映画 2000年代

2009-09-03

『ドラゴン・プロジェクト』 精武家庭 House of Fury (午後のロードショー)とジリアン・チョン

Odoru0309092 一昨日(2009年9月1日)の朝、新聞のTV欄を見てたら、あんとTV東京・午後のロードショー『ドラゴン・プロジェクト』(精武家庭 "House of Fury")とあるではないか!すぐにロケフリから予約録画をして、仕事が終わり家に帰ってから楽しんだ。

いやぁ、懐かしかった。この映画は、ぼくが香港へ来た頃に劇場で公開になり、家族で観に行った最初の香港映画だったからである。(香港では2005年3月24日公開)

その日の夕食後、娘と一緒に観たのだが、当時小学校2年だった娘は、劇場へ行ったことを忘れていたが、映画の途中で「あ、みたことある!」と思い出したようだった。(日本語吹替えが嬉しい)

当時はまだ、映画館の冷房(めちゃ強い)に慣れなくって、今は亡き妻も寒がっていたことや、レイティングがよくわからなくてⅡB (Not Suitable For Children)なので、窓口で聞いたら「この映画は大丈夫よ」とおばちゃんに云われ、案外えーかげんなんやな、と思ったことなど思い出した。

整骨院を営むユー・シウボウ(アンソニー・ウォン)は、妻に先立たれた男やもめで、2人の子供と暮らしている。息子はオーシャン・パークでイルカのショーをやってるニッキー(スティーブン・フォン)。娘は高校生のナタリー(ジリアン・チョン)である。2人は小さい時から父親にクンフーを教えられ育てられていたので、兄弟喧嘩もハデにクンフーでやってしまう間柄だ。もう大きくなった子供たちはお父さんのことをちょっとめんどくさく感じていた。

だが、お父さんはじつはシークレット・エージェントで働く男だったのだ。整骨院の裏にコントロールセンターがあることは誰も知らない。そんな父親が、ある日謎の男ロッコ(マイケル・ウォン)に拉致されてしまう。兄弟二人は、ナタリーのボーイフレンド、ジェイスン(ダニエル・ウー)の力も借りながら、父親を救出すべく行動に移すのだが…。

監督・脚本は、長男ニッキーも演じているスティーブン・フォン。製作は、ジャッキー・チェンだ。
クンフー場面は、ワイヤーも使い、きびきびと小気味いい。テレビではカットされていたが、食事中に兄弟喧嘩を足だけでやるところなんかも面白いし、ロッコの息子の西洋人の子供が長い棒で攻撃してくるところも迫力がある。元エージェントのじーさんのアクション場面も(ありえないが)面白く見れる。

物語は、『スパイキッズ』と『ミスター・インクレディブル』を足して2で割ったようなものだが、クンフー場面が、(見慣れた)香港映画って感じで、懐かしさとともに安心して見ていられるのだ。それに家族愛もあるので、(我が家のように)ファミリーで見ても楽しめるクンフー・アクション・コメディ映画である。平日の昼間にTV東京で放送したのもそういう意味では正解だ。ま、もうちょっと早く夏休みにやったら少年・少女たちも楽しめたろうにとは思うが…。

アンソニー・ウォンが経営する整骨院に、ロッコの手先がやってきて滅茶苦茶に壊された時、表札の真ん中の漢字がとれて「精武 館」となる。これは『ドラゴン怒りの鉄拳』でブルース・リーが守ろうとした道場の名。だから、ウォンは、リーの真似をするのだ。
ちなみに『怒りの鉄拳』の英語題は、Fist of Fury。本作は、House of Fury である。

オーシャンパークなんて香港ではメジャーな遊園地も登場するので、住んでから観ると余計に面白い。それからロッコのアジトがある場所って、香港空港からエアポート・エクスプレスに乗ってたら見える海の辺りじゃないかと思うんだけど…。

精武家庭 House of Fury (2005)

Directed by Stephen Fong (馮徳倫)
102 mins

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スティーブン・フォン

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Odoru0109095 ジリアン・チョン(鍾欣桐)を見たのは、この『ドラゴン・プロジェクト』が最初だ。かわいい娘なんだけど、クンフー場面で足もよく上がるし、型も決まってていいな、と思っていた。その後、彼女は”TWINS”というユニットであることも知り(相方は、本作にも出てたシャーリーン・チョイ)、映画やテレビで活躍しているのを見ていた。

2006年には、マレーシアで着替え中に香港メディアによる盗撮事件の被害者となり、その時は、ジャッキー・チェンはじめ50名の著名な芸能人がデモをして法律改正を訴えた。

だが、2008年1月に起きたエディソン・チャンの例の「事件」以来、公の場に出てこなかった(というより出てこれなかったんだろう)。そんな彼女も今年(2009年)7月頃から香港で活動を再開した。ジーンズのポスター・モデルなのだが、メーカー名が”TOUGH”(タフ)で、コピーが”Be Tough”である。

休んでいたときのことを語る、香港の英字新聞 "South China Morning Post" のインタビューがYouTubeにあった(英語字幕がついているのでわかりやすいかと思う)。また頑張ってほしいと思っている。

(ちなみにエディソン・チャンだが、記者会見で謝罪し、芸能界を引退したが、被害にあった女性たちには直接手紙や電話などでの謝罪は今もなされていないという。)

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2009-07-02

映画 「リトル・ダンサー」 Billy Elliot

Odoru0207092 2009年トニー賞授賞式をTVで見てから、ミュージカル作品賞をとった「ビリー・エリオット」の元ネタである映画「リトル・ダンサー」(00)を無性に観たくなった。

どっかにDVDがあったはずだと思い捜したが見当たらない。我が家の書庫(といえるほどもないが・笑)内の日本のTVで録画したものを入れたカゴの中をみたらあった。昔WOWOWでやったときに録画したものだ。久しぶりに見たが、めちゃキレイな画面でちょっと驚いた。日本の放送はやっぱ違うナァ…。いつも香港の甘いダメダメ画面を見慣れてるとこんなに違うのか!と思ったよ(笑)

で、久しぶりに観たこの映画。これは相変わらず傑作で、そしてまた泣いてしまったのだった。

1984年。イギリスの炭鉱町ダーラム。11歳の男の子ビリー・エリオット(ジェイミー・ベル)は、放課後50ペンスを手に町の体育館で、親の代からのグローブを使いボクシングを習っている。お母さんは他界し、家ではちょっとボケてきたおばあちゃん(ジーン・ヘイウッド)の面倒をみているやさしい子である。男らしい父(ゲアリー・ルイス)と兄トニー(ジェイミー・ドラヴェン)は数ヶ月にも及ぶ炭鉱のストライキに参加し、労働者の権利を訴えていた。

ある日、体育館の半分をバレエ教室に使うことになり、それを眺めていたビリーはいつの間にか、女の子たちに混じりダンスを習うようになる。
バレエの虜になったビリーだが、父に「男らしくない」と叱られやめるよう云われる。バレエ・ティーチャー(ジュリー・ウォルターズ)は彼の中にある才能を見出し、いつしか彼に個人レッスンをつけ、ロンドン・ロイヤル・バレエのオーディションを受ければと持ちかける。親に内緒でレッスンを続けてきたビリーだが、ストで衝突した警官隊に兄が逮捕されるのを見てオーディションを諦める…

Odoru0207097 「バレエの映画」と聞いて、女子供が見る映画だと思ったら大間違い。これはおとーさんが見るべき映画の一本である。ここに出てくる父親は本当の意味で「男らしい」のだ。

父親は、息子には強くなってほしい。男らしくあってほしいと思うもの。それはぼくも父親だからよくわかる。「男は、サッカーとか、ボクシングやレスリングをするもんだ」というのも賛成だ。

