る。切ないが、いい映画です。本当に。

Les Parapluies de Cherbourg (1964) (The Umbrellas of Cherbourg)

2007-06-20

『ローラ』 DVD

F2

ジャック・ドゥミ監督の長編デビュー作、『ローラ』。わが家のジャック・ドゥミ映画祭第二弾(笑)である。

港町ナント、"エル・ドラド"というキャバレーのダンサー、ローラ(アヌーク・エーメ)が港に来たアメリカの水兵フランキー(アラン・スコット)とベッドを共にするのは、忘れられない男がいるから。フランキーは、7年前に自分が妊娠を告げてから姿を消したミッシェル(ジャック・アルダン)に似ているのだ。
街で偶然出会った幼なじみのローラン(マルク・ミシェル)ともデートをして、愛を告げられるが、自分が愛したのはミッシェルだけ。彼は必ず迎えに来てくれると信じて生きているのだった…

長年観たかったが機会がなくて、今回初めて観た。小品だが素敵な秀作である。日本で公開当時"ヌーヴェルヴァーグの真珠"と言われたそうだが、言った人はエラい!だって、ほんまにそう思うから。

ジャック・ドゥミは当初この映画を、「ヨハネスブルグへのチケット」という題名で、フルカラー、スコープ映像のミュージカルとして企画していた。だが、ジャン・リュック・ゴダールから紹介されたプロデューサーのジョルジュ・ド・ボードアールから『勝手にしやがれ』と同予算しか出さないと言われ、ドゥミは、白黒のノン・ミュージカルとしてこの映画を5週間で撮り上げた。
だが、結果として、この映画は白黒、オールロケだからこその美しい映像(撮影 ラウール・クタール)が高い評価を受けることになる。

ドゥミ・マニアにとって、『ローラ』はその後の彼の作品に度々出てくることで知られる。

シェルブールの雨傘』のお金持ちの宝石ディーラー、ローラン(マルク・ミシェル)は同じ人物として、カトリーヌ・ドヌーヴのお母さんに「昔、ローラという女性を愛した」と語る(唄う)。その時に画面に現れるのは、二人が出会った、ナントのアーケードである。『ロシュフォールの恋人たち』では、カフェの新聞記事で「ローラというダンサーが殺された」と唄われる。

ついでに書けば、ナント(ドゥミの故郷)、シェルブール、ロシュフォールと全てフランスの港町である。ドゥミの原体験がここにも現れているのかな、と思う。

このDVDは、アメリカで発売されたもの。美しいレストア・ヴァージョン。音声も5.1ch。特典映像は、予告編。The World of Jacques Demyより抜粋したメイキング。フィルモグラフィーである。

日本で発売するのは、知名度から言って商売上難しいだろうと思う。だが、今でもその<真珠>のような輝きは、失われてはいない。

Jacques Demy's Lola (1961)

2007-06-19

『ロシュフォールの恋人たち』 DVD

Younggirlatrochefort香港で先月ジャック・ドゥミの映画祭"The Fantasy World of Jacque Demy"があった。(2007年5月10〜23日)
デビュー作『ローラ』以降、長編13本の上映である。
チケットは早くからソールド・アウトになり、観に行くことはままならなかった。香港もあなどれませんな。

が、お陰で、HMVでジャック・ドゥミ・コーナーができ、DVDを売っていたので、『ロシュフォールの恋人たち』、『シェルブールの雨傘』、『ローラ』を買って来た。
わが家でジャック・ドゥミ映画際を一人で開催することにしたのである。

この『ロシュフォール〜』DVDだが、香港製で、値段がHK$40(約600円)と安かったので、画質が心配で確認のためにプレイヤーにかけたら、そのまま最後まで観てしまった。(後でパッケージをよく見たら、レストアしたと書いてあった。それに音はDolby Digital 5.1である!)

金曜日にロシュフォールへやってきたフェアーの芸人たち。土日をすごして月曜日に帰る。その間に起こる様々な恋愛模様。
数十年ぶりに観たのだが、ファースト・シーンのあまりのソフィスティケイテッドさに、「わ、こんなの俺は見とったんか、こっぱずかしーっ!」と思った。が、ぐいぐい引き込まれてしまったのであった。

カトリーヌ・ドヌーヴとフランソワーズ・ドルレラックの姉妹(実際も)が、フランス人形のようで、特にドヌーヴはこの世のものとは思えない可愛さ。二人が原色のワンピースを着て歌い踊るのを見ているのが楽しい。見終わった後の気分の良さといったらない。これはホントに観てる人を幸せな気分にさせる映画である。

第二次大戦後、連合軍のアメリカがフランスへ残した遺産はジャズ。そしてシネ・ミュージカルだった。その遺産を受け継ぎ、フランス風に昇華したのが、ミッシェル・ルグランとジャック・ドゥミ。特にこの『ロシュフォールの恋人たち』は、全盛期のハリウッド・ミュージカル以降、ヨーロッパ製最高のシネ・ミュージカルとなった。

