ディズニー映画 「ピノキオ」 プラチナ・エディション Blu-ray Pinocchio (Two-Disc 70th Anniversary Platinum Edition + Standard DVD+ BD Live)
ディズニー映画 不朽の名作アニメ 「ピノキオ」 "Pinocchio" が70周年を記念して、ブルーレイとなり発売された。(北米盤 2009年3月10日発売)
初めてのHi-Def 映像と、7.1chサウンドに、(デジタリー!)リストアされたこのディスクは凄い。70年も前の映画が「蘇る」というより、何か新たに「生まれ変わった」と形容したほうがいいと思うほど美しい画面と音である。
これなら現代の幼少の子供たちにも、古さを感じさせずに見せられるのではないかと思う。
だが、コアなファンから見ると、あまりに鮮鋭な映像が、ウォルト・ディズニーがオリジナル版で追求した陰影のあるカラーとかけ離れているという批判もある。ま、これは議論がわかれるところだろう。
久しぶりに11歳の娘と一緒に鑑賞したのだが、何度目かの「ピノキオ」でも集中して観ていた。娘も、この映画がディズニー・アニメの中で、一番ぼくが好きなのを知っている。
ウォルト・ディズニー・スタジオが初の長編アニメ映画「白雪姫」('37)の成功で、自信をつけて製作した第二弾がイタリア童話が原作の「ピノキオ」('40)。
ウォルトが初めて編み出した「ストーリー・ボード」を使い、スタッフたちと、プロットと細かい設定を何度も討議し、ディズニー・スタジオの優秀なアニメーターたちが、ピノキオはじめ、ゼペット、ジミニー・クリケット、ブルー・フェアリー、ストロンボリ親方、猫のフィガロ、金魚のクレオや鯨のモンストロなど各々のキャラクターの担当となり、動画を描いていく。
人間が実際に衣装を着て、演技をする映像を撮り、それにアニメのセルを重ねて自然な動きを出すなどの工夫も凝らし、ラッシュが出来上がると、冷房がない”スエット・ボックス”と呼ばれる試写室で、ディズニーを中心にみんなで観て、意見を出し合う。
声優には、ピノキオに、当時12歳の男の子ディック・ジョーンズを、ジミニー・クリケットは、MGM初のトーキー映画「ブロードウェイ・メロディ・1929」で「雨に唄えば」を歌った ”ウクレレ・アイク”ことクリフ・エドワーズを起用。
こうして出来上がった映画は、残念ながら「白雪姫」のようなヒットにはならなかったが、70年の時を経ても色あせない、ディズニー・アニメの傑作として、クラシックとなったのだった。
この映画から生まれた、ジミニー・クリケットこと、クリフ・エドワーズが歌ったアカデミー賞受賞「星に願いを」"WHEN YOU WISH UPON A STAR" は、永遠の名曲である。
ゼペットがピノキオを本当の子供にしたいという願い。それを星にお願いしよう、という発想から生まれたというこの歌曲。
おそらく、世界中の人が”星に願いを”かけるようになったのは、この歌以降ではなかろうか?スティーヴン・スピルバーグも、「未知との遭遇」('77)のエンド・クレジットで、このメロディを付け加えたのは有名な話。
それにしても、アニメの歴史を見ると、短編アニメが多く作られるようになったのは、1920年代前半と思うが、たかだか十数年で、今観ても驚くほどクオリティの高い「白雪姫」や「ピノキオ」を作ったディズニー・スタジオのアニメーターたちは凄いね。芸術的センスもさることながら、躍動感も凄い。ピノキオが海に飛び込むシーンは、今観てもぼくは息を飲む。
このブルーレイは、(評価は別として)特典映像も満載だ。
上に書いたような、製作過程を綴ったメイキング "No Strings Attached: Making of Pinocchio" (55分58秒)。
ストーリーボードのスケッチで紹介する未公開の「削除されたシーン集」"Deleted Scenes"(10分35秒)
この中に、「もう一つのエンディング」がある。これは、(ネタバレだが)浜辺に打ち上げられたピノキオが、ゼペットの背中で大泣きすると、青い光が差し人間の男の子になるというもの。
"Sweatbox"(6分25秒)は、上で書いた”スエット・ボックス”の話。"Live action reference footage"(9分57秒)は、ジミニー・クリケットの衣装を着て、実際に演技している役者を撮影したもの。音ナシ。
後は、スケッチ画が見れる「ピノキオ・アート・ギャラリー」、予告編(1940, 1984, 1992年版)と、未発表のカットされた歌曲"Honest John"、パペットの今昔のドキュメンタリー "Geppettos Then and Now"(10分57秒)などが入っている。
何種類か入ってるゲームだが、これはローディングに時間がかかる割りにどれもこれもしょぼくって、幼児向けとはいえ面白いとは云えない。それに、操作を間違えたら、再ロードするのはイラつくことしきりであった。
"ディズニー・ビュー・モード"だが、これはスタジオのアート・ディレクターであるトビー・ブルースがBlu-rayの横長ワイド画面に合うように、両端の黒いバー部分に新たに描き加えたものだという。興味を持って見てみたら、木枠のような飾りだった(はぁ)。画面にあわせて色やデザインも変わるのだが、ぼくには黒いバーのあるスタンダード画面で充分かな(笑)
本編は、何度観てもイイね。観てると子供に戻っちゃう。アラゴーになったぼくも「(ピノキオみたく)悪い子になっちゃうかもな…」と思わされた。何歳になっても教えてもらうことが多いです。この映画は(笑)
日本版は2009年5月20日発売(DVDも)。お子さんとぜひ。
Walt Disney's Pinocchio (1940) 70th Anniversary Edition
1080p High Definition 1.33: 1
English 7.1 DTS-HD Master Audio (48KHz/24-bit)
Restored Original Theatrical Soundtrack
88 Mins
(予告編 1940年版 ↓)
12-May-09-Tue
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ブルーレイなのに、その箱の大きさにまず驚き、そして白い外箱に施された模様の素晴らしさにまた驚いた。一見すると絵のように見えるが、ヨーロッパのお城の内装のような模様部分は実は切り抜いてるのである。
白黒映画のリストアとしては、ぼくが今まで観たものの中でも、クライテリオン版DVD「用心棒」や「第三の男」に匹敵する素晴らしさである。
特典映像は、(実はまだ観てないのだが) Jack L. Warner: The Last Mogul Documentary というワーナー映画の創始者のドキュメンタリーが面白そうである。その他、ローレン・バコールのイントロダクション。アウトテイクや、Bacall On Bogart、You Must Remember This: A Tribute To Casablanca というドキュメンタリー等、究極(Ultimate)という名に相応しい内容といえよう。
この映画は、オリジナル・ポスターを見ると題名の前に”アービング・バーリンの”Holiday Inn となっているが如く、バーリンの名曲12曲をビング・クロスビーとフレッド・アステアという20世紀の名エンタティナーが歌い踊るという贅沢な作品なのだ。
このDVDには、リストアされたオリジナル・モノクロ版、カラーライズ版、そしてサントラCDの3枚のDiscが入っている。CDは昔風の紙ジャケットに入っててファンには嬉しい作りだ。



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