なのに、息子はダンスを、しかもバレエをやりたいという。「そんなオカマがやるようなこと、許せるか!」と父親は云う。

だが、自分の息子は「踊りたい!」という<意志>を全身で表現する。そのとき、父は「息子の夢をかなえてやりたい」と心から思う。そして、”裏切り者”と仲間にののしられても、息子のために「自分を変える」のだ。

労働者階級の粗野な父親だが、愛する息子の<全て>を受け入れてやる。そこが「男らしい」と思うのだ。

この映画「リトル・ダンサー」"Billy Elliot"は、スティーブン・ダルトリーの初監督作品。彼はもともと舞台監督として名声を博していたので、この舞台ミュージカル版「ビリー・エリオット」も自らが監督した。ダルトリーはゲイを公言しているので、この作品もそーゆー意味で彼らしさが反映している作品といえる。

少年時代のビリーの親友マイケル(ステュアート・ウェルズ)もゲイで、ビリーもバレエ・ダンサーなので、そうなったのかも知れないね(映画の中ではそーゆー描写はないが)。ミュージカル版の音楽は、これまたゲイのエルトン・ジョンが担当。これはイギリスの才能のあるそういった方々が作ったユーモアあふれる作品。
映画は2000年英国アカデミー賞で、英国作品賞、主演男優賞などを受賞。舞台は、2009年トニー賞でミュージカル作品賞、主演男優賞など主要10部門で受賞という数々の栄冠に輝く名作である。

この作品の時代設定は1984年。ちょうど、サッチャー政権の頃。まだ労働者が権利を訴え、ストとなれば長期間行っていたイギリスは、「英国病」と云われ、経済の活力が失われていた(回復傾向を見せるのは80年代後半。金融中心の経済体制になってから)。
ビリーの親兄弟のバレエ・ティーチャーへの反発も、労働者階級と中流階級という階級制度があるからこそ。

自分の才能でのし上がったビリー(アダム・クーパー)。その成功の舞台を見つめ、涙を浮かべる父の姿は、本当に感動する。

映画の中で、ビリーのおばあちゃんが、フレッド・アステアが好きだったり、亡き母もピアノを弾く女性だったりと、彼の才能も遺伝子レベルなのだとわからせる演出もとても自然だ。脚本のリー・ホールは、イギリスの名バリトン歌手、サー・トーマス・アレンが炭鉱掘りの息子だったことを参考にこの脚本を書いた。

だんだんダンスが上手くなっていくビリー。町の長い道をターンしながら進んで行くが、トタンでさえぎられた道はもうそれ以上進めない。そこで踊りを止め、トタンの壁を蹴るビリー…。ここなど(ダンスの道を)行きたくても行けない少年ビリーの心を表現した名演出だと思う。

舞台版は、日本では劇団四季が権利を持っているという。このブログで「トニー賞授賞式」のことを書いた時に、千早教授やSAKUさんのコメントで知ったのだが、日本での上演は、その男の子のバレエ・ダンサーの確保が大変らしい。なかなか日本では、そんな男子いないし、少年は成長と共に声変わりしたりするからね。果たしてどうなるでしょうか?

もし舞台ミュージカル「ビリー・エリオット」を観劇するなら、ぜひこの映画版を観てから行かれることをお勧めします。
あー、ぼくもブロードウェイか、ウエスト・エンド行きてーよー!

Billy Elliot (2000)

Director Stephen Daldry
111 mins

(予告編 ↓)

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2008-12-18

「エグザイル/絆」 DVD Exiled 放.逐 (香港版)

(クリックすると日本語でも表示できます↓)

Odoru1912082 ジョニー・トー監督の傑作映画「エグザイル/絆」"Exiled"(放.逐)が日本でも公開され(2008年12月6日)評判も上々と聞き、香港在住の一映画ファンとしては、なんだか嬉しく思ってしまう。

ぼくは香港へ来てからも「週刊文春」と「週刊新潮」は毎週買っている。値段が高いので(1冊約600円)一週間かけて隅々まで読むのだが、文春誌上(12月18日号)のシネマ・チャートでも高評価で、新潮でも北川れい子さんの批評がとてもGoodで、思わずニンマリしてしまった。

この映画は、当地香港では2006年10月に公開されたので、もう既になんだか懐かしい映画になってしまっている。香港でも評判をとったが、ぼくは劇場で観れなかったので、その年の年末にDVDになった時に観たのであった。

とあるマカオの家。ドンドン、と玄関を叩く音。女(ジョシー・ホー)が出てくる。「ウーはいるか?」男たち(アンソニー・ウォン、ラム・シュー)がたずねる。「そんなのはいない」。またドンドン、と叩く音。「ウーはいるか?」今度はちがう男たち(フランシス・ン、ロイ・チョン)だ。「そんな人はいない」と答える女。家の中には生まれたばかりの赤ん坊がいる。ウー(ニック・チョン)は香港マフィアのボス(サイモン・ヤム)を暗殺しようとして逃げている男だ。外で帰りを待っている男二人はウーを殺しに、もう二人はウーを守るために来た。だが、その5人の男たちは皆幼なじみだったのだ…。

Odoru1912087 邦題に「絆」と入るのでわかる通り、これは男達の友情の物語。ジョニー・トー監督のけれん味たっぷり&いささかかっこつけすぎの演出と、スローモーションも巧みに入れたスタイリッシュな映像に引き込まれる。

舞台をマカオにしたことで、それまでのジョニー・トー映画とはテイストが少し違う。それが成功していると思う。町並みやなんか香港と似ているようで、やはり違うんだなぁ。
香港の喧騒と違い、マカオはよりヨーロッパナイズされたところがあり、派手な銃撃戦(最高の演出!)も拳銃音が渇いて聴こえるような気さえするのだ。

音楽もなんだかマカロニ・ウェスタンのそれを連想させ、砂埃の茶色っぽい場面も西部劇っぽい。これもマカオのなせるワザなのか。

初めて観たときは「赤ちゃんを前だっこして拳銃なんか撃ったら鼓膜が破けるやんか」とちとリアルな感想を持ったものだ(笑)

だが、もう本当に子供のように無邪気にじゃれあう中年の男たちが、命をかけてダチ公を守ろうとする姿は、一人の男としてマジに胸打たれた。

Odoru1912083 さて、ぼくが持っている香港版DVDは発売初期(2006年12月28日発売)に出た限定版。なぜか安物のシステム手帳みたいな作りになっていて、そのポケットにDVDが入っている。中にはスティル写真、2007年のカレンダー、Exiledと印刷されたノート・パッドが綴じられている。最初は映画の中で小道具としてこういう手帳を使うのかな?と思ったが、全く関係ないのだ。映画はあんなにスタイリッシュでかっこいいのに、なんじゃこりゃぁ?と思わせる代物である。だが、今となっては珍品としてとって置こうと思っている。

DVDの特典映像は、メイキングと劇場予告編入り。

余談だが、アンソニー・ウォンは今香港でサロンパスのTVCMに出ている。アクション・シーンの後「こ、腰が…」と言ってサロンパスを貼るというもの。映画ファンには楽しいCMだ(笑)

この香港ノワールの傑作「エグザイル/絆」を劇場で観れるというのは、今となっては日本の皆さんがうらやましく思う。損はさせないぜ。映画館でぜひ!