当時『ウエストサイド物語』でブレークしたジョージ・チャキリス、ミュージカル映画の"巨星"ジーン・ケリーをアメリカから招き出演してもらった本作はジャック・ドゥミの頂点といって過言ではない。

『巴里のアメリカ人』('51)のジーン・ケリーは、兵隊でフランスへ来たが、大戦終了後もパリにとどまったアメリカ人画家を演じた。本作で、本当に"巴里のアメリカ人"を演じたジーン・ケリー。一部声が違うのは吹替なんだそうだ。踊りはさすがに芯がぶれてなくて素晴らしいが。(ま、他の出演者も皆 吹替だが)

ラスト近く、一目惚れした者同士(ケリーとドルレラック)が踊る楽器店でのダンス。これは、『巴里のアメリカ人』で、ジーン・ケリーが初めてレスリー・キャロンとデートしたときにセーヌ川のたもとで"Love is here to stay"をバックに踊ったダンスと同じ振り付けであった、って、知ってた?

本DVDは特典も何もありまへん。ま、600円やから仕方ないか…けど、600円でこれだけ幸せな気分にしてもらったのだからメルシーだよな。
娘が思春期になったら見せたい映画である。

Les Demoiselles de Rochefort (1967) (The Young Girls of  Rochefort

2007-06-17

『ラブソングができるまで』 DVD ワイドスクリーン・エディション

香港で5月11日に発売された『ラブソングができるまで』のDVD。あまり期待していなかったのだが、のっけのタイトルバックの80年代っぽいミュージック・ビデオにやられた。この映画、結構面白いではないか。

アレックス・フレッチャー(ヒュー・グラント)は、1980年代に活躍したバンド"Pop"の一員。今は過去の人となり、しょぼいイベントで腰をふりふり歌っている。ある日、今をときめく若手女性シンガー、コーラ(ヘイリー・ベネット)から新曲の依頼が来る。だが、彼はメロディは作れるが、作詞が大の苦手。そこへアレックスの家の観葉植物の水やりのバイトにやってきたソフィー・フィッシャー(ドリュー・バルモア)が、水をやりながら何気なく発した言葉が、アレックスの心を動かす。彼と、ソフィーは二人で曲作りに精を出し、ついでに恋にも精を出す、というお話。

原題は"Music and Lyrics"直訳すると「曲と歌詞」。リチャード・ロジャーズとローレン・ハートの作詞、作曲家コンビを主人公にした往年のMGMミュージカル"Words and Music"('48)を連想させる。このプロットであれば、一昔前なら完全にミュージカル・コメディになっただろう。

ヒュー・グラントがはじけてていい。年甲斐もなく腰を振って、"バイク乗りダンス"をして、ステージで腰を痛めちゃうところはリアルな可笑しさがある(同じ年生まれだからよくわかる…)。
ドリュー・バルモアのお姉さん役(クリスティン・ジョンストン)は、『ライオン・キング』のシンバみたいな顔をしているが、見た目も演技も面白い。
ブリトニー・スピアーズみたいな女性シンガー、コーラを演じるヘイリー・ベネットはこれから人気が出るかもね。

このDVDの特典は、カットされたシーン集。Fuxkって言うので「ピー」だらけのNG集。メイキング・オブ・『ラブソングができるまで』(13分)。それと"Pop! Goes My Heart"のミュージック・ビデオ(←タイトルバックで使用したもの。1984年の設定で作られたUKバンドのプロモーション・ビデオのパロディ。傑作!)である。

Music and Lyrics (2007)

2007-06-16

ダイアナ・ロス / ブルー CD Diana Ross / Blue

あー、二日酔いである。昨夜はChina Clubでおいしい中華食べて、ワイン飲んで、紹興酒も飲んで…って、このブログはそんな話じゃないでしょ、というわけで気分がちょいブルーなので、ダイアナ・ロスの「ブルー」の話でも。

昨年秋、中環のHMVでこのCDをめっけた時、ブルーの奇麗なジャケットに魅せられた。曲目を見たときに、あ、そうか、これは、映画"Lady Sings The Blues "の <Blue> なんだな、とわかった。
映画の日本語タイトルは『ビリー・ホリディ物語/奇妙な果実』である。日本ではDVDも出ていないことは昨日書いた。

このCDは、その『ビリー・ホリディ物語』('72)のサウンドトラック作成時に録音されたもので、最近までモータウンの倉庫の中に眠っていたものである。ダイアナ・ロスがJazzyに歌う、スタンダードの数々。

家で友人でも呼んで、飲んでる時にBGMでかけるのにいいと思う。重すぎないし、軽すぎない、って感じですかな。

Diana Ross / Blue

2007-06-15

『ビリー・ホリディ物語/奇妙な果実』 DVD スペシャル・コレクターズ・エディション

ダイアナ・ロスが主演した映画といえば、この『ビリー・ホリディ物語/奇妙な果実』だろう。だが、残念なことに日本ではDVDはおろか、ビデオも発売されていない。僕の知る限り、73年の公開以来、TVでも放送していないのではないか?

