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2007-06-20

『ローラ』 DVD

F2

ジャック・ドゥミ監督の長編デビュー作、『ローラ』。わが家のジャック・ドゥミ映画祭第二弾(笑)である。

港町ナント、"エル・ドラド"というキャバレーのダンサー、ローラ(アヌーク・エーメ)が港に来たアメリカの水兵フランキー(アラン・スコット)とベッドを共にするのは、忘れられない男がいるから。フランキーは、7年前に自分が妊娠を告げてから姿を消したミッシェル(ジャック・アルダン)に似ているのだ。
街で偶然出会った幼なじみのローラン(マルク・ミシェル)ともデートをして、愛を告げられるが、自分が愛したのはミッシェルだけ。彼は必ず迎えに来てくれると信じて生きているのだった…

長年観たかったが機会がなくて、今回初めて観た。小品だが素敵な秀作である。日本で公開当時"ヌーヴェルヴァーグの真珠"と言われたそうだが、言った人はエラい!だって、ほんまにそう思うから。

ジャック・ドゥミは当初この映画を、「ヨハネスブルグへのチケット」という題名で、フルカラー、スコープ映像のミュージカルとして企画していた。だが、ジャン・リュック・ゴダールから紹介されたプロデューサーのジョルジュ・ド・ボードアールから『勝手にしやがれ』と同予算しか出さないと言われ、ドゥミは、白黒のノン・ミュージカルとしてこの映画を5週間で撮り上げた。
だが、結果として、この映画は白黒、オールロケだからこその美しい映像(撮影 ラウール・クタール)が高い評価を受けることになる。

ドゥミ・マニアにとって、『ローラ』はその後の彼の作品に度々出てくることで知られる。

シェルブールの雨傘』のお金持ちの宝石ディーラー、ローラン(マルク・ミシェル)は同じ人物として、カトリーヌ・ドヌーヴのお母さんに「昔、ローラという女性を愛した」と語る(唄う)。その時に画面に現れるのは、二人が出会った、ナントのアーケードである。『ロシュフォールの恋人たち』では、カフェの新聞記事で「ローラというダンサーが殺された」と唄われる。

ついでに書けば、ナント(ドゥミの故郷)、シェルブール、ロシュフォールと全てフランスの港町である。ドゥミの原体験がここにも現れているのかな、と思う。

このDVDは、アメリカで発売されたもの。美しいレストア・ヴァージョン。音声も5.1ch。特典映像は、予告編。The World of Jacques Demyより抜粋したメイキング。フィルモグラフィーである。

日本で発売するのは、知名度から言って商売上難しいだろうと思う。だが、今でもその<真珠>のような輝きは、失われてはいない。

Jacques Demy's Lola (1961)

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