放.逐 Exiled (2006)

Dolby Digital EX, DTS
Aspect Ratio 1.78: 1
Region 3
109 mins

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2008-10-29

「007 カジノ・ロワイヤル」 Blu-ray 2-Disc Collector's Edition "Casino Royale"(2006)

イギリスでは映画「007 慰めの報酬」公開が2008年10月31日と迫り、ここへきて過去のシリーズ作品がブルーレイで香港でも再発売され始めている。その中で、前 21作「007 カジノ・ロワイヤル」"Casino Royale"北米盤が2枚組のコレクターズ・エディションとして10月21日に発売された。(日本ではスペシャル・エディションとして12月19日発売)
ぼくは、「カジノ・ロワイヤル」の2枚組DVD(香港盤)は持っていたのだが、ブルーレイは持ってなかったので迷わず買ったのだ。アマレーケースの上の紙ジャケが高品質で高級感があっていい。Discの中身もとても満足できるものであった。

Odoru2610082 たぶん007が好きで、長年観続けてきた人は皆この「カジノ・ロワイヤル」(別名:「右の玉も打ってくれ!」・笑)には特別な感情を抱くのではないだろうか。映画の出来が過去のシリーズの中でも屈指であるということ。ダニエル・クレイグのニュー・ボンドが過去のイメージと違うということ。最初のジェームズ・ボンド小説であったにも関わらず、長年権利の関係で映画化できなかったこと(1967年製作の「カジノ・ロワイヤル」はスプーフとして作られたので)等々である。

ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)が初めて 「00」(ダブルオー)を名乗れるようになり、モンテネグロのカジノでテロリストを支えるル・シッフル(マッツ・ミケルセン)とポーカーの大勝負に出る。一緒に潜入した財務官ヴェスパー(エヴァ・グリーン)と本気の恋に落ちるが、彼女は実はダブル・スパイだったことがわかる。彼女を亡くしたジェームズはそれから二度と人を愛さないと心に誓う。
今回初めてラスト・シーンで「My name is Bond, James Bond」と決めゼリフを言う。これは、「007」としてのスタートという意味と、非情なスパイとして生きていくんだというボンドの悲痛な心構えを表明したものなのだった。

思えば、第20作「ダイ・アナザー・デイ」(別名:「死ぬんなら他の日にしなはれ」by浜村淳)のピアース・ブロスナンがとってもよかっただけに、「なんで交代させるんじゃ!」とぼくは不満に思い、雑誌などでダニエル・クレイグを見て「冷血で爬虫類っぽいな」とか「『ロシアより愛をこめて』のロバート・ショウかい?」というイメージを持ってしまって、今回のボンドに正直あんまり期待してなかったのだ。(「レイヤーケーキ」はよかったんだけどね)

Odoru2610085_2 だが、初めて劇場でこの映画を観た時、ぼくは正直「シビれた」よ。

冒頭、モノクロの画面で始まり、トイレでの格闘。かつてなく残忍なボンドだ。めちゃかっこいいタイトル・バック。バハマの工事現場でのボンドと犯人の追っかけ。「フリー・ランニング」という街のなかをひょいひょいとジャンプしながら走る競技の第一人者であるセバスチャン・フォーカンを使い、CGなしの目を見張るアクションをいきなり見せるスピード感。モンテネグロへ行ってからの、ボンドのタキシードのハンサムな着こなし、カジノの豪華さ、最高級のアストン・マーチン、マティー二のシャンペングラス…。全てが素晴らしく、また超一流なのだ。そして、華を添えるとびきりセクシーな女 ソランジュ(カトリーナ・ムリーノ )、ボンド・"ガール"と呼ぶには惜しいほどの"レディ"ヴェスパー(エヴァ・グリーン)。まさに「男の夢の世界」がここにある。

ヴェスパーをさけようとカーブで急ブレーキを踏み、アストン・マーティンが7回転して(これは映画史上新記録なのだと)止まり、その後、素っ裸のボンドが縛られ、座席の部分をくりぬいた椅子に座らされ、●玉を打たれるシーンは映画館で観てるこっちも下腹が痛くなるような場面だった(思い出しても痛いよ・笑)

つまりこの映画では、極力CGなどの合成場面を避けて、生身の人間が演じ痛みを感じる絵作りを行っている。シリーズとしての”原点回帰”という意味でもこの作品の意義は大きい。

Odoru2610083 原作「カジノ・ロワイヤル」に描かれた複雑な内面を持つボンドを演じるのにダニエル・クレイグはうってつけだった。スティーヴ・マックイーンのような肉体派でいて、表情に影がある。短髪にしたのも若さとスポーティな感じでいい。今までの、英国紳士というダンディでシニカルなイメージはないが、ぼくはダニエル・クレイグはひょっとしたらショーン・コネリーを超える(本当の意味で)ニュー・ボンド像を作るのではないかとじつは期待しているのである。

このブルーレイには、削除されたシーンなど、今までなかった特典映像が入り、BD-LIVEも入れると実に7時間超の特典がついている。メイキングの数々もやっつけ仕事という印象がなく出来がとてもよく、より多角的にイアン・フレミング原作のこの映画を検証できるようになっている。ファンにはおすすめのDiscである。(ただ、BD-LIVEはローディングに時間がかかり過ぎるが)

その中で「『カジノ・ロワイヤル』までの道のり」を眺めていたら、権利関係で、それまで007と云えば”ユナイト映画”とぼくらが子供の頃から刷り込まれていたことが、MGMを経てソニー所有のコロンビア映画に引き継がれる過程が興味深かった。特にこの「カジノ・ロワイヤル」の権利関係は原作が書かれた1953年から様々な曲折を経てコロンビア映画にて今回の映画製作に至る。
権利がソニーに移ったので、全作品のDVD BOXは出ないのかと思いきや、ちゃんと出てるのでホッとしたが、今後(欲しいナァと思う)Blu-rayのBOXが出るまでの間は、あの第20作まで入ったアタッシュケースのDVDを大事にしなければと思った次第である。

さあ、次は 11月6日香港公開の「007 慰めの報酬」だ!楽しみ、楽しみ。

"The bitch is dead"

Albert R. Broccoli's EON Productions Presents Daniel Craig as Ian Fleming's James Bond 007 in
CASINO ROYALE (2006) Collector's Edition

Dolby True HD
Aspect Ratio 2.40: 1
144mins
(Special Features のみ日本語字幕付)

【関連】 TVドラマ版「カジノ・ロワイヤル」(1954)
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/tv_bdc1.html

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2008-10-23

「ハイスクール・ミュージカル」 DVD High School Musical

Odoru2310082 今更ながら「ハイスクール・ミュージカル」"High School Musical"である。

11歳の娘がハマリにハマってて、香港では今週末(2008年10月24日)映画版"High School Musical 3: Senior Year"が公開になるので連れて行かねばならず、今”予習”をしているところなのだ。

元はといえば、昨年末映画「ヘアスプレー」にハマッてた娘を見て、同じ俳優が出てる(ザック・エフロン)ということでDVDを買ってきて見せたらもう大変。先日、「今まで何回観た?」と聞いたら、「百回!」と平然と答えてくる始末。だから娘にとってはこの映画公開は、待ちに待った大イベントなんである。

ということで、そーゆーお父さんもいるかも知れないので(←いるか?)、「おとーさんにもわかる『ハイスクール・ミュージカル』講座」を書いてみよう(笑)

簡単にいうと、これはアメリカの高校生の、恋あり、スポーツあり、友情あり、歌とダンスありのミュージカル・TVムービーである。

2006年にアメリカ、ディズニー・チャンネルでオリジナル・ムービーとして放映されティーンを中心に大ヒットし、2007年「ハイスクール・ミュージカル2」、2008年には劇場用映画「ハイスクール・ミュージカル ザ・ムービー」(HSM3) が製作され全世界公開となる。(日本では2009年2月7日公開予定)