僕も、香港でアメリカ版のDVDを買って、やっと観ることが出来た。

1960~70年代、レコード屋に行けば、「フォーク」「ポップス」「クラシック」…「モータウン」というコーナーがあった。デトロイトのベリー・ゴーディは、たった10年やそこらでこの巨大な黒人レーベル「モータウン」を作りあげた。
ダイアナ・ロスはシュープリームスを脱退後、自分は今後どうなるのだろうと不安に思っていた。その頃、ベリー・ゴーディは、ダイアナ・ロス主演で映画の企画を進めていた。モータウンのディーバが不世出のジャズ・シンガー、"ビリー・ホリディ"を演じる。
それまで、脚本も読んだこともなく、演技もしたこともないロスは自分でこう誓った。「私は、ビリー・ホリディのまねもコピーもしない。その場面場面で自分ならどう感じ、行動するか、を演じてみよう」。彼女の体当たりの演技と歌もあり、映画はヒットし、アカデミー賞も5部門でノミネート(ロスの主演女優も含め)された。
ダイアナ・ロスは当時こう思った「本当にオスカーが欲しかった。もしオスカーをもらえていたら、黒人の代表として、彼(ゴーディ)がどんなに黒人のために貢献したか、感謝の言葉を捧げられたのに…」。(この年の主演女優賞は『キャバレー』のライザ・ミネリが受賞した。)
この映画が現在においても重要な点は、1972年当時、初めて白人社会にも受け入れられる、黒人がメイン・キャストの(通称「ブラック・ムービー」ではない)映画を製作したことだろう。
2006年、"ブラック・ムービー・アワード"はこの映画を「クラシック映画の名作」として殿堂入りさせた。この映画がなければ、『レイ』も、『ドリームガールズ』も生まれてなかったかも知れないのだから。そういう意味でもエポックメーキングな作品なのであーる。

と、解説が長くなったが、作品自体の出来は悪くはないが、良くもない。まるで、昔のMGMの駄目な伝記物みたいだし、143分も長すぎる。だが、全盛期のダイアナ・ロスの歌声が記録されているということ(ソウル系ではないが)において価値のあるものといえる。ダイアナ・ロス版『スター誕生』とでも言おうか。

リチャード・プライヤーが笑いをとらない役で健闘している。『ドリームガールズ』のエディ・マーフィはこの路線かも。『スター・ウォーズ』シリーズのランド・カルリシアン男爵こと、ビリー・ディー・ウィリアムズがビリー(ダイアナ・ロス)の"やさしすぎる"彼氏役で出演。

この映画は、原作『奇妙な果実』を読んだ人や、ビリー・ホリディをよく知る人には物足りない印象を与えるだろう。だが、72年当時、もしリアリティに徹した黒人ものを作っていたら誰も(特に白人は)観に行かなかったかも、と思うのだ。売春、麻薬、人種差別、非業の死…。もしいつか、リメイクされることがあったら、もっと迫力のある原作に近いものを作ることが可能なはずである。時代は確実に変わってるのだから。

本DVDは2005年発売。特典は、(本文章のネタ元である)メイキング "Behind the Blues" (約23分)。カットされたシーン集。シドニー・J・フューリー監督やベリー・ゴーディの解説付である。日本でも発売されることを願います、パラマウント映画さん。

Lady Sings The Blues (1972)

2007-06-13

『ホリディ』 DVD

香港版『ホリディ』DVDだが、なんと日本語字幕、日本語吹替がついていた!ちゃんと5.1サラウンドで。
このDVDは特典映像も、メイキングも何もないので、吹替がついたのかな(タイ語まで)、と想像している。

傷心の女性二人(キャメロン・ディアス、ケイト・ウェンスレット)がホーム・エクスチェンジをし、そこで出会った男(ジュード・ロウ、ジャック・ブラック)と恋に落ちる話。出来のいいラブ・コメである。

ハリウッドで知り合う年老いた名脚本家をイーライ・ウォラックがやってるのだが、僕には『続・夕陽のガンマン/地獄の決闘』や『荒野の七人』、最近では『ゴッド・ファーザーPART3』などの悪い役のイメージが強くて、劇場でみたときは少し違和感があった。けど、吹替だと「サザエさん」の波平の声(永井一郎)だったので、好々爺に見えたから不思議だ。

このハリウッドの脚本家(ウォラック)の昔話、作曲家(ジャック・ブラック)の映画音楽の話は、オールド映画ファンも思わずにんまりする話である。ダスティン・ホフマンもカメオで出てるしね。

初めてジュード・ロウに会ったときのキャメロンの、思わず髪を直し、靴下の中に入れていたスエットを出すシーンなどは、女性のナンシー・マイヤーズ監督ならでは。うまいよね。あと、このキャメロンは本当にいいね。コメディエンヌとしても表現力があって。

今回買ったのはリミテッド・エディションなのだが、おまけで、The Holidayと型押しされた皮のパスポート・ケース。それに、映画で使われたHomeExchange.com (http://www.homeexchange.com/) の割引券(US$20)がついてた!あなたも、行ってらっしゃーい!って意味か?

The Holiday (2006)

2007-06-12

『ドリームガールズ』 DVD

『ドリームガールズ』のDVD。香港では5月23日に発売された。公開は日本より2週間遅いのに、DVDは日本より1ヶ月も前に発売になるとはこれいかに。(このカバーアートはUSA版)

『シカゴ』の脚本家、ビル・コンドンが長年温めていた企画を実現させ、1981年初演のブロードウェイの舞台を脚色した本作。僕は、ここ数年のミュージカルのベストかも知れないと思っている。物語もいいし、出演者も申し分ない。ビヨンセ・ノウルズもジェイミー・フォックスもエディ・マーフィもいいが、特にオスカー始め賞を総なめにしたジェニファー・ハドソンが圧倒的。

『シカゴ』('02)、『レイ』('04)(←伝記ものだからミュージカルとはいえないが)、『ドリームガールズ』('06)と、このところ2年毎にいい音楽映画が来るねぇ。今のところこの3本が2000年代の音楽ものベスト3ですな。

DVDの特典映像として、未公開歌唱シーン(12曲)が入ってるのだが、これは本編で使われたミュージカルナンバーの全曲版である。BGVとして続けて観ると楽しい。

シュープリームスの実話をインスパイアして作られたという本作品。ダイアナ・ロス、ジェームス・ブラウン、モータウンなどを連想させる場面がいっぱいあるが、Internet Movie Databasehttp://www.imdb.com/title/tt0443489/によれば、"ドリーメッツ"の最初の記者発表のアルバムジャケットはシュープリームスの実際のアルバム2枚をかけ合わせて似せたものだと。で、調べてみたら、ほんとだ。

(外枠はこれ)

200pxmorehitssupremes_1

(写真はこれ)

S320x240

(で、これになる)

Dreamgirls9hi_2

という小ネタでした。

Dreamgirls (2006)

2007-06-11

シナトラ / ベガス Sinatra: Vegas CD Boxset

Sinatra: Vegas (Box Set, 4CD/1DVD)

フランク・シナトラのライブCD ボックスセット。ラスベガスのホテルでのライブばかりを集めたもの。CD4+DVD1の5枚組。

昨年(2006年)暮、香港のHMVで見つけて買った。HK$800 (約12,000円)もしたが、このボックスセットは買ってよかったと思っている。

中身は、① 1961年11月 ザ・サンズ ② 1966年1-2月 ザ・サンズ ③ 1982年3月 シーザーズパレス ④ 1987年4月 ザ・ゴールデンナゲット ⑤ (DVD)1978年3月 シーザーズパレス で収録されたもの。その他、64ページの豪華ブックレット、復刻版の当時のミニポスター。

約四半世紀に渡るラスベガスでのシナトラのショウの貴重な音源。どれも初めて発売されたもので、ファンにとっては感涙ものである。

このうち②の66年のザ・サンズのライブは、有名なカウント・ベイシー楽団、クインシー・ジョーンズ指揮の名盤「シナトラ・ライブ・アット・ザ・サンズ」と同じと思いきや、なんと別テイク!が入っているのである。

ブックレットによれば、「アット・ザ・サンズ」オープニングのシナトラの紹介部分はあとから付け加えられたものなのだと。このCDには当時のままの音源のオープニングが入っている。(司会者の声をマイクが拾っていない)

僕は、シナトラのコンサートは、横浜アリーナ('91)、福岡ドーム('94)へ行ったが、ラスベガスはホームタウンだけあって、当然ながら本人も楽しんで歌っているのがよくわかる。

20年ほど前、仕事がらみでラスベガスへ行ったときに、たまたま「サミー・デイビスJR&ジェリー・ルイス」のショウをやってて喜び勇んで観に行った。ショウの始まる前に座っている席の周りの人たちと話してたら、(今でもよく覚えているが、黒人で『ドリームガールズ』みたいな髪型のおばはんが)「シナトラのショウは人気があって、ダフ屋から買うしかないのよ。しかも500ドルもすんのよ。高すぎるわよね~ェ」と言ってたな。

今思えば、10万円払ってでも、ラスベガスでシナトラを観ておきたかったなと思う。ベガスはシナトラにとって、"HIS KIND OF TOWN" だったから。

Sinatra: Vegas

Sinatra: Vegas
Frank Sinatra
B000GIWS6A

2007-06-10

『オーシャンと11人の仲間』 DVD

Oceans_11_1 『オーシャンズ13』を観たら、もう一度この『オーシャンと11人の仲間』を観たくなった。

大晦日のラスベガス。ダニー・オーシャン(フランク・シナトラ)を中心に戦争中の空軍仲間が集まり、5大ホテルの金庫から一挙に現金を盗むというお話。

シナトラを始め、ディーン・マーティン、サミー・デイビスJR、ピーター・ローフォード、ジョーイ・ビショップといった"シナトラ一家"の面々が集結したファンにはたまらない一本。