Odoru2310083 舞台は、ニューメキシコ州アルバカーキ。新学期にイースト高校(East High)に転校してきた科学の優等生であり、ヒスパニック系の美少女ガブリエラ(ヴァネッサ・アン・ハジェンズ)とバスケ・チーム”ワイルドキャッツ”のエース、青い目の美少年トロイ(ザック・エフロン)は運命的な再会を果たす。二人は大晦日のスキー場で、突然パーティでカラオケをデュエットさせられ、携帯番号だけ交換し別れていたからだ。学校でミュージカルを上演することになり、主役のカップルを募集している時、彼らは二人で歌ったときの楽しい気分を思い出す。トロイに想いをよせるブロンドのお金持ちのお嬢さん、シャーペイ(アシュレイ・ティスデイル)と双子の弟ライアン(ルーカス・グラビール)は、毎年自分たちが主役を演じる舞台にライバルが出現したことで様々な妨害工作に出る。トロイたちは、バスケ部の親友で、アフロヘアの黒人チャド(コービン・ブルー)や、ガブリエラと同じ科学クラブで親友となった黒人美少女テイラー(モニーク・コールマン)らと共に、全ての問題が解決できる案を考え実行に移すのであった。

ディズニー・チャンネルが製作しただけあって、健全なミュージカルである。主役のトロイやチャドがバスケット・ボールを使って踊るシーンなどかっこいいし、ガブリエラとの恋もプラトニックなものだ。言葉づかいもキレイで、笑えるシーンも多い。学食でのダンス、ラストの体育館でのバスケの試合と皆で踊るシーンはとても高揚感があり、観終わった時さわやかな印象を残すのである。

Odoru2310084 ま、これは大人の観客向けではないが、ティーン・エイジャー(ロー・ティーンも含む)には受けるのはわかる楽しいポップなムービーである。

トロイ役のザック・エフロンは歌が下手すぎて、コンピュータで音声処理した、とか、トロイとガブリエラは実生活でも恋人同士だとか、子供から教えてもらう情報も多い。(←本当かどうかは知らないが・笑)

若い子たちには、このTVMがとても新しく、楽しく映るのはわかるが、我々おっさん世代から見ると、この「ハイスクール・ミュージカル」は、昔からあるミュージカル・コメディ映画によくあるパターン(王道)なのである。
つまり、プロットは"ボーイ・ミーツ・ガール"(若い二人が出会ってお互い意識する。途中じゃまが入ったりしてうまく行かなくなるが、最後はハッピーエンド)で、劇中舞台公演やダンスコンテストなどがあり、コミカルなナンバーで笑いを誘う。主役の二人はそれぞれの心情をソロで歌い、フィナーレは大がかりなプロダクション・ナンバーで全員が歌い踊り、盛り上がったところで二人がキスしておしまい、というものである。

学園もののミュージカルというと、MGMミュージカル「グッド・ニュース」('47)やジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン・ジョンの傑作「グリース」('78)などを思い出すが、この映画を観てぼくが一番思い出したのは、バズビー・バークレイ監督で、ミッキー・ルーニー&ジュディ・ガーランドが主演した一連の”バックヤード・ミュージカル”である。「青春一座」('41)「ガール・クレージー」('43)といった青春喜劇は若いミッキー&ジュディがはつらつと歌い踊るとても楽しいミュージカルで、当初は予算もあんまりなかったものが、ヒットしたので、次々に製作され徐々にセットが豪華になるところなんかも「ハイスクール・ミュージカル」シリーズに似てると思うのだ。

ま、一番似てるのはやっぱ「グリース」だね。出会い方はまんまだし。あっちは不良で、こっちは優等生のミュージカルといえまいか。

我が家の(娘の?)DVDは2枚組で、リハーサル風景やインタビューなど、ファンには嬉しい特典満載のもの。

次回は「ハイスクール・ミュージカル2」について書いてみようと思ってる。
まだまだ予習が必要ですから(笑)

High School Musical (2006) Two-Disc Remix Edition

Dolby Digital
Aspect Ratio 1.33: 1
96mins
Region 3

「ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー」
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/high-school-m-2.html
「ハイスクール・ミュージカル2」
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2008/10/2-dvd-high-scho.html


ハイスクール・ミュージカル [DVD]ハイスクール・ミュージカル [DVD]
ドン・シェイン

ハイスクール・ミュージカル2 プレミアム・エディション [DVD] ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー [DVD] ハイスクール・ミュージカル サウンドトラック スペシャル・エディション(DVD付) ハイスクール・ミュージカル・グレイテスト・ヒッツ・スペシャル・エディション(DVD付) ハイスクール・ミュージカル2(DVD付)

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2008-08-19

「ぼくの大切なともだち」 Mon meilleur ami

パトリス・ルコント監督の映画「ぼくの大切なともだち」 "Mon meiller ami / my best friend"である。一時帰国した日本からの復路、ANA機内で鑑賞。

Odoru190808 「鑑賞」と書いたが、まずは鑑賞したとまではいかなかったことを書いておく。
ANAの機内上映は、時々ひどい手抜きがあって、この映画も劇場公開のプリントをそのままテレシネしたもの使っていた。劇場公開時そのままということは、字幕も入ったものを焼いているのである。だから、字幕は(今時)右に縦書きで出る。それはいいのだが、白い背景に白文字の字幕で、まったく読めないのだ。劇場公開時も字幕が読めたのか?と不思議に思えたが、かなりの場面で、背景が明るくて字幕が読めなかったのである。座席前の小さい画面の上に、ヨーロッパ・ビスタサイズで、モニターのコントラストもゆるい。これはきつい。修行僧のように我慢しながら観たのだ。せめて、DVDで発売する時の字幕ヴァージョンを使って欲しい。これは(採用した)ANAが悪いのか、配給先のワイズ・ポリシーが悪いのかはわからないが、映画自体が台無しであったことだけは事実である。

本作はフランス映画で、ぼくはフランス語は、女性を口説くくらいしか出来ないので(←うそ!)半分くらいしか字幕が読めなかった中途半端な鑑賞であったことをまず断って感想を少し。

50代の美術商フランソワ(ダニエル・オートゥイユ)は、誕生日パーティで皆に「君には親友がいない」といわれ困惑する。ビジネスパートナーのカトリーヌ(ジュリー・ガイエ)の挑発もあり、10日以内に親友を連れてくるという賭けをしてしまう。それに失敗したら、20万フランもしたアンティークの壷を手放さなくてならない。フランソワは偶然知り合った、気のいいタクシー運転手ブリュノ(ダニー・ブーン)にどうやったら友達が出来るのか?を相談するのだが…

自分が友達だと思っていた、小学校の同級生に、「君はゴーマンな奴だった!」と言われへこむ主人公。町で、気楽に声をかけ、誰とでも仲良くなろうとするが、皆にシカトされる主人公。50代の男が、急に親友を作ろう!というのも変な話だが、だからコメディになるとパトルス・ルコントは思ったのだろう。話は、こっちが思っていた通り、美術商フランソワと運転手ブリュノの関係が中心になって行き、やがて落語の人情話のようなオチになる。

ちょっとイイ話、といった感じの映画で、50代の人生半ばを過ぎた男たちの哀愁も漂う。

フランソワがタクシー運転手のブリュノに聞く。

「君はどうして、誰とでも友達になれるのか?」

すると、ブリュノはこう答える。

「『誰とでも』とは『誰とも』と同じことなんだ」

彼もまた孤独を抱える男の一人なんである。

友情、裏切り、和解を通して、人と人との関係を描く。字幕がよかったらもっと楽しめたのにな…という映画でした。

ファイナルアンサー?(←映画を観ればわかる)

Mon meiller ami / my best friend (2006)

96mins

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2007-11-21

映画「キャッシュバック」DVD Cashback

英国映画「キャッシュバック」(Cashback) をDVDで観た。香港では5月頃公開され、DVDはHMVで、結構目立つところにいつもあり気になってたもので。

アート・カレッジへ通うベン(ショーン・ビガースタッフ)は、彼女に振られた後、不眠症になり夜まったく寝れなくなってしまう。ある日大型スーパーマーケット、セインズベリーへ立ち寄った際、ナイトシフト(夜間勤務)のバイト募集の広告を見て応募する。彼は、夜の8時間をスーバーへ与え、その時間分のお金(キャッシュバック)をもらうことにしたのだ。働いてみると、ユニークな店長はじめ、いつもふざけてるバカな二人組や、やる気のないレジの娘やら、クンフー好きの男やら、面白い面々と出会う。彼らがナイトシフトでどうやって時間を過ごしているかを横目で見ながら、彼は自分自身の能力=時間をフローズン(冷凍)すること=で楽しむのだった…

主人公は絵を勉強しているので、スーパー内で時間を止めて、キレイな女性の服を脱がし、デッサンする。こうやって書くとポルノまがいに聞こえるだろうが、実際はそんないやらしいものではない。女性の美しい身体に対する男の持つ憧れを映像表現しているのである。

冒頭、振られた彼女に主人公が悪態をつかれてる場面は、オペラが流れ、スローモーションの映像がいいし、時間をフリーズし、マネキンのようにみえる美しい女性たちの場面も面白い「絵」だ。コメディとして笑えるところも多く、ラスト・シーンも素敵な演出がなされ、インディペンデント・カルト・ムービーとしての出来はいいと思う。

元々20分ほどの短編映画として2004年に製作された本作だが、アカデミー賞の短編映画部門でノミネートされるなど高評価を得、ロング・ヴァージョンの製作となった。特典映像でその短編ヴァージョンも見れるのだが、本編の予告編といった感じになってしまっていた。知らなかったとはいえ、先に短編版を見とけばよかったと思ったよ。

監督・脚本はショーン・エリス。メイキングを見ると、スーツにネクタイで演出している。変わった奴だね。映像のセンスもいいし(写真家でもある)、出てくる女性の趣味もいいし(笑)、今後注目してみよう。

ネットで検索してみたら、この映画、大阪ヨーロッパ映画祭で11月25日に上映されるんですな。リサイタルホールの大きな画面で観るといいかもね。それに監督のショーン・エリスも来るみたいだし(たぶんスーツにネクタイで来ると思うよ(笑))。

http://www.oeff.jp/1043-Cashback.html

この映画祭面白そうやな。「和田誠ヨーロッパ映画の世界」と題した和田誠さんの絵の展示もあったんやね。どっちかというと、こっちに行きたかったわ!(ファンなんで)

Cashback (2006)

Aspect Ratio 2.35:1, Dolby Digital, Region 1

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2007-10-06

穿越時空的少女(「時をかける少女」)DVD

日本アニメの傑作「時をかける少女」のDVDが香港で発売された。

劇場公開が8月20日頃だったので、もう発売?って感じである。繁華街の映画館ではどこでも上映してたのだが、広東語の吹替えだったので観に行かなかった。日本語ヴァージョンは九龍サイドのアート系でしかやらず、ぼくは香港島に住んでるので、ちょっと時間が取れず、これまた行けなかったのだ。

劇場で観れなかったのは残念だが、今回DVDになったので、家庭で子供たちと楽しめるのは嬉しい。
DVDは、広東語吹替と日本語が選べ、字幕も中国語、英語が選べる。
吹替えは現在当地で人気のアイドル 衛蘭(ジャニス)がやっており、DVDの特典も彼女へのインタビュウが収録されている。
値段もHK$99(約1,485円)で、香港では通常価格。現在HMVなどのショップでは目立つところへ展示してある。

筒井康隆原作の「時をかける少女」だが、古くはNHK教育TVでの少年ドラマシリーズ「タイムトラベラー」、大林宣彦監督版、そして今回のアニメ版と何度も映像化されているが、このアニメ版は屈指の出来と言ってよかろう。ラストは、ぼくのようなオヤジでもとっても切なくなった。素敵な青春映画である。

香港は日本アニメは非常に人気が高く、ケーブルTVでANIMAXもやっている(日本のとは番組が違う)。かつては、「カウボーイ・ビバップ」「犬夜叉」「ハチミツとクローバー」等、今でも「デスノート」「名探偵コナン」「ちびまる子ちゃん」「地獄少女」「灼眼のシャナ」「今日からマ王!」等々やってるし、地上波ではケロロやドラえもんなど大人気だ。ANIMAXでは、なぜか?ミュージック・ステーションもやってるのだ。J-POPも人気があるからね。

昨日も、HMVでこの「時をかける少女」のDVDを眺めてる時に店内に流れていたのは宇多田ヒカルで、時々自分がどこに居るのかわからなくなる(笑)

現在当地の映画館では「ベクシル -2077日本鎖国-」を上映中。(あと「UDON」もやってるし、再来週はキムタクの「HERO」も公開になる)

地上波では毎週日曜の夜に「のだめカンタービレ」を放送中。CDも、付録に、のだめが持ってるピアノの鍵盤のデザインの袋がついて発売中。

こうやってみると、日本で人気が出たものは、大体香港にやってくる。日本のカルチャーは凄いな、とつくづく思うよ。頑張れニッポン!

The Girl Who Leapt Through Time (2006)

Format: Aspect Ratio 16:9
Audio: Japanese/Cantonese 5.1 Surround
Subtitles: Traditional & Simplified Chinese/English
Running Time: 105 mins
Region: 3

(Bonus Features)
Interview With Janice (My Love My Voice)
Photo Gallery

時をかける少女 [Blu-ray]時をかける少女 [Blu-ray]

角川エンタテインメント 2008-07-25
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2007-09-21

「パンズ・ラビリンス」 DVD

Odoru_panslabyrinth_2

日本で10月に封切られる「パンズ・ラビリンス」。香港では、今年2月頃公開され、春頃にはDVDになっていたと記憶している。とにかく、この傑作が日本で公開されることをまず喜びたい。

主人公が10歳くらいの少女なので、最初は楽しいファンタジーかなと思ってて、子供を連れて観に行こうかと考えていたのだがかなわず、DVDを買って見たら、これがアメリカではR指定(17歳以下入場不可)になっていたので、胸をなでおろした。

これは、子供に見せるにはちょっときつい、大人向けの寓話である。
フランコ総統の圧政によるスペイン内戦時、少女オフェーリアは、母親の再婚相手の将校がいる田舎の奥深い山中の軍用地へ引っ越す。そこで、彼女は妖精に会い、森の中の迷宮へ入っていく…

衰弱していく母、非情な継父、レジスタンスと軍との戦い、森にかこまれた生活… 幼い少女がファンタジーの世界に没頭し、のめり込んでいくのは自然の成り行きである。
現実があまりに過酷だと、人は何かに「逃げる」。そうすることによって精神のバランスを保とうとする。ましてまだ無垢な少女には過酷すぎる現実…
やがて少女は見えないものが見えてくる。妖精たちが彼女に話しかけ、「貴方は地下世界のお姫様なのだ」と伝える。少女は、パン(牧羊神)の指示に従い、地下世界へ戻るため三つの試練に立ち向かおうとする。

SFXとドラマの幸せな(見事な)融合。スペイン内戦時のレジスタンス活動の殺戮と抵抗の場面があまりに生々しく、それによりアメリカではR指定になったが、その美しい映像と、少女の母を思い、産まれたばかりの弟を思う気持ちが胸を打つ。

少女が見る森の中の迷宮の世界は、森の神を信じる我々日本人には馴染み深い感覚である。道のそばにある石像などは、お地蔵さんのようなもの。出てくる妖怪たちの中で、大蛙などは「赤影」で出てきたものを思い出した。
監督のギルレモ・デル・トロは、おたくみたいだから「となりのトトロ」などの影響も受けてるのだろう。少女が洞窟に入っていくシーンなどは、「メイちゃん」を連想させる。