ジョージ・クルーニー版はリメイクというが、ストーリーは全く違う。ダニー・オーシャンと仲間が泥棒するというプロットを使ってるだけである。

フランク・シナトラはこの当時ザ・サンズ・ホテルとの長期契約があり、ラスベガスの外へ出ることが出来なかった。なので、ロケ地をべガスにしてこの問題を解決した。昼は映画の撮影をして、夜はラットパックと呼ばれる共演者たちとステージに立つ。
本DVDの特典映像でアンジー・ディキッソンも言ってたけど、「いつ寝てたの?」状態だったようだ。ショウがはけてからも遊んでたらしい。
その「遊んでいる状態」が映画にもいい影響を与えたらしく、出演者のセリフは仲間ならではのアドリブが飛び交い、それをそのまま使ってるところもある。
ラストシーンで映ってるザ・サンズ・ホテルの看板はその時のもの。

監督はあの名作『西部戦線異状なし』('30)を撮ったルイス・マイルストン。戦争批判の『西部〜』とカラーが全く違うので、その変わりように戸惑うが、この映画のラストのオチ、これはマイルストン監督のアイデアだったそうだ。

ひさしぶりに見たら、前半はちょっとテンポが遅い印象だった。時代は残酷なもので、この映画の粋で洒落た部分も、少し古くさいものに感じる。しかし、この映画が人々の心に残すものは、ラットパックが集結してあの時代に撮ったという事実。見終わったときに残る「徹夜で酒を飲んだ朝」みたいな少し疲れた感じだろう。

時代は変わっている。シナトラの歌声は永遠だが、その時代は去った。昨夜当地香港のテレビATV でやったマイケル・ブーブレのライヴで、「マック・ザ・ナイフ」を軽快に唄ってる彼を見て改めてそう思った。

Ocean's Eleven (1960)

2007-06-09

映画 『オーシャンズ13』 続き

Oceansthirteenposter0 昨日観た『オーシャンズ13』ですが、もうちょっと書かせてくだされ。かたじけない。

今回はちょっとネタバレもあるので、公開まで待ちたい人は読まないでください。

昨日も書いたように、今回は仲間のルービン(エリオット・グールド)の恨みをはらす話である。そのために宿敵ベネディクト(アンディ・ガルシア)とも手を組む。アル・パチーノ扮するオーナー、バンクスが新しくオープンするラスベガスの巨大なホテルの、そのオープンの日に、莫大な損害を与えるために彼らは周到に準備をする。もうあの手、この手を使ってて、それは痛快である。

例えば、カジノのサイコロに細工をするために、メキシコの工場へ行って働きながら、それを作るのだ。
それもこれも、ホテル内部の巨大なコンピュータを3分だけマヒさせて、その間に全てのカジノのテーブルで客が勝ちまくり、一晩でバンクスを破産に追い込む為に。

もともとこのシリーズは娯楽映画に徹してるので気に入ってるのだが、今回は笑えるところも多くて楽しめた。日本では馴染みが薄いかもしれないが、オプラ・ウィンフリーのTVショウのネタ、マット・デイモンのつけ鼻ネタ、なんてほんとおかしい。

アル・パチーノは貫禄の演技。ジュリア・ロバーツが出てないのは、パチーノのギャラが高かったから?(笑) パチーノの年増の秘書役のエレン・バーキン(←どことなくだけど、アンジー・ディキッソンを連想させる) もいい笑いをとっていた。

今回初めてフランク・シナトラの歌が使われている。ラスト近く、ラスベガスの花火を皆で見ながらかかるのが "THIS TOWN"。渋い。

ラスト、オーシャンたちの別れ際の台詞が気に入った。「また会おう。俺が会いたくなったときに」("I'll see you when I wanna see you."だったと思う)。いい関係だとわかってるから言えるセリフだね。それとも、このシリーズ、しばらくお休みにするという意味か?

観る前に『オーシャンズ12』(出来たら「11」も)は観なおしておいた方がベターかも。年をとると2〜3年も前に観た映画は忘れちまってたから。おっちゃんは、「12」をまた観て復習したよ。

Ocean's 13 (2007)

2007-06-08

映画 『オーシャンズ13』

Poster_88_e_1181040810 初日(6/7)に観て来ました。面白い!以上…

今回は、仲間の一人ルーベン(エリオット・グールド)が裏切りに会いカジノの共同経営から外され、そのショックで危篤状態になったので、ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)が再度仲間を招集する、という話。

ターゲットのカジノ経営者バンクスを演じるのが、あのアル・パチーノ!
舞台はラスベガスで、アンディ・ガルシアは出てるは、スコット・カーン(ジェームズ・カーンの息子)は出てるはで、これは『ゴッド・ファーザー』へのオマージュかい、と思ったよ。

まだ日本では公開前なので書きたいこともあるけど、今日はちょっと抑えます。いつもながら、楽しめる映画ですよ。

ジョージ・クルーニーが「フランク・シナトラ大好き」というのが伝わって来て、ブラット・ピット始め皆が楽しんで映画を撮っている。これはシナトラが『オーシャンと11人の仲間』でやった<遊び心>を踏襲している。だから観てるこっちも楽しめるんだろうね。かっこいいよ、奴ら。

最後に、ポスターにあった宣伝文句は、

Revenge is a funny thing. (復讐はおもろい)でした。

Ocean's Thirteen (2007)

(次の日に続く)

2007-06-07

『第三の男』 DVD クライテリオン・コレクション

光と影の芸術映画の最高峰『第三の男』。クライテリオン版が5月('07)に発売された。

LDの時代から、長らく買おうか、買うまいか迷っていたが、今回まで待って正解だった。素晴らしい、いや、すんばらすぃー!画質、音質。さすがはクライテリオン・コレクションだけある。

僕は、この映画のあのハリイ・ライム(オーソン・ウェルズ)の登場シーンが、モノクロ映画史上<最高のショット>だと今でも思っているので、画質のいいものを保有したかったのである。

久しぶりにこの映画を観たら、改めてオーソン・ウェルズの凄さがわかった。目の動き、台詞廻し、その動作一つ一つがサマになっていて、圧倒的な存在感と雰囲気を出している。こんな俳優は後にも先にもいないだろう。下水口のフタから出た指の演技までいいものね。まるで、風に吹かれてはらはらと動く落ち葉のようでありました。

いつも思うが、名作中の名作というのは、もうこれは<奇跡>としか言い様がない。たまたま同じ時代に素晴らしい才能が集結して一本の映画を撮った。スタッフ、キャストが一人でも違えばこの映画は名作足りえなかったかもしれないのだから。

本DVDの他のコンテンツは、まずピーター・ボクダノビッチ監督の解説。90分のメイキング Shadowing "The Third Man" 。キャスト、クルーへのインタビュウを含むオーストラリアのドキュメンタリー Who Was the Third Man?。脚本のグラハム・グリーンが出演した1968年のBBCの番組 "Graham Greene: The Hunted Man" 等々、ブックレットも含み、充実の内容。

どうせなら500円の『第三の男』じゃなくて、こっちを薦めるなぁ。今後、このマスター映像が当たり前の画質になることを望んでおります。ハイ。

The Third Man (1949)

2007-06-06

ウディ・アレン 『スクープ』 (原題) DVD

ウディ・アレンの新作。劇場で見そびれたので、DVDにて鑑賞した。
『マッチ・ポイント』に続いてスカーレット・ヨハンセンが出演。ヒュー・ジャックマン、ウディ・アレンと共演している。

ロンドンに遊びに来ていたジャーナリズム専攻の学生(ヨハンセン)が、連続殺人の犯人が大金持ちの息子(ジャックマン)だという情報を"とある所"で聞き、しがないマジシャン(アレン)とスクープをものにするため、自ら息子に近づいていくが…というもの。

マーダー・サスペンスだが、アレンが出ているだけあって、シニカルなコメディになっている。

ヨハンセンはアレンのお気に入りのようだが、今回も、歯にブリッジをして、眼鏡をかけてる役なのだが、十分に色っぽい。ヒュー・ジャックマンも十分に英国の大金持ちの息子に見える。

アレンはロンドンに移り住んでよかったのではないかな。何かリラックスして余裕みたいなものを感じる。年齢ももちろんあるだろうけど。英国を舞台にすることによって、幅が出た感じがしますね。

面白かった。前作『マッチ・ポイント』ほど重くないしね。
今回、音楽はクラシックでした。

このDVDは、本編以外なーんもない。お愛想なし。ま、アレンらしいけどね。ある意味。

Scoop  (2006)

2007-06-05

『大空港』 TV放映と DVD

Airport_1970 今日(6/4)TV東京「午後のロードショー」でやっていた『大空港』。本編は136分だが、2時間枠でやったので正味90分。136分-90分=46分なので、約3分の1はカットされていたわけである。

それでも吹替版だからこれはこれで貴重なんだけど…ディーン・マーティンは羽左間道夫のが見たかったな(佐々木功だったもので)。トリミングされて色あせた画面でも、放送してくれただけでも有り難いのだけど。

大吹雪にみまわれたリンカーン国際空港。滑走路では雪で動けなくなった飛行機が立ち往生している。そのころ爆弾を持った男が搭乗した飛行機が飛び立って行った…。飛行機の内と外を舞台にパニック状態の人間模様が繰り広げられる。

アーサー・ヘイリー原作のベストセラーをオールスター・キャストで描く。この作品が成功したので、その後パニック映画がブームになった。『ポセイドン・アドベンチャー』( '72)、『タワーリング・インフェルノ』('74)など。
監督、脚色のジョージ・シートンは脚本家としても活躍していただけあってグランドホテル形式の本作を巧くまとめている。