とまれこの作品は、今年の収穫の一本である。各種映画賞のベストテンにはかならず入るだろう。語るに足りる名作だと思う。映画館でぜひ。

Format: Aspect Ratio 1.85:1
Audio: DTS-ES 6.1 ,Dolby Digital 5.1 EX
Language: Spanish (English, Spanish Subtitles)
Future Run Time:  Approx 119 mins
Region: 1

(Special Futures)
Video prologue by director Guillermo del toro
Feature audio commentary by director Guillermo del toro
Marketing Campaign: Poster Art, Teaser Trailer, Theatrical Trailer, TV Spots

Pan's Labyrinth (2006)

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2007-09-02

「ショートバス」 DVD

「ヘドウィグ・ウイズ・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の「ショートバス」である。香港では、7月('07)にDVDで発売になった。

こーゆー20代、30代向きの映画は、40代のおっちゃんには、どうやって話していいかわからないが、ちょっとトライしてみよう。

ネタバレなので、念のため。

オープニングで、紙箱で作ったようなニューヨークのビル郡の中、光のともった一室にカメラが入っていく。ここで、この映画はファンタジーなんだよ、という監督の意図を受け取らないと、以後つまらないことになる。

のっけから、素っ裸の男(美形)が自分のペニスをビデオで撮っている。それを覗き見する隣のビルの若い男。素っ裸の男はゲイで、彼氏と住んでいるが何か心に刺さっている。セックスカウンセラーの女性は、夫と激しい体位でセックスをするが、いつもオルガスムスを得られない。出張SM嬢は、人をいたぶり興奮させるが、自分は少しも満足感は得られない。
そんな、愛にすこし飢えた人々が集うのが、「ショートバス」と呼ばれるサロン。そこでは、3P、4P、ホモ、レズ、SMなどは、当たり前。人々は相手と出会い、ゲームに興じ、語り合い、酒を飲み、セックスもする。

こうやって書くと、酒池肉林のポルノ映画の世界を想像するかも知れないが、あまりいやらしく感じないのだ。それは、ユーモアもあるが、撮りかた自体が、観るものを興奮させるように撮ってないからだろう。

香港版は、薄いボカシが入る。おっちゃん(ストレート)にとっては、ボカシが入るから幸いで、男性の3Pなんて、ボカシなしでは見れないよ、ほんと(笑)。ここは、面白い場面ではあるのだが、あれがモロだったら顔をそむけたと思う(なんせおっちゃんは「ブエノスアイレス」も冒頭2分で観るの止めたくらいだから)。ここなんかは、新宿2丁目界隈では大受けだと思う。だってイケメン三人のシーンだものな。

ショートバスの中で、ローターの先をあそこに入れて、コントローラーを旦那に持たせるというシーンがあるが、日本では10年以上も前からAVなんかでそんなのやってるから、別に目新しいものではない。

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の前作「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、"異形の者"としての主人公へドウィグの苦しみを、哀し気に綴り、ホモではないおっちゃんも理解は出来た。だが、今回は、正直言っていい映画なのか、悪い映画なのか、判断が出来まへん。

上でも書いたが、これはファンタジーなんである。何でもありの現代においては、だからこそ人として傷つくことが多々ある。誰でも受け入れ癒してくれるサロン、それがショートバス。そんなサロンが本当にあったらいいな、ということなのだろう。

ある意味、この映画はリトマス試験紙のようなものかもしれない。ボクは40代後半だが、この映画に出てくるようなことでは興奮しないし、感情移入も出来ない。それが「健全な成長」だと思うのだ。
健全な成長とは、それ相応の年代に、それ相応のことをするということだ。だから、ボクはそーゆーことは経験済みだから「だからどうしたの?」という気になってしまう。(←ホモとかSMは別にして)

それにしても、21世紀になったら、映画もここまでモロになってくるんだな。おっちゃんの世代は、「ラスト・タンゴ・イン・パリ」なんていう芸術映画でもショックだったのに。
今、ヴィスコンティが生きていたら、もの凄ーーいものを撮ったかもと想像した。そしたら淀川長治先生興奮しっぱなし!だったかもね。なんて(笑)

(アスペクト比 1.78:1、ドルビーデジタル5.1/DTS 5.1、特典なし)

Shortbus (2006)

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2007-08-27

「さらば、ベルリン」DVD

ジョージ・クルーニーとスティーヴン・ソダーバーグ監督のコンビ作「さらば、ベルリン」"The Good German"である。このDVDは香港では6月に発売されていたが、買ったまま観てなかったのだ。

1945年、ポツダム宣言が出る直前のベルリン。アメリカの記者が数年振りにベルリンを訪れる。アメリカ区域やソビエト区域に分断されたベルリン市内で、主人公が運転手として雇った男が何者かに射殺される。かつて愛した女がその男のオンナになっていたこと、その不信な死、謎の男の存在とは…
サスペンスなのであまりストーリーはかけないが、モノクロ、スタンダード、スクリーン・プロセス、ワイプの場面転換など絵作りは明らかに40年代のフィルム・ノワールを意識している。

古い映画好きのぼくとしては、とても期待して観たのだが、はっきり言って期待外れ。最初から最後まで、いいなあ、とか、かっこいいなぁ、と感じるところは一つもなかった。フィルム・ノワールを気取るなら、一場面くらいは「渋い」と思わせる場面を見せてほしかったな。

デジカメで撮っているのか、照明のせいなのか、白黒のコントラストが強くてのっぺりとした絵になってる感じがした。白黒映画のいいところは、実は「灰色」の部分なんじゃないかなと最近思う。
ま、こんなことを思うのは、フィルム・ノワールを見過ぎた弊害。ハンフリー・ボガードもの、「深夜の告白」など40年代の<本物>を見た人には食い足らないと思う。

ケイト・ブランシェットが、ローレン・バコールばりの低い声で頑張っているが、「さらば愛しき女よ」のシャーロット・ランプリングまでもいってない。頑張ってるんだけどなぁ…「ブラック・ダリア」のヒラリー・スワンクよりはマシだけど(笑)。

残念だが、例えるとイミテーションの真珠である。本物の輝きはない。同じジョージ・クルーニーのモノクロなら、「グッドナイト&グッドラック」の方がずっと良い。

題名がなんで「さらば、ベルリン」なの? "The Good German"に意味があんのに…。ラスト・シーンの「カサブランカ」を気取った飛行場のシーンで売りたいから?ま、同じワーナー映画だけど、出来はほど遠いけどね。

(アスペクト比 1.33:1、5.1chドルビーサラウンド。特典はナシ。カバーアートはアメリカ盤)

The Good German (2006)

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2007-08-07

「ショーン・オブ・ザ・デッド」 DVD

「ホット・ファズ (Hot Fuzz)」があまりに面白かったので、彼らの前作「ショーン・オブ・ザ・デッド」をアメリカ盤DVD(アスペクト比 2.35:1、5.1ch サラウンド)で観る。

僕はもともとゾンビものがそんなに好きではない。だから、評価が高いジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ :Dawn Of The Dead」('78)も観ていない。だから、そのパロディである本作も、どうかな、と思ったが、なかなかどうして面白い、ゾンビものロマンティック・コメディであった。

ロンドンの電気屋で働いているショーンは、人生に対する意味も感じられず、ルームメイトで親友のエドと毎晩パブへ入り浸っている。そんな、ショーンに、長年の恋人リズも愛想を尽かしてしまう。このままではいけないと思ったショーンは自分の生活を改め、恋人にも、再婚相手との確執から疎遠になっている母親とも向き合おうと考えるのだが、その間に街中ゾンビがあふれ人間を襲ってくる。母親と彼女を救うため、エドと二人で車で飛び出し、救出後、皆で逃げ隠れる場所に選んだのは、いつものパブだった…。