さて、DVD版だが、日本ではモノラルヴァージョンしか売っていないが、当地で「エアポート・ターミナルパック」(Region 1)を見つけた時はぶっ飛んだ。
『大空港』('70) 『エアポート75』('75) 『エアポート77・バミューダからの脱出』('77) 『エアポート80』('79) がセットになってるものだが、この内『大空港』だけが 5.1 Surround になっていたのだ!
冒頭の、空港でのざわつきから、あのこちらに飛び出してくる"AIRPORT"というタイトル。それにかぶさるアルフレッド・ニューマンの<最高の>テーマ曲…飛行機内での爆発音。「音が違う!」思わずつぶやいた。面白かった。同じ映画でも音に膨らみが出ただけでこんなに印象が違うんか!

僕は、初めてこの映画を'73年当時NTV「水曜ロードショー」で観たときから大ファンになった。なんでこんなに好きなのかな?と思っていたが、最近理由がわかった。
夜の空港(しかも吹雪)が舞台なので、飛行機の質感がミニチュアっぽいし、飛行機内外での出演者の制服(特にディノのそれ)やセットなどが、どことなく『サンダーバード』なんである。
小さい頃に好きだったものが脳のどこかにインプットされてて、こういう似たものを見たときに無意識の上によみがえってくるのだろうね。
ま、好きなものには理由があるのだな、という話でした。以上。

Airport (1970)

2007-06-03

『ロッキー・ザ・ファイナル』 DVD

『ロッキー・ザ・ファイナル』をDVDでもう一度観た。
30年前、高校生の時に『ロッキー』を劇場で6回(ろっきー)観た男は、このシリーズ・ファイナルでも泣けた。
ロッキーのファイトも、映画自体も"意外な健闘"であった。

このDVD (Region 1) の特典は以下の通り (おそらく日本版も同じ仕様になると思いますけど…)

Wide Screen 1.85:1, Masterd in High Definition. 5.1 Dolby Digital

・Deleted Scenes & Alternate Ending
・Boxing's Bloopers
・Skill Vs. Will: The Making of ROCKY BALBOA (約18分)
・Reality in the Ring: Filming Rocky's Final Fight (約16分)
・Virtual Champion: Creating the Computer Fight (約5分)
・Audio Commentary with Sylvester Stallone

本編の解説はスタローン自らやっているのだが、MGMのライオンマークや、コロンビア映画の女性の銅像の話(スーザン・ヘイワードに似てるとか)までしてる。

NG集もあり、ロッキーと犬が走ってて、首輪が外れちゃうとか、微笑ましいもの。

削除したシーン集の中に、マリー(ジュラルディン・ヒューズ)と"再会"するバーのシーンの別テイクもある (←本編の方がいい、と思った)。

もう一つのエンディングも収録されているが、これも本編の方がいいと思ったよ。やっぱ、カットされるのは理由があるものである。

メイキングはロッキー(スタローン)礼賛。ボクシング・シーンのメイキングは、実際のタイトルマッチの会場の前座として、HBOの協力で撮影したことや、本物のボクシングらしく見せる為のテクニック、スタローンが半年かけて作ったマッチョな身体、等。

DVDを続けて観ると、全編スタローン、スタローン、スタローン、スタローンで、もうしばらくスタローンはええわ、という気分になる。ワンマンショーですわ。ほんま。

Rocky Balboa (2006)

2007-06-02

『スージー・ウォンの世界』 DVD

Worldofsuziewong クレージーケンバンドの曲を聞いていると、歌詞によく出てくる『スージー・ウォンの世界』。残念ながら日本では、この映画のDVDは発売されていない。

香港では、当地を舞台にしているので、よく売れるのか、HMVでもあまり値段が下がらない。香港というところは資本主義が徹底してて、新作でも売れないものはすぐに値段が下がる。(スティーブ・マーティンの『ピンクパンサー』なんかはすぐにHKD40くらい(約600円)になって、作品の評価もこんなものかと思って笑ってしまった。)

この映画のあらすじは、香港の湾仔(ワンチャイ)のバーで娼婦として働いている"ワンチャイ・ガール"のスージー・ウォン(ナンシー・クワン)が画家志望のアメリカ人(ウイリアム・ホールデン)と知り合い恋に落ちる、というもの。客と娼婦としてではなく知り合い、お互い本当に愛し合うようになるのだが…

ウィリアム・ホールデンは同じ香港を舞台にした『慕情』(1955)が当たったので、この主演がまた廻って来たのだろう。

ナンシー・クワン演じるスージー・ウォンは、背は低いが、プライドの高い、典型的な香港の女性である。ホールデンは、世間知らずなのに鼻っ柱の強いアジアの女を受け入れるやさしい<度量のある>西洋の男として描かれている。典型的な "West Meets East" である。
この映画の醸し出すムウドは、セット撮影が多いとはいえ、オールド香港の持つエキゾチックなもの(西洋人から見た)であり、確かにスージー・ウォンの"世界"である。
本作の成功からナンシー・クワンは『フラワー・ドラム・ソング』(1961)へと階段を上がって行く。

この映画は昔の香港が出てくるので、香港に住んでいる人間からみるとその変わりようが面白い。昔の湾仔はこんなんだったのか、とか、冒頭に出てくる九龍からのフェリーは今でも変わってないのだな、とか。

現在でも湾仔にはバーがいっぱいあるが、香港人のワンチャイ・ガールはもういない。働いているのはフィリピン人が殆どである。

余談だが、去年まで僕の事務所は、その湾仔(ワンチャイ)にあった。アメリカの軍艦が香港へ停泊してる時は、道で昼間から酔っ払って騒いでいる若い兵士を何人も見かけて「うるせえなぁ、まったく」と思っていた。だがある日、彼らはイラクへ行くのだと知り、「もっと騒いで楽しんでいけよ」という気になった。本当にまだ子供のような若者たちだから、ちょっとつらくなったのである。

本DVDは2004年にアメリカで発売されたもの。ワイドスクリーンの本編だけで、特典はない。

【追記】 2010年6月19日 「スージーウォンの世界」再び

The World of Suzie Wong (1960)

B00274SJ4G The World Of Suzie Wong / スージー・ウォンの世界 北米版DVD [Import] [DVD]
 

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The World of Suzie Wong The World of Suzie Wong

Love is a Many-Splendored Thing Flower Drum Song Sayonara Picnic A Summer Place

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2007-06-01

『フラワー・ドラム・ソング』 DVD

Flowerdrumsong_1 リチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタイン2世のエスニック・ミュージカル、初のDVD化である。リマスター・ピクチャー、音声は5.1chサラウンドになっての登場だ。昨秋('06)アメリカで発売された。

チャイニーズ・アメリカンのC.Y.リーの書いた小説は、サンフランシスコのチャイナタウンを舞台にしたジェネレーション及びカルチャー・ギャップを主題にした物語だったが、権利を買ったジョセフ・フィールズがロジャース&ハマースタインにミュージカル化を考案。この作品が生まれた。出演者がオールアジア系という当時としては画期的な作品。1958年のブロードウェイ初演の舞台では、ミヨシ・梅木主演、監督はなんとジーン・ケリーだった(映画版はヘンリー・コスター)。ケリーは、アジア系のアクターを探してチャイナタウンへ行き、ナイトクラブでジャック・スーを発見した。

ミュージカル・ナンバーは、香港からサンフランシスコに亡命したミヨシ・梅木がお金を稼ぐために歌う "Flower Drum Song"。大がかりなチャイナタウンのセットで、ナンシー・クワンが歌い踊る"The Grant Avenue"。三面鏡の前でクワンが鏡の中の自分と歌う(撮影に2日かかった)"I Enjoy Being A Girl"。アメリカとチャイナの融合を表現した"Chop Suey"。ジャック・スーの"Don't Marry Me"。アメリカのオペラ歌手マリリン・ホーンが吹替た(音楽監督のアルフレッド・ニューマンが口説いた)という"Love, Look Away"等、が楽しめる。特にナンシー・クワンのアメリカナイズされた歌と踊りがいい。

本DVDの特典映像には、ナンシー・クワンを含む当時の関係者や、2002年にブロードウェイでリバイバル上演された時のスタッフ、ロジャース&ハマースタイン財団の理事などがインタビュウに答え、メイキングを含め詳細な資料となっている。

僕の印象を一言でいうと、お金のかかった豪華な「東宝ミュージカル」といった趣き。おそらく『君も出世ができる』(1964) や、”クレージー・キャッツもの”あたりは影響を受けていると思う。
スティーヴン・スピルバーグの『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』(1984)のタイトルバックのあの赤いチャイナドレスのダンス"Anything Goes"もこの映画の影響があるのではないか、と感じた。

この映画は、チャイナタウンの中での話なので、世代やアメリカとチャイナの間のギャップと和解を中国人内の出来事として穏やかに描いているが、同じ頃、ニューヨークを舞台に、ヒスパニックと白人の争いをストレートに描いた『ウエスト・サイド物語』が登場している。アメリカがちょうど人種間の問題を映画で描き始めた時代だったのだろう。

ロジャース&ハマースタインの楽曲には、人生悪いもんじゃない、といったメッセージの曲が多くて好きだが、この『フラワー・ドラム・ソング』の主題歌も、

"A hundred million of miracles are happeing every day."

と唄う。嫌なときに口ずさむといいことあるかもね。

Flower Drum Song (1961)

Flower Drum SongFlower Drum Song
Russell Metty

The World of Suzie Wong Sayonara South Pacific (Collector's Edition) The Music Man (Special Edition) The Rodgers & Hammerstein Collection [Remastered] (The Sound of Music / The King and I / Oklahoma! / South Pacific / State Fair / Carousel)

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