パロディだが、決して茶化さず、ある意味真面目に撮っている。だからおふざけ感がなくって、ほんもののゾンビ映画のように凝ってる。そういう意味でちゃんと<リスペクトしている>ことが感じられて、作り手の愛情がわかるいい映画である。ゾンビ・ファンは必見、かもね。

「ホット・ファズ」のメイキングで、サイモン・ペッグが、「ショーン・オブ・ザ・デッドのコンビでポリス・バディものを撮りたかった」と語ってるが、サイモン・ペッグとニック・フロストの二人は、かつてルームメイトとしても暮らしていただけあって、<恋人同士>のように仲がいい。いいイギリスのコンビである。それに監督のエドガー・ライトも、ペッグと共同で脚本も書いているので、この3人組の映画は今後も期待大である。

映画後半の舞台であるパブの名前が、ウィンチェスター。店に銃が飾ってあるのだが、西部劇「ウィンチャスター銃'73」('50)を連想させる。パブでのドンパチが一種レトロな感じもするのはそのせいか?なんて。
主人公のもう一人のルームメイト役のピーター・セラフィノウィッツは、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」で、ダース・モールの声をやった人。サイモン・ペッグが、大のスター・ウォーズ・ファンで、キャスティングされたんだと。

このDVDの特典映像も、監督のエドガー・ライトや、ペッグたちが出て来て、サービスあふれる映像を見せてくれる。ゾンビ役の人がメイクしたまま休憩している様子なんて、おっかしな絵だよね。

Shaun Of The Dead (2004)

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2007-07-29

『ブラックブック』 DVD

ポール・バーホーベンが祖国オランダで撮った『ブラックブック』。英国盤DVDで観た。アスペクト比2.35:1。ドルビーデジタル、DTS。

1944年9月、ドイツはオランダを占領。ナチに家族を殺されたユダヤ人のラヘル(カリス・ファン・ハウテン)は、レジスタンス運動に協力。自らナチ上層部のムンツェ(セバスチャン・コッホ)の愛人となり、本部へ入り込み諜報活動を行う。レジスタンスの失敗から、仲間が次々と殺され、自身も危険な目にあうが、裏切り者のレッテルを貼られ、逃亡を余儀なくされる。やがて、終戦となりオランダも開放されるが、ラヘルはそこで驚くべき真実を知ることになるのだった…。

様々な伏線がからみ合い、ラスト、ブラックブック(黒い手帳)へたどりつくサスペンスフルな構成が見事。今まで、第二次大戦中、ナチ=悪、レジスタンス=正義、という当たり前と思われていた図式が、必ずしもそうではなかったということに驚かされる。

主役のカリス・ファン・ハウテンは、正に体当たりの演技で、頑張っている。自身で歌も歌っているし、あそこの毛を金髪に染めるシーンもある。あと、収容所で半裸で大量の汚物をかぶるところは、大変だったと思う。実際、特典映像のバーホーベンのインタビュウで、「彼女は嫌がった」と語っているが、そらそーだろ、と思うよ。
特典映像では、カリスへのインタビュウもあるが、実際の彼女は、赤毛のロングヘアーのチャーミングな女性である。1976年生まれというから、この映画を撮っている時は20代後半か?英語、独語、仏語もOKみたいだから、これから注目の女優である。

久しぶりに大人の鑑賞に耐える面白い映画であった。
特典映像は、バーホーベンへのインタビュウ(約13分)。カリス・ヴォン・ホウテンへのインタビュウ(約22分)。オリジナル予告編である。
日本版も発売になるようだが、イスラエル語、オランダ語、ドイツ語、英語で話してるので、日本語の字幕(もしくは吹替)で観たら楽だろうなー、と思ったよ。

Black Book / Zwartboek (2006)

B0019R3MBWスマイルBEST ブラックブック [DVD]
Happinet(SB)(D) 2008-07-25

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2007-07-10

『シン・シティ』DVD (3-DVD RECUT: EXTENDED: UNRATED)

ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー、(一部タランティーノ)監督の傑作『シン・シティ』のコンプリートBOXが日本で発売された(6/22)。ここ香港では、DVDの内容がほぼ同じものが、2006年の旧正月頃に発売されていた(このカバーアートはUSA版)。僕はHMVのセールで、HK$239(約3,585円)で買った。
中身は、本編(16:9, Dolby Digital 5.1, DTS)、特典映像集、そして特筆すべきは、本編中のそれぞれのエピソードを繋いで独立した話にしたリカット・ヴァージョン (Recut, Extended and Unrated Version) である。これは以下の通り、4つの話になっている。

1. The Yellow Bastard (約47分) ブルース・ウィルス
2. The Customer Is Always Right (約8分)  ジョシュ・ハートネット   
3. The Hard Goodbye (約41分) ミッキー・ローク
4. The Big Fat Kill (約45分) クライヴ・オーウェン

劇場公開版もよかったが、この独立したヴァージョンもすごく楽しめる。こうやった方が、コミックを読んでる感じでいいと思うけどな。
今観ても、白黒・ハイコントラストの映像の面白さったらない。それに出演者の豪華なこと。上述の他にも、ベニチオ・デル・トロ、イライジャ・ウッド、マイケル・クラーク・ダンカン、ブリタニー・マーフィ、デヴォン青木、etc
映画冒頭の赤いドレスの女 マリー・シェルトンは、『プラネット・テラー』に、黒人女兵士 ロザリオ・ドーソンは、『デス・プルーフ』にそれぞれ出演している。
けど、この映画の一番の収穫は、なんといっても、ジェシカ・アルバだね。

特典映像の緑色のセットで撮影されたフーテージを見て、本当の意味で、映像を画面に「描く」時代になったのだな、と思った。あと、ロドリゲスのタコスのレシピも参考になった。

来年公開予定の "Sin City 2" も期待大ですな。

Sin City (2005)

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2007-06-29

『ボルベール 帰郷』 DVD

Odoruvolver


香港では、昨年('06)10月に公開され、年末にはDVDが、店先に並んでいたペドロ・アルモドバル監督『ボルベール <帰郷>』である。僕はHK$115(約1,725円)で買ってきて観た。日本では6月30日から公開される。

Volver 「浮花」 (Region 3)
本編: 16:9 Spanish DTS-ES, Spanish Dolby Digital Surround EX
特典: 予告編、フォト・ギャラリー、キャスト&スタッフ・フィルモグラフィー

僕は、アルモドバル監督の作品は、女性向けだからと観たことがなかった。香港での公開時、スチール写真を見た時に色使いが凄くいいな、と思ったので、この作品は観てみたいと思ったのだ。
本作は、映画として、とてもいい出来である。素晴らしいカメラワークと映像、特に色の使い方が見事だ。ペドロ・アルモドバル監督の評価が高い理由がわかった。ペネロペ・クルスの美しいが、強い女の演技もいい。
内容は好き嫌いがあるだろう。例えると、すごく綺麗な美しい包装紙に包まれたおいしそうな果物、だが、切ってみたらちょっと傷んでいた…といった感じ。ま、そうじゃないとドラマははじまらないけどね。

(続きはちょっとネタバレ。映画を観る前には読まない方がいいかも

続きを読む "『ボルベール 帰郷』 DVD "

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2007-06-13

『ホリディ』 DVD

香港版『ホリディ』DVDだが、なんと日本語字幕、日本語吹替がついていた!ちゃんと5.1サラウンドで。
このDVDは特典映像も、メイキングも何もないので、吹替がついたのかな(タイ語まで)、と想像している。

傷心の女性二人(キャメロン・ディアス、ケイト・ウェンスレット)がホーム・エクスチェンジをし、そこで出会った男(ジュード・ロウ、ジャック・ブラック)と恋に落ちる話。出来のいいラブ・コメである。

ハリウッドで知り合う年老いた名脚本家をイーライ・ウォラックがやってるのだが、僕には『続・夕陽のガンマン/地獄の決闘』や『荒野の七人』、最近では『ゴッド・ファーザーPART3』などの悪い役のイメージが強くて、劇場でみたときは少し違和感があった。けど、吹替だと「サザエさん」の波平の声(永井一郎)だったので、好々爺に見えたから不思議だ。

このハリウッドの脚本家(ウォラック)の昔話、作曲家(ジャック・ブラック)の映画音楽の話は、オールド映画ファンも思わずにんまりする話である。ダスティン・ホフマンもカメオで出てるしね。

初めてジュード・ロウに会ったときのキャメロンの、思わず髪を直し、靴下の中に入れていたスエットを出すシーンなどは、女性のナンシー・マイヤーズ監督ならでは。うまいよね。あと、このキャメロンは本当にいいね。コメディエンヌとしても表現力があって。

今回買ったのはリミテッド・エディションなのだが、おまけで、The Holidayと型押しされた皮のパスポート・ケース。それに、映画で使われたHomeExchange.com (http://www.homeexchange.com/) の割引券(US$20)がついてた!あなたも、行ってらっしゃーい!って意味か?

The Holiday (2006)

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2007-06-12

『ドリームガールズ』 DVD

『ドリームガールズ』のDVD。香港では5月23日に発売された。公開は日本より2週間遅いのに、DVDは日本より1ヶ月も前に発売になるとはこれいかに。(このカバーアートはUSA版)

『シカゴ』の脚本家、ビル・コンドンが長年温めていた企画を実現させ、1981年初演のブロードウェイの舞台を脚色した本作。僕は、ここ数年のミュージカルのベストかも知れないと思っている。物語もいいし、出演者も申し分ない。ビヨンセ・ノウルズもジェイミー・フォックスもエディ・マーフィもいいが、特にオスカー始め賞を総なめにしたジェニファー・ハドソンが圧倒的。

『シカゴ』('02)、『レイ』('04)(←伝記ものだからミュージカルとはいえないが)、『ドリームガールズ』('06)と、このところ2年毎にいい音楽映画が来るねぇ。今のところこの3本が2000年代の音楽ものベスト3ですな。

DVDの特典映像として、未公開歌唱シーン(12曲)が入ってるのだが、これは本編で使われたミュージカルナンバーの全曲版である。BGVとして続けて観ると楽しい。

シュープリームスの実話をインスパイアして作られたという本作品。ダイアナ・ロス、ジェームス・ブラウン、モータウンなどを連想させる場面がいっぱいあるが、Internet Movie Databasehttp://www.imdb.com/title/tt0443489/によれば、"ドリーメッツ"の最初の記者発表のアルバムジャケットはシュープリームスの実際のアルバム2枚をかけ合わせて似せたものだと。で、調べてみたら、ほんとだ。

(外枠はこれ)

200pxmorehitssupremes_1

(写真はこれ)

S320x240

(で、これになる)

Dreamgirls9hi_2

という小ネタでした。

Dreamgirls (2006)

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2007-06-06

ウディ・アレン 『スクープ』 (原題) DVD

ウディ・アレンの新作。劇場で見そびれたので、DVDにて鑑賞した。
『マッチ・ポイント』に続いてスカーレット・ヨハンセンが出演。ヒュー・ジャックマン、ウディ・アレンと共演している。

ロンドンに遊びに来ていたジャーナリズム専攻の学生(ヨハンセン)が、連続殺人の犯人が大金持ちの息子(ジャックマン)だという情報を"とある所"で聞き、しがないマジシャン(アレン)とスクープをものにするため、自ら息子に近づいていくが…というもの。

マーダー・サスペンスだが、アレンが出ているだけあって、シニカルなコメディになっている。

ヨハンセンはアレンのお気に入りのようだが、今回も、歯にブリッジをして、眼鏡をかけてる役なのだが、十分に色っぽい。ヒュー・ジャックマンも十分に英国の大金持ちの息子に見える。

アレンはロンドンに移り住んでよかったのではないかな。何かリラックスして余裕みたいなものを感じる。年齢ももちろんあるだろうけど。英国を舞台にすることによって、幅が出た感じがしますね。

面白かった。前作『マッチ・ポイント』ほど重くないしね。
今回、音楽はクラシックでした。

このDVDは、本編以外なーんもない。お愛想なし。ま、アレンらしいけどね。ある意味。

Scoop  (2006)

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2007-06-03

『ロッキー・ザ・ファイナル』 DVD

『ロッキー・ザ・ファイナル』をDVDでもう一度観た。
30年前、高校生の時に『ロッキー』を劇場で6回(ろっきー)観た男は、このシリーズ・ファイナルでも泣けた。
ロッキーのファイトも、映画自体も"意外な健闘"であった。

このDVD (Region 1) の特典は以下の通り (おそらく日本版も同じ仕様になると思いますけど…)

Wide Screen 1.85:1, Masterd in High Definition. 5.1 Dolby Digital

・Deleted Scenes & Alternate Ending
・Boxing's Bloopers
・Skill Vs. Will: The Making of ROCKY BALBOA (約18分)
・Reality in the Ring: Filming Rocky's Final Fight (約16分)
・Virtual Champion: Creating the Computer Fight (約5分)
・Audio Commentary with Sylvester Stallone

本編の解説はスタローン自らやっているのだが、MGMのライオンマークや、コロンビア映画の女性の銅像の話(スーザン・ヘイワードに似てるとか)までしてる。

NG集もあり、ロッキーと犬が走ってて、首輪が外れちゃうとか、微笑ましいもの。

削除したシーン集の中に、マリー(ジュラルディン・ヒューズ)と"再会"するバーのシーンの別テイクもある (←本編の方がいい、と思った)。

もう一つのエンディングも収録されているが、これも本編の方がいいと思ったよ。やっぱ、カットされるのは理由があるものである。

メイキングはロッキー(スタローン)礼賛。ボクシング・シーンのメイキングは、実際のタイトルマッチの会場の前座として、HBOの協力で撮影したことや、本物のボクシングらしく見せる為のテクニック、スタローンが半年かけて作ったマッチョな身体、等。

DVDを続けて観ると、全編スタローン、スタローン、スタローン、スタローンで、もうしばらくスタローンはええわ、という気分になる。ワンマンショーですわ。ほんま。

Rocky Balboa (2006)

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2007-05-30

『ボラット』DVD

香港では3月に発売されたDVDで、『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』を観る。

バカバカしいのが大好きな僕も、ちょっと乗れなかったな。アメリカも、カザフスタンも両方共馬鹿にしている感じがして… それに、善良な人たちを不快な気分にさせることで笑いをとっているのも乗れなかった理由の一つ。

ペットショップで、亀を見て、「これはなんていう種類の犬ですか?」と真顔で聞いているのはちょっと笑えたけど。

このDVDには、本編に入っていない8つのフーテージが特典映像として収録されている。素っ裸でマッサージ受けたり、医者に変な質問したり、セクシーなイメージビデオ作ってたりと、本編同様の無茶ぶりである。これらは「カザフスタン当局の検閲により削除されたもの」だって(笑)。

Borat: Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan (2006)

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2007-05-27

DEATH NOTE 死亡筆記

713186 香港は今朝早くから雷が鳴って不安定な天気。
子供たちが観たいというので『デスノート』のDVDをまた観る。
当地でもこの作品は大人気で、映画もほぼ日本と同時期に公開された。
金子修介監督なので期待したが、原作の方が…って感じでしたね。
藤原龍也が頑張り過ぎ、Lの松山研一はいいね。
このDVDの値段はHMVで一枚HKD120 (約1800円)。
こちらでの題名は、
『死亡筆記』Death Note
『死亡筆記 - 最後的名字』Death Note - the Last Name でした。

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